絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

91 / 592
踏み台くん名募集中!!
名前だけでも良いのでくださいませんか?
サブ登場人物の名前も募集中です!

前話に関して。
引き下げようかと思ったりしたけど……そのまま放置。
必要なら、何度でも追加する可能性があります。
どこが、どんな風になるかは不明。多分、引き下げて直した方が良いんだろうなぁ……(汗)


六七話#

双夜

 

 

ーーーーシフト-Bーーーー

 

 

時間転移アウトして、大地に降り立ち真っ先にするのは神速を使って曲がり角へと急ぐ事だった。【転生者】に、『なのはママ』を殺させはしないと意気込んで、一気に駆け抜け角の先へと躍り出る。

しかし、そこで見たモノはBJを纏いレイジングハートをJSの思相体と困惑しながらも戦う『高町なのは』の姿だった。

咄嗟の判断で、透明化の魔法を使った俺は路地の影に戻って様子を伺う事にする。

 

「あ、あれ?転生者は!???」

 

今一良くわからないけど、なのはママは大丈夫そうなので気配やら何やらを隠蔽しつつ時間転移跡へと戻る。

そして、更なる混乱に陥った。何故か、ディアーチェがスヤスヤと地面で寝転けていたのである。

なのはママが無事で、元気にJSの思相体と戦っているのにディアーチェが安穏と寝転けていられるのか……ではなく、なのはママが死亡していない世界でディアーチェが存在している事に疑問が芽生えた。

その上、ディアーチェは闇の書を持っていない。

前回の転移後には、確かに持っていたはずなのに今回は持っていないとか……何これ?な話であった。

 

「ってか、なのはママとレイジングハートが戦っているのにユーリ召喚はマズイでしょ!?でも、僕の体格じゃディアーチェを運べないし……」

 

大人モードになったとしても、俺は145㎝で39㎏しかない。

対して、八神はやては149㎝43㎏で俺よりもちょっと大きい。持ち運びは、出来るだろうけど魔力による強化が必須だ。強化無しでなんて、疲れるじゃないか!!それに、下手をするとレイジングハートに見付かるので可能性もある。

だからといって、放置しておく訳にも行かず『南無三っ!!』と隠蔽処理とその他諸々をしてディアーチェの側に屈み込んだ。手を組んで、願うのはただ一つ。

なのはママに、『見付からない』事である。ブツブツと願いを呟きながら、なのはママのJS封印が済むのを待つ。

まあ、見付かっても良いけど……今は、状況把握を優先。

とはいえ、結界内のようなので様子見しかできない。

結界が無くなったら、フレールくんをブチ撒けてジュエルシードの散策。暴れない様に、ちょい強力な封印をして誰かが近付いて来たら起動させる様にする。一般人は却下。

それと、遅延系の封印術式を忍ばせておきたい所だ。

効果としては、この世界の魔法での封印後……数時間後に、俺の人外魔法で全力封印……と行きたい所だが、流石に全力封印は無理そうだから中枢機関を応急処置的な封印で我慢する。だがしかし、遅延できる封印術式の中でも最上級クラスの封印術式である事は保障しよう。

ちょっとやそっとの魔導力程度では、ビクともしないレベルの封印術式だ。基本的には、妖刀や魔剣の封印に使われるヤツなのでその辺は折り紙付きだったりする。

フレールくんを数体出して、思相体に張り付かせた。

JSが封印されるのを待つ為だ。フレールくんには、出てきた瞬間に空気と融合して貰って、極力魔力反応が出ない様にして今か今かと息を潜める。

そして、なのはママがJSを三連撃の砲撃魔法で封印した。

ちょっと遠いけど、フレールくん経由でJSに封印術式を組み込む。それ程、警戒しなくても問題無さげに終了した。

良く良く考えれば、レイジングハートにしてもなのはママにしても今日が最初の魔法行使。将来的に凄腕の魔導師になるとしても、今はバリバリの初心者だった訳だ。

だが、主人公補正がある可能性もあるので警戒は必須。

なのはママが、「にゃあああ!!」とその場から走り去ったのを確認した俺は紫天の書を召喚してユーリを呼び出した。

 

「おはようございます。双夜!」

 

「ああ、うん。おはよう、ユーリ。さて、フレールくん!」

 

呼べば出てくる、フレールくん達に【転生者】とJSの捜索を命じて、ユーリにディアーチェを持って貰う。

流石に魄翼は目立つので、ユーリには認識阻害を掛けて人目を避けた。

 

「今回は、どうするんですか?」

 

「どっかの軒先を借りるさ……前回の様に、八神家へは転がり込めそうに無いからな。ああでも、リーゼ姉妹は捕まえようぜ!!」⬅鬼畜

 

「リーゼ姉妹ですか……大丈夫何でしょうか?」

 

「八神家の周りをウロチョロしていれば出てくるさ……それと、なのはママをフォロー・観測しつつJSを使い物に成らないように封印して……後は、アホと馬鹿の捜索を……」

 

「アホと馬鹿?」

 

「アホは、【凌辱系転生者】。馬鹿は、炬楼羽だ。アレ等の捜索だな。アルカリア達には、またお願いしておくよ……」

 

「皆さん、本当に優秀な方々ですよね……」

 

「まあ、な………………さて、神社にでも行くか!」

 

「八百万(ヤオロズ)の神様宅ですね!」

 

「おうよ!賑やかな神様宅だ。にゃはははは!」

 

向かうは、近くにある神社。

平行世界Ⅱで、不知火翼宅に設置したインスタント・ハウス『秘密基地』を今回も使用して拠点にする予定だ。

長い階段を登り、ちょっと不気味な神社の裏手にある軒先の下にインスタント・ハウスを設置した。

認識阻害と人払いの魔法で、地下へと続く階段を見えなくした上で中へと入って行く。奥にある寝室にディアーチェを寝かせて、俺はPCを起動しフレールくんや他の使い魔達が集めてくる情報を元に株やらを開始する。

『希望の神格』を劣化させ、『太陽の化身』に改変。

それを『太陽神』系のスキルとして使用。所謂、『黄金律』というヤツで活動資金を調達する。株の購入は、捏造した住民権と大人姿の使い魔を使って購入と売りを繰り返す。

元の軍資金は、平行世界のを流用。偽札騒ぎになる可能性もあるけれど、世界にたった二枚だけのそれを誰が気が付くというのだろうか?ぶっちゃけ、気が付くのは余程そっち方面に精通した奴等ぐらいだろう。

つまりは、偽札を作っているアホ共だけである。

……偽札じゃないけど。

 

「はあ……マッタリできる……」

 

「そうですね。一息つけます……これから、どうされます?」

 

「……………………一応、ヤっている事はあるんだ。結果は、まだわからないんだけど……ね?」

 

「結果はわからないけど、ヤっている事はある……ですか?」

 

「うん。条件は揃っていたから、問題なく発動はしているんだけど……はてさて、どうなった事やら(笑)」

 

前回……つまるところ、俺が全力全開で管理局をブッ飛ばした世界で行った改変がどの様な結果をもたらしているのか……という事である。ただの思い付きだったが、どんな影響が出ているのかとても楽しみな改変だ。

制約が無い訳じゃないから、どんな風に影響しているかはわからない。だけど、本来ならランダムな事柄だ。

絶対で無い以上、付け入る隙は幾らでもあると言えた。

まあ、それをザックリ突いた訳なんだが……予想では、【凌辱転生者】の大半が【凌辱】を望まない者達になっているだろう。いや、むしろ……イケメンを願った者は色々と大変な目に合っているかも知れない。自業自得というヤツだ。

 

「クックックックッ……」

 

「???」

 

「今は、様子見期間だ。この間は、JS事件とプレシアにだけ注意しておけば問題ないだろう……」

 

「事件の要注意存在にですね?わかりました……後は……」

 

「魔法さえ使わなければ、ユーリも年相応だろう?その辺で、遊べば良いんじゃないか?資金はまだ貯まってないから、お小遣いはヤれないけど……普通の遊びは、大丈夫だろう」

 

「はい!」

 

「後は、ツヴァイ!」

 

「はい!呼びましたか?双夜……」

 

「ディアーチェの事は、お前に頼むよ。大人モードで、添い寝くらいは許してやるから……」

 

「本当ですか!?」

 

冗談で言ったら、凄い勢いで食い付いて来た。どうも、ディアーチェと幼い八神はやてに毒されてしまったらしい。

 

「自重はしろよ?」

 

一応、注意だけはしておいた。後は、本人達にお任せなのでそうなった場合は見て見ぬ振りが必要と思われる。

とりあえず、俺は消費してしまった大量の魔力を回復する必要があるのでしばらくは休養する事になるだろう。前回の世界で、本当ならば【転生者】達を『高町なのは』が存続する世界へと移住させた時に俺も消えていたはずだった。

それを、大量の魔力で押し留めて力付くで残っていた訳だったりする。その際に消費した魔力は、全体の半分に該当し……ちょっと、無視できないくらい消耗していた。

まあ、太陽からの供給もあるから無茶な事をしなければ半月後には全快しているだろう。

そう判断して、ソファーに身を預けた。

 

「双夜……ここで、寝るんですか?」

 

「ん?ああ……」

 

「じゃあ、御一緒しても良いですか?」

 

「冗談?」

 

「ふふふ……どうでしょう?」

 

「…………寝る」

 

サッと立ち上がって、個室のベットへと向かう。

理由のわからない寒気がして、何となく自分の身が危険な気がしたからだ。しばらくは、個室以外の場所で眠るのは止めとこうと心に誓った。

 

 

 

 

 

…………………………………………

 

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

 

 

翌朝。

俺の部屋の入口付近で、ユーリが目尻に涙を溜めながら寝ているのを発見。そういえばと思い出した事がある。

八神家では、ユーリは幼いはやてやディアーチェと一緒に寝ていた。だがら、急に一人になった為に寂しかったのだろうと推測。ちょっと、悪い事をしたなぁ……と、自作なにょはママヌイグルミを抱かせてやった。

中のレイジングハートは無くなっていたから、平行世界を渡れなかったのだろうと考える。最終的に、テスタロッサ家で消えたからあの世界のレイジングハートはフェイト達が回収してくれているだろう。仕方無いので、動かなくなったなにょはママはユーリの抱き枕にしてあげた。

起きた後に、「肌の温もりが……」とか言っていたけど聞かなかった事にして朝食の準備に取り掛かる。そして、朝食の準備が終わった頃になってディアーチェが寝室から出て来たのだった。

 

「何故、貴様等がいるのだ!?」

 

「目の前の事実も受け入れられんとは……器の小さい狸だな」

 

「なっ……何だと!?」

 

「そんな事、僕が知る訳無いじゃないか!これから、調べるんだよ!とりあえず、食え……」

 

「何故、貴様が知らないと言うんだ!?」

 

「フム。ならば、言い直そう……考えるのダリィ~……」

 

「ーーー余計、悪くなったではないか!?」

 

「うっさいなぁ……そういうこともあるんだ。で、良いじゃないか!飯食え飯!」

 

「それに、夜天の書は何処に行ったのだ!?まさか、転送跡に置いてきた訳であるまいな!?」

 

「あ?持って無かったぞ?お前……どっかに、落としたんじゃないか?僕の責任にするなよ……」

 

「どっか!?どっかって、何処にだ!?」

 

「僕が、管理局をブッ飛ばした……あの世界に?」

 

「……………………取って……来れるか?」

 

「……………………忘れる、とか?」

 

「自分の家族を忘れられるか!?」

 

テーブルをバン!と叩き付けて、ディアーチェが唐突に怒鳴り出した。当然の反応なので、驚きはしなかったが『忘れる』という選択は無いなと考え直す。とはいえ、今の俺の状態では平行世界への時渡りは難しいと言わざるを得ない。

 

「ああ、すまんすまん……許せ」

 

「双夜なら、取りに行けませんか?」

 

「悪い。無理だ……魔力が、足りない」

 

「魔力がって……どれくらいだ?」

 

「今?全体の半分程だが……」

 

「世界を渡る魔力は、どれ程なんですか?」

 

「行って帰って来るだけなら、一,二回は問題ないよ?」

 

「なら、取りに行けるではないか!」

 

「無理だよ。自分の肉体を、再構築できなくなる」

 

一回目の時渡りをして、あっちへ行き肉体を再構築するのは可能だ。ただし、こちらへ戻ってきて肉体を再構築する事は出来ない。

 

「……………………」

 

「…………ああ。成る程です……」

 

「夜天の書だけを、持って来るという事もか?」

 

「どんだけだ!?再構築は、夜天の書も含むんだぞ!?」

 

「……………………魔力が、再度溜まるのは何時だ?」

 

「まあ、太陽からのバックアップもあるから…………早くて半月。でもそれは、魔法を使わない前提だから……現状、不可能だな……」

 

「なのはさんのフォローもありますからね……」

 

「いやいや、そうじゃなくて……使い魔の維持に持って行かれる分もあるからな(微々たるモノ)。戦闘とかがあれば、消費も激しくなるだろうし……それを踏まえると、この世界の改変が終わるまでに回復できるかどうかわからない……」

 

「……………………」

 

「……え、えっと……ディアーチェ?」

 

「…………そうか。なら、私が……というのは……」

 

「元々、精神だけがあっちからこっちへ移動しただけだろう?だから、魔力消費も少ないけど……お前は、向こうに肉体が無いだろう……入れるとしても、幼い八神はやてに憑依してその人生を乗っ取るだけだぞ?」

 

「……もういい、わかった。だが、この世界から出る前に回復したらーーー」

 

「ああ。その時は、取りに行ってやるよ……」

 

この時は、そう約束したけれど……後で良く良く考えると、魔導書は闇の書として閉じた上に中身のヴォルケンリッターは夜天の書へ上書きしてしまったのを思い出した。

つまり、平行世界へ時渡りをしてもディアーチェの夜天の書を持ち帰る事は出来ない。それを事細かに伝える事は出来るが、彼女の納得を得られるかは不明である。

否、人間の感情論に置いて人類史上本人が望む事柄以外でそれを納得させる事は不可能に近い。憎しみに変わるか、無感情に変わるかは本人にしかわからない。

それを、ディアーチェに伝えない理由は……何だろう?良くわからないけど、伝えない方が良い様な感じがしたからだ。

それに、この世界の改変がそれ程長くなる予想も無い。

まあ、RETAKEを繰り返す事になれば回復出来るんだろうけれど……RETAKEするとも限らない。

その上、RETAKEを繰り返さなくてもディアーチェそのモノが幼い八神はやて救済の後に消滅する可能性もある。

【真実の瞳】では、読み取れなかった。

多分ではあるが、【真実の瞳】で読み取れないという事は俺自身がその答えに至っている可能性がある。【真実の瞳】でわかる事は、俺が知らない事柄に限られるからだ。

後は、【真実の瞳】の視界に入る全てのモノの情報である。

 

「……………………」

 

以上を踏まえて考えると、俺はディアーチェの存在理由を知っているという事になる。さてはてフムゥ……思い当たる事柄は無いはずなんだが……?

首を傾げながら、空中にディスプレイを並べてなのはママと幼い八神はやての様子を伺う。なのはママは学校で授業を受けていて、幼い八神はやては自宅で本を読んでいた。

 

「……………………ニートだよな……」

 

「勉強しているではないか!!」

 

この談義は、多分一生解決する事は無いだろう。

 

「…………ユーリは?」

 

「外に出て行ったわ!遊びに行くと言ってな……」

 

「…………ユーリ、この辺の地理を知ってた?知っている地理は、八神邸の周りだけだろう?」

 

下手をすると、迷子になった上になのはママに補足される恐れがある。いやいや、もしかしたら八神邸に突撃する可能性も否定できない。

 

「…………もっと、早く言わぬか!?」

 

「聞かれなかったからな……」

 

「少し、出てくる!連絡は、念話でなっ!!」

 

「はいはい……」

 

慌てて出ていくディアーチェを見送って、俺はディアーチェも似たようなモノだという事に気が付いた。

戻って来られるかを確率で考える限り、無理だろうなぁ……と判断する。そもそも、入口周辺は認識阻害で見えない上に人払いの結界で近付けもしない。解除用の御守りを持っていなければ、この場には戻る事は愚か近付けもしない訳だ。

二人して、泣きを見るのは間違い無かった。

ここで、それ等を更に強化する理由も無いので二人を迎えに行って御守りを渡した方が良いだろうと考えたが……二人が何処にいるかがわからないので、先ずは二人の居場所を特定する事にする。フレールくんを動かして、二人の居場所を探して確認した所……ディアーチェとユーリは、全然違う方向へと進んでいた。

 

「うわぁ……綺麗に別方向だなぁ……」

 

とりあえず、タイマーを午後15時にセットしてフェイトちゃんを探す事にした。定石通りなら、昼間はフラフラとJSを探して歩き回っているはずだ。フレールくんを使って、海鳴市全域を探して回らせるが尻尾すら見当たらない。仕方がないから、平行世界知識でフェイトちゃん達が潜伏していたマンションへと向かわせる。しかし、それでもフェイトちゃんの発見に至らなかった。ただし、フェイトちゃんとアルフが潜伏しているであろう痕跡はあったのでいない訳では無いらしい。だが、一つ問題があった。

 

「誰これ……?猫耳?」

 

リーゼ姉妹ではない、猫耳のお姉さんが部屋の掃除をしているのである。俺が関わった過去にも、出て来た事の無い存在に【転生者】の可能性も踏まえて接触には慎重を要する必要がありそうだ。気が付かれないように気を付けながら、部屋の中へと入り様子を伺う。

 

〔あ、ディアーチェ?聞こえる?〕

 

〔ウム。聞こえておる。何か、用か?〕

 

〔ユーリなら、八神家の方向に爆進中だよ?って報告……〕

 

〔何だと!?何故、もっと早く連絡を寄越さんのだ!?〕

 

〔なのはママと誰かが話していたのを傍受したから、それに関わらないようにするのが大変だった……〕

 

〔…………それ、難しい事なのか?〕

 

〔さあ?でも、今一混線させないようにするのが困難……ってか、目の前に使われている回線があると意識が持って行かれるッポイ……〕

 

〔……つられるのか?……難儀なヤツだな……〕

 

〔うっさいなぁ……仕方無いだろう?念話なんて、それ程多く使わないんだから……〕

 

〔…………我等の魔法で、唯一平和的な魔法だというのに……〕 

 

〔……うっさい!ああ、そうだよ!僕は、平和とは程遠い存在だよ!!〕

 

〔そんなこt……〕

 

一方的に通信を切って、ユーリを追っている使い魔の視線をメインに映す。すると、ユーリの進む先に何故かフェイトちゃんの姿を確認した。

 

「あ…………」

 

〔ユーリが、フェイトちゃんと接触しました……〕

 

〔何だとぉ!?八神家に向かって、何故フェイトちゃんと接触する事になるんや!?〕

 

〔あ、地が……〕

 

〔そんなん、気にするでないっ!今は、どんな状況や!?〕

 

「……………………」

 

〔もめてるモヨウ……なんか、言い争ってる感じ?あ、アルフが来た…………ユーリが、魄翼出してフェイトちゃんを捕まえようとしてる?……あ、アルフ潰された……〕

 

〔ええぃ!訳がわからぬわ!!〕

 

見たままを告げていると、状況がわからないディアーチェがキレてプツンと通信が切れてしまう。どんな状況か聞かれたから、そのまま伝えていただけなのにお気に召さなかったらしい。でも、概ねそのままなので『訳がわからない』と言われても俺にはどうする事も出来ない。

何とも言えない理不尽さに、言葉に出来ない苛立ちを感じ……八つ当たりの出来ない、状況にイライラを募らせる。

そこで、メインに映っていた状況がアルフの行動にて変化していく。ぶっちゃけて言うと、アルフがユーリに攻撃を仕掛けてフェイトちゃんが追撃を行うけど逆に撃沈される光景が映っていた。

 

「フェイトちゃんって、幸が薄いよね……なんでだろう?」

 

ユーリに遭遇した上、誤解をして先制攻撃。でも、逆に撃沈されているところがそう思えて仕方の無い理由だ。

しかも、相手がユーリとか……普通なら、避けて通るべき存在を前に向かって行くとか愚の骨頂でしかない。

 

「ぶっちゃけ、僕ここに何しに来てるんだろうなぁ……意味不明過ぎて今一把握できてないから、適当にやらかしているけど……放置しても、問題無くない?なのはママが、ちゃんといるんだし……僕、いなくても問題ないよねー?」

 

ディアーチェさえいなければ、未来に強制送還されるのだと思っていたから蛇足ッポクて無駄ッポイ今の状況は足元がグラついているようで不安でしかない。

トタタタとコンソールを叩きながらボヤク。

いや、正直な所……幼いママ達を前に、戸惑いの方が大きいのかもしれない。本来なら、守られる立場と守る立場でバランスが取れて持ちつ持たれつが成り立っていたのに、守るだけの一方通行的な関係は余り好ましく無いのである。

まあ、俺の我が儘でしか無いのかも知れないけど。

 

「あ、」

 

ディアーチェが、現場に到着した。

新手の出現に、更に警戒されるユーリ達。

ディアーチェが、自己紹介もまだなのにフェイトちゃんの名前を呼んだ事で余計な誤解が生じているけど、まだ二人の手に負えるレベルなので黙って沈黙する。

 

〔双夜、助けて下さい!〕

 

だけど、様子見を続けると決めた所へユーリからヘルプの念話が届いた。冷静さを欠いている様子は、念話を通じても伝わって来ているので仕方無く腰を上げる。

 

「そこまでだ……」

 

「あ、双夜!双夜が来てくれましたよ。ディアーチェ!!」

 

「ムッ!貴様、高見の見物をしよって……サッサと出て来んか!?」

 

「はあ、助けに来たのに文句を言われるとか……僕は、君達の保護者じゃ無いんだよ?全く……初めまして、如月双夜だ。君達の名前を聞いても良いかな?」

 

「名前など、知っておるではないか!?」

 

「例え知っていても、君と彼女は初見さんである事に変わりはない。なら、自己紹介が先に来るのは当たり前だろう?今回の敗因は、ディアーチェが不用意に彼女達の名前を呼んだ事だからね?わかっているかい?」

 

「……………………」

 

「さて、僕の仲間が無作法を働いたみたいだから謝罪するけど……君は、自己紹介してくれないのかな?」

 

「…………フェイト・テスタロッサです」

 

「アルフだ。一応、確認しておくが……お前が、如月双夜で間違い無いんだな?」

 

「……双夜を知っているんですか?」

 

「……どういう事だ?双夜よ、何かわかるか?」

 

「唐突に『わかるか?』と聞かれて……『はい、わかります』等と言えるならば、僕はディアーチェという摩訶不思議な存在を言い当てているよ!?君が、今一番の七不思議状態なのを忘れないでよね!?」

 

「……………………すまぬ……」

 

「まあまあ、ディアーチェもちゃんとわかっていますよ……」

 

「……………………とりあえず、説明して貰っても?」

 

「母さんが、貴方を探して来いって……」

 

「ジュエルシードは?」

 

「ジュエル?なんだいそりゃ?」

 

『……………………』

 

俺達は、フェイトちゃん達に待って貰って円陣を組みしゃがみ込んだ。そして、ボソボソと相談を開始する。

 

「どういう事だ?フェイトちゃんが、JSを探していないとか言っておるぞ?」

 

「だいぶ、本筋から離れている様に思えるのですが……どうなっているのでしょうか?双夜は、何かご存じですか?何かをヤっていると言いましたよね?」

 

「確かに、ヤっている事はある。だが、アレは【転生者】達に対しての事柄で、未来には関係の無い事柄だ。影響すら無いからな?」

 

「そうなんですか?」

 

「一応、聞いても良いか?」

 

「【転生者】限定で、生まれてくると性別が女性になるように固定してみた。現実を判らせるという点では、有効かな?って思って……有効そうなら、今後も過去に向かって《R・B》を投げ込む予定」

 

『また、無茶な事を……』

 

「しかし、だとするなら……プレシアは、何故お主の事を知っておるのだ?」

 

「この世界では、双夜が伝説にでもなっているのでしょうか?トンでも魔法の使い手とかで……」

 

「何で、この世界限定なんだよ……ってか、んな訳あるか!」

 

「あ、あのぉ……」

 

「ん、何だ?今、取り込み中なんだが……」

 

「私と、一緒に来てくださいますか?」

 

「…………もう少し、待ってくれ!……という訳で、このままフェイトちゃんとご一緒して未来をブレイクするのと、プレシアを放置。んで、フェイトちゃんを本線に戻すって選択肢があるんだが……どうよ?」

 

「本線に戻すとはいうが……どうするのだ?」

 

「JSを集めさせれば良いのだろう?僕が、フェイトちゃんと一緒に行く条件に付けてみるとか?」

 

「フム。成る程、考えたな……」

 

「それに、このまま行くと……また、『大嫌い』イベントが発生するような気もするからなぁ……フェイトちゃんに、友達がいないからとかなんとか……」

 

アリシアの性格を考えると、最初は問題なくそれ等を受け入れるだろうが……慣れてくれば、その異常性は見過ごせ無くなるだろう。その時になってから、友達作りは中々骨が折れるだろうから、ここでなのはママにフェイトちゃんをぶつけて……なのはママには、魔法世界の親友を……フェイトちゃんには、友達を作った方が良いかも知れない。

方針が決まったので、長らく待たせていたフェイトちゃんに事情を説明。ただし、半分は捏造してあるけど……ディアーチェが、凄く呆れていたけど見ない振り。

大まかには、この世界に落ちたJSを探している事と自分達とは別にJSを集めている勢力があるらしい事を伝えた上で、JS集めを手伝ってくれるならそのお礼に手伝っても良いと了承した。フェイトちゃんは、予想通りJSを探しに街へと繰り出し、アルフと共にJS事件を始めたのである。

心苦しくはあったけど、母さんの為にとバルディッシュを振るう彼女はなのはママと激突して……なのはママは、負けないようにとレイジングハートと共に魔法の訓練を始めた。

 

「双夜、フェイトさん……友達は、アルフさんしかいないそうですよ?」

 

「主従ではないか……それを、友達と言うにはいささか……」

 

「友人の定義を知らない可能性も……本格的に、プレシアがアリシアに『大嫌い』って言われる可能性大……」

 

「アリシアの性格は、マトモなんだな?」

 

「【妹】思いの【姉】って感じだった……他の平行世界でも、世間知らずな妹を可愛がってた感じ……」

 

「フェイトちゃんの身体に、鞭などの痕は無かった様だが……それでも、プレシア・テスタロッサの運命は変わりにくいと言ったところか……」

 

「なのはママと友達になれば、プレシアが『大嫌い』って言われる可能性は低くなると思われ……」

 

「でも……アレじゃあ……」

 

「今のところは、無理そうだな……」

 

その後、フェイトちゃんにはプレシアの元へ行く上での条件として21個のJS探しを承諾して貰う事になる。

数日後、JSが目的になって邪魔する者は排除という子供にありがちな固定認識によりなのはママを倒してJSを奪って行くフェイトちゃんが……らしいと言えばらしかった。

他にも、発動前のJSをGETしたりして……フェイトちゃんが三つ。なのはママが四つGETしていた。

更にその三日後には次元振イベントもあり、デバイス破損の為しばらく活動が不可能だという事で一旦プレシアの元へ戻ると言い出す。

その連絡を受けた時に、何故か神社に連れて来られたリニスという猫耳と自己紹介を介していたり……お昼ご飯をご馳走して、リニスが全力でうちひしがれていたりと色々あった。

ただ、リニスという名の使い魔に珍妙なモノを見るような目で見られるという体験をする事になる。俺と初めて会った時も、こちらを探っているような目でジロジロと上から下まで舐めるように見られたのも付け加えておこう。

理由は不明だが、あの使い魔には余り歓迎されていないみたいだった。プレシアから、話を聞いてはいるみたいだけど……何やら、敵意みたいなモノを向けられている様だ。

感付かれないように、意識的にリニスを意識から外して気にしない様にしつつ準備をする。

そして、俺は『時の庭園』に戻ると言う彼女達に付いていく事になった。JSを三つも集めてくれた御礼としてだ。

アリシアを生き返らせるかはちょっと保留。【転生者】の存在とか、色々確認してから今後の事を考えて行くことにする。ディアーチェ達は、お留守番だ。いても邪魔だし、『時の庭園』に連れていくメリットもないからだ。

そして、僕を連れた猫耳達は『時の庭園』へと転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




双夜はまだ、炬楼羽君が消滅した事を知りませんw
はてさて、いつ気が付くやらw
ディアーチェは、……何で、いるんでしょうね?作者は知りませんよぉ?ってか、前回の世界で消滅したんだから潔く消えていてくれないかな?本当に……。

リーゼ姉妹は、いずれ捕まえます。(・`ω・)✨
ええ、必ず捕まえて弄りますよぉ?

双夜の魔力残量の話は本当。ただし、実際の魔力量と双夜が言う魔力量はかなり違います(笑)未だに、魂蔵の使い方がわかってないだけですwまあ、分体なので完全には使えませんけどねwだから、戻って来れても再構築は不可能かな。

ディアーチェが、不用意にフェイトちゃんの名前を呼んで不審者扱いになっていますが……仕方ありません。踏み台も、初めて会った相手を名前呼びとか似たような感じですからねぇw良くあれで、相手を自分のモノに出来ると信じられますよねぇ……恋愛シュミレーションゲームとかヤった事ないんですかねぇ?

UPする日にちを間違ってましたw
楽しみにしていた方、申し訳ありません。

誤字・方言あれば報告をお願いします。
m(_ _)m

感想もあれば、お願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。