絶望を払う者~狂気の神々vs愉快で〇〇な仲間達~   作:葉月華杏

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七〇話

Re:

 

 

「ああ……『ぶつかって』いるなぁ……」

 

何処か、視点の合わない視線を映像に向けながら……なのはママとフェイトちゃんが、魔法バトルを盛大に繰り広げている光景をリニス達と眺めている。黄色とピンク色の光が、交差してそこそこ綺麗な花火(?)が弾けあっていた。

 

「フェ、フェイト……」

 

「こういう風に育てたハズでは無いんですが……」

 

アルフは呆然としていて、リニスはフェイトちゃん達の魔法バトルを見ながら『こんなハズじゃあ無かった』と嘆いている。それにしても、フェイトちゃんはわかるとしてもなのはママの戦闘能力がおかしい。これ、本当に魔法を知って一ヶ月程度の小学生が行える戦闘な訳?

その辺りに詳しいリニスに聞いてみたところ、『普通』では無いとの事だった。リニス自身も、魔法に関わって一ヶ月足らずの戦闘能力なのか疑っているらしい。

 

「つまり、なのはママはデバイスを手に入れる前から魔法が使えていた可能性があるんだね?」

 

「ですが、簡単なモノならつゆ知らず……あんな魔法は、デバイスが無いとできないハズなんですが……」

 

「バリアジャケットが無いと、高く飛ぶのは危険だし……謎過ぎるよね……」

 

「素質があった……とは言え、フェイトと互角に渡り合っている訳ですから……」

 

「フェイトちゃんが、あのレベルに至るのに費やした時間は?」

 

「約二年と半年程です」

 

「それが、自主練一ヶ月とイコールですよ?」

 

「第97管理外世界の魔導師は化け物か!?」

 

「お前さんは、魔導師として大成したのは何時くらいだったんだい?」

 

「僕?僕は、通院しながらだったから遅いよ?」

 

『通院!?』

 

「肉体がね……普通の人と同じじゃ無かったから……結構掛かってる……」

 

「どういう事だい!?」

 

「普通の人と同じじゃ無かった……ですか?」

 

「僕、親族に虐待されててさ……骨が折れても、そのまま放置。おかげで、変なくっつき方とかしてて……だから、それらを『普通』の状態にする為に三桁近い手術受けた。リハビリも数年掛かったし、まともに立って歩く事すら苦痛を伴っていたから……」

 

『……………………』

 

「だから、通院しつつの魔導訓練が続いて……六年くらい掛かったのかなぁ……?」

 

手術に関しては、科学的なのと魔導的なのを含めると普通に四桁に到達する程である。その後は、正に地獄のリハビリで補助無しで立って歩ける様になるまで六年程掛かっていた。

病院の先生方には、『この状態で、良く生きているね?』と入院当初は良く言われたし、【人体の神秘の塊】だとか【奇跡のオンパレード】なんて二つ名で呼ばれていたらしい。

兎に角、病院に連れ込まれた頃の俺は科学系の医学的に見て生きているのが不思議な存在だったそうだ。

まあ、その原因は後に判明する訳だが……その頃は、科学的にも魔導的にも【奇跡】や【神秘】等の言葉がパレード状態で俺の周りに溢れていた。

 

「今でこそ、普通に見えるだろうけど……当時は、腕の関節が二、三個あるみたいになっていたんだよ?肋骨なんか、内蔵に刺さってそのまま同化してたとか先生言ってたし……『良く生きているね?』とか、良く言われたっけ……」

 

『……………………』

 

「当時は、不老不死何じゃないかとか、死ににくい身体何じゃないかとか、色々憶測が飛んでいたけど……にゃははは。まあ、全部違いましたが……(笑)」

 

「そ、そうなんですか……」

 

「た、大変だったんだね……」

 

『……………………』

 

リニスとアルフが、二人して顔を見合わせて無言になってしまった。多分、念話で話をしているんだろうけど……俺は、その会話を聞く気にはなれなかった。

大抵の人は、この話をすると同情するかドン引きして関わらない様になるかに分けられる。彼女達は、人じゃないのでどうなるかは不明だ。まあ、基本的に引かれ様が同情されようが俺的にはどうでも良いので気にしない。

気が付くと、いつの間にかフェイトちゃんのバインドでなのはママが拘束されている場面へと変化していた。

フェイトちゃんの周囲に、たくさんの魔法バレットが出現して画面を埋め尽くしていく。

 

「フェイト……決める気だな……?」

 

「ええ。ファランクスシフトのジェノサイドですね……」

 

「名前だけが、カッコイイ魔法だが……重装甲移動砲台のなのはママに効くかな?」

 

「重装甲移動砲台……言い得て妙ですが……」

 

「あんた……容赦無いねぇ……」

 

「ほらほら、始まるよぉ~♪」

 

フェイトちゃんの集中砲火が始まった。

バインドで拘束した上で、直射型魔法による集中砲火。

毎秒数十の乱撃が、なのはママを襲う。とは言え、何となくなのはママにその乱撃は微妙の様な感じだ。

別にダメージになっていないとは言わないけれど、どれだけ頑張っても今一つダメージになっていない感が強い。

最終的にフェイトちゃんが、周囲に散布していたバレットを一点集中で槍状にして撃ち出した時はこれならイケるんじゃないかなという感想が出た。が、実際には、余りダメージを負った感じのしないなのはママが手をプラプラ振っている程度で……その様子が、底知れない恐怖を呼び沸かせていた。

 

「フェイトちゃん……詰んだ?」

 

「い、いや、まさか、そんなハズは……」

 

「フェ、フェイトぉ…………」

 

なのはママが、フェイトちゃんをお返しとばかりにバインドで拘束してディバインバスターを打ち込んでいる。

しかし、それは目眩ましで実際は……。

 

「しゅ……収束、砲撃……」

 

「う、嘘、だろ…………」

 

「スターライトブレイカーですね☆♪フェイトちゃん、トラウマにならなきゃ良いけど…………」

 

なのはママが、『全力全開!』と言いながらSLBを多重プロテクションを展開したフェイトちゃんに向けて撃ち放つ。

フェイトちゃんの奮闘虚しく、SLBに呑まれて海に沈んで行った。

 

『……………………』

 

「感想を求めても?」

 

「これが、魔法を使い始めて一ヶ月の魔導師ですか……反則ですね……」

 

「ピンク怖い……(ガタガタブルブル)」

 

「ま、普通にそんな感想だよな……流石、『管理局の白い悪魔』と呼ばれるママだ!!」

 

『……管理局の白い悪魔…………』

 

「もしくは、『魔王』だったかな?」

 

『……管理局の魔王…………』

 

とりあえず、後ろの二人が面白い件。

鸚鵡返しではあるけど、こちらの言葉を反芻するように呟く様はもっと色々と吹き込みたくなる。捏造したなのはママの、武勇伝とか色々とね☆♪。

その後は、フェイトちゃんが管理局に拘束されて色々と聞かれている状態。フレールくんを、フェイトちゃんに付けてあったからできるアースラ内探索のおり、レン・K・ヴォルフラムをチラッと見る事があった。その際、『プレシアからの攻撃が無かったですってぇ!?』とか『別の転生者がいる可能性が…』とか言っていたから、自分が転生者である事を理解した上に原作人物に対して執着心みたいなモノがある事が伺える。フェイトちゃん達には、それとなくレン・K・ヴォルフラムを避けるように言っておくべきかもしれない。

まあ、実際に何らかの被害があれば避けられるとは思うけど……直接的な干渉は控えたいので、今は様子見という事にしておく。

 

「さて、プレシアちゃんに情報をリークしようか?」

 

「プレシアに、管理局へ喧嘩を売らせる積もりですか!?」

 

「まさか、そこら辺はアリシアを盾にすれば、絶対ヤらないよ。ついでに、SLBの直撃映像を持って行ってやれば『娘を問答無用で攻撃する管理局』って題材で攻めれるよ?」

 

「……アリシア!?まさか、本当に死者蘇生を成功させたと言うのですか!?」

 

「まだ、信じてなかったのか……お前……」

 

「死者は帰りません。それが、この世界の常識です!」

 

「僕はこの世界の住人じゃない。遥か高位の異次元から来ている存在だ。人外の魔法を使う、魔法使いだ!」

 

「遥か高位の異次元……人外の魔法……つまり、貴方は人間じゃないんですか?」

 

「???最初から、そう言って無かったか?」

 

「……今、理解しました」

 

「そうか。なら、この映像を持ってプレシアの元に帰れ!僕はまだ、潜伏しておくよ。ああ、別に管理局に言っても言わなくても構わないよ」

 

自分の存在が、管理局……しいては、リンディちゃんの知るところになった所で大きな支障はない。今の状況で、リンディちゃんに知られてマズイのはディアーチェの存在だろう。

闇の書と呼ばれるロストロギアの存在を、今の現状で知られる訳にはいかないというのが本音だった。

とはいえ、ディアーチェ単体で知られたところで闇の書に繋がるかと言えば……そうではない。正確には、『八神はやて』という名が知られるのがマズイのである。

そして、紫天の書。これに限っては、完全なロストロギアな上に間違いなく『闇の書』と勘違いされる恐れがあった 。

となれば、ユーリの存在すら隠蔽しなければならない事になるが……基本的に、ユーリは単体での行動が可能で紫天の書はどちらかというと俺が持っているだけで良いモノだ。

所謂、エグザミアを制御する為のツールみたいな感じ。

まあ、どちらもロストロギアな訳だけど……。

アルフとリニスを見送った後、秘密基地に戻ってディアーチェ達と絡みながらそんな事を考えていた。

ふと、ユーリが首から掛けているアクセサリー型のロストロギア探知妨害を手に取る。今回のJS事件で、一番活躍していたのはこのアイテムだろうと考えていた。

準・ロストロギアである、インスタント・ハウスが感知されるという驚きのイベントがあったけれど(笑)。ユーリや紫天の書が、補足されるという事はついに無かった。

という訳で、今は他のインスタント・ハウスにそのシステムを組み込む作業をしている。秘密基地の方には、人払いの結界の感度を元に戻して認識阻害の方を強化しておいた。

その結果、この辺りであったロストロギア反応はJSと認識されて、更にはフェイトちゃんによって回収されたのだと思われたようだった。超ラッキーである。

 

「…………………………前から聞こうと思っていたのだが……ユーリは、双夜の何なのだ?」

 

俺とユーリを見ていたディアーチェが、そんな話を振って来た。ユーリの首飾りを手にしている俺を見て、ふと思った事らしいのだがそんな事全く考えてい無かった俺には不意を突かれたような質問となる。

 

「ユーリは、イレギュラーだよ。《旧・神族》が、ある次元世界を手に入れる為に遣わせた歪みの象徴。それが、そこにいるユーリだ。その歪みを、俺が側にいる事で無害化しているって訳だ。それでもあえて言うなれば、保護した子だ」

 

「保護したですか?」

 

「そもそも、本来なら闇の書の闇は君じゃないでしょ?」

 

「え?闇の書の闇ですよ?」

 

「は?」

 

「え?」

 

「……………………」

 

「……………………」

 

「…………フムフム。神崎マジ殺す!!」

 

即行で、結論が出た。行き詰まったら、呼び出す予定だったけれど今すぐ呼んでも問題ないよね?

条件である肉体のスペック確認は済ませてあるし、不可抗力ではあったけれど血も飲んであるから呼び出そうと思えば呼び出せる。だけど、それほど困ってもいないのでまたの機会にしようと考え直しかけて視界にあるものが飛び込んで来た。瞬間、頭から爪先まで雷に撃たれた様な衝撃的閃きに襲われる。

 

「…………はっ!!うん、やっぱり呼び出そう!!」

 

ヒャッホーイと別室に飛び込んだ俺は、イソイソと準備を済ませて召喚様魔法陣を組み上げた。

 

「肉体は、あの組織が使っている技術を応用して……スペックは、戦闘タイプの強化版。戦闘用使い魔と同等レベル。頭脳は、あー……うー…………脳筋(バカ)でも良いか。記憶力の補完と魂の補完……あ!いや、待て!!脳内スペックは、もう少しだけ上げて絶対記憶能力を付加。ついでに不老……は無理なので、妖精処理で18歳くらいに固定……と」

 

コンソールをトタタタと叩いて、確保してあったDNAから神崎大悟の肉体と骨格……顔等を復元しつつ、【魂】を入れる器を造り出す。魔力の貯蔵スペックも魔改造しながら、肉体の調整を開始。神崎の魂に合った、肉体へと調整を変化させると同時に《神殺し》の因子も組み込んでいく。そして、本体に要請して送って貰った粘土状のエネルギーを加工して新しい【魂】の基礎を組み上げた。

確保してあった血液から、魂の情報を抽出してそれと同情報を含む魂を同界位の平行世界をスキャンして探し出し……自分の知る『神崎大悟』であるかを確認する。

確認が済んだら、薄れつつある【原作知識】を優先的に抽出しながら人格やその他の記憶や知識・経験等も補完・修復を開始。

目の前にある新しい魂に、記憶や人格を複製しながら神崎の周辺やらなんやらをアカシックレコード経由で確認していく。と、ちょっと、見過ごせない情報をキャッチ。

今すぐには行動できないけど、この世界の問題が解決したら神崎の平行世界を訪れてあの馬鹿を殴りに行かないとイケない様だ。というか、鈍器で撲る事を誓う。

 

「全く、僕に手間を掛けさせるなんて……」

 

恩を仇で返すとは、なかなか粋な計らいをしてくれる。

こちらは、それほど暇な存在ではないので手間を取られる事は控えて欲しい所なのだが……まあ、仕方がないだろうと諦める。

それはそれとして、神崎大悟の魔改造肉体を造り上げた俺は次に記憶と人格の複製に入った。そこで、情報は満遍なく複製するとしてエピソードの方をどうするかという事になる。人間の脳は、エピソード記憶と情報記憶の二つに別けられるから……神崎の【原作知識】を完全記憶させたい俺としては、その他の記憶はちょっと遠慮したい。

 

「とりあえず、生前の記憶は【原作知識】とアニメ・漫画・ライトノベル・小説・第二次創作知識以外は消去して……転生後の記憶をメインに……おおぉ!?」

 

神崎の記憶(記録)を流して見ていると、シグナムを剣技と素手のみで倒しきる馬鹿を確認した。冗談で言った事なのに、殺りきっちゃう辺り神崎も必死だったらしい。

そして、その数ヵ月後シグナムと結婚式を上げる馬鹿がいた。神崎が神崎なら、シグナムもシグナムらしい。

神崎に負けた事が切っ掛けになったのか、神崎のプロポーズを受け入れて……神崎大悟、32歳冬…八神シグナムと結婚。

色々と、葛藤やら何やらがあった様だが……みごと、シグナムをGETした神崎にうっかり拍手してしまった。

 

「うはっ!マジか!?…………やるなぁ。はぅあっ!!」

 

そこで、最高の嫌がらせを思い付いた。

シグナムの事だから、自分を倒すまでエッチィ事はお預けにしているはず。ならば、新婚初夜は確実にアレな訳で……イレる寸前で、エピソード記憶をカットしてやれば……最高の嫌がらせになるんじゃないかと邪悪な笑みを浮かべて画策する。間違いなく、神崎は泣くだろう。

 

「うん。これで、行こう。いや、逝かせよう!」

 

という訳で、本当にギリギリのギリでエピソード記憶をカットして神崎大悟を完成させた。意識の方も、しっかりシグナムとの行為直前のをいただいて起動。

まあ、本体(?)の方はヤっちゃった訳だから問題ないよね♪

って事で、神崎(コピー)が目覚めるのを待つ。はてさて、気が付いた馬鹿は最初に何を言い出すのか楽しみである。

しばらく待つと、漸く起動し終えたのか神崎が目を覚ました。微妙に寝ぼけ眼な感じで、周囲を見回して俺を捕らえると首を傾げて数分。『師匠?』と唇が動いたので、封鎖されていた記憶が甦ったらしい。

そして、更にキョロキョロとし始めてここが何処なのかがわからないらしく仕切りに首を傾げていた。

 

「やあ。神崎、どうだい?調子の方は……」

 

「はあ……師匠ッスよね?なんで、また縮んでいるんですか?」

 

神崎から見て、俺は縮んでいるらしい。

なんか、記憶の混乱でも起こっているのかな?

 

「ははぁ……。混乱しているみたいだけど、ここに来る前の記憶は思い出せるかい?」

 

「ここに来る前……ですか?………………………………………………orz。あ、あの……元の場所に戻しては、貰えないですかね?」

 

「無理。だって、その身体も魂も僕が複製したモノだもの。あー、君を転生させた管理者の真似をしてみた感じ?」

 

「………………え゛!?ちょ……って事は、コピーなんッスか!?」 

 

自分を指差し、確認を取ってくる神崎。

理解が早くて、とっても助かる【転生者】だった。

 

「うん。で……何してた?」

 

「シグナムを剣技と素手のみで倒して、結婚しての新婚初夜ッス!!何て事してくれてんですか!?」

 

「知らないよ?僕は、大成した神崎を召喚しただけだから……でも、そっかぁ……シグナムとゴールインしたんだぁ。頑張ったじゃん踏み台(笑)」

 

「頑張ったじゃん……じゃないッスよ!!後少しで、俺、シグナムとムフフ♡な事ができたんッスよ!?」

 

「知らんがな……それよりも、ちょっと困った事がーーー」

 

「知らんがな……じゃねぇよ!!戻して、くださいよっ!!」

 

「……別に、あっちのお前が消滅した訳じゃないんだから良いじゃなーーー」

 

「良くないッスよ!」

 

「いいや、問題はないはずだよ?」

 

「何が、問題ないんッスか!?」

 

「え?だって、こちらに召喚されたお前は知らないだけで、召喚されなかった本体はちゃんとシグナムとヤったはずだもの……つまるところ、“お前の記憶から欠落している”ってだけじゃん……」

 

「……え゛!?そうなんッスか!?」

 

「まあ、そうなるようにしたのは僕だけどな!」

 

「ちょぉっ!?し、師匠ぉおぉぉぉ……orz」

 

「少し頑張れば、思い出せるかもしれないぜ?」

 

「……………………欠落しているんでしょう?」

 

「部分的、記憶封鎖の可能性もあるかもな?(捏造)」

 

「完全な嫌がらせじゃないッスか!?」

 

「そうとも言う……別に良いだろう?お前は、踏み台なんだから!!」

 

「ーーーーー鬼だ」

 

「なんとでも言え。さて、本題だ……現在、『高町なのは』が9歳でジュエルシード事件を終了させた辺りなんだが……この後、どうなるかがわからないんだ。知っているなら、教えてくれないか?」

 

「……………………はあ。他の【転生者】は、見付かって無いんですか?」

 

「カガリロウハという、少年をTAKE1で見掛けたが……未だに接触はしていない……」

 

「…………【原作】的に、どんな改変があるかわかりますか?」 

 

「プレシアが、フェイトをアリシアと共に溺愛している。リニスという、猫耳娘がいてコイツも【転生者】?」

 

「あ、いえ。リニスは、【原作】側ですね……そうか、リニスが生きているのか……」

 

「……ふーん、原作だったのか。じゃあ、プレシアがジュエルシードを求めず、フェイトちゃんが僕を探してたんだけど」

 

「んん!?ちょっと待って下さい!何がどうなっているんですか!?あの、最初からお願いします」

 

「……じゃあ、TAKE1からか……僕が目覚めたのはーーー」

 

これまでの経緯を、俺がこの世界で目覚めた所から説明する。ちょっと、時間が掛かったけれどそこそこ真面目に説明してみた。因みに、ディアーチェとユーリの事は伏せておく。

 

「あ、危なかった。最初から、聞き直していなかったらとんでもない改変を加えるところだった……」

 

「そうなのか?」

 

「もう、変な捏造や嘘はないでしょうね!?」

 

「……………………うん。大丈夫……」

 

「あ、一応聞きますけど……リーゼ姉妹は、本当に捕まえるんですか?」

 

「もちろん!絶対、捕まえて苛める予定!」

 

「何て人に、目を付けられたのやら……わかりました」

 

原作知識と二次創作知識をフルに使って、神崎が今後の方針を立てて行く。じゃあ、ソロソロ最大の爆弾を投下する。

 

「あ、言い忘れていたけど……」

 

「……あんまり、聞きたく無いんですけど……」

 

「お前のその肉体……ベースは、《神殺し》だから。ついでに、生体強化と妖精処理を施しておいたからありがたく思え。という訳で、これから身体に慣れる為の訓練をする。頑張れ、神崎(笑)」

 

「生体強化に妖精処理……ッスか……」

 

「説明は、必要ないだろう?」

 

「スーパーマンレベルの肉体とガッツリ延びた寿命。不老長寿の処置ッスよね?あえて言いますが、マジッスか!?」

 

「にゃははは。マジだ!諦めろ……」

 

エネルギー反転フィールドを展開して、神崎に動くように指示する。指示を聞いた瞬間、とても嫌そうな顔をするから剣を手に取り鞘と柄を掴んだ。

 

「斬るよ?」

 

「今すぐ、動きます!!」

 

ビシッと敬礼をした後、神崎は潔く立ち上がった。

瞬間、凄まじい跳躍力を見せて反転術式で弾き飛ばされて跳ね返り、ボールの様に上下左右前後に飛び回る。最終的に俺の足元に転がってきたので、蹴り飛ばして見ると受け身を取ろうとして取れず、うっかり立ち上がろうモノなら勢いを加速させて思い浮かんだのはスーパーボール。

今の神崎は、正にスーパーボールの様な存在と化していた。

仕方がないので、当分は筋力抑制装置を使って行動を観測してやる必要がありそうだ。その後で、戦闘訓練もさせないとイケないのでやる事はたくさんありそうだった。

 

「良い暇潰しになりそうだよな!」

 

「暇潰しにしないでください!!」

 

それでは、メインディッシュに参りましょう。という事で、神崎を素っ裸のまま研究室&訓練室からリビングの方へと向かわせる。しばらく待つと、凄まじい悲鳴と共に魄翼と白い魔力で組まれた魔力弾が神崎を貫いた。

しかし、今の神崎は生体強化をしているので生半可な攻撃ではビクともしない。と言いたいところだが、ユーリの魄翼は普通に神崎の意識を刈り取っていたし、ディアーチェの魔力弾もしっかりと神崎の顎を捉えていた。

 

「二人共……中々、魔力操作巧くなっているんじゃないか」

 

「ちょぉ待ち!何で、コイツがここに居るねん!?」

 

「つい、今しがた召喚したに決まっているからだろう?」

 

「ええぇ!?な、何で、こないな奴を召喚するねん!?」

 

「条件的に合致するのが、コイツだけだったから?【原作知識】を持っていて、僕の弟子でその他の条件をクリアしていたのが……神崎大悟だけだったんだよ。因みに、32歳まで成長し……シグナムを剣技と素手のみで倒せる上に、シグナムを攻略して結婚までこぎつげた奴を放置する訳には行かないだろう?」

 

「シグナムを剣技と素手のみで!?しかも、シグナムと結婚!?ちょ、それホンマなんか!?」

 

「ウム。とりあえず、嫌がらせで結婚初夜前のコイツを召喚してみました?ギリギリのギリで、召喚☆♪」

 

「ーーーーー……安定の悪魔っプリに言葉もないわ……そうか、シグナムを攻略したんやぁ……はあー。剣技と素手のみでって、ムッチャ強なっとるやん!?でも、何で素っ裸?」

 

「服なんて、用意してないからだろう?まさか、問答無用で攻撃するなんて思わんかったからなぁ……」

 

「……………………それ、服以外は間違いなく嘘やんなぁ!?私、それ本当ゆわれても信じられへんで?」

 

「にゃははは。まあ、この馬鹿に合う服はこれから造るとして……しばらくは、ふんどしのみとかどうよ?」

 

「…………ヤル気満々なんやな!?そのまま、外に出す気やないやろなぁ!?」

 

「変態現る!高町家に転送しようぜ!間違いなく、ズタボロになって帰ってくる予感!!」

 

「アカンて!なのはちゃんのトラウマになってまうやろ!?」

 

「大丈夫、大丈夫。なのはママなら、悲鳴を上げながらディバインバスターを撃ってSLBでトドメを刺すよ?」

 

「……まあ、それくらいなら……」

 

「ついでに、海鳴市消滅☆!封時結界は必須!!」

 

「って、アカンやろ!?ユーノくんが居れば、問題は無いんやろうけど……普通に地雷源やないか!?」

 

「だから、言っているんじゃないか……」

 

ディアーチェと神崎が居れば、ぶっちゃけ賑やかな日々は間違い無さそうである。とは言え、ディアーチェだけは八神はやてが助かると消滅する可能性があるのでもう少し調べる必要があるけれど、消滅しないのならこのまま連れて行っても良いかもしれない。今の所は大丈夫そうなので、ディアーチェに関しては棚上げ状態で放置。

今は、プレシアの対応とフェイトちゃんの身柄がどうなるのかとかアリシアがどう動くかによって未来が決まってくる。

実際、こちら側に視点を向けて見ないようにしているけれど……あっちはあっちで、中々の混乱プリを伺わせていた。

 

「ところで、ディアーチェ……ディアーチェからしても、なのはママは危険人物扱いなんだな?」

 

「…………はっ!?」

 

慌てて、口を両手で押さえ『私は何も言ってません』と顔を青くして首を振り続けるディアーチェを見ながら、俺はプレシア達の顛末を確認する。

現在は、プレシアが娘を返せとリンディ提督に交渉をしているところで中々難航しているようだった。

見ている限り、アースラ側の旗色が悪そうだ。

プレシアの旗色は好調で、色々手を回した甲斐があったというモノだろう。時空管理局・本局にロストロギアの通報と、回収依頼を出していたのが功をそうしているらしい。

プレシア側は、時空管理局が遅いからフェイトちゃんにお願いしてジュエルシードを回収させていたと弁明。それを問答無用で攻撃したあげく、拘束するとは何事だ!?と反論している訳だ。それに対して、管理局側は管理外世界での魔法禁止やらプレシアの人造生物の開発と記憶移植の技術を巡って色々と問題になっているらしい。

プレシアは、それ等に関して認めた上で途中で放棄したと釈明。今は、関係ないとリンディ提督とやり合っている。と、レン・K・ヴォルフラムの動きがおかしい事に気が付いた。

コソコソと転移魔法を使って、『時の庭園』へと長距離転移を単体で実行。おもしろそうだったので、手を回してアースラと『時の庭園』の防衛システムを阻害&低下させる。

彼女の『時の庭園』への転移&侵入は、プレシア・テスタロッサにもリンディ・ハラオウンにも気が付かれていない。

その辺は、こちらで全力フォロー。ただ、その時の彼女の呟きが『主人公補正は、伊達ではないのだよ……』というものだったと追記しておく。

そして、プレシア達が交渉している場へコッソリ潜んで入って来た所でアリシア・テスタロッサを見て驚愕。

自分以外の【転生者】の存在を、強く意識していたのが印象的だった。よって、気を失っている馬鹿を叩き起こして【原作】上のアリシア・テスタロッサを聞くと、死んだままプレシアと共に虚数空間に落ちて行ったという話が出て来る。

死者蘇生が、デフォルトでないと知った瞬間、全力で馬鹿を殴った俺は悪くない。

 

「おかしいとは、思っていたんだ。死者を蘇生するのが、当たり前みたいな反応するから生き返らせていたけど……お前等の改変だったとは……騙された気分だ!」

 

「気が付いていたんじゃないんッスか!?」

 

「変だなぁ……とは、思っていたさ!でも、出来るんだから問題ないよなぁ……みたいな感覚があったんだよ!」

 

「感覚ッスか……誰かに、聞かなかったんですか?」

 

「周囲の空気を読んで、その上で『この子、生き返らせても良いの?』なんて聞けるか!?」

 

「あー……KYじゃないと無理ッスね……」

 

「KY?頭文字か……空気読めない?」

 

「うッス!」

 

兎に角、俺達は主人公(?)の行動を監視しつつ状況の進み具合を見ていた。そして、アルフが主人公(?)の存在に気が付いて警戒を始める。それを切っ掛けに、レン・K・ヴォルフラムはその場に躍り出てプレシア・テスタロッサを攻撃。

 

「はい!時空管理局が、崖っぷちに立たされましたよぉ?」

 

「プレシアさんの勝ちッスね!そのまま、プレシアさん側から怪我人でも出せませんかね!?」

 

「なら、非殺傷設定解除する?」

 

「……鬼ッスね!!限定的でお願いしゃッス!!」

 

という訳で、非殺傷設定を限定的に解除する。

もちろん、記録には残らないようにしておくのも忘れない。

そこで、レン・K・ヴォルフラムは車椅子で動きが良くないアリシア・テスタロッサを悪人よろしく脅しと共に攻撃。

それにより、アリシアを庇ったアルフが負傷。

レン・K・ヴォルフラムが、それに驚いて一瞬硬直したのをリニスが見逃さなかった。そして、レン・K・ヴォルフラムがリニスに撃沈されて戦闘は終了。この事態を経て、リンディ提督がほぼ無条件でフェイトちゃんを解放する事となる。

 

「当然だよね」

 

「……師匠が言うと、/人● ω ●人\を思い出します……」

 

「???」

 

レン・K・ヴォルフラムは、後からやって来たクロノ・ハラオウン率いる武装隊に拘束されてアースラへ。

フェイトちゃんは、クロノ・ハラオウンと一緒に来ていたらしくプレシア・テスタロッサと感動の再会を果たしていた。

その後、クロノ・ハラオウンの申し出によりアルフを管理局お抱えの病院へ搬送するかどうかの話になったがプレシア・テスタロッサが断固拒否。

治療師には、心当たりがあるからと突っぱねた。

レン・K・ヴォルフラムの事もあり、信用云々も含めて時空管理局を直ぐには信じられないという事もあったらしい。

クロノ・ハラオウンは、少し残念そうに身を引くと潔く他の武装局員と共にアースラへと戻って行った。と、何故かその場に『高町なのは』の姿がある。フェイトちゃんと共に、プレシア・テスタロッサの元に帰れた事を喜んでいる訳だが……アースラに戻らなくて良いのだろうか?

しばらくして、落ち着いた頃にフェイトちゃんがアリシアに『高町なのは』を紹介。とても、大事な友達だと言われて、『高町なのは』が頬を染めて嬉しそうに笑っている。

そして、『高町なのは』はフェイトちゃんとアリシアと共に色々と話をしていたみたいだったが……そこへ、鼬が一匹現れて『高町なのは』は名残惜しそうにアースラへと戻って行った。

 

「ほっ……良かったッスね。師匠!……師匠?」

 

神崎が、胸を撫で下ろしていると俺のレイジングハートに誰かからメールが送られて来たみたいだ。開いて見てみると、プレシア・テスタロッサからのメールでアルフが負傷したから治療して欲しいという旨の連絡だった。プレシア・テスタロッサが言っていた、治療師に心当たりがあるって俺の事だったらしい。

 

「プレシアに、アルフが負傷したから治療して欲しいって連絡が来た……」

 

「へぇ…………って、リアルタイムな話ッスね!?」

 

「ちょこっと、行ってくるから……ディアーチェが帰って来たら、衣服を受け取ってちゃんと着ろよ?」

 

「ちょ、師匠!それじゃあ、まるで俺が裸でいるのが当たり前に聞こえますって!?」

 

「今の自分の姿を見て、同じ事をもう一回言ってみろよ……」

 

「……………………そりゃ、素っ裸ですけど……」

 

「残念だったな、お前は変態の烙印を受け取った……」

 

「グフッ……」

 

「ま、大人しくしておく事だ。帰ったら、ディアーチェ達の話をしてやるから……」

 

「あ、ハイ。いってらっしゃい、師匠……」

 

神崎に見送られて、俺はアルフの治療の為『時の庭園』へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 




ラストバトルですね!
ラストバトルといえば、SLBですよね!!

そして、お待ちかね!神崎くん再誕です!!本当は、もう少し先でも良かったんだけど……過去にいる以上、原作を知らない双夜では……何をやっても、改変にしかならないんですよね。現に、死者蘇生が当たり前だと考えていたみたいだしw
という訳で、原作を知っていて双夜の事にもそこそこ興味を持っている踏み台が選ばれましたw

更に、天地〇用から生体強化と妖精処理が持ち込まれました(笑)まあ、色々アレから持ち込んでますが……w

レン・K・ヴォルフラムは、例によって翼刀さんからいただいたキャラクターです☆!本当は、男の子なんですが……双夜のルール・メイカーによって女の子となりましたとさw
そして、踏み台らしく余計な事をしましたw

/人● ω ●人\
が、なにかわかりますよね?
台詞、そのまんまだし……そう、みんな大好きインキュベータさんです!まあ、双夜には伝わってませんけどww

作者の本音。
「未来に戻したい……空白期、空白期が良いんだ……」

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m(_ _)m

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