Fate/~DC~ フェイト/~ダサシンクリード~ 作:凡人9号
結果?迷わず読めよ!読めば分かるさ!
注文した商品が届くまでのんびりしようとしてたらゲーセンで征服王と遭遇したり、妙な企画を聞かされたり、パシッてみたり、セイバーに飯を食べさせるのが決まったり、璃正さんが酷かったり、マスターが妙なベクトルに成長してたのでお前の仕業かギルガメッシュ!ってなった鷲津です。
さーてやってまいりました聖杯問答当日。
朝っぱらから色々作ってISの拡張領域に収納。何が便利って時間が固定化されるというチート能力のおかげで作りたての料理がそのままデリバリー出来るって点だ。御飯炊き立ての電子ジャーをコンセント差さずに、保温もせずに持ち運んだ先でも出来立て御飯が食べれるとかなんだそりゃ、神か。つまり束さんは神やったんや!
でもさ、聖杯問答って原作ではアサシンが征服王の私兵に囲んで棒で叩かれてオワタんだよな。つまり、つまーり・・・
俺、どうすれば生き残れるん?
ま、マスターが妙な事考えなきゃ上手く立ち回ればなんとかなる。んじゃないかなぁ。
と言う事で、少し早め。早めと言っても十一時頃だ。
いつも通り地下を掘って土だの石だの素手やISで砕いた岩を拡張領域にぶちこみ、地面からせり上がる機構は作れたので既に設置してあるので、後は側面を綺麗にすれば60メートルの地下室の完成。と言ったところで業者のトラックがついてしまったのだ・・・大量のトラックが、言峰教会に。
近所の人達にそこの道行く爺さん婆さんまで足を止めてなんだなんだ、とざわざわし始めたが、璃正さんが色々と素敵スマイルを浮かべて説明していたので安心して任せて搬入を急ぐ。
と言うより、道路を開き、床をせり上がらせ、その上にトラックから降ろした諸々を乗せてボッシュートする。この作業を五回ほど繰り返す。
子供達が「スッゲー!アニメみたい!」と言っていたので一人一人にトップをねらえ全六話をダビングしたビデオテープをプレゼントしていく。たくさんアニメ見て大きくなぁれ、ロマンを胸に抱いて大きく育て・・・何?女の子もいる?むしろ女の子が見ろ。
そんなわけで、届いた品々を点検し、どこにどう使うかで場所を分けておき、制作に取り掛かり、気が付いたらこの時間だった。やっぱり作業中って時間忘れちゃうよね!
「ちわー、アサシン夜食デリバリーサービスですがー」
「待っていたぞアサシン!・・・手ぶらではないか!よもやこの私を謀ったのではないな!」
「なんでそんなに飯食べるのに全力なんだよ・・・いや作った身としては嬉しいけどさ」
「して、夜食は何処だ」
「持ち運んでるから安心しろ。で、どこで食べるんだ?」
「中庭だ。征服王の案の語り合いもそこで行う予定なのでな」
「王様だらけの立食会とか参加したくねぇな。用意したの家庭料理だぞ」
「だからこそ良いのではないか、その国の事が良く知れる」
「・・・俺アサシンだぞ?王様相手に毒物混入する、とか考えないのか?」
「アサシン、恐らくは貴公も武人なのだろう?ならばそんなことはしてこないだろう」
「もうホント王様って怖い。こっちの何もかもを見透かしてきて怖いからつい暗殺したくなっちゃう」
「暗殺とはつい、でするものなのか」
「普通はしないけど敵が邪魔するならつい殺すわな」
「恐らくだが・・・それは貴公だけだと思うぞ」
「あ?俺の知ってるアサシンってのはそんな連中だ。喧嘩売ってんのか飯食わさねぇぞ」
「う、うむ、暗殺者に対する感覚が変わったぞ。だから食べさせてくれ」
「なんでそんな飯を・・・まぁいいけどさ。中庭に案内してくれ」
「机に食器の用意は済んでいる。問おうアサシン、食品の貯蓄は十分か」
「いやそれ・・・いや、それでいいならいいんだけどもさ」
もう何この騎士王、十年後から出てきたとしか思えないんですけどもそれは・・・てかスーツからドレスに早着替えするのはやめろ、何でマジなんだよコエェわ。
「来たぞ騎士王!連絡はついておる・・・何をしておるのだ?」
「見てわからぬか征服王。食事だ!」
「アカンねん、この子めっちゃ食うねん・・・追加で作るかこりゃ」
「この調理法が私の生きた時代にあれば・・・ッ!」
「どんだけよこの子・・・」
「ふむ、我も貰おうではないか!」
「って馬鹿ライダー!相手はアサシンだぞ!毒を盛られるかもしれないぞ!」
「戯け。アサシン故に暗躍もするであろう。だがこれだけは確かに言える、こやつはそのような真似はせん!」
「・・・なんで俺こんなに信頼されてるん?」
「それをボクに聞くのか!ってお前もお前でライダーに茶碗を差し出すな!」
「いや・・・ははぁん、なんだ、お前も食べたいのかライダーのマスター」
「いらない!」
「まあそういうな小僧。お主も食せ。美味であるぞ」
「なっ!そのジャガイモは私が狙っていたもの、宣戦布告と受け取るぞ!」
「他にも肉があるであろう。肉を食わぬから体に肉がつかんのだ騎士王」
「貴様、言うに事欠いてそれを言うかッ!」
・・・なんでこいつ等肉じゃが取り合ってんだ?他にもあるだろ、美味そうなの。と言うよりもだ、何よりもまず最優先するべきことが一つ。
「飯食ってる最中に喧嘩すんな馬鹿野郎!」
拡張領域から取り出した丸めた新聞紙の棒で頭をひっぱたく。俺で良かったな、千冬さんなら峰打ちだったぞ。
「う、うむ、アサシンのいう事ももっともであるな」
「す、すまなかった。い、今のが剣なら倒されていたところだ・・・」
「分かったなら良し!さぁ食べろ!」
「それよりもまずはこの白米の追加だ!」
「我にも貰おうか!」
「はいはい、たくさん食べて大きくなぁれ」
「ならばこれ以上大きくなろうではないか!」
「イヤミか貴様!」
ま、金ぴか王が来るまで平和な感じで行こうじゃないか。
「これは・・・なんだ」
「おい金ぴか王が呆れてるじゃねーか、やっぱ食事会やめときゃよかったわ!」
「何ッ!それは正気で言っているのかアサシン!」
「ぶっちゃけそんな食に貪欲なのお前だけだぞセイバー!」
「是非レシピを!」
「・・・渡しても作れるのか?」
「作り、そして食べてみせる」
「よろしい、ではその覚悟に免じてレシピを授けよう!」
娘が嫁入りした時に渡せる様に用意しておいたはいいが・・・婿取った!とドヤ顔でいかにも草食系な男を連れてきて、彼が「主夫にさせられちゃいました」とか可哀想な事言っていたのでレシピを直伝してあげたのでご破算となった大学ノートを拡張領域から取り出し、何故か跪いているセイバーに渡す・・・なんだこれ。
「おい征服王。この様な茶番が続くようならば我は帰るぞ」
「うむ、おい騎士王!その辺りにして本題に入ろうではないか」
「・・・そうだな」
「いや、そのノートどこか置いて来いよセイバー。大事そうに抱えんな」
「せ、セイバー?よかったら私が持っておくわよ?」
「マダム、ありがとうございます。お願い致します」
「渡すタイミング後にしておいた方が良かったかな・・・すまんなセイバーのマスター」
「え?い、いいえ、大丈夫よアサシン。こちらこそセイバーが色々とごめんなさいね」
「いやまぁ、面白いからいいんだけどね?」
「そ、そう?そう言って貰えると助かるわ」
「で、ライダー。何するんだ?」
「王が三者も居るではないか。
「フン。この我を差し置いて王を名乗る不逞な輩が何かを催すと聞いて来てみれば・・・道化よ、ここで何をしておる」
「セイバーに飯食わせてた。後途中参加のライダーにも」
「当然、我にもあるのだろうな」
「残ってる肉じゃがでも食ってろ」
「王たるこの我に余り物を食せと・・・?」
「別に食わないなら食わないでいいんだぞ?」
「この我が吟味してやろう。ありがたく思えよ」
こいつ偉そうに言ってるけど毎日食べてるんだよなぁ。やれ胡椒が足りないだの塩が足りないだの。
今もよそってやった白米と肉じゃが食ってる、金ぴかの鎧着て立ったまま・・・うん、何だこの光景。
「なんだ、結局お主も食べるのではないか」
「語らうまでもなく、聖杯はこの我の物であるからな」
「む?そうなのか?」
「この世の全ての財は須らくこの我の蔵に納められる献上品なのだ」
「蔵に納められてない宝があるんですけどその点についてはどうお思いで?」
「知れた事よ。無いのならば手に入れるまでよ」
「聖杯を使ってか?」
「聖杯など宝を探す前段階にすぎん。狙うのは真なる宝、人類以前の宝だ!」
「む、その様なものがあるのか」
「そこな道化が持っておる」
「なーんで言っちゃうかなー。これ狙う敵増えちゃうじゃないですかーやだー」
「何!アサシンはアーチャーと知り合いだったのか!」
「ちょっと遭遇する機会があってね。俺の宝具が狙われちゃって大変さ」
「して?どのような宝具なのだ?」
「征服王!それはマナー違反だぞ!」
「いやいいさ、いずれバレるだろうから早めに言っちまおう。聖杯の知識を持ってるサーヴァントは当然だろうが・・・ではマスター諸君、君たちは人類がどうやって知恵を身に着けたのかご存知かな?」
「知恵て・・・普通に進化したからだろ」
「ライダーのマスター、きっとこれはそういう意味の質問ではないと思うの」
「あらその通りなのよ奥さん。全く、社会に出た事なんてないおぼっちゃんはダメねぇ」
「気持ち悪いぞアサシン」
「ノリだよノリ。答えは一つ・・・」
「楽園の果実。エデンのリンゴ・・・呼び方は如何様にも存在する」
「とっ、ちょっと王様?俺のキメ台詞取らないでくれないですかねぇ」
「知らん」
ツーンってしてるけどアサシン知ってるよ。ほんとはドヤ顔したいんだって。俺が他人のふりしてるから乗ってくれてるんだろう?まったく、ノリのいい王様だぜ。
「待ってアサシン!と言うことはまさか貴方・・・神話の英雄なの!?」
「そんな御大層な存在じゃないから安心して欲しい。色々あってたまたまエデンの果実を手に入れただけのアサシンだよ」
「そんなアサシンがいてたまるかよ!」
「現実を受け入れろ少年。目の前にいるんだぞ」
「なんでお前アサシンなんだよ!」
「おかしいだろ?自分でも分からん。そもそも英雄って自覚ないから余計にだ」
「自覚がない英霊・・・セイバー、それって有りえるの?」
「偉業を為した後に亡くなったか・・・単純にアサシンの感性が壊れているかの二択ですね」
「ちなみにだアサシン、一体何をやったのか聞いてもいいか?」
「そうだな、少年にも分かりやすく言うと・・・ちょっと人類救っただけだ」
「・・・どうやら後者の様ね、セイバー」
「普通さ、英雄って王様とか偉業を為した連中だろ?神話とか、伝説に残ってるような。俺、やった事を疑われて他人の手柄奪ったとか言われてたんだぜ?そんな奴が英雄なんて・・・なぁ?」
「だがやったのはお主なのだろう?」
「いやまぁね。ノリと勢いで助けたい人を助けようとしたらついでに人類助けて・・・ついでに俺まで生き残ったって言うね・・・もうね、意味が分からねぇよ」
「な、なにか分からないけれど大変だったのね、アサシン」
「もう超大変。英雄なんてなるもんじゃないよホント」
「え、ええ、そうなの?」
「ありゃ進んでなるもんじゃないよ。と言うか、なろうとしてなるのはホント駄目。目的のついでくらいでいいんだよ。お姫様が好きな騎士が、ある日攫われたお姫様を助けに行って、連れ戻したら勇者って扱いになった、みたいなノリでいいんだよ。世界救ってやるぞー!って奴はダメだねホント」
もう目標を失ってる状況だよ。なんか言ってたら一夏君思い出した。
子供達を助けるんだ!→組織に潜入→悪い組織の連中を発見!→断罪しようと俺が動く→駄目だ殺すな!→捕縛して政府に引き渡す→政府がそいつらを使って悪用→断罪しようと赴けば何故か一夏君が立ちはだかる→その間に逃げられる→また子供達が犠牲になる。危うく無限ループにハマるところだったぜ、もうマジで何なのかとね・・・
全部が終わってから聞き出したが、一夏君は「我々のやってる事が気に食わないから荒らしに来た」って言う政府の話を鵜呑みにしたそうだ。丁度一夏君と疎遠になっていたのが終わった直後で色々気に食わなかったのは分かるが・・・うん、この話はもう終わらせておこう。
「して、いつ始めるのだ?」
「いや、お主待ちだったのだが・・・来て早々飯を食い出しおったからのぉ」
「それに関しては、アサシンの作る食事が悪いと私から言っておこう」
「セイバー、俺を売ったな!」
「何を言うアサシン。これが終わったらまた食事を作ってくれ!」
「我にもだアサシン!セイバーも、抜け駆けとは狡いではないか!」
「馬鹿め征服王!食事は早い者勝ちだ!」
「おのれ騎士王・・・誇りはどこへやった!」
「誇りならばあるさ。だがしかし!食事と戦場はまた別だ!」
もうマジでこの青セイバー十年後に連れてけよ・・・仕事しろよ第二魔法。
アサシンデリバリーサービス。
王達の暴走。
英雄王、呆れる。
次回
気を取り直して問答開始。