Fate/~DC~ フェイト/~ダサシンクリード~   作:凡人9号

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ダサクリよ、私は帰ってきたぁああああああああああ!

異物(オリ主)がいるから展開に悩んでましたが漸く書けました。くぅ~疲れましたw


原作的聖杯問答ですよ

聖杯問答について俺の命の危機だったり、セイバーに渡す料理を作ったり、ロボの素材が届いたり、テンション上がってちょっと作業してたり、セイバーに飯を与えたり、ライダーが来て立食会化したり、王様が来て呆れられたりと王様に囲まれながらも割と楽しんでいる鷲津です。

 

「うおっほん。ではこれより、聖杯問答を執り行おう!」

「今更威厳付けた所でなぁ・・・」

「言うなアサシン!気を取り直して行こうではないか!」

「気を取り直すのはライダー一人なんだよなぁ」

「なんだそんなにネチネチと、そんなに我に恨みでもあるのかアサシン」

「そらお前、牛戦車に轢かれたら辛辣にもなるわ」

「それに関してはお主の注意不足と言うことだ。さて、では諸君!」

 

すぐそばに止めてあった牛戦車の荷台?から大きな樽を片手で抱えて降りてきて地面に降ろした。

金ぴかの鎧着てドヤ顔してるだけの王様よりこっちの王様の方が「ついて行きたい!」って思うわなそりゃ。

変な機械いっぱい作ってドヤ顔してる俺や束さんよかガチガチの武闘派の千冬さんについて行くようなもんだ。誰だってそうだ、俺だってそっちを選んだ。

 

「この街の酒屋で仕入れてきたものだ。語り合うには酒が必要だろうと思ってな!」

「・・・征服王、何故先ほどの食事の時に出さなかったのだ」

「語り合いのために用意したものだからな。ちぃとばかし早すぎると思ったのだ」

「ちなみに、その酒の種類は?」

「ブドウ酒だ」

「だったら出さなくても良かっただろうな、肉じゃががシチューモドキになってしまう・・・」

「シェフが勧めないのなら出さなくてよかったな」

「というかこの子の食欲が暴走してるだけだから気にしないでくれ」

「うむ?そうか。では本題に入ろうではないか!」

「しかし征服王、一体何を話し合うのだ?」

「うむ騎士王よ。聞けば聖杯とは相応しい者の前に現れる、と聞く。それを見つけるのがこの地での闘争なのだとしたら、なにも血を流す必要などない。語り合いにて互いの格を競い合う、それで十分なのではないかとな」

 

素晴らしい発想ではあるが、一つ重大な事をこの王様は見落としている。

人間とは互いに意見が食い違うから戦争をするのだということを。この侵略国家の王様は能天気か!

言っても良いけどスルーする方向で。理由?面白そうだから。

 

「そもそも征服王、話し合いでなんとかなれば戦争などしないだろう」

「確かに騎士王のいう事も最もだ。しかしそれは国を率いていた立場ゆえの事。こうして個人同士ならばどうだ?」

「余計な物を背負っていない分気楽、と言うわけだな」

 

余計な物が取っ払われたせいで暴走してる人が複数名、と言うか全員というね。

原作知識だとセイバー→滅んだ国の済世。ライダー→この世で征服物語。アーチャー→我の知らん宝を探しに行く。ランサー→今の主に忠誠を。キャスター→神様冒涜したい。バーサーカー→聖杯?そんなことより謝罪したい。アサシン→ノリで。

まともに聖杯使おうとしてるのがセイバーだけっていう不具合。本来、マスターとサーヴァントの両方とも聖杯が欲しい、ってスタイルだろ?もう片方しか欲してない上にマスター連中もなんか違うって言うね・・・

ではマスター勢の原作を、

セイバー→世界平和、ライダー→名誉のため。アーチャー→御三家として。ランサー→自分の箔付けのため。キャスター→マンネリ打開してたら。バーサーカー→トッキーへの一方通行な恨み。アサシン→言われたから。

ガチで聖杯欲しい人が一人しかいない件について。それもセイバーって言うね・・・

 

なんて色々考えている内に英雄王が空中に浮いている黄金に輝く渦から金ぴかの壺とコップを四つ取り出して投げ渡してきた。人が考え事してる最中にあぶねーな。

と、ライダーから回されてきた金ぴかの壺をコップに傾けて適当な量注ぎ、隣にいるセイバーに酌をしてやる。

 

俺はとりあえずこの酒を飲みながら三人の王の話し合いを眺めておこう。元々審査役って感じで呼ばれたんだ、問題は無いだろう。

 

とかぼんやりしてたら真っ白のお嬢さんに話しかけられた。

 

「えっと、アサシン、で良かったのよね?セイバーから聞いたわ。この間のキャスターの時は助かったって」

「いやなに、面倒な相手は囲んで大勢で叩くのが鉄板だからな。ここにいる連中は一人で無双出来る連中だから通用はしないだろうけど」

「アーチャーの事は良く分からないけど二人は前線で戦っていた王様ですものね」

「こりゃ正々堂々暗殺は無理かね」

「・・・暗殺って一体?」

「俺はアサシン。でもこそこそするだけが暗殺じゃないのさ少年」

「それってホントに暗殺かぁ?」

 

白い美女さんと話していたら緑のカーディガンを着ている少年まで混ざってきた。何この子ほっそ!

 

「いいかい少年、暗殺って言うのはね・・・『誰が殺したか分からないけどなんか死んでる』なんて状況よりも『目の前で偉い人が殺されて、下手人は逃げてった』って方が恐怖感を与えられるんだよ」

「そ、そんなもんなのか?」

「こう考えてみよう、身に覚えがないのにある日突然後ろから刺されるのと、ある日突然見知らぬ男が道の向かいから刃物を持ってお前に一直線に歩いてくるの、どっちが怖い」

「どっちも怖いわ!・・・でも直接的な怖さはやっぱり後者の方かな。明らかに異質だし」

「それをするのが俺だ。真昼間に敵陣に突っ込むのがな」

「・・・暗殺って本当になんだよ」

「目撃者が誰もいなければ暗殺さ」

「いやそれは・・・あってる、のか?」

「定義としては間違ってはいないと思うけれど・・・うーん?」

「少なくとも俺はそういう暗殺スタイルってだけだ。一番暗殺者って感じなのは元アサシンのマスターと・・・情報で見ただけだけど衛宮切嗣って人だな。マスターにしろマスターじゃないにしろ参加してるんだろ?なぁ白いお姉さん」

「え?え、ええっと」

「数年前にアインツベルンに招かれたんだ。それ以降派手な活動をしてないってことは御三家の一つに協力してるんだろ?」

 

俺の視線を真正面から真面目な表情で受け止める白い美女。

だがしかし!俺が本当に語りたいのはこんなことではないので彼女が口を開く前にこちらから切り出す。

 

「時にアインツベルンと言えば魂関連の名門ってことで一つ聞きたい。無機物に魂を込める、というか無機物に魂を目覚めさせる方法なんて知らないか?」

「え?物に魂を・・・えっと、ごめんなさい、心当たりはないわ」

「そうか、じゃあゼロから色々試さなきゃならないか・・・」

「でもどうしてそんな事を聞くの?」

「そりゃお前、アインツベルンはホモンクロス?ホムンクルス?の本場だろ?やっぱり魂ってのは有機物にしか宿らない物なのか?」

「えっと・・・貴方本当にアサシン?本当はキャスターだったりしない?」

「まぁ生前は研究者と言うか発明家というか、俺自身なんでアサシンなのかも疑問には思ってる」

「まあ科学者!私達魔術師とは違う人だったのね!・・・でもなんで魔術に興味が?」

「魔力と科学を融合させたらどうなるのか?って」

「は、はぁ!?科学と魔術の融合!そんなことできるわけがないだろう!」

「出来ない、って言ってる奴は一生出来ないが、出来ると信じている奴はいずれ到達するだろう。科学で月に到達したのと同じように。魔術師が魔法を手に入れたように!偉い人は言いました!諦めたらそこで試合終了ですよ、と」

「いや、でも・・・なんで英雄ってのは皆ぶっ飛んでるんだよ!」

「人と違っちゃいけないのか?なら魔術師だって同じようなもんだ。総人口の何割が魔術を使えないと思っているんだ少年」

「いやそれとこれとは話が違うだろ、大体魔力無いアサシンが英雄な時点で魔力有る無し関係ないと思うんだけど!」

「そうか?俺には魔力を使える奴のが有利に思えて仕方ないんだがな」

「正直、最近じゃ魔術は科学に超えられてきてる面もあると認めざる得ないからなぁ。この国の薬局でそう思うようになったよ」

「両方の良い所取りをすればより高みへと至れるんだよ少年!」

「なんでこのサーヴァントこんなにテンション高くなってるんだよ!」

「発明家、と言っていたしきっと何か琴線に触れたのよ」

「・・・そうだな、有機物に魂が宿るなら・・・・・・イケルッ!」

「いや駄目だ!何を思いついたのか知らないけど駄目だ!」

「え、ええ、私もそう思うわ」

 

・・・そんなにダメかな、外側鉄の兵士、内側海鮮物。

こっちが凹んでるのに同調して王様同士の語り合いもなんか静まり返っている。なに?こっちの話聞こえちゃった?

 

「アサシン!お前はどう思う!」

「え?何?どったのセイバー?」

「私の望みは間違えているのか!」

「え・・・あ、ああ、そういう事」

 

確かコイツの望みって過去に戻ってブリテン復興だったよな。

 

「正直俺は何かに望む時点で間違えてると思う」

「根本的な所から否定するのぉお主」

「では何故聖杯戦争に参加したのだ!」

「なんか面白そうな奴に呼ばれたからだけど?」

「なっ!そん、そんな理由で!」

「望みもないしな。まぁ強いて言うなら人類の宇宙進出が捗りますように、って所かな」

「ほう?宇宙を侵略するのか!良いではないか、実に愉快そうだ!」

「ちなみに宇宙人はいなかったぞ」

「なにっ!おらんのか!それは残念だ」

「多分いてもいいもんじゃないぞ?」

「そうか?いるかもしれない、というロマンだけで楽しみなのだが」

「まぁどっちにしろ安全確保の為にぶっ殺すんだけどな!」

「蹂躙して支配してくれようではないか!」

 

お互いのカップに酒を注ぎ直し、乾杯をして煽る。

 

「で、セイバー。お前の望みって何だっけ?」

「我が王国の、ブリテンの滅びの運命を変える」

「・・・その発想があるのか!良いなそれ!俺も自分の運命変えて貰おうかな」

 

別に何一つとして不満は無かったけど、やっぱりいきなりISに乗れるって分かって混乱したしな。

 

「ほう?お主程の男にも変えたい過去があるのか」

「当たり前だライダー!俺の人生後悔だらけだ!」

 

でもどこを改変する?って言われて一番なのは、子供達が大量に犠牲になってしまった所だ。もっと力があれば、もっと早ければ、もっと準備していたら・・・考えない日は無かったと言っても過言では決してない。

自分が救える範囲が限られてるとはいえそれを悔やまない訳では決してない。

 

「将来明るい子供達を何度救えなかった事か。確かに見たことも名前も聞いたこともない子供達だったがそれでも・・・そう思わずにはいられない。セイバーの言葉を聞いて何故その発想に至らなかったのか・・・」

「子は宝だというのにその者共は・・・」

「その当時世界総人口七十億超えてたけどね。確か七十五億くらいはあったんじゃないかな」

「七十!すべての国を含めてか!」

「そうなるな。まぁ勿論、当然の如く人類が皆仲良く手を繋ぐ、なんてことは知ってる限りじゃなかったけどな」

「一つの国をとってもそうなのだ、世界中ともなればそれは大層なことになるであろうな」

「足引っ張り合ってる場合じゃねーってのに。だからなセイバー。俺は別にお前が国の運命を変えるのも別にいいと思う。だけど一つだけ言っておきたいことがある」

「・・・なんだ」

「いくら過去をやり直そうとしたところで死んだ人間がそのまま生き返るわけじゃない。少しだけ違う世界に行くだけだ。今度こそ全てを救う、なんて意気込んで潰れないようにしておけよ。元々英雄なんて望んでなるもんじゃないからな」

「・・・・・・心に留めておく」

 

さて、この話題ってことはそろそろマスターがなんかやらかして来たりしそうで身構えることにして・・・すっげぇ不満そうな英雄王をどうしようかしら。

 

「暗殺者よ、貴様もその小娘と同じような事を考えたのか」

「あのさ、俺最後にも言ったよな。英雄なんて望んでなるもんじゃないってさ」

「あ、アサシン?お前はしないのか?」

「なんだその捨てられた犬の様な顔は。どうした?」

「アサシンも人を救いたいのではないのか!」

「勘違いするなセイバー!お前は人を救いたいんじゃない!自分を救いたいだけだ!」

「貴公、その言葉は聞き捨てならないぞ!」

「黙れセイバー!言いたくは無かったけど言わせてもらう、お前の国が滅んだ原因大体お前じゃねぇか!滅ぼした当人が救う!とかどう考えても自己満足だろうが!」

 

いーちゃった言っちゃった。セイバーさんも無言で立ち上がって剣取り出してやる気満々激おこカリバーですわー・・・

 

「よろしい、ならば戦争だ」

「貴様から売ってきたのだろう、アサシン。真正面から私を打ち取れるなど努々思わぬことだな!」

「ハッ、暗殺者が真正面からのガチり合いが出来ないってそのふざけた幻想をぶち殺す!」

 

拡張領域からブレードを取り出し、一触即発。少しでも動いたら斬り合いの合図、そんな状況で――――

 

 

風景が一瞬にして砂漠へと変貌した。




改めまして、酒盛り。
アサシン含むマスター会話。魂に興味を持ったアサシン。
ついカッとなって言ってしまった、反省はしている。等と暗殺者は供述しており。
ヒャア我慢できねぇ、固有結界だ!


次回

どうなるんですかこれ・・・

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