俺の青春は終わった後すぐに始まる。   作:kei...

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5話の途中を三浦sideで書いたものです。


俺の青春は終わった後すぐに始まる。5.5話

あーしはヒキオとの待ち合わせ場所に着いていた。今日ヒキオと遊ぶのが楽しみ過ぎて眠れなかった。家にいても落ち着かず、早く場所に行こうとしたら1時間も早く着いてしまった。

 

あーしはヒキオが来るまでTwitterやFacebook等を見て時間を潰していた。途中でヒキオに早く来るようにLINEでもしようかと思ったけど、なんだか急かしているようになってしまいそうだったからやめておいた。

でもこの時はヒキオに早く来るようにLINEしておけば良かったと、後悔することになる。

 

「ね〜、そこの君。可愛いね〜。俺と遊ばない?」

 

この人がいっぱいいる中で声をかけられているのはあーしでは無いと思っていた。

 

「ね〜。そこの金髪のゆるふわウェーブの子!」

 

「は?あーし?」

 

「そうそう!」

 

うわっ。こういうのに絡まれたのていつ以来だろう。

 

「彼氏待ち?だったらこんな所に1時間近く待たせるような奴より俺と遊んだ方が絶対得だよー!」

 

見た所20代前半の金髪、ピアス、ネックレスのこういうのに慣れてそうな男はヘラヘラしながらそう言ってきた。

 

「なんであーしが、そんなに早く来てたこと知ってるんだし。」

 

「俺は駅とかで可愛い子見つけるとロックオンしちゃうんだよね〜。」

 

それってただのストーカーじゃん。

 

「いや、ただのあーしが早く来ただけだから。」

 

後15分で集合時間か。こいつの相手を10分以上続けるなんて嫌だな。本当ヒキオにラインしておけば良かった。

 

「まずそこの喫茶店でこの後どうするか作戦立てない?」

 

「いや、あーし人待ってるから一人で行ってくれない?」

 

こう言った時男の目付きが変わった。

 

「だから、絶対俺といた方が楽しいからさー。」

 

「いや、もう本当に良いから。あーしに構わないでどっか行って。」

 

「じゃあ一緒に待ってるよ。」

 

もう本当に早く来てよ。

 

 

 

 

 

15分後

 

集合時間になってるのにヒキオはまだ来ない。

 

もしかして今日来ないのかな...

 

「ねえねえ。そんな君みたいに可愛い子待たせるような男放っておいて、俺と遊びに行こうよ。」

 

「え、いや。ちょっと。」

 

その時少し遠くから走ってくる足音が聞こえてきた。

 

そして走っている奴はどんどんあーしたちに近づいてきた。

 

「すまん優美子。遅くなって本当にゴメン。」

 

やっと来てくれた。ヒキオは普段あーしの事を三浦と呼ぶのに、今は優美子と呼んでいる事から、あーしはヒキオとアイコンタクトをし、一芝居することにした。

 

「八幡遅いし!そんじゃ彼氏きたからあーしもう行くわ。」

 

そう言うと男はヒキオの方を見て一度ニヤリと笑ってから怒っているような口調でこう言った。

 

「はあ?なんでだよ!こんな腐った目をしたやつなんかと付き合っても意味ねえだろ。」

 

あーしはその一言が嫌だったから、反抗しなくては気が済まなくなった。

 

「八幡の良さは知ってる人が1人でもいればそれでいいし。てか、お兄さんしつこいし。」

 

その時ヒキオの顔を見たら、なんだか照れていた。

なんでこんな時に照れているんだし。

 

「っ。なんだよ。クソがっ!」

 

男は一人で駅とは別の方向に歩いて行った。

 

 

 

 

 

男がいなくなった後2人で歩いていた。

 

「ヒキオ。気付くの遅いし。」

 

「すまん。本当に気づかなかった。大丈夫だったか?」

 

「大丈夫。」

 

あーしはなんだか、すごい疲れてしまった。

 

少しフラフラしていたらヒキオがベンチで休憩する事を提案してきた。

今回はヒキオの提案に乗った。

 

1時間後あーしの疲れは何処かへ飛んでいき、かなり元気になっていた。

 

「だから、今日行く所はヒキオの行きたい所で良いし。」

 

「いや、こういう所なら三浦が行きたい所あるだろ?そこに行こうぜ。」

 

あーしはヒキオの反応が楽しみで仕方なくなった。

 

「じゃあ決めたし。ヒキオ連れてランジェリーショップ行ってやるし。」

 

ヒキオは一瞬フリーズしていた。

 

 

「ごめんなさい。それだけは勘弁してください。」

 

「だってあーしの行きたいところ行くんでしょ?」

 

こういう時のあーし切り返しの速さは本当に凄いな〜と思った。

 

そうしてヒキオは何か閃いたような顔をしてこう言った。

 

 

「なら三浦、俺は店の近くのベンチで待ってるから一人で入って買ってこい。」

 

「それでも別にいいよ。」

 

「おっ。なら決定だな。」

 

「店員とかにあそこにいる彼氏がこういう趣味なんですとか嘘言ってめっちゃ際どい下着買ってやるし。」

 

「ごめんなさい。他の店にしましょう。」

 

「じゃあヒキオの服買いに行くのは?ヒキオ前に池袋行った時と同じ服着てるし。」

 

「ああ。それなら三浦。俺、服の選び方とかよくわかんないから選んでくれ。」

 

「わかった。」

 

ヒキオを着せ替え人形にしながら服を漁っていた。

 

ヒキオは意外とスタイル良いから大抵の服は似合うという事が分かった。本当に鼻から下はかっこいいのに、目のせいで...

 

あーしの好きな色やマークの服にするとちょっとヒキオには似合わないような気がするから、ちょっと地味なやつを選ぶ事にした。

 

ヒキオが会計をしている間、今までのヒキオとの事を思い出していた。

 

なんだか、あーしは隼人とヒキオに似ているけど、また違うような感情が芽生えてきている事が分かった。

 

「この後どうする?」

 

「もうこんな時間だし飯にしないか?」

 

「あ、それいいね。何処にする?」

 

「まあ歩きながら決めよぜ。」

 

「そうだね。」

 

1時間ほど歩き回り、結局はサイゼで食べる事になった。

 

あーしはカルボナーラと、グリーンサラダに決め、ヒキオに伝えたらヒキオはすぐに呼び出しボタンを押した。

 

え?ヒキオって本当に全メニュー暗記してるのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 


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