どうしてこうなった?   作:とんぱ
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クラピカ追憶編の情報があります。読んでない方は多少のネタバレがありますので注意してください。



第二十八話

 鎖の具現化をする為のイメージ修行は次なる段階に進んだ。イメージ修行を続けゆく内に鎖の夢を毎晩見るようになり、それをアイシャに報告すると本物の鎖を取り上げられた。

 それからは鎖がないまま過ごす時間が過ぎていったが、時折鎖の幻覚が見え始めた。アイシャが言うには修行は順調に進んでいるようだが、私としてはあまりの鎖漬けにとうとう頭が狂ってしまったかと思ったほどだ。

 することが他にないのでただひたすらに点と纏、そして練を繰り返す日々。鎖が具現化する前に修行を次の段階に移すのは逆に効率が悪くなってしまうそうだ。

 

 そしてさらに時間が経つと幻覚の鎖がリアルに、重さや冷たさまで感じるようになってきた。今日に至っては鎖がすれあう音まで聞こえてくる。

 ……何かが、もう少しで何かが掴めそうだ。そんな感覚が続く中、ふと、自分の中で歯車が嵌ったような感覚に陥った。

 

 気付けば何時の間にか幻覚の鎖ではなく具現化した鎖を弄っていた。

 

「……出来た」

 

 右手のそれぞれの指に5本の鎖。そして左手に1本の鎖……。ようやく具現化に成功した。これが幻覚の鎖でないか確認したく、1本の鎖を壁に向かって振るってみた。

 

 部屋に甲高い音が響き、壁の一部がひび割れる……本物の鎖だ。幻覚ではなく、私が具現化した……!

 

 ……壁の弁償はしなくてはな。

 

 まあいい、そんなことよりも喜びの感情が私の中を駆け巡る。ようやく、ようやく奴らを縛り付ける為の鎖が出来たのだから。

 

「ふぅ」

 

 ふと息を強く吐いた。時計を見てみるとすでにアイシャと夕食を取る時間を2時間も過ぎていた。どうやら没頭しすぎていたようだ。まあそれ自体は悪いことではない。より集中した方が修行の効果も早く出るだろうし、こうして具現化に成功もしたのだから。

 ……だが、アイシャがこんなに遅くなるなんて少しおかしいな。彼女が約束の時間を破ったことは一度たりともなかったはずだが……?

 

 少々気になるな。修行も一区切り付いて丁度いいので様子を見に行ってみよう。いや、まずは電話で確認してみるか。

 

 prrrr……prrrr

 

 ……出ない、だと?

 一体どうして? いや、出たくても出られない、とか? アイシャの身に何が? もしやヒソカにでも襲われているとか!?

 

 とにかく一度アイシャの部屋まで行ってみよう。そこにいなければゴンとキルアの部屋まで。もしそれでも見つからなければ何かがあったということだろう。

 それもアイシャにも対処しきれない不測の事態が! そうでなければ彼女が時間に遅れたり、連絡の1つもないというのはおかしい。

 

 急ぎアイシャの安否を確認しなくては!

 

 

 

“も、もう勘弁してください……”

 

 アイシャの部屋の前まで近づくと中から聞こえてきたのはアイシャの悲痛な声だった。

 

“そうね。これで最後にしてあげるわ”

“い、嫌です! そんな目に遭うくらいなら!”

“あら? リィーナとの約束を破る気かしら?”

“ええ、約束は約束でございますよ”

“うぐ! ……す、好きにしなさい”

 

 断片的にしか聞こえないので良くは分からないがアイシャは相当追い詰められているようだ! このままではまずい。だが、アイシャが追い詰められている相手に私が加わった所でどうにかなるとは思えない。

 しかし手を拱いている訳にもいかない。ここで助けに入らなくて何が仲間だ! 今行くぞアイシャ!

 

“ん? この気配……? やば! 気を取られすぎて気づかなかった! リィーナ、ビスケ! ちょっと待っ――”

「アイシャ! 無事か!?」

 

 慌てていたために確認も取らずアイシャの部屋の中に入ったのだが……。

 中にはアイシャと見知らぬ2人の女性がおり、特に争った形跡などもなかった。それについては問題はない。アイシャの体には傷の1つもなく喜ばしいことだ。

 問題は…………何故かアイシャがほぼ全裸の状態だという事か。

 シミの1つもない白い美しい裸体だった。文字通り傷1つないことが確認出来たな。などとあまりの光景に意識が飛んでおり益体もないことを考えていた。

 

「く、クラピカ、その、今は取り込み中でして……」

「ああ、そ、そのようだな。す、すまない出直して……」

 

 とにかくここから離れなければ! 謝罪はその後だ! アイシャは戸惑いつつもにこやかに笑っているが、残りの見知らぬ2人の殺気がヤバイ! 殺される!

 

「ドーモ、チカン=サン」

「ど、どうも、い、いや! 私は痴漢では!」

 

 屈辱だ! この私が痴漢扱いをされるとは! こんな扱いはレオリオの役目だろう!? いや、確かにこのような状況――どの様な状況かは分からないが――に入ってきたためそう取られても仕方のないことかもしれないが……!

 

「黙りなさい! チカン死すべし! イヤーッ!」

 

 駄目だ聞く耳を持っていない! 2人の内の1人、長身の女性がカストロと戦った時のヒソカにも勝るオーラを発しつつ高速で私に迫る!

 くっ! 避ける手立てがない!

 

「グワーッ!」

 

 つ、強い! 鎖を具現化する間もなく吹き飛ばされてしまった。咄嗟に練をする事で何とか防御は出来たが、実力差は明らかだ!

 

「とっさに堅でガードしましたか。加減していたとはいえいい反応です。ですがあれは凝でガードするべきでしたね」

 

 堅? いや私は練を、いやそんなことよりだ。か、加減していた……だと? あれでか! いや、確かにあのオーラではまともに攻撃を喰らえば今の私の防御力だと耐えきることは出来ないだろう。

 このままではまずい! そう思っていたところでアイシャが止めに入ってくれた。どうやら肌は上から布を覆ってカバーしているようだ。正直助かった。あのままでは目のやり場に困っていたところだ。

 

「リィーナ! 止めなさい!」

「しかしせん……あ、アイシャさ………………ん。この男は事もあろうにアイシャさ…………んの肌を覗き見るという愚劣なる行為を!」

 

 ……言い訳出来ないのが悲しいが、何故この女性はアイシャを呼ぶのにこうも躊躇しているんだ?

 

「彼はいいんです。クラピカ、大丈夫ですか?」

「う、む。……大丈夫だ、特に問題はない」

 

 練によるオーラ増大でガードしたことでダメージは抑えられたが……凝によるガード、か。ヒソカとカストロの戦いを見ても思ったが、やはり熟練した念能力者は凝による攻防力移動を基本として戦っているようだな。

 

「それなら良かった。では、服を着るので少し待っててもらえますか?」

「分かった。すぐに部屋を出るよ」

 

 言葉を言い終わる前に部屋を出る。こんな場所にいては私のキャラが壊れてしまう。

 くそ、何故ここにレオリオがいない? いればレオリオにこの役目が行くはずだというのに! ……何を考えているんだろうな私は。少し疲れているのかもしれないな。

 

 そうして頭を落ち着かせながらしばし外で待機していると中から声が聞こえてきた。

 

“入ってもいいですよクラピカ”

「では失礼する」

 

 中に入ると今までとは違い女性らしい可愛らしい衣装を着たアイシャがいた。

 ……さすがに驚いた。このようなアイシャを見るのは初めて、いや、ハンター試験の後アイシャと再会した時にも着ていたか。あの時はすぐに何時もの動きやすい服装に着替えていたが。

 

「改めて謝罪する。先程は本当にすまなかった」

 

 そう言い真摯に頭を下げる。女性の着替えを不可抗力とはいえ見てしまったのだ。謝っても許されるものではない。

 

「別にいいですよ。減るものじゃありませんし」

「いや、そういうわけには」

「相変わらず危機感がないわねこの子は……」

「ええ。せ……アイシャさ…………んのあられもない姿を見たのは罪の一言では済ませられない程です。もはや死刑すら生ぬるいかと」

 

 明確な殺意が私を襲う! 恐ろしい! いや、死は恐ろしくない。幻影旅団に復讐を果たすと決めた時に既に命は対価に捧げているようなものだ。

 それよりも。死よりも悲惨な目に遭わされそうだ……。それが何よりも恐ろしい。

 

「見られた私がいいと言ってるんだからいいんです。この話はこれでおしまいですよ」

「だってさリィーナ」

「分かっています!」

 

 先程から私に殺意と怒気と嫉妬といった負の感情を隠さずにぶつけているこの女性はリィーナという名前のようだ。正直堪える。明らかに私よりも強い存在からこのようなオーラをぶつけられてはな。

 

「リィーナ落ち着いて。私は気にしてないんですから」

「う、わ、分かりました」

 

 若干オーラが落ち着いたようだ。どうやらこのリィーナという女性はアイシャには弱いようだな。どういう関係なのだろうか?

 

「紹介しますね。彼が私の友達にして現在念の手ほどきをしているクラピカです」

「そうですか、彼が……!」

 

 っ! い、今、ほんの一瞬だが恐ろしい程の殺気を、そう、先程まで感じていた殺気など歯牙にも掛けぬほど恐ろしい殺気を感じた気がしたが……。

 ……気のせいか? 今は何も感じない。いや、強いて言うならアイシャが怒気を強めているようだが? そして何故か先ほど私の事を聞いてきた長身の女性が怯えている。

 とにかくアイシャだけに紹介させるわけにもいくまい。彼女たちはどうやらアイシャの知り合いのようだし、自己紹介をするとしよう。

 

「初めまして。私の名はクラピカという。……失礼だが、あなた方は?」

「……ええ、こちらこそ失礼しました。私の名前はリィーナ=ロックベルト。風間流合気柔術の本部長を務めている者です」

 

 風間流の本部長!? あの心源流と対を成すと言われている武術界の二大門派の1つ!!

 その本部長となれば言わば武術界の頂点の1人ではないか! 一体どうしてそのような方がアイシャの部屋にいるんだ!?

 

「私の名前はビスケット=クルーガーといいます。よろしくお願いしますねクラピカさん」

「あ、ああ。よろしく頼む」

 

 こちらの女性――少女と言った方が正確か。この少女は何者なんだろうか? どうやら特に普通の可愛らしい少女のようだが……。彼女も風間流の関係者なのだろうか?

 

「ビスケ、アナタに頼んでいるのはクラピカの修行の手伝いですよ。この先しばらくは一緒にいるんですから猫をかぶるのは止めておきなさい」

「ぐ、わ、わかってるわさ!」

 

 わさ?

 いきなり雰囲気が崩れたんだが?

 可憐な乙女から、何というかこう、世話好きのおばちゃんと言った感じに――!?

 

「――ねぇ、今何か考えたかしら?」

「い、いや、な、何も! 何も考えていないとも!」

 

 殺される! 私は今! 生と死の狭間に立っている! ここでこう答えていなかったら恐らく私は明日の朝日を拝むことは出来なかっただろう。

 死は覚悟していると言ってもこんな下らない理由で死にたくはない。

 

「……そ、ならいいわさ。改めて自己紹介するわね。アタシの名前はビスケット=クルーガー。心源流の師範でありプロハンターよ。アイシャに頼まれてアンタの修行のサポートをする事になったからよろしく」

 

 な! 心源流の師範! なんだこれは!? どうしてアイシャの部屋に武術界の二大門派の重鎮が揃っているんだ!?

 しかも私の修行の手伝いだと? あの時アイシャが言っていた特別講師のことか? 駄目だ、突然の事が多くて考えがまとまらない。一度アイシャの話を聞いてみよう。

 

「どういうことなんだアイシャ?」

「様を付けなさいこのデコ助やろ――」

「リィーナ?」

「……何でもございません」

 

 ……この訳の分からない状況で2つだけ分かっていることがある。

 私はリィーナ殿に嫌われている。恐らくは壊滅的なまでに……。私と彼女は初対面のはずだが、一体どうしてここまで嫌われているのか?

 そしてもう1つ。リィーナ殿は何故かアイシャに対して畏怖を抱いている。さらにはアイシャのことを目上のように扱っているように見える。風間流の本部長ともあろう方が何故アイシャに?

 

「クラピカ、ビスケはアナタの修行の効率を上げる為にここまで来てもらいました。彼女がいるといないとでは修行の成果がまるで違います」

 

 ……それは彼女がアイシャに代わって私の修行を見る……ということではないようだな。それならばサポートなどという言い方はすまい。

 だがサポートと言ってもどういうことをするのだろうか? 修行効率を上げるような特殊な修行法でも……いや、念か? そういう能力の念を持っているとなれば納得のいく話だ。

 

「まあサポートをしてもらうと言ってもまずはクラピカの具現化の修行が終わってからですが」

「ああ、それなら先程終わったぞ」

「……ええ、何かそうじゃないかって気がしていました。もうアナタの才能について驚くのは止めておきます」

 

 それほど早く具現化出来たのだろうか? 私としては少し能力の改良と追加をしたので具現化に時間が掛かった方だと思っていたのだが。

 

「とにかく、具現化が終わったのなら話は早いですね。ビスケの協力もありますし、基礎能力の向上と応用の修行に取り掛かるとしましょう」

「アイシャが言うにはかなりの才能の持ち主みたいね~。直接見てみないと何とも言えないけど、磨きがいがありそうでいいじゃない。……それに美形だし。カストロとどっちがいいかしら?」

 

 ん? 最後の方の声が聞き取れなかったが……。まあいいか。

 

「せ、アイシャさ…………ん、私もお付き合いしてもよろしいでしょうか?」

「え? アナタにはアナタの用事があるのでは?」

「いえ! 私の用事など些事に過ぎま――」

「いや、あんたカストロを放っておく気?」

「……あ」

「カストロさんがどうかしたのですか?」

「いや、その……」

「いやね、リィーナの奴カストロを弟子にしたのよ。念の技術のみの事だけどね」

 

 なんと。あのカストロがリィーナ殿に弟子入りとは。あのヒソカに負けたと言えどカストロの実力は確か。それが弟子入りとなるとリィーナ殿はやはりよほどの実力の持ち主だという事だろう。もしかしたらヒソカよりも強いのではないのか?

 

「なるほど。確かにリィーナが指導するとなるとカストロさんの実力は更なる向上を得ることが出来るでしょう。私が見た限りでも彼は相当な才能と信念を持っています。また直に会い、その力を悪用するような精神の持ち主でもないとも判断できました。あなたの修行にも耐え抜き稀代の実力者となることも可能でしょう。彼を指導するということは英断と言えますね。さすがはリィーナです」

「あ、ありがとうございます!」

「それではカストロさんも待たせていることですし、アナタは一度カストロさんの所へ赴いた方がいいでしょう」

「分かりました。それでは失礼いたします。……あ、アイシャさ……ん。いずれ道場にて」

「ええ、必ず」

 

 そうしてリィーナ殿は部屋から退出した。とても未練たらしく何度もこちらの方を見返しながら。……私には睨みつけながらだったが。

 解せん。彼女は真に風間流の本部長なのか? 確かに風間流の本部長の名前はリィーナ=ロックベルトだったはずだ。だが彼女はどう見ても20代前半だ。妙齢の美女とも言える。

 そしてリィーナ=ロックベルトは私の知識が確かならば今年で70歳を超える高齢のはず。いくら念能力者が老化しにくいといっても限度があるのではないか?

 アイシャのことを敬い尊重しているようだが、アイシャと彼女の接点も謎だ。アイシャは流星街の出身のはず、それが風間流の本部長と繋がりがあるというのが分からない。

 いや、もしや彼女がアイシャに念を教えたのでは? それならば――彼女が本物の風間流本部長だとして――アイシャの実力にも納得がいくかもしれないが……やはりそれではアイシャに対して敬意を払っている理由が分からない。

 

「……色々と疑問に思っているようだわね」

「! いや、私は――」

「いいわよ。アンタがそう思うのも無理はないわ。大方リィーナの若さ、アイシャに対する態度が疑問なんでしょ?」

 

 ……そんなに私の考えは顔に出ていたのだろうか? もっとポーカーフェイスを鍛えなければな。

 

「アンタの疑問に応えるわね。まず1つ、リィーナはああ見えても今年で71歳のお婆ちゃんよ」

「……念か?」

「そういうこと。まあ普通の念能力者ならさすがに70も超えれば見た目もそれなりに老人になるわさ。つまりあれはそういった能力で若作りしているだけのことよ」

 

 なるほど、それならば納得はいく。だがそうも簡単に能力についての情報を話してもいいのだろうか?

 

「この情報については問題ないわね。どうせあんたも知ることになるわ。あたしの能力だしね」

「では、貴方も?」

「ん……あたしはこれが素よ」

 

 ……彼女の見た目はアイシャよりも若々しい、少女と言っても過言ではないのだが……。見た目の年齢は10~12歳くらいではないか?

 

「そしてリィーナがアイシャに対して敬意を払うような態度を取っている理由はね」

「ビスケ……」

 

 今まで沈黙を保っていたアイシャがここで口を出した。その理由はアイシャにとって知られたくないモノなのだろうか?

 だとしたら……私はこの理由を聞くわけにはいかない。私はアイシャの口から直接納得の行くように説明してほしいからだ。

 アイシャが私に打ち明けたいと思ってくれた時に話してほしい。そうでなければいけない、そんな気がするんだ。

 

「いや、その理由についてはアイシャが直接話してくれるのを待つよ。……何か事情があるのだろう?」

「クラピカ……」

「……そ、ならいいわ。……アイシャ、いい友達持ったじゃない」

「ええ! 私の最高の友達です」

 

 そうストレートに言われるとさすがに照れるな。

 

 友達、か……。パイロ……父さん、母さん、長老、そして全ての同胞達よ。必ず、必ず奪われた眼を取り戻し、村を襲った悪逆非道の外道共に報復をする。それまで今しばらくの時間が掛かってしまうが、待っててくれ。

 

「あんた……。アイシャがこうも焦って鍛えているのにはそれなりの理由があるみたいね」

 

 ……またも感情が漏れ出ていたか。コントロールしないと戦闘中のミスに繋がるかもしれないな。

 

「私の事情はアイシャから聞いていないようだな」

「まあね。頼まれたのはアイシャの弟子の修行のサポートよ。その弟子たるあんたの事情には興味ないわ」

 

 さっきまではね――そう言って伺うように私を見つめるビスケット殿。

 

「……あなたの力があれば私は強くなれるのか?」

「そうね、少なくともアイシャだけで修行をつけるよりもより早く強くなれるわ」

 

 そう話す彼女の顔は自信に満ち溢れていた。その言葉に嘘偽りはないのだろう。

 

「分かった。私が力を求めている理由を話そう」

 

 

 

 

 

 

 クラピカが強くなりたい理由をビスケに説明している。

 その内容は決して気軽に話せるモノではない。暗い、凄惨な過去の出来事。いや、クラピカにとっては過去の話ではないだろう。

 クラピカが力を得たいのは復讐の為。それは一概に褒められた動機ではないと言える。

 復讐は何も生まない。ただ虚しいだけだ。そんな言葉を本やテレビ等でたまに耳にする。だが、それは当人でないから言える言葉なのではないか?

 実際に自分が同じ目にあったら、理不尽に家族を、友を、恋人を奪われたら誰もが嘆き、大なり小なりと復讐の意を抱くだろう。

 

 だが、やはり第三者からすればそうは受け止められないのも確かだ。

 同情はする、復讐相手に対して憤りも感じるだろう。しかしそれでも復讐はすべきではないと思う人間も多いだろう。法の裁きに任せるべきだと言うだろう。

 実のところ私も復讐に関してはいい感情を持っているとは言い難い。かつて平和な世界で過ごした感覚が残る私にとって殺人に忌避があるのは避けられないことだ。

 

 ……命を奪う覚悟と奪われる覚悟はある。例え修行好きという意識を植え付けていたとはいえ、長年武術家をしていればそれくらいの覚悟は出来てしまう。だからと言って好んで人を殺したいだなんて思えない。

 でもクラピカの復讐を止めることも出来ない。彼の苦しみ、悲しみ、そして怒りは彼にしか分からないだろうから。だから復讐をするなとは言えない。言っても彼の意思の強さから無駄だということは理解出来た。

 ならば私はクラピカに力を与えたかった。そうすればクラピカは死なずにすむ。力があれば無駄に敵を殺さずに無力化し捕えることも出来るだろうから。

 

 ……ネテロが知ったら甘いと言うだろうな。あいつは清濁併せ飲んで生きているからな。そうじゃなきゃゾルディック家と多少なりとも繋がってはいないだろう。

 

 どちらにせよ、幻影旅団は裁きを受けるべきだとは思っている。彼らは快楽の為に壊し、奪い、そして殺す。ハンターサイトで調べてみたが、相当な数の事件に幻影旅団が関わっていた。恐らくは知られていない犯行も多数あるだろう。

 その中でもクルタ族の事件は酷いものだった……。

 

 村人はそれぞれが緋の眼をより色濃くする為に凄惨な殺され方をされており、それには老若男女関係なく……いやむしろ怒りをより多く顕にする為に子ども達こそより多くの傷を付けられ無残な死体を遺していたらしい……。

 そして……クルタ族の眼はその頭部から全てくり抜かれ、クルタ族ではない外から入村した者の眼は奪われてはいなかったが全て潰されていた。

 吐き気を催すようなこの行い! それを平然とこなすような外道共にこの世をまともに横行する資格はない、そう私は思う。奴らを捕える為の力をクラピカが得たいと言うのなら尽力を惜しむつもりはない。

 

 ビスケはどうだろうか? クラピカの復讐を肯定するだろうか? それとも否定するだろうか?

 私はそのどちらでも構わない。ビスケがどう思い、どう感じるかはビスケだけのものだ。それによってビスケがクラピカの修行を手伝わないと言うならば……それは仕方なかったと諦めるしかない。

 

「――以上が私が強くならねばならぬ理由だ」

「……なるほどね。あんたの理由は分かったわ」

「ビスケ……」

「ああ、そんな顔しなさんなって。修行の件は受けるわよ。と言うか一度受けた仕事を簡単に反故するつもりはないわよ」

「ほ、本当ですか!?」

 

 良かった! 断られれば諦めるしかないとは思っていたものの、やはりビスケがいるといないとでは修行の捗りが断然違う! 断られなくて本当に良かった!

 

「いいのか? 復讐の為の力だぞ?」

「別に復讐を否定だなんて青臭いこと言わないわよ。話を聞く限り正当な復讐みたいだしね。……ま、復讐に正当とかあるかは別としてね。それにあんた、アイシャの友達なんでしょ?」

「ああ、勿論だ」

「だったらいいわさ。あたしはあんたじゃなくてアイシャの人を見る目を信じてる。アイシャが信じているあんたなら、手に入れた力を復讐以外には容易に振るわないでしょう」

 

 ビスケが私のことをそんなに信用してくれているなんて……。嬉しさがこみ上げてくるな。

 

「ありがとうございますビスケ」

「ああ、ありがとうビスケットさん」

「あたしのことはビスケでいいわよ」

「分かった。私のことはクラピカと呼んでくれ。これから宜しく頼むビスケ」

「あたしは厳しいわよクラピカ。覚悟しておきなさい」

 

 色々あったけれど、これでクラピカの修行については問題はなくなった。あとはただひたすらに修行漬けの日々をおくるだけだ。ビスケとの契約が切れる9月までには堅の持続時間を3時間以上に、応用についても一通りは習得させておきたいものだ。ヨークシンでの用件が終わればまたビスケの暇を見てもらい、修行に費やすとしよう。

 

 ……ん? そもそもどうして9月にヨークシンに行くことになったんだっけ? 私はその時いなかったから詳しくは知らないけど、確かゾルディック家でゴン達4人が無事再会した時に、次に会うのはヨークシンだと決めたみたいだけど。

 9月のヨークシンと言えば年に一度開かれる世界最大のオークション、ヨークシンドリームオークションがあるからそれに参加するのかな?

 ん~、多分そうだろう。何か引っかかるモノがあるけど、僅かに残っている知識の中でヨークシンのオークションがうっすらと浮かんできたんだし。

 

 残った問題はリィーナだな……。

 一応クラピカについては師匠権限で黙らせたけど、リィーナに不満があるのも確かだろう。リィーナからすれば私の修行を自身ではなくどこの誰とも知らぬ者に取って代わられたようなものだしね。クラピカのことを泥棒猫か何かのように思っているだろう。

 

 一応納得させる為に本部道場にてクラピカの実戦経験の為の門下生を借りる件を伝えた際に、その時にリィーナの修行を見ると言って納得はしてもらえたけど。

 ……まさかリィーナの説得から私の服装の話に繋がるとは……。く、ビスケめ。明らかに楽しむ為の発言なのに事もあろうに私の着替えをリィーナの説得に加えるなんて!

 リィーナもリィーナだ! ビスケの言葉に乗っかって私の着替えを条件に入れるなんて! おかげでしばらく着せ替え人形の扱いを受けてしまった……。もうお婿にいけない。

 

 まあこうなってしまったなら仕方ない。

 それにリィーナには迷惑と苦労をかけているのだ。私が、リュウショウが死んだ後の風間流を率いて現在まで繁栄させているのはリィーナの尽力あってのこと。それに報いる為と思えばこの程度の屈辱なんてどうということはないさ。クラピカとは違った意味で彼女は私にとって大事な人、弟子であり子どものようなものなんだから。

 ただ少しだけ師匠離れをしてほしいと思うのは確かだけど……。

 

 そう思いつつふと時間を確認するとすでに21時を過ぎていた。そう言えばまだ食事をとっていない。思い出したらお腹が減ってきた……。

 食事は日々の肉体を作るのに欠かせない修行に置いても重要な要素だ。しっかりと食べなくては!

 

「2人とも、そろそろ夕食にしませんか? 時間も押していますし、修行の段取りについては夕食を取りながら話すとしましょう」

「それもそうね。色々あって忘れていたわ」

「ああ、そういえばそうだったな」

「では行きましょうか」

 

 そうして3人で色々と会話をしながら食事をとり、この日を終えた。

 何というか、とても疲れた1日だった。本当にどうしてこうなったんだ? いや分かっている。リィーナとシオンが来たからだな。

 あのブッ飛んだ性格の2人。2人とも風間流……い、いや! あの2人が特別突き抜けているだけだ! 他の門下生達は普通だった……はずだ!

 そう、信じたい……。

 

 

 

 

 

 

 クラピカを紹介してもらった次の日。早速あたしはクラピカの現在の練度について確認してみたんだけど……。

 

「ねえアイシャ、もう一度聞くわよ。クラピカが念の修行を始めてどれくらいの年月が経ってるの?」

「ですから、2ヶ月未満ですね。念の修行を始めたのが3月9日なので」

 

 今は5月になったばかりだから確かに2ヶ月未満ね。

 そう。それはいいとしましょう。

 

「じゃあ念は無理矢理――」

「いえ、しっかりと瞑想によって1週間で目覚めました」

「……そう」

 

 何それ? 天才ってこいつのことを指す言葉ね。

 たった2ヶ月未満で基本を修め、その上具現化まで習得しているなんて。

 顔はイケメン、話した限りでは頭の回転もかなりいい。さらには念の天才と来たもんだ。

 

 ヤバイ、アタシの時代が来たかもしんない。

 ここでクラピカに厳しく修行に当たるアイシャ。そしてそれを優しく癒すアタシ。そして徐々に2人の仲は深まり距離は縮まっていき……グフフ!

 

 ああもう! カストロといい目移りしちゃうわね!

 どっちがいいかしら? 肉体ではカストロだけど、単純に顔だけ見るとクラピカの儚い感じもいいのよねぇ。

 それにカストロはある程度は完成しているけどクラピカはまだあまり手を入れられていない原石。仕上がったらどんな輝きを生み出すことか! 磨きたい! 徹底的に磨きたいわ! クラピカ程の逸材なら報酬だっていらないわね!

 ん? そうね。報酬、お金は受け取らない事にしましょう。その代わり……。

 

「アイシャ。あなたの言うとおりクラピカは素晴らしい才能を持っているわね」

「ええ、そうでしょう」

「彼なら私はアイシャの依頼抜きでも育て上げたいくらいよ」

「依頼? アイシャ、それは一体どういうことだ?」

 

 ああ、どうやらアイシャは依頼のことはクラピカには話していなかったようね。

 

「アイシャがあたしを雇ったのよ。あなたを鍛えるサポートの為にね」

「な!? アイシャそれはもしやかなりの金額が掛かったのではないか?」

「いえ、大したことはありませんよ」

「いや、そういうわけにはいかない。私の修行の為なのだから私が払うのが筋というものだろう。ビスケ、いくらなんだ?」

 

 やっぱりねぇ。クラピカならそう言うと思ったわ。だからアイシャも依頼については教えなかったんでしょうにね。アタシに口止めしとけば良かったのに。

 

「1億よ」

「は?」

「だから1億ジェニーって言ってるでしょ」

「あ、ああ。いやさすがにそれは」

「高すぎるって? あんた、あたしを馬鹿にしてんの? 自慢じゃないけどね、あたしクラスの念能力者は世界でも100に満たないわ。そして弟子育成に置いてあたし以上に適任の能力を持つ者も希少でしょうね。そんな念能力者がそこらの一山いくらの木っ端どもと同じような金額で雇えると思っているの?」

 

 念能力者に対する知識が欠けているわね。まだ素人に毛が生えたようなものだから仕方ないけどね。念能力者がどれだけ貴重で希少なのか分かってないわ。自分の隣りにいる念能力者がどれほどの存在かも理解してないんでしょうねぇ。世界有数なんてもんじゃない、私の知る限り世界最強の1人なのよ。

 

「分かった、1億だな。私が払おう。それならいいだろう?」

「いいえ駄目ね。あんたが依頼人なら1億では雇われないわ」

「!? どういうことだ。アイシャには――」

「アイシャとあんたじゃ信頼と信用が違うのよ。あたしも暇じゃないの。見ず知らずの人間に雇われようだなんてお人よしでもない。そもそも1億というのもアイシャだからこその金額よ。他の人間なら信用の置ける人でもこの倍は軽く出させるわね」

 

 これはアタシの当然の主張ね。そもそもやるべきことがないわけでもないんだから、見ず知らずの人に雇われるくらいなら宝石でもハントしているわさ。

 まあ、このクラピカを知った今ではクラピカの修行以外に何もする気は起きないけどね。これは言う必要はないわね。

 

「ではどうすればいいんだ?」

「ですからクラピカ、彼女は私が雇ったんです。お金に関しては別に気にしなくてもいいんですよ。私が勝手にしたことですから」

 

 アイシャ、お優しいことだけどね……。なんかあんた将来ヒモか何かに捕まってそうで心配だわさ。

 

「だがそう言うわけには!」

「はいはい、ちょっと話をさせてね」

 

 言い合っている2人に割って入る。これ以上2人を言い争わせても時間の無駄だし。

 

「お金なんだけどね。別に貰わなくてもいいわよアイシャ」

「え? どうしてですか?」

「私も仕事のつもりで来たんだけどね。クラピカの才能を見て自分の意志で育ててみたくなっちゃったのよ。だから今回はお金はいらないわ」

「ですがそれはさすがに……」

 

 まあアイシャのことだから無料で奉仕させるのは納得がいかないでしょうね。だけど落としどころをつければ納得するはず。

 

「いいのよ。それにこのままだとあなた達2人とも譲らないでしょ? だったら最初からお金は受け取らないって方針にした方が揉めなくてすむ分いいわよ」

「いいんですか? お言葉に甘えても」

「ええ、勿論よ」

 

 ええ、お金は受け取らないわ、お金はね。

 

「……すまない、私のせいで」

「あんたも気にしないの。まあその代わりと言っちゃなんだけどね。アイシャにしてほしいことがあるのよ」

「何ですか? 私に出来ることなら何でもしますよ」

 

 その一言を待っていた!

 

「本当に?」

「はい」

「何でも?」

「えっと、私に出来ることなら、ですけど」

「だ~いじょうぶよ~。アイシャになら、いえアイシャにしか出来ないことよ!」

「え? それは一体……」

 

 ふふふふふ! カメラを持って来て正解だったわね!

 

「それはね……毎日私がコーディネイトした服に着替えてもらうことよ!!」

「な!? そ、それはちょっと待ってください!」

「……私に出来ることなら何でもしますよ」

 

 拒否の色合いが強いアイシャに向かって先程アイシャ自身が口から出した言葉をぼそりと呟く。効果は抜群ね!

 

「うぅ! で、ですけどね、それだったら1億払った方が……!」

「駄目よそれじゃあ。そしたらお金でお友達との仲が拗れるかもしれないでしょ?」

「いや、そんなことで私は――」

「あんたは黙ってなさい」

「はい」

 

 余計なことを言おうとしたクラピカを速攻黙らせる。あんた程度を黙らせるなんてお茶の子さいさいなのよ。年季が違うわよ年季が!

 

「さ、アイシャ。何でもいうことを聞いてくれるのよね? 出来ないことを言ってるつもりもないわよ~?」

「う、うう……。はぁ、分かりましたよ」

「では私が代わりに着替えを――」

「あんたほんと黙れ」

「……すまないアイシャ」

 

 やっほぅ! これで毎日の着替えを写真に収めればリィーナに高く売れること間違いなし! クラピカ程の才能の持ち主ならお金を払ってでも鍛えてみたいくらいだし、いいことづくしね! さらに賭けがうやむやになったおかげで負け分を払う必要もなし。

 運が向いてきたじゃない、グフフ。

 

「ああ、あれはあくどいことを考えている顔です」

「うむ。それは私にも分かるな」

 

 おっといけないいけない。もう性格がバレたのは仕方ないとして、それでもクラピカに好印象与える為には程々に猫被んなきゃね。

 

「ゴホン! さてそろそろ修行を本格的に始めようじゃないの。アイシャの予定ではどうするつもりだったの?」

「そうですね。まずは凝ですね、戦闘中に凝を怠った念能力者は長生きが出来ませんので」

「確かにね。これについては1日の中で私のある行動をキーにしてクラピカに凝をするようにしてもらうわさ」

 

 戦闘中に怪しい何かがあれば必ず凝。念能力者の基本中の基本ね。遠くを見つめるとき目を凝らすのと同じくらい自然に素早く凝を出来るようにならなければね。今後クラピカには私が指を立てると必ず凝をするようにしてもらうとしよう。

 

「1日の半分を基礎能力の向上に当て、残りを堅の持続時間を伸ばす修行に当てます。凝や流の修行をするにしてもある程度の時間堅が出来なければ話になりませんからね。それが出来れば凝と流、そして系統別修行を加えます。時折組手を交え、就寝前の時間は出来るだけ堅の修行に。ビスケには修行の合間に能力を使ってクラピカを癒してください。多分そうしなければ途中でクラピカがくたばってしまいます」

「お、穏やかではないな……」

 

 まあクラピカがそう思うのは仕方ないけど、思った以上にハードスケジュールね。私の能力を当てにしないと組めない内容だわさ。

 本来なら基礎能力向上を主にするべきだろうけど、他の修行も同時進行しようとなるとかなりのハードさだわね。9月までしか時間がないのだから仕方ないかもしれないけどね。後で風間流の本部まで行くみたいだし、余裕はないってことね。

 

「基礎能力向上はどういう修行をするつもり?」

「穴掘りです。ここから東に150km程離れた場所に誰もいない山岳地帯があるので、そこまで全力でランニング。そして穴掘りで全身の筋肉を酷使、さらには穴掘りの道具に周を用いることでオーラの総量と技術の向上を目指します。多少の精神鍛錬にもなるでしょう」

「なるほどねぇ。さすがアイシャ、よく考えてるじゃない」

「……何かビスケにそう言われるととても悪い気がするのは何故でしょうか?」

 

 何でよ? 別にアタシのやり方を真似たとかじゃないんだからいいでしょうに。

 

「でもその山岳地帯で勝手に穴掘って大丈夫なの? 権利とかどうなってんのかしら?」

「ああ、それについては問題ないです。調べるとあの辺一帯は都合よく売りに出されていたようです。なので、風間流名義で買い取ってもらいます」

「いやあんた簡単に言うわね……」

 

 確かに風間流の資金力、と言うかリィーナの個人資産でも余裕で買い取れるでしょうけどねぇ。あいつって元々財閥のお嬢様でかつ社長だったわけだし。確か今は息子に社長譲って名目上だけだけど会長になってるんだっけ?

 リィーナに頼めば2つ返事で買い取るでしょうねぇ……。私にも回しなさいよその財力。

 

「その分彼女の願いは聞き届けるつもりですよ」

「……あんまり不用意に何でもするって言っちゃダメよ?」

「ええ、それはあなたで身にしみましたので」

 

 はて? なんのことかしらん?

 

「それじゃ凝の修行にもメリハリを付ける為に罰ゲーム有りにしましょうか」

「いいですね。ただし罰は修行になる罰ですよ?」

「勿論よ。それじゃあこんなのはどうかしら――」

「……私を置いて私への拷問のような修行内容が決まっていく。内容のいくつかは分からないが明らかに過剰だということは良く分かる……。私は復讐の前に生き延びられるのだろうか……?」




クラピカ具現化終了の知らせ。原作と違い能力が一部変更に、それに伴い左手にも鎖が1本追加。
能力は後の話で説明します。まあ、大抵は原作と変わりませんが。







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