艦隊これくしょんから。
朝潮と泊地のみんなのために駄菓子を買いに行きます。
その中で、真面目で子供らしくない朝潮の幼い部分や素直な部分が見えてくる。
そんなお話です。



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お菓子の山と真面目な少女

「コンコン。提督、ご用意はできましたか?

聞いてませんでしたが、本日はどちらに向かうご予定ですか?」

扉の向こうからノックの音と朝潮の呼びかけてくる声が聞こえる。

「ん?今日はうちの駆逐艦たちのためにお菓子でも買ってきてやろうかなって。

だからとりあえず松屋町かなぁ。あ、準備できたから入っていいぞ。」

それを聞いて朝潮は静かに部屋に入り、背筋を伸ばして見本のような姿勢を取っていた。

小さい見た目からはわからないほど真面目で厳しい子である。

・・・鈴谷たちにも見習ってもらいたいものだ。

それはともかく、その真面目な朝潮に買い物に付き合ってもらおうという日である。

駆逐艦たちはどういうのが好きなのかとか聞けた方がありがたい。

「でもどうして松屋町?なのですか?」

「今日は駄菓子でも買いにいこうかなって。あそこならいっぱい駄菓子の種類があるから。」

「だっ・・・駄菓子ですか」

噛んだ。朝潮が噛んだ。

突然朝潮の口調がしどろもどろになった。

「松屋町には商店街があって、うまい棒30本入りの袋が10個入った袋とかあるぞー。

ほかにもあたりめのビン詰とか」

それを聞いた朝潮は目を輝かせて喜んだように見えたが、その視線に気づいたのか

朝潮は照れ隠しした姿を見せる。

その反応が見れるとは思わず楽しくなる。

「とりあえず見てもらった方が早いし行くか。」

「はい!わかりました!」

少し崩れた姿勢を正して朝潮はいつも通りの返事をした。

 

二人は松屋町に着くと、日本人形がちらほら、昔懐かしいなわとびやベイゴマなどのおもちゃが並んでいた。

それらが朝潮には新鮮だったらしく、視線が定まっていない。

「お菓子買いに行くかー。」

夢中で突っ立っていた朝潮は、ハッと気付いて急いで小走りで私の少し後ろまで近づきついてくる。

とりあえず比較的大きな駄菓子屋に入り、うまい棒の山盛りやスナック菓子、チョコの詰め合わせをカゴにほり込んでいく。

すると、気付けば細いゼリー状のお菓子がカゴに入っていた。

入れた覚えがない。

横には朝潮の姿がなく、店の中を徘徊していた。

と思えば、業務用のような大きさのポテトチップスを持ってきた。

そんな朝潮に、「このゼリーも入れた?」と聞いた。

「はい・・・入れました。」

「でもどうして一つだけ?もっと量の入ったものもあったろうに。」

すると朝潮は、少し戸惑い頭を少し下げ答えた。

「提督すいません!気分が高まって好きなものを入れてしまいました!」

子供なんだからもっと素直になればいいのに。

そう思いながら下がった朝潮の頭をワシャワシャと撫でる。

驚いた朝潮はすぐに頭を上げ、頬を赤らめ少し涙ぐんでいるように見えた。

持っていたカゴをそのままレジに持っていき、袋の中から朝潮が持ってきたゼリー菓子を取り出した。

それを持ったまま、足取りの重い朝潮の手を引き駅まで戻る。

 

「今日はどうだった?」

「あの、あまり駄菓子というのを見たことがなかったのでしn、んっ・・!」

朝潮が話している途中に封を開けていたゼリー菓子を朝潮の口に入れてあげる。

朝潮は目を丸くして驚いたが、咥えた駄菓子に手を添えた。

「今日というか今までもがんばってもらってるからな。

それぐらい買ってあげるからもう少し子供らしくしなさい。

大人に甘えたいときもあるだろ?」

朝潮はお菓子を吸ったあとに満面の笑顔で答えた。

「なら、私はいつでも横にいられる提督の秘書艦になりたいです!

・・・だ、ダメでしょうか?」

秘書艦は決まってるが・・・。この笑顔を私はないがしろにできない!

「う~ん。じゃあ10年後!その時の朝潮の頑張ってる姿を見て決めようかな。」

「うん!その時まで待っててください!」

敬礼しながら答える朝潮が周りの目を引いている。

「とりあえず敬礼はやめなさい」

「はい!」

朝潮はまたニコッと笑顔を浮かべ、私の少し前を歩いて帰っっていった。


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