「あ、さくやちゃん、いらっしゃいませー。」
「お邪魔するわ。」
「今日はお嬢様も一緒ですかー。こんにちは、レミリャーさん。」
「さんを付けてもその呼び方は認めないわ。」
日傘を畳みながら恭しく礼をして入ってきたのはメイドの十六夜咲夜。
それとは対照的にカリスマを漂わせて入ってきたのはその主であるレミリア=スカーレットだ。
「今日は何をご注文でー?」
「お嬢様の普段着が破れてしまったから一着。あと、新しいメイド妖精が入ったから5着ほど予備のメイド服を。」
注文を咲夜が告げると、さらさらとメモを書き、運んできたお茶を置くと早速奥へと向かう皐月。
「はいはーい。待っててくださいねー。あ、あとレミリャーさんは絶対覗いちゃだめですよー!」
「いいじゃない。作ってるとこくらい。私みたいな者に見られて逆に光栄だと思いなさい。」
「駄目ですってー!!」
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「出来ましたよー。あ、あとこれはいつものおまけです。妹さんにあげてくださいねー。」
二十分ほどで奥から可愛らしい紙包みと小箱を持った皐月が現れた。
メイド服はあらかじめ作り溜めているらしく、そこまで時間はいらないのだという。
「ありがとう。」
咲夜はそれを軽く頭を下げながら受け取る。
小箱は以前、レミリアが自らに気の触れている妹がいるということを皐月に愚痴ったところ、毎回おまけとして付けてくれるようになったのだ。
中身は妹ちゃんにしか見せないでくださいね、と言われたために見ていないが、それを貰い始めてから少しずつだが、確実にフランの情緒は安定しはじめ、表情も豊かになっていた。
その為、レミリアもこのままいけばフランを外に出してもいいのではないかと咲夜に言い始めていた。
その為、咲夜もレミリアも皐月に感謝し、恩返しがしたいと思っていたりもする。
だからレミリアも作業を覗きたそうな発言はするが、本人が嫌がっている限りそれを強行することはないのだ。
「妹ちゃん、元気ですかねー?」
「あなたのくれるプレゼントのお陰でフランは最近調子がいいの。もしよければ会いに来るかしら?」
「いいですねー。是非行きたいですー!」
「お嬢様。”ただの”人間の皐月を妹様に合わせるのは危険すぎるのでは?」
会話の流れから、このままでは皐月の命が危ないのではないかと思った咲夜は申し訳なさそうに主人の会話に口を挟む。
「大丈夫よ。皐月は死なないわ。私にはそういう運命が見えているのだからね。」
「レミリャーさん、すごいー!」
「ふふっ、当然よ。」
「はあ・・・・・」
自信満々にそう語る主人と、心から楽しみそうにする皐月に、咲夜はもう溜息を吐くことしかできなかった。
特になし。
できればコメントほしいなー(露骨)。