とある洋服屋さんの毎日   作:甘夏缶詰

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遊郭、と言ってもキャバとソープが合体したような所と思って下さい。



夜遊び


夜。

 

妖怪の天下たる時間であるが故に、静かな人里の中でそこだけ異色を放って明るい通りがあった。

 

「お兄さん、ちょっと寄って行きません?」

 

「初物の女の子も入ってますよー!!」

 

そこは小さな遊郭の並ぶ通り。人読んで、売春通り。

 

 

▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼ ▼

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、いらっしゃいませ、厲與様。今夜はどの子をご所望で?」

 

「何時もの子。新入りはいる?」

 

「あー、居ますよー。ま、何時ものように彼奴らが騙して連れて来たのですけど。」

 

その角にあるとある遊郭にその少女はいた。

 

少女は慣れた手付きで指名をし、下人にエスコートされながら奥の方の座敷へ向かう。

 

「あ!さつきお姉ぇちゃんまた来てくれたんだ!!菜奈ねー、うれしい!!」

 

畳では指名された少女

 

ーーーーーーー明らかに十才前後のーーーーーー

 

が既に待っていた。

 

幻想郷に風俗に勤めてはいけない年齢の決まりなどない。勿論、行ってはいけない年齢も。

 

そのため、たまに親が口減らしで殺す位ならと遊郭等に子供を売ったり、働かせることがあるのだ。

 

だが12程にならないと、女性器はまだ未発達のまま。需要も少なく、暴力を振るわれ、雑用としてこきつかわれることが多い。

 

「私も嬉しいよ、菜奈ちゃん。さ、お酒頼もっか。」

 

「うん!私、お姉ちゃんの頼んでくれるお酒すきー!!」

 

端から見れば仲の良い姉妹のようにも見える、微笑ましい光景。

 

すると、私達に下人から声が掛かった。

 

「新入りの子、連れてきました。」

 

「何で女の相手しなきゃいけないんだよ・・・・・」

 

「だってさ。教育がなってないんじゃない?」

 

その子は17才程の、まあまあ美人な女の子であった。

 

だが今の発言からして、遊郭嬢として働かせるにはサービス精神が足りないと言えるだろう。

 

幼い菜奈だって笑顔と基本の接客は刷り混むように体に馴染んでいるのだ。

 

「すみません!この子には良く言っておきますので!!ほら、謝れ!!」

 

「ご、ごめんなさい」

 

下人に気圧されるようにして謝罪の言葉を発する少女。

 

「いいよ。それより、この子の名前は~?」

 

「千夏ちゃん、お姉ちゃんに教えてあげて?」

 

ここでは経験がそのまま力関係となる。幾ら菜奈が年下でも、先輩は菜奈の方なのだ。

 

「謌 千夏です。」

 

これでいいだろ、とばかりに見下げて来る少女。

 

「下人。私この子嫌い。やっぱりいいや。あ、指名料は返さなくていいからね。」

 

「畏まりました。ですが、指名料は・・・・・」

 

そう戸惑いながらいう下人。

ここはとても良心的なお店だ。だから私はここに通い続けている。

 

「なら菜奈ちゃんに甘いものをそれで出して貰おっか。あったよね?甘味。」

 

「甘いもの!?やったぁ!!」

 

つまらなそうにしていたのから一転、目をキラキラさせて喜ぶ菜奈。

 

こういう店では甘味なんて娯楽、客からの施しがないと楽しむ事が出来ないのだ。喜ぶのも当然だろう。

 

「こんぺいとうとか好きかな?」

 

「菜奈、だあいすきだよ!!あのね・・・・」

 

 




厲與(れつくみ)。並べかえると昏櫁(くれみつ)。

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