本気禁止制限決闘   作:阿音

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今作現在過去最長……どうしてこうなった!?
旧作の3話分を1話にまとめれば当たり前ですね。

特に話す事も無いのでまた次回、6日に更新予定です。


16話【青春→恋する乙女】

ある日の寮で夕食中、大徳寺教員から紹介したい人がと言われ、生徒達が注目する。

なんでも、編入テストで途中入学した生徒、早乙女レイを紹介したかったらしい。

小柄で童顔……というかどう見ても子供だな、とはいえ水色みたいに背の低い奴は居るから断言はできない。

帽子を深くかぶっており、眉辺りまで隠れているが目は大きめだな。

うーん、小柄なのは体格にしても、どう見てもこいつって……

 

俺が悩んでいると、空気を読まずに遊城が騒ぎ始めた。

馴れ馴れしく肩を組んだりしてで、かなり早乙女の奴はかなり迷惑そうなんだがな。

レッドで慰めるように騒いだ遊城だが、編入テストの最初はレッドからと決まっているだけらしい。

実際に成績は良いらしいのですぐにイエローに上がれる成績らしい。

 

話の流れで遊城が自分の部屋に来いと言っているが、それは少し難しいのではないか?

確かお前の部屋って水色と前田もいる3人部屋なんだよな?

あまり遊城には関わりたくはないんだが、さすがにあの部屋に4人だとアイツも大変だろう。

どうせ俺の部屋は空いているんだし、別に大事にはならないだろう。

 

「大徳寺教員、俺の部屋は3人部屋でベッドは空いています

今は俺1人しか使っていませんし、そいつは俺の部屋に入れませんか?

さすがに3人部屋を4人で使うよりはそいつも彼らも部屋を広く使えますし」

 

「うーん……でも君はいいのかにゃ?

十代君達は良いって言ってくれてるのに」

 

「構いません、それにお前だって狭い4人部屋になるよりも

広く使える部屋の方がいいだろ?」

 

「う、うん……」

 

「そかにゃ? ならお願いするにゃ」

 

2人だけになるとなった事で早乙女の顔が少し困り顔になった。

なんとなく予想できるが、別に変な事はしないから安心しろ……声には出さないがな。

 

何はともあれ、部屋へ呼んだがこれからどうするかね?

別に何も言わないで黙っておいてやってもいいんだが、それは俺がつまらない。

という訳で早速正体を暴いてやるとするか。

 

「さて……早乙女よ」

 

「な、なんだい?」

 

「部屋の中で、更にルームメイトの前でまで帽子のままとおいうのは失礼だと思わないか?」

 

「え? えっと……」

 

「別にその若さで禿げているというのは無いだろ、髪は見えているし

それともどこかストレスとかで若禿げとかの可能性があるな」

 

「禿げてなんかないよ!」

 

「ならさっさと帽子を脱げよ」

 

しかし、やはりなかなか帽子を脱ごうとしない。

別にどうしても正体を暴かなければならない理由は……一応有る。

とりあえず弱みを握っておかないと、この部屋のモノに何かされた時の為の保険ができない。

弱みの1つや2つぐらい掴まなければこの部屋に人を入れる事なんてお断りだからな。

 

「どうしても嫌というならば、俺が無理やりにでもその帽子を奪うだけだ

俺としてもそんな事はしたくないし、疲れるし面倒だしだからやりたくもない

だがお前がどうしてもと言うのならば……俺も腹を括って帽子を力尽くで奪う」

 

「わかった、わかったから!」

 

ヤケになりながら帽子を脱ぐと、勢いで髪留めが落ちる。

早乙女の髪は少々青みがかっており、腰かそれ以上までの長いロングストレートの髪が現れる。

声もだし、この髪に秘密にしていた事も含めると、やはりこいつ女か。

 

「ふむ、やはり女か……」

 

「気付いていたの?」

 

「いや、見ればわかるだろ」

 

言わないが、実は胸も膨らんでるのが見えるしな、自覚無いのかこいつ?

身長も低い事から考えても小柄というより子供だろうな。

この学園、確かに筆記試験と決闘試験だけで面接は無かったが……編入試験とはいえ、気付けよ試験官!

 

それにしても、遊城の部屋に送らなくてよかった。

あいつは異性に対しても結構疎いし無神経だ、早乙女の正体にも気付かない可能性も高い。

例えば一緒に風呂にでも入って友好を深めようとか言いそうだし、さすがにそれはなぁ……

 

「俺は少し電話が有るので表に出る

その間、部屋のモノに触れるなよ……触れたら女だという事を周りに広めてやる」

 

「う……わ、わかった」

 

ふぅ、部屋の整理とかもしておかないとな。

少しの時間だけ追い出して整理もしておかないといかん。

俺は外に出て通信相手は……とりあえず明日香かな?

 

『こんな時間に何か用?』

 

「今すぐお前が使っているシャンプーとかの風呂で使う石鹸とかそういうのを……

そうだな、1週間分ぐらい何か容器にでも入れて持って来い」

 

『意味わかんないんだけど!

そんなの持って行ってどうする気よ!?』

 

「必要になったんだから仕方ないだろうが……

いいからさっさと持って来い、どうせ今も暇なんだろ?」

 

『否定はしないけど……もう夜遅いのに?』

 

「詳しい事情は来たら話してやるから早く来い

カード1枚分の借金を減らしてやるから、急ぎでな」

 

『わかったわよ……うぅぅ、私のバカぁ!』

 

文句を言いながら通話を切るんだが、どうせまたカードを見せたら勝手に欲しがって借金して買うだろう。

明日香は衝動買いばかりするので困った奴だ、将来大丈夫なのかね?

一応俺の頼みを聞けば借金を減らす制度にしているが、衝動買いが多くて全く減らないんだよな。

あいつに買い物を任せたら渡された金のギリギリまで使って頼んだモノ以外まで買ってきそうだ。

 

部屋に戻ると早乙女は黙って座って待っていた。

周りの物にも触れていないようだし、少し安心した。

 

「さて、先ほど1人呼んだが安心しろ、秘密は守らせる

それまで少し待て」

 

「は、はぁ……あの、ボクの事秘密にしてくれるの?」

 

「無意味に人の秘密を広める趣味は無いな

さっきのような脅迫紛いの言い方も理由が有っての事だ、悪かった……素直に謝罪する

一応、黙っていてやるが同室になるという事で話す事は話してもらうぞ

それも呼んだ奴が来てからだ、それまで少し部屋を片付けたい

悪いが部屋の外に出て待っていてくれ、帽子も返すし追い出したりはしない」

 

「うん……わかった」

 

早乙女を部屋から追い出し、急いで部屋を片付ける。

デッキとかはカードケースに入れているが、そこらにいくつも置いてあるだけだからだ。

カードケースも一緒にあの謎ポケットに入るから片付けるのはすぐだ。

カードケースを出しっぱなしにしている理由はしょっちゅうデッキ編成をしてるから一々出すのが面倒だからだ。

とはいえ、こんな場面を誰かに見せたりなんてできない、この世界の人間からすれば俺はレアカード製造機だからな。

もし知られたりしたら……この世界はかなり過激だから本当に何をされるかわかったもんじゃない!

カードゲームで人の生死がかかっていたりするような世界だ、売るだけならまだしもこれは見せられない。

 

……そういえば今更だが失敗したな。

最初から少し外で待たせて、その間に片付けて部屋に入れればよかったじゃないか。

そうすれば脅迫する必要も無かったし……いや、もう遅いけど。

どちらにしても正体不明のまま預かるつもりは無かったし、遅かれ早かれの違いだな。

次回に似たような事が有る場合は気を付けよう、覚えていれば。

 

最低限の片付けを済ませ、見られたり触られても大丈夫の物だけにした。

もうこれ以上片付ける物が無くなった時、部屋がノックされた。

ノック音は明日香だな、早乙女も一緒にさっさと入れるか。

扉を開くと明日香が息を切らして立っていた、確かに早かったので走って来たのだろう。

 

「はぁ、はぁ、持ってきたけど、はぁ、これでいいの?

それとこの……誰か分からないけど、説明と持ってきた物の使用目的も教え、はぁ、なさい、ふぅー……」

 

「説明するから入って少し落ち着け

色々と話す必要も有るし……おい明日香、後ろ後ろ」

 

「後ろ? 後ろって……ひゃぁあ!」

 

「………………」

 

恵が明日香の後ろに無言で立っていた。

俺はこいつを呼んだ記憶は無いんだがな、明日香の驚きからして話していないだろうし。

こいつ、何しに来たんだ?

 

「まぁいいや、恵もついでに入れ

どうせお前にも話そうと思っていたんだ、それが早くなっただけだ」

 

少し緊張しているように見えた恵の表情がホッとしたような顔になった、極小さな変化だがな。

相変わらずよく見ておかないと表情の変化がわからない奴だ。

とにかく3人を部屋に入れ、全員を座らせる。

 

「さて、それじゃあ詳しく話してもらおうか?

ついでに帽子も脱いでおけ、話すのが面倒だし」

 

意味のわかっていない高校生2人を見ながら悩んでいた早乙女だが、素直に帽子を脱ぐ。

現れる長い髪に驚く明日香と、極々僅かに目を見開く恵。

 

「見ての通り、こいつは女子……というか女の子だな

ではちゃんとした自己紹介と、この学園に来た目的を話してもらおうか?」

 

「うぅぅ……どうしてこんな事に……」

 

「瑞貴に捕まったのが不幸だったわね」

 

「…………どんまい」

 

人聞きの悪い事を言うな、事実だろうけど。

アニメだとこいつってどうなったんだろうか?

明日香と恵にも自己紹介をさせ、俺も軽く自己紹介をする。

 

そして詳しく話を聞いた事を整理してみる。

名前は本名だったらしく早乙女レイ、男装して来るんだったら偽名ぐらい使えよ。

現在小学5年生、俺の妹の玲の1歳年上だな、別にどうでもいいけど。

この学園に来た目的は、カイザーに惚れて近付きたくて難易度の高い編入試験を受けてまで来たらしい。

本人曰く、恋する乙女は強いらしいのだが……そういう問題じゃないと思うんだけどな。

 

とりあえずこれってKC本社に報告した方がいいんじゃないか?

ほら、担当者が早乙女が女の子で子供なのに編入させてしまった事とかさ。

というか、いくらなんでもどう見ても女の子で子供なのに何故気付かなかった担当者!

本当に大丈夫なのか、この学園の上司とかその辺り……なんだか心配になってくる。

 

「心底呆れた……色々な意味で呆れた」

 

「その、ごめんなさい……」

 

「あんまり悪く言わないであげなさいよ、彼女だって亮の為に頑張ったんだし……ね?」

 

「それが呆れる原因だろうが、ちゃんと家族と相談とかしたのか?

まさかとは思うが、恋する乙女は強いだとか言って何も考えずに突っ走ったんじゃないだろうな?」

 

「う……」

 

「編入とはいえ学園に入るには金も必要なんだぞ?

それを出すのは親だし、もし殆ど何も言わずに勝手にしたのなら尚更悪い

親は身に覚えの無い学費を払わされる事になるし、娘の事も心配するに決まってるだろうが

お前の素性に気付かなかったのか気付いて通したのかはわからんが、お前を通した試験担当者も悪いだろうが……」

 

「はい……」

 

「お前の様子から考えると、本当に何も言わずに突っ走ったんだな

恋する乙女だからって、そんな事が理由になると思うなよ?

仮にそうだとしても、親と相談するべきだろうが、断られるだろうと思っていてもな

つまりアレだろ、今お前の親は帰ってこない娘を心配して探し回っている可能性も有るんじゃないのか?

お前の友人とかにも、娘が行っていないのか電話して回ったり走り回ったり……なぁ?」

 

「ぐす……はい、はい……」

 

「はぁ……ほら、電話貸してやるからさっさと連絡しろ

この学園の定期船は1週間に1回だ、帰るのは来週になると言っておけよ

それまではちゃんとお前の面倒ぐらい見てやるから、追い出したりしないから安心しろ」

 

「ひくっ……ぐす……わかり、ました……」

 

電話を持って部屋を出て行く早乙女。

そして俺は部屋に来た2人の方を向く、用事も大体予想できているのか表情が少し固いな。

 

「そういう事だ、あいつは男子として編入してきたから女子寮に預けられない

とはいえ仮にも女の子を俺の部屋で預かるだけならまだしも、世話となると少々難しい

一応年頃だし、悪いがあいつの面倒を見るのを手伝ってもらいたい」

 

俺だけでもできないとは思わないが、早乙女の気持ちの問題もある。

1人で島に来たんだし、心細くなって泣いたりする可能性も有る、そうなったら面倒だしな。

気を遣う同性が2人も居れば少しは気も楽になるだろう。

 

「私はいいわよ、なんだか大変そうだし……

(瑞貴が預かるって事よりも、瑞貴と生活する方がという意味だけど)」

 

「……………………………………………………了解」

 

おい恵、凄く嫌そうな顔をしながらだったぞ、今の了解って言葉。

不満が有るなら別に無理にしてくれなくてもいいんだが……まぁ、一応了解してくれたのだからいいか。

そこで早乙女が部屋に戻ってきたのだがまだ通話中らしい、どうしたんだ?

 

「あの……お母さんがお世話してくれる人に代わってって」

 

「ああ、親だし当たり前か、わかった」

 

少し面倒だったが、さすがにな……という訳で早乙女と代わる。

こんな会話を聞かれたくないので外にも出る。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「えっと、お母さんどうだって?」

 

「凄く怒られました……」

 

そりゃそうよね、というか本当に無断で来たの?

なんだかさっきから怒られてばかりね、大丈夫かしら?

 

「……要反省」

 

「はい……反省します」

 

恵も追い打ちをしなくてもいいんだけど、反省しているみたいだからいいのかしら?

だけどなんだかさっきよりもスッキリしているみたいだし、ちゃんと話せてよかったわね。

 

「それで、どうなったの?」

 

「来週の定期船までは仕方ないからアカデミアで頑張りなさいって

今の状況とか、その辺りも話したんだ」

 

なんか強引だったし、瑞貴の事も話したんでしょうね。

どう伝わったのかしら……悪いように伝わっていないといいんだけど。

それにしても瑞貴も遅いわね、どうしたのかしら?

と思っていたんだけど戻ってきたわ、なんか疲れてるわね。

 

「お前……親になんて説明したんだよ、俺まで怒られただろうが

最終的にはなんとか説得して、明日香と恵の女子生徒も手伝ってくれると伝えたからなんとかなったけど

はぁ、なんで俺がこんな事を……預かるなんて気紛れを起こすんじゃなかった」

 

「ごめんなさい……」

 

「ほら、反省してるんだしこれ以上は……ね?」

 

でも瑞貴も怒っているわけじゃなさそう、少し疲れただけみたいね。

深い溜め息を吐くけど、自分で預かるなんて言ったから一応投げないみたい。

 

「はぁ……とりあえず今回は初犯だし、騒ぎも起こっていないから大丈夫だろう

帰ったら改めて家族や友人に謝っておけよ?

一応アカデミアには中等部も存在するし、中学生になってからまた来るといい

難易度の高い編入試験で入る程の行動力だ、こんな事じゃなくてもっと別の方向に向けてみろ

そしてちゃんと相談もすれば誰も怒らんだろう、俺も何も言わん」

 

一応慰めているつもりなのかしら?

でもレイちゃん……だったかしら? 余計に落ち込んだわよ。

瑞貴は面倒そうに頭を掻いてどうしたものかって顔になったわ。

 

「まぁ、俺としてはその行動力に関心するよ、俺には無いからな

正直尊敬できるとも思う、次から使い方を間違えなければいいだろう

中学生になったらまた入学して来い、他は知らんが……俺は少なくともお前の入学を歓迎しよう」

 

「……う、うん!」

 

どうやら丸く収まったみたい、レイちゃんも最低限の元気は出たみたい。

これで一安心ね、だけど恵……なんでレイちゃんを睨んでるの?

 

「それで早乙女、お前これから1週間はこの部屋で生活をしてもらうのだが……

いくつか問題が有る、それは何かわかるか?」

 

「えっと……寝る場所?」

 

「3段ベッドが有るだろうが、お前は床で寝るつもりだったのか?

別にベッドに入るななんて言うつもりも無いし、俺が使っていない場所なら好きに使え」

 

「食事とか?」

 

「お前じゃないんだから……それぐらいは俺が面倒見る

それに朝食と夕食は寮で出るんだから大した問題にならん」

 

じゃあ何かしら?

 

「…………着替えとお風呂」

 

「その通りだ」

 

「あぁー……あああぁ!!!」

 

確かに異性が同室なんて普通は無いもののね、それは問題になるわ。

だから私のお風呂用品を持って来いって……でもどうするつもりなのかしら?

 

「じゃあ俺は外に出てくるから、とりあえず着替えと風呂を終わらせておけ

まさか1週間風呂にも入らず着替えないなんてできるはずが無いだろ?

仮にも女の子なら体ぐらい清潔にしておけ」

 

「う、うん……ありがとうございます」

 

「服の洗濯は……恵に任せる

さすがに女の子の服や下着なんて男の俺ができるはずも無いしな」

 

「…………了解」

 

そこまで言って瑞貴は出て行こうとする。

なんだかんだでちゃんと気を遣ってくれるのね。

 

「あの……」

 

「ん?」

 

「どうしてここまで色々としてくれるの?

その、悪い事をしたし、ボクを預かるって言った時は嫌そうだったし……」

 

「自分で預かると言ったんだ、その程度の責任は取る

お前が女というのも見てすぐにわかった、あの程度で男装しているつもりなのかとも思ったが……

気付いて無視しても構わなかったんだが、遊城に預けるのはちょっと考えてな

それに子供を放り投げるような無責任な事もしたくない」

 

あら、結構真面目に考えていたのね。

瑞貴の事だからどうせ楽しそうだとか、弄る相手が増えたとか、怯えた顔を見て楽しむとか。

そんな事でも考えていたのかと思ったけど、そんな事無かったのね。

 

「(さすがに真面目に言い過ぎたか? 建前ぐらい言っておくべきだな)

まぁそれより何より……なんとなく思ったんだ

早乙女を預かったら面白い事が起こる気がする、楽しそうだとな

精々俺を楽しませてくれよ? 殆どはそれが理由なんだからな」

 

「楽しそうって……」

 

「じゃあ明日香に恵、後は任せた」

 

最後のそれが無ければ良かったのに……最後が余計よ。

 

「はぁ……わかったわ」

 

「…………了解、気をつけて」

 

気をつけてってどういう意味かしら?

瑞貴は恵の言葉を聞いて困った顔をして、すぐに無表情にして出て行ったわ。

あまり待たせるのも悪いし、早く色々と終わらせてあげた方がいいわね。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

なんなんだろうあの人、脅してきたと思ったらお説教をする。

そうかと思ったらあんなに真面目にボクの事を考えてくれて……

でも最後は楽しそうなんて、よくわかんない!

 

「レイちゃん、瑞貴の事で悩んでるみたいだけど諦めた方がいいわよ?

どうせ瑞貴の事を考えたって答えは出ないんだから」

 

「どういう意味?」

 

瑞貴……さんに呼ばれてきた明日香さんと恵さん。

ボクを助けてくれる為に呼んでくれたみたいだけど、どういう関係なんだろう?

こんな夜中に呼んで来てくれるなんて普通は無いよね?

 

「瑞貴って結構面倒事を嫌うのよ

無理やり面倒事を押し付けたりしたら……決闘で何もできずに敗北するぐらい?」

 

「……相手の対策デッキを使う

その対戦相手は何もできない内に敗北する」

 

「そうなのよね、ジュンコもももえも対策されて全くダメージを与えられなかったわね」

 

なんだか凄く酷い人って感じなのかな?

でも対策したデッキを使うなんてずるいなぁ……でも強いみたい。

 

「特に酷かったのはアレね、初期ライフが100VS30000で勝った時ね」

 

「100VS30000!?」

 

「そうなのよ、瑞貴が100でしかも相手は2人を同時に相手していたのよ?

それだけならまだしも、瑞貴ったら最終的に自分のライフを20000以上にまで増やしたのよ

相手をしていた2人も心を折られちゃって、あの時は大変だったわ」

 

「…………喧嘩を売った、自業自得」

 

「は、はははは……」

 

もしかしてボク、とんでもない人と一緒になっちゃった?

しかも怒らせたし、沢山迷惑をかけたし……一応追い出さないって言ってくれたけど、本当に大丈夫なの!?

そういえばボク、そんな人と1週間を過ごさないといけないの!?

その上、ボクの正体を知っている男の人と一緒の部屋!? ど、どうしよう!?

 

「でも、機嫌を悪くしなければ大丈夫なはずよ?

最後だってなんだかんだ言っても、追い出したりしないって言ってたじゃない

楽しいとかだって、本音かもしれないけど別に何もしなかったじゃない

お説教だって貴女や家族の人の為に言った事ばかりでしょ?」

 

そういえばお説教の内容って愚痴も少しあったけど、そんな話ばかりだった気がする。

ボクの親とか友達が心配するとか、ちゃんと相談しろとかだった。

それにボクの入学とかも、ちゃんとすれば歓迎してくれるって言ってくれた。

行動力は褒めてくれただけじゃなくて尊敬できるぐらいとまで……

瑞貴さんって、どういう人なんだろう?

 

「それにしても、気紛れかもしれないけど少し不思議ね

話の内容から考えても、レイちゃんって面倒事の塊じゃない?

普段だったら避けるなり嫌がるなり、邪険にしそうなんだけど……意外ね」

 

「そうなの?」

 

ボクは面倒事の塊だけど、そこまでする人なの?

でも、理由とかはともかく、ボクを預かる理由なんて確かに無いし……

楽しみとかよりも邪魔に思われそうなんだけど。

 

「…………子供好き」

 

「え? あの瑞貴が?」

 

「……そう、年の離れた妹がいるから、子供に甘い」

 

「妹なんているのね、知らなかったわ……」

 

ボクも子供だから面倒見てくれるって事かな?

あー……でも、なんだか叱り方とかがそんな感じなのかも。

ボクは兄弟とか居ないからわからないけど、親に叱られた感じに似てる気もする。

 

「…………特に素直な子供に優しい、自分が天邪鬼だから

子供じゃなくても、素直なら悪い扱いはしない……一部例外を除いて」

 

「だから恵には寛大なのね……反発しない方がいいのかしら?」

 

「……明日香は明日香で気に入られてるから今のままで良いと思う」

 

「そうなの? そう言ってくれると嬉しいわ」

 

さっきは言い訳とかしないで素直に謝ったりしたから許してくれたのかな?

ところで恵さん、例外ってどんな人なの?

そんな感じで話していると、明日香さんに通信が?

 

「瑞貴から……あ!

私だけど、あの……」

 

『十中八九まだだと思っているが、どうだ?』

 

「その通りよ、今まで話していてまだ何も……」

 

『だろうな、予想はしていた

アレだろ、女三人寄れば姦しいという言葉というか、そういうのが有るしな』

 

「ご、ごめんなさい……」

 

『まぁいい、少し忘れていた事を思い出したからな

俺の部屋のタオルとかの場所と、着替えの場所だ』

 

「着替えって、レイちゃんに貴方の服を着せるの?」

 

『持ってきているか分からないから一応言うだけだ』

 

明日香さんは瑞貴さんの言う通りにタオルと着替えを出してくれた。

そういえばボクのパジャマ……そういえばボク、瑞貴さんに正体を気付かれていなかったらここで着替えを?

うぅぅ……他の人でも同じだと思うと、正体を知られてよかった!

お風呂とかも気を遣ってくれるし、最初の印象はアレだったけど、ボクは運が良かったのかも。

 

「用意できたわよ」

 

『そうか、ならお前らも泊まっていけ』

 

「え? はぁ!?」

 

『今日だけだ、早乙女も初日から異性と一緒というのはアレだろうしな

パジャマとかが必要なら俺の服をお前らも使っていいから気にするな、お前らが着た服の洗濯は恵に任せる

俺は別の場所で寝る、後は任せる』

 

「後は任せるって……瑞貴はどこで寝るつもりなの!?

それに任せるっていきなり言われても困るわ!

明日の準備とか、そういうの……」

 

『早起きすればいいだけだろうが、俺だって部屋に戻れないのは困る

鍵も持ってきていないのでな、そっちで部屋の鍵を閉めれば俺も入れん

そして俺の寝る場所も問題無い、別に外で寝るつもりは無いから大丈夫だ

早朝に通信で起こすからちゃんと早起きしろよ』

 

「ちょ、ちょっと待っ……切られたわ」

 

「どうなったの?」

 

「えっと……私と恵もこの部屋に泊まる事になったわ

瑞貴は別の場所で寝るって、どこで寝るかまでは聞いてないけど外じゃないみたい

私達の着替えは瑞貴の服を使っていいって、洗濯は恵にお願いするみたい

そして明日の早朝に起こすから早く寝ろって……事らしいわ」

 

なんでそこまで……でもそれなら外に出る時に言えばよかったんじゃないの?

どうして通信で言ったんだろう?

 

「…………じゃあ、私は寝る」

 

恵さんは瑞貴さんのタンスを漁ってジャージを取り出して着替え始める。

全く躊躇しないで平然と着替えて、そのままベッドの一番下で横になった。

 

「恵、戸惑いもしないでよく寝れるわね」

 

「…………断る理由は無い」

 

恵さんは枕に顔を埋めて動かなくなった。

一応、ここは瑞貴さんの部屋のベッドなんだけど全く気にしてない。

それどころか慣れてるような……あの人、いつも恵さんを泊めたりしてるのかな?

 

「えっと、じゃあボクはお風呂に入るね?」

 

「わかったわ、私は休む準備をしておくから

それとこれ、私ので悪いけどボディソープとシャンプーのお風呂用品よ」

 

「ありがとう!」

 

明日香さんからお風呂用品を貰ってお風呂に入る。

狭かったけど、お風呂にも入れないかもしれない可能性も有ったんだから、入れるだけマシだよね。

少しのんびりだったけど体を流してお風呂から出る。

明日香さんは男性用のシャツみたいなのとパジャマのズボン姿でゆっくりしてた。

ボクが預かったのは男性用のパジャマ、ぶかぶかだけどパジャマが無いから仕方ない。

 

「あら、早かったのね」

 

「そうかな?」

 

時計を見てみると確かに早い、自分ではのんびりしたつもりだったけど早かったみたい。

知らないところで過ごすって緊張するからかな。

 

「それにしても、なんで瑞貴は外に出てから別の場所で寝るって言ったのかしら?

出る時とか、その前に言ってもよかったわよね?」

 

「明日香さんも? ボクも思ったんだけど……」

 

「…………もし」

 

「ひゃぁ!」

 

「あら、まだ起きてたの?」

 

恵さん、ベッドで身動きしないからもう寝てるのかと思ったのにまだ起きてた!

あー……びっくりした、いきなりふらぁって起き上がるんだもん、何かと思った。

 

「……もし、先に言ってたら止めてた?」

 

「そりゃぁ……だってここは瑞貴の部屋なんだし」

 

「うん、誘ってくれたのはあの人だけど、ボクが原因なのに……」

 

「……だから言わなかった」

 

どういう意味?

 

「(あぁ、そういう事?

もし出る時とかに言っていたら止められてたし、余計に気を遣う事を感じさせるからね

直接その場で言われるのと、過ぎた事を言われるのでは感じ方も違うものね

レイちゃんに自分は迷惑だと思わせない為に後から言った、という事でいいはず

恵の言う通り、瑞貴って子供に甘いみたい……その優しさをもう少し他にも回せないのかしら?)」

 

「えっと……どういう意味ですか?」

 

「…………自分で考える、これ以上ヒントは言わない」

 

恵さんはそのまま再び布団に潜り込みました。

明日香さんは苦笑してるけど、どうしたのかな?

 

「あまり深く考えずに瑞貴の好意に甘えましょう?

私も寝るけど、ベッドは2段目と3段目のどっちがいい?」

 

「んー……なら3段目で寝ます」

 

明日香さんもベッドに潜り、ボクもベッドに入る。

色んな事が有ったけど、悪い人じゃなくて本当によかったと思う。

……そういえば瑞貴さん、どこで寝てるんだろう?

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

ふぁ……ねむい……ここは……どこ?

……あ、思い出した、ここって瑞貴の部屋だったわね。

確かレイちゃんを預かるって事になったら安心させる為に泊まったんだったわ。

 

時間、時間は……7時?

7時……って、この時間だと……あぁ! 瑞貴からの連絡が何件も着てる!

急いで瑞貴に連絡をする、怒っていないといいんだけれど……

瑞貴はすぐに出たけど、やっぱり不機嫌そうな雰囲気がするわ。

 

「あ、瑞貴?」

 

『お前らが部屋を開けないと俺は部屋に入れないんだが?』

 

「ごめんなさい! すぐに開けるわ!」

 

『いや、別にすぐじゃなくていいからさっさと着替えとかぐらいはしておけ

それとまだ起きていない奴を起こしておけ、寝顔なんか見られたいものじゃないだろ?』

 

瑞貴から通信を切られた、急がないと更に機嫌を悪くしてしまいそうね。

そう思った私は急いで着替えて、とりあえず恵を起こそうとして……起きてるわね。

 

「お、おはよう恵?」

 

「…………おはよう」

 

「いつから起きてたのかしら?」

 

「…………明日香が起きる前から」

 

「なら起こしてくれても……」

 

「…………頼まれていない」

 

そうね、恵ってこういうキャラだったわね。

恵はさて置き、レイちゃんも急いで起こす。

眠そうな顔をしてたけど、瑞貴が入れないし機嫌を悪くするからと言うと跳ね起きた。

やっぱり瑞貴の事が怖いのかしら? 瑞貴も彼女に何をしたのかしら?

 

全員が最低限の身嗜みを整え、瑞貴に連絡をする。

遅いって言われたけど、女の子は準備に時間がかかると言うと訝しげな顔をされた。

どういう事かと訊いてみると教えてくれなかったわ。

 

もう部屋の前らしく、すぐに扉をノックされた。

扉を開くと不機嫌そうな顔をした瑞貴、やっぱり遅かったかしら?

 

「…………おはようございます」

 

「おはよう恵……お前、そんな丁寧に挨拶するキャラだったか?」

 

「…………あ」

 

あって何? あって何!?

今の挨拶で何を失敗したの!?

 

「まぁいい、俺はすぐに準備して先に出る

片付けとか準備とか有るのならさっさと終わらせて早く学校に来いよ?」

 

瑞貴は授業の準備をすぐに終わらせた、その時間は僅か3分……も経っていないわ。

教科書とかを置いている場所に昨日までの教科書を置いて、そこに置いていた今日の教科書を取り出すだけ。

整理されているから余計にすぐに終わるわね、効率が良いからかしら?

 

「じゃあ俺は先に行くぞ

鍵はお前らが出る時に閉めて、学校で俺に渡せ

それと早乙女、お前は学園内では俺か明日香か恵と一緒にいるようにしろよ?

この学園ではレッド生徒というだけで口悪く言う奴も多いからな」

 

やっぱりレイちゃんに甘い、だけどそこまで心配しなくても……

 

「それに、1人にしたらまた正体とか気付かれそうだしな

自由は少ないかもしれんが、自業自得だと思って諦めるんだな」

 

それだけ言ってすぐに出て行く瑞貴、レイちゃんは反論しようと思ったけど間に合わず。

口をパクパクさせて、顔を赤くしてちょっと怒ってるレイちゃんだけど、諦めなさい。

 

恵は私達の着た服を回収して、先に洗濯する為に女子寮に戻ったわ。

私も授業の準備が必要だから恵から少し遅れて女子寮に戻る。

レイちゃんにはレッド寮で少し待ってもらい、急いで戻った私と一緒に登校したわ。

 

瑞貴は教室に居なかったので少し心配になった。

だけど授業開始時間ギリギリに瑞貴は教室に入ってきた、少し疲れた顔をしてたわ。

何をしていたのか質問しようかと思ったけど、今日は全校生徒出席の朝礼が有るらしくて講堂への移動となった。

 

校長先生から話しが有るらしく、時間となったので校長先生が大画面から話を始めた。

なんでも、毎年恒例の、北に有る姉妹校であるデュエル・アカデミアのノース校と友好決闘が近付いているらしい。

昨年は2年生だった亮がノース校代表を倒して本校の面目躍如となったという。

 

レイちゃんが亮の方を眺めているのに気付いて、微笑ましく思ったわ。

だけどそのレイちゃんは瑞貴につつかれ、前を向くように指示を出される。

昨日怒られたからか、もう怒られては堪らないとレイちゃんも素直に前を向く。

厳しいのか真面目なのか、それとも他に考えが有るのか……レイちゃんの気持ちも知っていて止めるのは意地悪じゃない?

 

レイちゃんはともかく、今年の友好決闘の代表生徒がまだ決まっていないらしいわ。

順当に考えれば今年も亮が出るでしょうね、3年生の成績トップだもの。

とはいえ、今年は色々と目立つ十代、何かと引っ掻き回すところの有る瑞貴の存在も有るからわからないわ。

恵の実力も高いし、私はどうかしら……出られるのなら出てみたいわね。

 

校長先生の話も終わり、十代は頑張って出ると意気込む。

瑞貴は嫌そうな顔をしながら、面倒そうに深い溜め息を吐く、何か有ったのかしら?

レイちゃんは再び亮を見ている、恋する乙女は強いみたいね……だから怒られたんだけど。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

授業、やっぱりちょっと難しかったな。

小学生のボクに数学は……編入試験の時の勢いなんてもう無いから勉強内容なんて忘れちゃったよ。

だけど次の定期便で帰るんだし、将来の為の見学だと思って我慢しようっと。

 

授業後、ボクは3人から離れてブルー寮へと向かう。

誰か1人と一緒にって言われたけど、亮様の居るブルー寮に行きたかったから黙って向かう。

ブルー生徒は口の悪い人が多いって言われたけど、見つかるような失敗はしないよ!

 

亮様の部屋は……確かあの部屋だったはず!

ボクは木に登ってベランダから亮様の部屋に入る。

悪い事だとはわかっていたけど、恋する乙女は止まらないってね!

誰も見ていないはずだし大丈夫、そう思って棚から亮様のデッキケースを取り出す。

中に入っていたカードはボクの予想通り、亮様のデッキ……これを見ただけでも感激!

 

「何やってんだお前!

そんなんじゃノースのスパイと勘違いされるぜ!」

 

突然聞こえた声に驚いて振り返って見ると、レッド寮で最初に絡んできた男子生徒!?

まさか見られていたのかとか、どうしようとか、色々と悩んだ。

だけど言われたを思い出して、ボクがスパイじゃない事は否定しておかないと!

 

「そんなんじゃない!」

 

言い合いになりそうになったけど、その前に扉の外から話し声が聞こえた!

もしこのままここに居たら、ボクが居た事がバレちゃう!

 

「話しは後だ、さぁ行こうぜ!」

 

逃げる為に男子生徒の人が無理矢理ボクの手を強く引っ張る。

その反動でボクの帽子が脱げて、ボクの長い髪が全部見られてしまった!

 

「レイ、お前!?」

 

「クッ!」

 

急いで帽子を拾い、髪を隠している余裕は無いからすぐに逃げる。

こんな事になるのなら、素直に瑞貴さんの言う通りにしていればよかった!

 

急いで部屋に戻ると、部屋の前で瑞貴さんが立っていた。

どうして部屋に入らないで外に立ってるんだろう?

 

「あの……ただいま?」

 

「随分と遅かったな、何か忘れてるんじゃないか?」

 

あれ、ボクは何か忘れてたっけ?

 

「はぁ……俺は確か、俺か明日香か恵と一緒に行動しろと言ったはずだが?

そして鍵も俺はお前から渡されていない、明日香から最後に部屋から出たのはお前と聞いたんだがな

放課後の用事も終わってお前を探したのに見当たらないし、明日香も恵も知らないと言うし……

俺は仕方なく部屋の前で待っていたが、2人はまだ探してくれているんだぞ?」

 

「う……それは……」

 

鍵の事、完全に忘れてた。

しかもボクって、指示を破った上に鍵も返さずで連絡もしないで……

もしかしなくても、凄く……怒ってるよね?

顔は無表情だけど、雰囲気というかそういうのが凄く怒ってる!

 

思わず後退りしてしまうぐらい怖い!

少し下がったら腕を掴まれた!? これ絶対に怒ってる、怒ってる!

振り返って見ると、瑞貴さんは明日香さんと通話していた。

 

「あぁ明日香か? 早乙女は見つかった、恵にもそう伝えてくれ

これから尋問をするつもりだ……優しくなんてすると思うか?

とりあえず助かった……あ? チッ……1枚分だ、この程度なら破格だろうが

まったく、後はこっちでするからもういい……もういいっての!」

 

瑞貴さんはイライラしながら通話を切る。

やっぱり凄く怒ってる! もう完全に怒ってる! 誰か助けてぇ!

 

「とりあえず部屋の鍵を渡せ、話は部屋の中でする」

 

「は、はい……わかりました……」

 

もう逃げる事を完全に諦めて部屋の鍵を渡す。

瑞貴さんはイライラしながら部屋の鍵を開けて、ボクを掴みながら部屋に入る。

部屋の中に入って腕は離してくれたけど、鍵を閉められた……気分は牢屋に入れられた囚人とかかな?

なんて考えてるけど全く余裕なんて無い、凄く怖い……

 

「正座」

 

「え?」

 

せいざ……星座? 誕生日とか?

 

「正座だ正座、床で正座して座れ

背筋をまっすぐ伸ばして、姿勢良くな」

 

「あの……なんで?」

 

「黙れ、そして正座」

 

「……はい」

 

下手な事を言って余計に怒らせたくなかったから素直に正座した。

最初は今日起きてから放課後の今まで、ボクがしていた事全部を話させられた。

起きてから、明日香さんと一緒に登校、授業について、放課後にどこで何をしていたか。

瑞貴さんは何も言わずに黙って聞いていたけど、それが余計に怖い!

あと、足が痺れてきたんでちょっと足を崩して……なんでもないです。

 

それからはまたお説教された。

1人になってまた正体を知られたいのかとか、下手な事をするとイエローとかブルー生徒から悪口を言われるとか。

不法侵入なんてして、もしあの男子生徒……遊城って人らしいけど、その人が学園に報告したりしたらとか。

その遊城って人の性格から考えたら多分大丈夫だと思うって言ってくれたけど……ちょっと心配。

次に他人のデッキを許可も無く見るというのも、当然だけど怒られた。

ただ、決闘中にルール上見る時は仕方ないなんて言ってたけど、それってどういう意味なんだろう?

勉強に関しても怒られた、もしそのまま登校する状態になっていた場合に成績とかの問題も有ったから。

一応ボクは小学生なんて言ったけど、高校に編入してきたくせにって黙らされた。

それに今のボクは高校生、年齢で小学生だなんて言い訳して甘ったれるなって怒られた……否定できないし。

わからなくても努力しろって言われた、部屋でも勉強を教えてくれるって……嫌がったら睨まれた、怖い。

 

色々と長々と怒られて、気付けば3時間……もう夜で外も暗い。

何回か休ませてくれたけど、毎回正座で足が痺れて動けなくなった。

 

「それで、俺に言う事が有るんじゃないか?」

 

「え?」

 

瑞貴さんに言う事? 何か有ったっけ?

お説教も終わって、放課後の事も話したし……なんだろう?

 

「……はぁ、悪い事をした後は?」

 

悪い事をした後? お説教されて……あ!

 

「その、勝手な事して……ごめんなさい」

 

「よろしい

明日にでも明日香と恵にも謝っておけよ?」

 

「はい……ごめんなさい……」

 

そういえばボク、まだ謝ってなかった。

色々と助けてもらってるのに、勝手な事したんだから怒って当たり前だもんね。

最初に会った時に謝ればよかった、そうすればこんなに怒らせなかったと思う。

 

「しかし遊城はどうするかな……あいつ面倒なんだよな

そういえば早乙女、今まで帽子に髪を入れていたみたいだが入れないのか?」

 

「その、髪留めを落としちゃったみたいで……」

 

「髪ゴムでいいのなら有るが?」

 

「え? あぁ……その後ろ髪の?」

 

瑞貴さんは後ろ髪が長くておさげみたいな髪をしている。

ポニーテールみたいなだけど、下の方だからおさげだと思う。

それを纏める為にゴムで縛ってるみたいだから、それの余りかな。

 

髪ゴムを貰って髪を帽子に隠している間に瑞貴さんは恵さんに連絡していた。

何の話をしているのかはわからないけど、急いで来いって言ってたように聞こえた。

どうして恵さんを呼ぶんだろう? ボクはそんな事を考えながら髪を結んでいた。

 

暫く特に会話も無く、気不味い雰囲気が続いた。

瑞貴さんは機嫌が悪くて怖いからボクから話しかけられない。

その瑞貴さんはカードを取り出して色々と考えているみたい。

なんとなく口元が悪人っぽく見えるのは気のせいだと思いたい……だって怖いし。

 

そのまま更に時間は過ぎ、扉が強く叩かれた。

恵さんが来たのかな? こんなに強くノックするイメージは無いんだけど……

瑞貴さんが覗き穴を見ると、凄く嫌そうな顔してたけど……違う人?

 

「チッ……遊城の奴か、早かったと言うべきか遅かったと言うべきか

まだ恵も来ていないし、面倒だな……居留守でもするか?」

 

本当に嫌そうだけど、ノック音が凄く大きい。

段々と瑞貴さんの顔が怖くなってきて、凄く怒ってる……

 

「早乙女、お前は靴を持ってトイレにでも隠れてろ

声は出すなよ? 俺は今から遊城の奴と話すから」

 

「う、うん……」

 

こ、怖い……

ボクは急いで靴を持って隠れる。

それを見て瑞貴さんは扉を開ける……音が聞こえた。

 

「煩いぞ遊城! 扉が壊れたらどうするつもりだ!」

 

「お、やっと出たな?

なんで居るなら出てくれないんだ?」

 

「お前だと面倒事を持ってきたとしか思えないからだ

それで遊城、俺に何か用か?」

 

「んとな、レイに用が有ってよ

もう部屋に戻ってるって聞いたんだけど……」

 

「……誰からだ?」

 

「翔が瑞貴と部屋に入っていくのを見たって言ってたぜ?」

 

「(水色……また貴様か!

何故そのタイミングをピンポイントで見てるんだ!)」

 

もしかして隠れてる意味って無い?

 

「今は居ない、だから帰れ

そして二度と俺の部屋に来るな、俺の休憩時間の邪魔をするな

というか俺をお前の都合で巻き込むな、面倒だから」

 

酷っ! 物凄く酷い事言ってる! 別にその人悪い事してないよね!?

そして絶対最後のが本音だよね!? 人を訪ねただけなのに言い過ぎじゃない!?

 

「あ、相変わらず機嫌が悪い時は口が悪いな……

ならレイの居場所を知ってたら教えてくれないか?」

 

「知らん、俺の管轄外だ」

 

「いや、瑞貴の部屋に住んでるのに管轄外は無いだろ……」

 

「さっきは言い忘れたが、名前で呼ぶな」

 

「今そこに突っ込むところか?」

 

う、うーん……あの遊城って人の事嫌いなのかな?

それと名前で呼ぶなって、ボクも堅守さんって呼んだ方がいいかな?

 

「…………何してるの?」

 

「お、恵じゃん!」

 

「…………名前で呼ばないで」

 

「お前も!?」

 

恵さん、ボクが呼んでもそんな事言わなかったのに?

どうしたんだろう、あの人の事嫌いなのかな?

 

「十代じゃない、こんな時間に瑞貴に用ってどうしたの?」

 

「明日香も?」

 

「明日香は呼んでいないはずだが?」

 

「恵が出て行くのを見てね、瑞貴に呼ばれたって言ってたから

別に用は無いんだけど、レイちゃんの事が気になったから来たのよ」

 

「ん? 今、レイの事をちゃん付けで……お前もレイが女の子だって事知ってたのか?」

 

明日香さん!?

 

「あ……ど、どうしよう瑞貴!?」

 

「そこで俺に振るか? それは俺も知っていると白状しているようなものだろうが

混乱してるのはわかるが、もう少し冷静になった方がいいんじゃないか?

遊城の奴が俺の事を疑って見てるし……余計な事を言いやがって

さっきの件は取り消しだからな」

 

「そんなぁ……」

 

さっきの件って、ボクのお説教前に話した内容かな?

それにしても瑞貴さん、もう少し誤魔化したりしないの?

当たり前みたいに知ってるって言ってるよ。

 

「結局知ってるって事でいいんだな?

なら話は早い、レイの事を聞かせてもらうぜ!」

 

「断る、俺は立場上詳しく話を聞いたがお前は違う

好奇心だけならさっさと戻れ、お前に教える必要は無い」

 

「俺だってレイの事知りたいんだよ!

髪の事も見ちまったし、好奇心なんかじゃねぇ!」

 

「はぁ……俺は早乙女の親にも頼まれてるんだよ

とはいえ、お前がこれぐらいで引き下がるとも思えないしな

そういう訳だ恵、お前に任せる」

 

「…………了解」

 

「任せるって……どういう意味だ?」

 

「決闘すればいいだろうが、どうせそう言うつもりだったんだろう?

早乙女が相手になるか、俺が相手になるか程度の違いにしか思っていなかっただろうがな

お前の思考は基本そんなものばかり、だから相手として恵に来てもらった」

 

「瑞貴は決闘しないのか?」

 

「名前で呼ぶなと何度……お前と決闘する気は無い」

 

「…………私が相手では不満?」

 

「いや、恵が相手ってのもおもしろそうだ!

いいぜ、この決闘受けてやる!

俺が勝ったらレイの事を教えてもらうぜ!」

 

「…………名前で呼ばないで」

 

「お前もいい加減に懲りろよ……まぁ早乙女に関しては教えてやる

ただし恵が勝ったらおとなしく諦めろよ?」

 

ど、どうしてこうなった? どうしてこうなった!?

ボクが全部悪いんだけど、だけどなんでどうして!?

 

色々と混乱したけど、とりあえず決闘するって事で話は決まったみたい。

何人かの足音が離れていったから移動するんだと思う。

部屋に入ってくる足音も1人……

 

「という訳だ早乙女、俺は諦めたからお前も諦めろ

さすがにもう隠れても無意味そうだし、遊城の前に出てももう問い詰めたりしないだろう

お前の為の決闘だ、お前も見るだろう?」

 

そりゃそうだけど……

 

「勝手に決めたのって瑞貴さんでしょ?

……あ、名前で呼ばない方がいい?」

 

「呼び方は好きにしろ、遊城や嫌いな奴に呼ばれたくないだけだし

勝手に決めたとは言うが、あのままだとお前が色々と面倒になっていたんだぞ?

それを止めたし、お前について話すのは俺がする、かなり楽になると思うのだが?」

 

「う……そう言われればそうかも……」

 

うぅぅ……ボクが勝手をしてばっかりだったから逆らえない。

実際、庇ってくれたり助けてくれたりしてくれたのも瑞貴さんだし……

迷惑かけてばっかりのボクにこんなに色々としてくれてるから……ど、どうしよぉ!?

 

………………

…………

……

 

レッド寮近くの森の中、恵さんと遊城さんの決闘が始まろうとしている。

だけど恵さんは瑞貴さんとカードを受け渡しして色々と話してる。

どんな事を話してるのかわからないけど、カードも気になるなぁ。

対する遊城さんは1人だけどデッキを調整してるみたい。

 

ボクとしては当然恵さんの応援、ちなみに明日香さんはボクの隣で申し訳なさそうな顔して立ってる。

明日香さんがボクの事をバラしたからこうなった感じだから仕方ないかな。

ボクは別に怒ってないけど、恵さんがちょっと怒ってた。

瑞貴さんとしても、恵さんを呼んだのは遊城さんと決闘してほしかったというのも有るみたいだけど。

それは元々保険で、できれば遊城さんと話し合いだけで帰ってほしかったみたい。

で、それを邪魔しちゃったのが明日香さんだから……恵さんに睨まれて謝ってた。

 

暫く待つと準備が終わったみたいで瑞貴さんもこっちに来た。

ボクと瑞貴さんと明日香さんの3人で決闘の見学。

やる気満々の遊城さんと、ちょびっと嫌そうな恵さん……なんかごめんなさい。

 

「決闘!」「……決闘」

 

「……先行、私

…………モンスターをセット、終わり」

 

「俺のターン、ドロー!

魔法カード、融合を発動!

手札のE・HERO スパークマンとE・HERO ネクロダークマンを手札融合!

来い! E・HERO ダーク・ブライトマン!」

 

い、いきなり融合召喚!?

攻撃力は2000のモンスター……恵さん、大丈夫かな?

 

「バトルだ!

ダーク・ブライトマンで守備モンスターに攻撃!」

 

恵さんのセットされていたモンスターは背中に三角の何かを背負った亀みたいなモンスター。

ダーク・ブライトマンはジャンプから亀の頭を踏んで亀の中身だけ吹っ飛んだ。

 

「…………ピラミッド・タートルの効果発動

戦闘で破壊された時、デッキから守備力2000以下のアンデット族を特殊召喚」

 

「へへ、だけどダーク・ブライトマンには守備モンスターを攻撃した時

そのモンスターの守備力を超えていれば戦闘ダメージを与える貫通効果を持っている!

ピラミッド・タートルの守備力は1400、その差600のダメージだ!」

 

「…………どうでもいい、龍骨鬼を特殊召喚」

 

亀の上の三角の中から頭蓋骨みたいなのでできた体、お腹の部分に朱い珠が有る骸骨が出てきた。

攻撃力2400のモンスターを出せるなんて凄い……

 

「攻撃力2400……だけどダーク・ブライトマンの効果発動!

このモンスターが攻撃した場合、ダメージステップ終了時に守備表示になる!

いくら攻撃力が高くても守備表示ならダメージは受けないぜ!

カードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」

 

攻撃してダメージを与えて、でもダメージを受けないようにして……凄い!

恵さんの残りライフは3400、だけどなんだか余裕そうな感じ。

あまりあのモンスターに困っていない?

 

「……私、ドロー

ゾンビ・マスターを召喚、効果

手札のモンスターを捨てて、墓地のLV4以下のアンデットを蘇生

……手札を捨てる、今捨てたゴブリンゾンビ蘇生」

 

一気にモンスターが3体に増えた!

しかも攻撃力は2400、1800、1100だから全部守備力1000のダーク・ブライトマンを超えてる!

ゴブリンゾンビでダーク・ブライトマンを倒したら残り2体の攻撃力は4200!

凄い、3ターン目でもう勝てるなんて!

 

「……龍骨鬼で攻撃」

 

「え? 龍骨鬼?」

 

思わず声に出しちゃったけど、どうして一番攻撃力が高い龍骨鬼で?

 

「……龍骨鬼は戦闘する相手が戦士族・魔法使い族ならダメージステップ終了時に破壊する

E・HEROは大半が戦士族……放置すると危険」

 

だけど守備力1000のダーク・ブライトマンを攻撃する必要は無いんじゃないの?

だって攻撃力1100のゴブリンゾンビでも倒せるんだし……

それでも龍骨鬼はダーク・ブライトマンを掴んで腹部の朱い珠に吸収……吸収!?

 

「だが、ダーク・ブライトマンは破壊された時に相手のモンスター1体を破壊する効果がある!

俺は……ゾンビ・マスターを破壊する!」

 

龍骨鬼の朱い珠からダーク・ブライトマンが頑張って這い出てきた。

ダーク・ブライトマンはゾンビ・マスターに殴りかかって一緒に破壊された。

気のせいか龍骨鬼が残念そうな顔をしてる……

 

「更に罠カード、ヒーロー・シグナルを発動!

E・HEROが戦闘で破壊され、墓地へ送られた時にデッキか手札からLV4以下のE・HEROを1体特殊召喚する!

俺はデッキからE・HERO バブルマンを守備表示で特殊召喚だ!

更にバブルマンの効果発動! 自分の場にバブルマン以外のモンスターが存在しない場合、デッキからカードを2枚ドローする!」

 

す、凄い! バブルマンの守備力は1200、ゴブリンゾンビの攻撃力1100を超えている!

しかもゾンビ・マスターまで破壊して次のターンにまたモンスターを出されるのを防いだ!

ついでにドローまでして手札が4枚にまで増えた!

恵さんの追撃を防いだ上にドローまでするなんて、この人本当にオシリスレッドの人なの?

 

「……1枚伏せて、終わり」

 

「俺のターンだ、ドロー!

俺は魔法カード、融合回収を発動!

墓地の融合の魔法カードと、融合に使用したモンスター1体を手札に加える!

俺はスパークマンと融合を手札に加えるぜ!

そして融合を発動! 手札のE・HERO クレイマンとスパークマンを融合!

融合召喚! E・HERO サンダー・ジャイアント!」

 

攻撃力2400のモンスター……もう龍骨鬼と同じ攻撃力のモンスターなんて!

だけど龍骨鬼を攻撃したらって、相討ちになるから龍骨鬼の効果なんて関係無いんだ!

 

「サンダー・ジャイアントの効果発動!

融合召喚に成功した時、元々の攻撃力がサンダー・ジャイアント以下のモンスターを破壊する!

サンダー・ジャイアントの攻撃力は2400、龍骨鬼の攻撃力も2400!

同じ攻撃力の場合も攻撃力以下だからな、龍骨鬼を破壊だ! ヴェイパー・スパーク!」

 

こ、これで残ってるのは攻撃力1100のゴブリンゾンビだけ!

更に恵さんに大ダメージまで与えられるなんて……

 

「サンダー・ジャイアントでゴブリンゾンビに攻撃!」

 

サンダー・ジャイアントの手から放たれた電撃でゴブリンゾンビが破壊される。

恵さんが1300のダメージで、残りライフは2100……もう半分近くまで減っちゃった!

 

「……ゴブリンゾンビの効果、場から墓地へ送られた場合

デッキから守備力1200以下のアンデットを1枚手札へ……ゴースト姫‐パンプリンセス‐を手札へ」

 

「俺はこれでターンエンドだ!」

 

「……私、ドロー

手札からスカル・コンダクターを捨てる、効果発動

手札から攻撃力合計2000になるように2体までアンデット族を特殊召喚する

攻撃力1100のゴブリンゾンビ、攻撃力900のゴースト姫‐パンプリンセス‐……両方守備表示

…………このまま終わり」

 

恵さんが防戦一方なんて、遊城さんってやっぱり強いんだ。

だ、大丈夫かな? なんだか心配になってきた。

 

「俺のターン、ドロー!

魔法カード、融合を発動!

手札のE・HERO バーストレディと場のバブルマンを融合!

E・HERO スチーム・ヒーラーを融合召喚だ!」

 

ちょっ! 3ターン連続で融合!?

遊城さん融合好き過ぎじゃない!?

 

「いくぜ、バトルフェイズだ!

スチーム・ヒーラーでゴブリンゾンビに攻撃!」

 

スチーム・ヒーラーは走り出してゴブリンゾンビに向かって……その大きな足でキック!

ゴブリンゾンビは恵さんにシュートされて破壊された。

 

「……ゴブリンゾンビの効果、地獄の門番イル・ブラッドを手札へ」

 

「スチーム・ヒーラーの効果も発動だ!

戦闘で破壊したモンスターの元々の攻撃力分だけライフを回復する!

破壊したゴブリンゾンビの攻撃力は1100、俺のライフは1100回復して5100だ!

更にサンダー・ジャイアントでゴースト姫に攻撃!」

 

サンダー・ジャイアントの電撃で上手に焼かれた南瓜。

だけどなんだか場に残ってるけど、どうして?

 

「……ゴースト姫はモンスターゾーンで破壊された時、永続魔法として場に残る」

 

「なんかそいつ、確かジュンコ達との決闘でも出てたよな?

効果を使う前に手札に戻っちゃったけど、どんな効果なんだ?」

 

「……永続魔法として場に存在している間、お互いのスタンバイフェイズ時にパンプキンカウンターを1つ乗せる

相手モンスターの攻撃力・守備力はパンプキンカウンターの数×100低下する」

 

「な、なにぃー!?」

 

つまり時間が過ぎれば過ぎる程、恵さんが有利になっていくって事?

ライフは遊城さんが5100、恵さんが2100と3000もの大差。

場も遊城さんは攻撃力2400のサンダー・ジャイアントと攻撃力1800のスチーム・ヒーラーの2体。

対する恵さんは伏せカードが1枚とゴースト姫が1枚……場の差も大きい。

 

「そういう効果だったのか、ターンエンドだ!」

 

「……私、ドロー

スタンバイフェイズ、パンプキンカウンターが1つ乗る

……魔法カード、悪夢再びを発動

墓地の守備力0の闇属性2体を手札へ……ゾンビ・マスターとスカル・コンダクターを手札へ

ゾンビ・マスターを召喚、手札のモンスターを捨てる……ピラミッド・タートルを守備表示で特殊召喚

……ゾンビ・マスター、スチーム・ヒーラーに攻撃」

 

ゾンビ・マスターはゴースト姫の南瓜をスチーム・ヒーラーにシュート!

スチーム・ヒーラーは掴んで受け止めるけど、ハンドだからか爆発して破壊された。

ちなみに南瓜は元の場所に転がって戻ってきた……サッカー好きなの?

 

とにかく、ゴースト姫の効果で遊城さんのモンスターの攻撃力は100下がっていた。

ゾンビ・マスターの攻撃力は1800、スチーム・ヒーラーの攻撃力は1700になっていたから勝ち!

やっと遊城さんにダメージだ、残りライフが5000……まだまだ多い!

 

「……終わり」

 

「へへ、まだまだだ! 俺のターン、ドロー!

魔法カード、強欲な壺を発動! デッキから更に2枚ドロー!

……よし! 魔法カード、融合回収を発動!

墓地の融合とバーストレディを手札に加える!」

 

またぁ!?

 

「魔法カード、融合を発動だ!

手札のE・HERO フェザーマンとバーストレディを融合!

マイフェイバリットヒーロー! E・HERO フレイム・ウィングマン!」

 

赤と緑と黒の体、白い翼を持ったモンスター……攻撃力は2100!

なんだけど、ゴースト姫にパンプキンカウンターが2つ乗ってるから攻撃力は1900だね。

同じようにサンダー・ジャイアントの攻撃力は2200。

というか……4ターン連続で融合って何?

 

「いくぜ! フレイム・ウィングマンでゾンビ・マスターに攻撃だ!

いっけぇ! フレイム・シュート!」

 

風属性なのに炎の攻撃を放ってゾンビ・マスターを火葬。

黒焦げになってぼろぼろと崩れ落ちたゾンビ・マスター、攻撃力差は100だから100のダメージだね。

 

「フレイム・ウィングマンの効果発動!

戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

って事はゾンビ・マスターの攻撃力は1800だから……1800のダメージ!?

フレイム・ウィングマンの腕から放たれる炎で燃やされる恵さん、だけど平気そうな顔をしてる。

さっきの100のダメージと合わせて残りライフが200なんだけど……本当に大丈夫なの!?

 

「そのままサンダー・ジャイアントでピラミッド・タートルに攻撃だ!」

 

また電撃で亀の部分が破壊されて、三角の場所が残ってる。

今度は何が出てくるのかな?

 

「……酒呑童子を特殊召喚」

 

攻撃力1500の鬼みたいなモンスター。

そんなモンスターじゃ勝てないのに……龍骨鬼はもう無いの!?

 

「へへへ、どーだ! カードを1枚伏せてターンエンドだ!」

 

「……………………ドロー、パンプキンカウンターが3つになる

酒呑童子の効果、墓地のアンデットを2体除外してドローする

スカル・コンダクターとピラミッド・タートルを除外、ドロー

魔法カード、手札抹殺を発動

お互いに手札を全て捨てて、捨てた枚数だけドロー」

 

遊城さんは1枚、恵さんは3枚の手札が交換された。

アンデット族だから墓地にモンスターが多い方がいいのかな?

 

「……魔法カード、悪夢再び、墓地の守備力0の闇属性……ゾンビ・マスター2体を手札へ」

 

「げ……」

 

あれ? 確か捨てたモンスターも復活できるんだよね?

って事は……ゾンビ・マスターを出して、ゾンビ・マスターを捨てて復活して、更に効果って?

それは凄く強い効果なんじゃ……あ、でもフレイム・ウィングマンと相討ちはできるけどサンダー・ジャイアントには勝てないか。

 

「……魔法カード、生者の書‐禁断の呪術‐を発動

自分の墓地のアンデットを蘇生、相手の墓地から除外……地獄の門番イル・ブラッドを蘇生、ネクロダークマンを除外」

 

「うぐ、ネクロダークマンが除外されちまったか……」

 

「……イル・ブラッドを再度召喚、効果

手札か墓地からアンデットを蘇生……手札のゾンビ・マスターを特殊召喚

ゾンビ・マスターの効果、モンスターを捨ててゴブリンゾンビを蘇生……守備表示

……酒呑童子も守備表示にする」

 

あれ? どうして守備表示に?

 

「……ゾンビ・マスター、フレイム・ウィングマンに攻撃」

 

ゾンビ・マスターがまた南瓜を蹴っ飛ばす。

フレイム・ウィングマンに直撃するけど、破壊される前に炎で南瓜をゾンビ・マスターに吹っ飛ばす。

フレイム・ウィングマンは破壊されて、ゾンビ・マスターに南瓜が直撃して破壊……相討ちだ。

 

「……イル・ブラッド、サンダー・ジャイアントに攻撃」

 

足の鉄球を蹴っ飛ばしてサンダー・ジャイアントに直撃、サンダー・ジャイアントは倒される前に電撃を鉄球に流す。

鉄球は鎖と繋がってるからそのままイル・ブラッドにも電撃が届いて相討ち……2体連続で相討ちって凄い!

 

「…………ターンエンド」

 

次のターンでイル・ブラッドを使えたと思うけど、どうして相討ちなんてしたんだろう?

別にこのターンでどうしても倒さないといけないようなモンスターじゃないよね?

 

「俺のフレイム・ウィングマンとサンダー・ジャイアントが……俺のターン、ドロー!

魔法カード、ホープ・オブ・フィフスを発動!

自分の墓地のE・HEROを5体選択、そのモンスターをデッキに戻してシャッフルして2枚ドローするカードだ!

俺は墓地のフレイム・ウィングマン、ダーク・ブライトマン、スチーム・ヒーラー、サンダー・ジャイアント、バブルマンをデッキに戻す!

そしてシャッフルして……2枚ドロー!」

 

なんでだろう、4ターン連続で融合しているはずなのに手札が3枚もある。

融合って、そんなに手札が減らないモノだっけ?

 

「よっしゃぁ! 魔法カード、融合を発動!

手札のE・HERO ワイルドマンとE・HERO エッジマンを融合!

E・HERO ワイルドジャギーマンを融合召喚だ!」

 

なんで!? なんで5ターン連続で融合なんてできるの!?

ボクの常識がおかしいの!? どうなってるの!? どういう事なの!?

そして明日香さんも驚いてるけど、瑞貴さんは平然とした顔ってなんで!?

 

と、ともかく攻撃力2600のモンスターを出すなんて凄い。

一応ゴースト姫の効果で攻撃力は400ポイントダウンしてるけど、まだ攻撃力2200も有る!

 

「ワイルドジャギーマンは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる!

ワイルドジャギーマンで酒呑童子に攻撃だ! インフェ二ティ・エッジ・スライサー!」

 

ワイルドジャギーマンは背中に背負った大剣で酒呑童子を真っ二つに……

あわわわわ……もし酒呑童子で攻撃していたらこの攻撃で終わってた!

 

「よし! そのままゴブリンゾンビにも攻撃!」

 

「……効果、馬頭鬼を手札へ」

 

これで恵さんの場は全滅、ライフも残り200だから絶体絶命のピンチ!

なんだけど、恵さんって本当に全然慌てないなぁ。

 

「これでターンエンドだ!」

 

「…………私、ドロー、パンプキンカウンターはこれで5個になった

……うん、もう……終わらせていい?」

 

「終わらせて? どういう意味だ?」

 

「…………伏せていた魔法カード、龍の鏡を発動

墓地の融合素材を除外、ドラゴン族の融合モンスターを融合召喚するカード

アンデット族、ゴブリンゾンビ2体を除外して融合……融合召喚、冥界龍 ドラゴネクロ」

 

「げぇ! そいつはジュンコ達との決闘で出てきた!」

 

アンデット族2体で融合するモンスター!?

そんなモンスターがいるなんて……しかも攻撃力は3000!

遊城さんのワイルドジャギーマンの攻撃力は2100まで下がってるからこれは……

 

「……墓地の馬頭鬼の効果発動

このカードを除外して、墓地のアンデットを蘇生させる……馬頭鬼を除外してイル・ブラッドを蘇生

……イル・ブラッドを再度召喚する、そして効果発動、ゾンビ・マスターを蘇生

ゾンビ・マスターの効果、手札のモンスターを捨てて、ゾンビ・マスターを蘇生

2体目も発動、モンスターを捨てて……ボーンクラッシャーを蘇生、効果

アンデット族の効果で蘇生した場合、相手の場の魔法・罠カードを1枚破壊する

……その、伏せカードを破壊」

 

「ヒーロースピリッツが……」

 

伏せカードも破壊された、これで遊城さんを守るカードはそのモンスターだけ!

恵さんの場には攻撃力3000のドラゴネクロ、攻撃力2100のイル・ブラッド

攻撃力1800のゾンビ・マスターが2体に、攻撃力1600のボーンクラッシャー!

ドラゴネクロでワイルドジャギーマンに攻撃して900のダメージを与えられる。

残りのモンスターの攻撃力の合計は7300! 残りライフ5000の遊城さんのライフを削りきれる!

 

「…………もっと出せるけど、出さないでおいてあげる……嬉しい?

……でも、慈悲は無い、ドラゴネクロでワイルドジャギーマンに攻撃」

 

ワイルドジャギーマンを食べてしまうドラゴネクロ……そして吐き出した!?

あれ? 破壊しないの? ってなんかワイルドジャギーマンの攻撃力が0になってる!?

 

「……ドラゴネクロの攻撃では相手モンスターを破壊できない

ダメージステップ終了時に戦闘したモンスターの攻撃力は0になる」

 

という事は次の攻撃って直接攻撃と同じって事!?

だけど戦闘で破壊できないのってメリット有るの?

 

「……それじゃあ、バイバイ?

イル・ブラッドでワイルドジャギーマンに攻撃」

 

足の鉄球を振り回して、上に放り投げて……ワイルドジャギーマンの脳天直撃!

そしてふらふらとしてそのまま倒れて破壊された。

 

「ワイルドジャギーマン……!」

 

「…………さ よ う な ら?」

 

「うわぁぁあああ!」

 

残りのモンスター達が遊城さんに襲いかかった。

遊城さんの残りライフは0、恵さんが勝った!

あ、恵さんが遊城さんに近付いて……

 

「…………次は本気を出せるぐらいに強くなって……もっと頑張ってね?」

 

トドメの一言を……遊城さんが凄いショックを受けてるよ!?

恵さんが酷い事言ったのに瑞貴さんは気にしてない顔してる!?

明日香さんは……あ、どうしようかって顔をして困ってる。

よかった、ボクだけが変なのかと思っちゃった。

 

「あの、恵……ちょっと言い過ぎじゃない?」

 

「…………別に?」

 

「遊城の性格なら暫くすれば戻ると思うが?

まぁ、もし戻らなかったら手を打つ、気にならないわけじゃないがさっさと離れるぞ

すぐに正気に戻って口煩く言われる可能性も有るんだ、早々に移動しておこう」

 

遊城さんは気になったけど、瑞貴さんに促されてボクと明日香さんは移動する。

恵さんはちょっと満足そうな顔をして着いて来た。

遊城さん、大丈夫かな……瑞貴さんは手を打つって言ってたから多分大丈夫だと思うけど。

 

その後、明日香さんは人に呼ばれたって言って離れていった。

瑞貴さんは今日はもう部屋に戻るって、初日だけって言ってたから当たり前かな?

ボクとしても、瑞貴さんに慣れてきたから多分もう大丈夫だと思うし。

ただ、恵さんも瑞貴さんの部屋に泊まるって言ってて瑞貴さんが困ってた。

ボクが居るから恵さんも一緒なのは助かるみたいなんだけど、色々とダメだって。

残念そうにしてる恵さんだけど、ボクとしてはできれば他に誰かが居てくれた方が嬉しい。

そう伝えたら凄く難しい顔をして、苦渋の選択をしたみたいに許可してくれた!

 

ボクが一番上で、恵さんが真ん中、一番下が瑞貴さんだった。

ボクが上っていうのに違和感を感じたんだけど、瑞貴さんは上が嫌なんだって。

そんな感じでボクの2日目が終わった……後5日、先は長いなぁ。




「今日の最強カードはゴースト姫‐パンプリンセス‐だよ!
攻撃力は900、守備力は1000、LV3の闇属性アンデット族モンスター!
えっと……モンスターゾーンで破壊されたら墓地へ送られずに永続魔法カード扱いで魔法・罠ゾーンに表側表示で置く事ができる
永続魔法扱いで存在している間、お互いのスタンバイフェイズ時にこのカードにパンプキンカウンターを1つ置く
このパンプキンカウンターの数×100ポイント、相手の表側表示モンスターの攻撃力・守備力がダウンするんだって!
なんかあまり見ない効果だけど、これって強いの?」
「…………最初は弱い、けど時間が経てば……効果は絶大」
「遊城さんとの決闘でも、このカードが無かったら恵さん負けてたもんね?」
「…………手加減しなかったらすぐ終わっていた」
「(あ、怒らせちゃった?)」


Q.弱みを持たないと部屋に入れないって……
A.信用の無い相手を部屋に入れたくないからですね。
 瑞貴はカードケースにデッキを複数入れているので、盗まれる可能性があります。
 もちろん、それらのカードも片付けておけばいいのですが今回はその時間が無かったので……
 ただ、その後考えているように部屋に入れる前に待ってもらい、その間に片付ければ強引な手段をしなくても大丈夫でした。
 明日香や恵ではない、今会った人間を突然入れるとなって失敗したようです。
 悪いとは思っているようなので一応謝っていますね。

Q.なんか電話だったり通信だったりと表現が曖昧……
A.TFではPDAというのを使って連絡をしています。
 なのですが、アニメでそれと思われるものが登場したのは序盤の万丈目と明日香ぐらいしか憶えていません。
 携帯電話がこんな孤島で使用できるのかというのも……
 ですのでこの辺りを曖昧にし、電話を使っているのかPDAを使っているのか……
 決めろという話ですが、どうしたものかという状態ですので……今後の事も考えると携帯の存在を明言してもいいかも?
 今後、確定した場合は修正しますので今はご了承ください。

Q.もし知られたらって、ならカードを売るなよ!
A.まぁ……アレです、カードを広める為の建前設定なのであまり深く言わないでくれると助かります。
 できればスルーしてくださると助かります。
 経済とか作者は詳しくないので価格崩壊とか云々はわかりません。

Q.最初に恵は何しに来たの?
A.さぁ……明日香を発見したからじゃないですか?

Q.瑞貴さんのお説教
A.割と当たり前の事、よくよく考えると本当にどうやって入学したのやら……

Q.定期船が週1回なのは?
A.捏造設定、その辺りアニメで言ってましたっけ?
 まぁ仮に言っていてもこの作品では週1回とします。

Q.レイを預かる時、恵の長い沈黙と嫌そうな顔は何故?
A.きっと何か理由が有るんですよ。

Q.レイは瑞貴の事をどう親に説明したの?
A.ご想像にお任せしますが、良く言ってはいないとだけ……

Q.逆に瑞貴はどうやってレイの親を説得したの?
A.定期船の時期、手伝ってくれる女子生徒の存在、レイの状況、あとは誠心誠意頑張った。

Q.どうして恵が玲の存在や瑞貴の性格をそこまで知ってるの?
A.教えてもらったからです、勝手に知ったとかみたいなストーカーみたいなのではありません。

Q.それで、恵の言葉は合っているの?
A.合っています、瑞貴は年齢の離れた妹の存在から子供好きで子供には甘いです。
 これは旧作でも出ていましたね。

Q.瑞貴ってどこで寝たの?
A.レッド寮の食堂です。
 大徳寺先生から毛布だけ借りて椅子に座って寝ていました。

Q.瑞貴が子供に甘いといっても、ちょっと甘すぎない?
A.妹の名前は玲、彼女の名前はレイ……そういう事です。

Q.恵って今回までに泊まったりしたの?
A.していません、今回が初めてです。

Q.瑞貴はどうして訝しげな顔をしたの?
A.女性の準備の時間とは言いますが……
 レイ→子供なので準備に時間がかかるとは思えない。
 恵→基本化粧とかしない、ツインテールぐらいしか思いつかない。
 明日香→長いかもしれないけど、男らしい性格なので女性の準備と言われてもピンと来ない。

Q.恵の あ って何?
A.なんでしょうね? きっと何かを間違えたんでしょう。

Q.瑞貴が授業に遅れそうになったり疲れた顔をしていたのは何故?
A.学園長に今回の件の報告と許可を取りに行っていました。
 話は朝だけでは終わらずに放課後も話していました。

Q.レイが帰って来た時の明日香と瑞貴の会話内容は?
A.ご想像にお任せします。

Q.旧作に比べて十代への対応が……
A.まぁ……そうですね、はい。

Q.恵も十代から名前で呼ばれたくない理由は?
A.彼が苦手のようです、TF的に言うと機嫌が2減るぐらい。
 他にも理由が有るらしいですが……

Q.十代との決闘前に瑞貴と恵はどんな話をしていたの?
A.きっと何か話していたんでしょうね……

Q.サンダー・ジャイアントは原作効果?
A.原作効果ですね、融合召喚時のみに効果を発動します。
 手札を捨てて効果を発動がありません。

Q.まさかの5ターン連続融合
A.どういう事なの? 作者も意味不明です。
 割と真面目にどうしてこうなったと思います。

Q.恵はいつから加減してたの?
A.実は手札抹殺の時点で馬頭鬼やタスケルトンは墓地へ送られていました。
 が、どちらも発動しないで最後に馬頭鬼が墓地に2体ですが1体しか発動していません。
 最後のターン、手札には融合が残っていました。
 伏せカードがわからなかったとはいえ、仮に除去しなくとも勝てました。

Q.恵の精神攻撃!
A.なお、本人は酷い事を言っている自覚はありません。

Q.十代放置って酷いと思うんだけど?
A.瑞貴からすれば、下手に慰めて仲良くなんてしたくありません、翔達に任せれば大丈夫だと思っています。
 そして手を打つと言っていますが、その手段は……
 明日香からは十代の性格なら大丈夫だと思うけど心配という感じ。
 レイは単純に心配、でも瑞貴に促されて逆らえず。
 恵は気を晴らせたので満足、落ち込んでいる原因も理解していない。

Q.明日香の行く場所ってどこ?
A.灯台でカイザーさんが待っています、レイの相談で。

Q.恵が泊まったけど、何か有るの?
A.ありません。

Q.ところで長いんだけど?
A.決闘前まででも前話以上の長さです。
 決闘は次回にしようと思ったのですが、時間が余っていたので入れてしまいました。


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