旧作とは違い、今回はタイトルを常に同じように書いています。
○話・○○→◇◇、◇話・◇◇→△△、△話・△△→□□
このような感じですね、前話の右側が左側に移動し、今回の話は右側に移動します。
理由はタイトルを考えるが凄く大変だったので、少しでも楽にしようと……という感じです。
キャラクターの視点に関して。
この作品は見ての通り1人称視点となっております。
視点外のキャラクターの思考などは一般的な
「(この手札のミラーフォースを防げば……)」
という形を使っております、フラグ建築の為かって?
知らん、それは作者の管轄外だ。
そして視点の変更について。
同話で視点の変更が起こる事がございます。
視点を変更する際には↓のように
――――――――――――――――――――――――――――――
こんな棒を設置しております。
この棒より下は別キャラクターの視点となっております。
視点元が誰かもできるだけ呼ばれなくともわかるようにするつもりです。
もしできていなければ作者の技量が低いという事で、どうぞ
まるで意味がわからんぞ!
とでも言ってやってください、無いように注意しますが……
ついでに、既に何度か出ていますが、ある程度時間が過ぎる時には↓の
………………
…………
……
というものを使っております、これが出たら数時間程の時間が過ぎたという事にしております。
要は話の区切りで場面が変わるブラックアウトみたなものですね。
追記
エクストラデッキは省略してEXデッキと書きます。
今回は以上です、本編へどうぞ……あ、今回も旧作とデッキが全く違いますので注意。
十代が万丈目君と決闘をしてから数日、私はあの男の事が気になって仕方がない。
堅守瑞貴……彼の目的は嫌がらせと言っていた、そんな事の為にあの場に来たのか、そして知識もそれなりらしい。
授業で当てられた時でもどんな問題でも簡単に解いている、筆記試験2位というのも伊達ではないという事だろう。
十代も変わった人でおもしろいと思う、けど気になるという意味では彼には及ばない。
彼を観察していて気付いた事は、彼にはやる気が無い。
それは授業中でも窺えるて今日の授業、あんな回答が得られるとは思わなかったわ。
クロノス教諭の問題、フィールド魔法について説明しなさい。
「フィールド魔法は魔法・罠ゾーンに存在しない特殊な魔法カード
フィールド魔法はお互いの場にそれぞれ1枚づつしか存在できず、新たなフィールド魔法が出た場合は墓地へ送られる
フィールド魔法の効果は特定のカードを除き、お互いのモンスターに適用され、使用者は相手の動きにも注意を張らなければならない
例えば自分のデッキを闇属性を中心とし、ダークゾーンを発動した場合
相手が同じく闇属性を中心としたデッキで戦えば自分の手札を1枚無駄にした事と同じ事
それならばコストで捨てるなりした方が遙かに効率が良い
そしてフィールド魔法をサポートするカードとして、例えば永続魔法のフィールドバリアが存在する
このカードが存在している限り、相手は新たにフィールド魔法を使えず、破壊もできない
例えば自分が天使族デッキを中心とし、天空の聖域を使っていた場合
このカードも一緒に出す事で自分への戦闘ダメージを気にしなくて済むようになる
更にこの場合は天使族の効果でライフに関係のあるカードが多いので回復すれば負けにくくなる
後、終焉の地という速攻魔法が存在している
このカードは相手が特殊召喚をした時に発動でき、フィールド魔法をデッキから発動する
相手が強力なカードを特殊召喚しても、場合に寄ってはフィールド魔法で逆転できるかもしれない
例えるなら自分モンスターの攻撃力が1600で相手が攻撃力2000のモンスターを出した時
自分に有利なダークゾーンやガイアパワーを使用して攻撃力を上回るという手段が取れる
この場合、相手が自分モンスターと同じ属性でないといけないので注意が必要
手札にフィールド魔法をサーチする場合はテラ・フォーミングを使うのが最も効率的
終焉の地のように制限が無く、デッキから手札に加えるので使いやすさで勝る」
ここでクロノス教諭がストップを出して止めさせられた。
おそらく、思った以上に知識が有ったので驚いて止めるタイミングを失ったのだろう。
他の生徒も唖然としていたし、私も驚いた。
ここまでの回答をできる生徒はそう多くないだろう、しかも突然当てられて、前準備も無しの状態で当たり前のように答えた。
つまり、簡単な問題すぎるという意味だと予想できる。
その授業はその後、丸藤君が当てられて答える事ができなかった。
知識が足りないと言うクロノス教諭に対し、それでも自分が勝ったと十代がクロノス教諭を馬鹿にして終わった。
………………
…………
……
その後もそれとなく観察していたけど、あれから特に変わった点は無かった。
そのまま時は過ぎ、その日の夜……ジュンコとももえと一緒にお風呂に入っていた時の事。
「それにしても今年入学の男子ってロクなのいないですわね
特にあの遊城十代といったら、煩くて下品で生意気で……ねー明日香さん?」
「ふぅ……どーでもいいわ、あんな奴」
それに、私が気になっているのは十代よりも瑞貴の方。
彼の事が全くわからない……それが一番の気がかりかしら?
あら……今視線を感じたような……いえ、誰かいる!
外で騒ぎが起こったと思ったら……丸藤君?
覗きをするなんて度胸があるとは思わなかったわ。
でも許す事はできない、きっちり話は聞かせてもらうわよ?
そう思って話を聞いてたんだけど……私からのラブレターですって?
「うん、そうだよ、ねー?」
そう言ってウインクする丸藤君、少なくともその仕草は貴方には似合わないわ。
言い訳を聞いている途中でそのラブレターを見せられたけど、この字は汚すぎる……私はこんな汚い字を書いた事が無いわ!
「あ……これ、宛名が遊城十代になってるわ」
「え? 嘘ぉ?」
私もジュンコの手紙を横から少しだけ見てみる、確かに宛名が十代になっていた。
という事はこれは十代に送られた手紙で丸藤君は勘違いしてただけ?
なんと間抜けな……なんだか色々と駄目な気がしてきたわ。
ジュンコやももえが学校に報告する事を薦めてくるけど……どうしようかしら?
私としては一応知り合いだから少し気が進まないけど、だからといってお咎め無しというのも何だか気に入らないわね。
「皆さんおそろいで何の騒ぎ?」
っ! 鮎川先生!? 拙い、まだ何も決まっていない時に来られても困る!
私はジュンコとももえに目配せをする、丸藤君を隠せという意味を込めて。
2人は私の視線を正確に受け取って丸藤君の上に座る。
少し悪く思わなくもないけど、一応守ってあげてるんだから許して頂戴。
「何か有ったの?」
「いえ、何でもありませんわ
お騒がせしてすみません」
こんな口調はお手の物、ブルー女子生徒はお嬢様のように扱われたり、そんな指導をされる時もある。
長らくデュエル・アカデミア生活をしていたので教師相手にはあのような口調になる。
特に鮎川先生は良い先生なので余計になってしまうわ。
それと丸藤君、例え2人に乗られているとはいえ、女の子に向き合って重いという言葉は禁句よ?
相手に失礼だし、もし無理なダイエットとか始めたらどうするのよ?
2人とも十分過ぎるぐらいに痩せてるんだからダイエットなんて不必要なのよ。
「そう、じゃあ皆さん
早くお部屋に戻ってお休みなさい」
鮎川先生は部屋に戻ったのでこの場が落ち着く。
そしてこの時良い考えが浮かんだ、この状況……利用できるとね。
――――――――――――――――――――――――――――――
今日も暇潰しにデッキ作成、次はどんな特殊勝利デッキにしようかなーっと。
そんな事を考えているとビデオメールが来た、誰からかと思って再生してみると音声オンリーで声が潰れていた。
何の悪戯だ?
『丸藤翔は預かった
返して欲しくば女子寮まで来られたし』
丸藤翔? 誰だっけ? あぁ、あの水色髪か、そういえばそんな名前だっけ?
まぁ行かないけどな、だってあいつがどうなろうとも、俺には関係無いし?
というかあいつ、何をしたんだ? しかも女子寮で預かられてるっておかしくないか?
何をしたんだっけ……アニメの内容を思い出せそうで思い出せない。
丸藤が何をしたのか思い出せないのは気持ち悪い、アニメで見たと思うんだが……何だったかな?
確かこの時に遊城と、確か天上院だったか? あのヒロインの名前は、その2人が決闘をしたと思うんだが……
原因である丸藤が何をしたんだっけ?
あーーー思い出せないのが苛々する! こんな事なら原作知識なんていらないっての!
もういい、行く! 気になるこの気分をどうにかしないと気が収まらないし気持ち悪い!
そう思って部屋から出た瞬間、同時に隣の部屋の扉が開いた。
そこに居たのは遊城十代、丸藤の名前が出た時点で予想はできたが、やっぱりお前にもビデオメールが行ってたのか。
「お、何だ瑞貴じゃないか
お前にもビデオメールが来たのか?」
「一応な、関わる気は無かったんだが、気になった事があってな
というか、別に親しくもないのに名前で呼ぶな」
「気になった事?」
「お前に言う必要は無い」
俺は遊城の事を無視して歩き出す、遊城は俺の気になった事というのが気になるみたいだが……俺は気にしない。
それよりも丸藤が何をしたのかの方が気になるのでさっさと歩く。
遊城は俺の態度に少々気を悪くしたのか、少しムスっとした顔をしながら俺の隣を歩く。
暫く無言で歩いているとボート置き場に着いた。
ボートを漕ぐのが面倒になり、帰ろうと思ったけど遊城に止められた。
だったらお前が漕げと言ったら本当に俺も乗せて漕ぎ出した。
暫くのんびりしていると、女子寮に到着した。
原作の朧ろげな記憶と、主要キャラという事から予想していたが、案の定天上院と取り巻き2人がおり、一緒に丸藤もいた。
「アニキー……」
丸藤の弱々しい声が癇に障る、お前の下らない事で呼ばれた俺は怒っても良いと思う。
来ると決めたのは俺だが、原因に怒っても誰も文句は無いはずだ。
理由を聞いているともっと下らなかくてついでに思い出した、クロノス教員の陰謀で女子寮を覗いたと勘違いされたんだったっけ?
そしてこの流れで天上院と遊城が決闘を……
「ねえ瑞貴、私と決闘しない?
もし私に勝ったら風呂場覗きの件は大目に見てあげるわ」
「はあ?」
何故俺? つうかお前の前で決闘した事が有ったっけ?
そういう事は遊城に言えよ、という訳で俺の答えは決まっている。
「断る」
「「「「「えぇ!?」」」」」
「全く……こんな下らない事で俺を呼び出したのか? 馬鹿馬鹿しい……俺は帰らせてもらう
じゃあな、退学しても元気で暮らせよ」
俺はそう言って再びボートに乗る、自分で漕ぐのは面倒だけど態々決闘をするよりはマシだ。
そんな事で俺が戦う必要も無いしな。
「ちょ、ちょっと待ちなさい!
貴方、本気で帰るつもりなの!?
丸藤君が心配じゃないの!?」
「はぁ……どう考えてもそいつの自業自得だろ?
何故俺がそいつの尻ぬぐいをしないといけないんだ、そんな事なら兄貴分である遊城とでも戦えよ
そして何より、俺を巻き込むな」
原作に嫌がらせ以外の目的で関わりたくない、この件が切欠で天上院が遊城に強く興味を持つんだったか?
こいつがヒロインのはずだから、原作カップルを潰すのも楽しそうだけど一応やめておく。
「駄目よ、帰る事は許さないわ」
「別に許してくれなくても構わん
俺が勝手に帰るだけだ」
「ちょっと待ってくれよ瑞貴!
なんだかよくわからないけど翔が退学になっちまうかもしれないんだぞ!
それでもいいってのかよ!」
「別にいいじゃん、あんな美人達の入浴姿を覗いたんだ
それで退学になるなら本望だろ?」
「だーかーらー覗いてないってばー!」
あ、美人とか言ったら駄目じゃん、俺にフラグが立ったら目も当てられん。
しかしその心配は不要そうだ……天上院の目には闘氣しか映っていない。
つまりそんな事はどうでもいい、だから私と戦えという意味だろう。
本気で俺を逃がす気が無いらしいので俺は諦める。
この場に来た時点で俺の負けだったようだ。
「わかったよ、やれば良いんだろやればさ
全く面倒な……今度飯を奢って貰っても割に合わん」
「わかればいいのよ、さぁここは狭いわ
ボートに乗って湖の中央辺りまで行きましょう」
俺達はボートに乗って湖を移動する。
ボートを漕いだのは面倒事の切欠になった丸藤にやらせた。
ぐちぐちと文句を言っていたが、これぐらいやらせても俺は悪く無いと断言する。
そして湖の中央、そこである程度の距離を取って止まる。
お互いに見つめ合う状況になっている。
「貴方が来てくれてよかったわ
この前みたいな事も考えて十代を呼んだんだけど……杞憂だったみたいね」
「……つまり俺が来なかったら遊城と戦っていたという訳か
俺が来た理由は何が起こったのか気になっただけなんだけどな」
「どんな理由でもいいわ
来てくれて、今この場で決闘をしてくれるんだからね!」
天上院の気合に満ちた声が響く、後ろで遊城が俺っておまけなのかと疑問を抱いていたが無視。
どうやら丸藤に慰められているけどやっぱり無視する。
しかしどのデッキを使うか……これにするかな?
少々厳しいが、別に無理じゃない程度にできるし、多分結構アレなデッキだしな。
「行くわよ!」
「来なくていいよ」
「決闘!」「決闘……」
俺と天上院の声が同時に響くが、声の大きさもやる気もほぼ全て天上院の方が上だ。
俺が上なのはやる気の無さかな?
「私のターン!
エトワール・サイバー召喚!」
茶髪のとんでもなく長い髪の女性が現れた。
腕には白いリボンを巻き、上半身は水色で下半身は赤を中心とした色合い。
どう見ても全身タイツにしか見えないが……うーん。
「更にリバースカードを1枚セットし、ターンエンドよ」
「元気だねぇ……疲れない?
俺のターン、ドロー」
さて、この手札か……
「俺はギミック・パペット‐ハンプティダンプティを召喚
この瞬間、ハンプティダンプティの効果発動
このモンスターが召喚・特殊召喚に成功した時、手札のギミック・パペットを特殊召喚できる
ただし、ハンプティダンプティの効果は1ターンに1度しか使えない
俺はこの効果により、手札のギミック・パペット‐ネクロ・ドールを特殊召喚する」
「LV8のモンスターをいきなり特殊召喚!?
でも、攻撃力0のモンスターを出してどうするつもり?」
「こうするつもり、魔法カード、機械複製術を発動
自分の場に存在する攻撃力500以下の機械族の同名モンスターを2体まで特殊召喚する
俺はこの効果により、攻撃力0のネクロ・ドールを2体、一応守備表示で特殊召喚」
俺の場に不気味な人形のモンスターが4体も並んだ事で天上院は結構怯んでいる。
ついでに、取り巻きの女子2人もお互いに抱き合って怯えてる。
「た、確かにそのモンスターはLVが8だけど、さっきも言った通り攻撃力0よ!
そんなモンスターが何体並んでも怖くないわ!」
「別に戦闘だけが脳じゃないだろ?
自分の場のLV8のモンスター、攻撃表示のネクロ・ドールをリリースして魔法カード、アドバンスドローを発動
このカードは自分の場のLV8以上のモンスターをリリースし、デッキからカードを2枚ドローする効果だ
これにより、俺はカードを2枚ドロー
更に手札のLV8のモンスター、ギミック・パペット‐シャドーフィーラーをコストに魔法カード、トレード・インを発動
このカードは手札のLV8のモンスターをコストに捨て、デッキからカードを2枚ドローする
これにより更にカードを2枚ドロー」
「(またドローカード?
別に攻撃を防ぐようなモンスターじゃないし、守備力も0のモンスター
いったいどうするつもりなの?)」
ふーむ……まぁ、いいか。
「手札からLV合計が8以上になるように機械族モンスターを捨てる
俺は2体目のシャドーフィーラーを捨て、手札からマシンナーズ・フォートレスを特殊召喚」
「攻撃力2500ですって!?」
「もう1枚、アドバンスドローを発動、コストで墓地に送るのはネクロ・ドール、そして2枚ドロー
……ついでに強欲な壺も発動し、2枚ドローしておく
永続魔法、マシン・デベロッパーを発動
このカードが存在している限り、お互いの場の機械族モンスターの攻撃力は200上昇する
これにより、俺の全ての機械族モンスターは攻撃力が上昇
とは言っても、フォートレスの攻撃力2700はともかく、ネクロ・ドールとハンプティダンプティは僅か200だがな」
まぁ攻撃力が低くてもこいつらを破壊してくれるのなら別にいいか。
とは言っても……相手のモンスターはエトワール・サイバーなのが問題だな。
他のモンスターを出され、更にあいつが何らかの手段で直接攻撃をしてきたら少々ライフが危ない。
……もっとも、それが通ればの話だが。
「バトルフェイズだ
マシンナーズ・フォートレスでエトワール・サイバーに攻撃」
「罠カード、ドゥーブルパッセ発動!
相手モンスターの攻撃を、私への直接攻撃へと変更する!」
フォートレスの攻撃が天上院へと向かい、攻撃する。
2700のダメージを与え、残りライフは1300となったが……あのカードって原作効果か?
もしそうならちょっと拙いかも?
「くっ……そしてこの攻撃対象になったモンスターは相手に直接攻撃できる!
更にエトワール・サイバーは直接攻撃する時、攻撃力が600上昇する!
行きなさい、エトワール・サイバーで直接攻撃! アラベスク・アタック!」
エトワール・サイバーは回転しながら俺の方へと向かい、蹴りを放つ……が、しかし。
俺の目の前にボロボロのかかしが現れ、エトワール・サイバーの攻撃を防ぐ。
なので俺のライフは減らずに4000のまま、そういえばエトワール・サイバーも原作効果だと上昇値は600だったな。
「今のは……?」
「手札から速攻のかかしを捨て、効果を発動
相手の直接攻撃宣言時、このカードを捨てる事によりその攻撃を無効にしてバトルフェイズを終了させる」
「そんなモンスターが!?」
発動できるか少々微妙だったが、どうやらアレは直接攻撃宣言扱いらしい。
まぁ天上院が直接攻撃と指示しているのだからそうなのだろう。
別にOCG効果だったとしても問題は無い……というかその方が助かっていたかな?
「バトルフェイズは終了されてメインフェイズ2、カードを2枚伏せてターンを終了する」
「手札から捨てて効果を発動するモンスター……厄介ね、私のターン、ドロー!
魔法カード、融合を発動! 手札のブレード・スケーターと場のエトワール・サイバーを……」
「それは少々困るな、罠カード、無力の証明を発動する
このカードは自分の場にLV7以上のモンスターが存在する時のみ発動できる
このカードを発動するターン、俺はモンスターで攻撃できないが、別に今は俺のターンじゃないから問題は無いな
そして効果は相手の場に存在するLV5以下のモンスターを全て破壊するだ
残念ながらエトワール・サイバーは破壊させてもらう」
「そ、そんなカードを!?」
「さて、お前はこれで融合素材の1体を失った
この状況で残りの手札のモンスターで融合モンスターを出せるのなら出せ」
「わ、私の手札のモンスターで融合召喚できるモンスターは居ないわ……」
「そうか、ならお前の手札とEXデッキを見せろ」
「……え?」
俺の発言に天上院だけではなく、天上院の取り巻きや後ろの遊城と丸藤も唖然としている。
何故唖然としているのかわからないのだが……俺はそんなに変な事を言ったか?
「何を驚いてるんだ?
融合召喚をする場合、融合素材になるモンスターが存在しなくなった場合
融合先がどんなモンスターだろうと必ず融合しなければならない
そしてもし融合ができない場合、本当に融合できないのかを相手が確認を要求してきた場合
融合を失敗したプレイヤーは相手に手札とEXデッキを確認させなければならない
別にそんなに驚くような内容じゃないだろう? だって……ルール上何一つ問題が無いんだからな!」
そういえばこの世界って結構ピーピングが嫌いな奴が多いんだっけ。
自分の手の内を見せるだけではなく、かなり屈辱を感じるらしい。
別に俺はその辺りはあまり気にしないが、どうやらこれがプライドを傷付けるようだ。
妹の玲も試運転デッキでピーピングをした時、かなり嫌そうな顔をしていたしな。
「それってちょっと卑怯じゃない?
相手の手札を見るなんて、明日香さんは出せないって言ってるし……」
「お前が原因でこんな所で決闘してるんだろうが、そのお前が口を挟むな
どうした天上院、さっさと来い」
「ぐぅ……いいわ、見せる」
天上院は取り巻き2人に指示を出し、ボートを漕がせるが2人は凄まじく不満そうな顔でボートを漕いでこちらへ来る。
そして天上院の手札とEXデッキを確認っと。
手札はブレード・スケーター、サイバー・プリマ、フュージョン・ウェポンの3枚だった。
なるほど、もし融合されていたら少々大ダメージを受けていたな。
しかも前のターンに速攻のかかしを発動していなければ負けていた。
EXデッキにはサイバー・ブレイダーが1枚のみ。
他にカードは無かったので問題無いな。
「じっくりと確認させてもらった、確かに融合は不発だったな」
「なんて嫌味な……ブレード・スケーターを守備表示で召喚!
これで、ターンエンドよ!」
天上院の残りライフは1300、ブレード・スケーターの攻撃力は1400だ。
攻撃力2700のマシンナーズ・フォートレスが攻撃表示のブレード・スケーターを攻撃した場合。
攻撃力の差は1300とジャストキル、仕返しにハンプティダンプティを倒そうにも、攻撃表示で残したら終わる。
天上院は凄まじく歯がゆそうな顔をしながらブレード・スケーターを守備表示で召喚した……悔しいでしょうねぇ!
「俺のターン、ドロー……まぁいいか
罠カード、強制脱出装置を発動する
場に存在するモンスターを1体、持ち主の手札に戻す」
「そんな……そんなカードを!?」
「別にサイバー・ブレイダーを召喚させて、態々攻撃を受けてやり、その上で手札に戻してやったり
ブレード・スケーターを今、手札に戻してやったりしてもいいんだが……
俺がこの効果で手札に戻すカードはネクロ・ドールだ」
「え? 攻撃力0の最上級モンスターを態々手札に?
まさか手札で効果を発動するモンスター……じゃ、なさそうね」
「半分正解かなぁ?
俺は手札のネクロ・ドールを捨てる事で、マシンナーズ・フォートレスを特殊召喚する
特殊召喚条件はさっき言った通り、手札のLV合計が8以上になるように機械族モンスターを捨てる事だ」
「……攻撃力2700が2体ですって?」
「残念ながらこれで終わりだな
マシンナーズ・フォートレスでブレード・スケーターに攻撃」
フォートレスの肩に担がれている砲台からレーザーが発射され、ブレード・スケーターは貫かれて破壊される。
そして2体目のフォートレスは既に天上院をロックオンしている……期待に応えるしかないな。
「2体目のフォートレスで天上院に直接攻撃」
「きゃぁあああああ!!!」
ふぅ……こんなものかな?
一応、このデッキにはA・ジェネクス・バードマンとか霞の谷のファルコンとか霧の谷の祈祷師。
他にもバウンス能力を持つモンスターを多数採用している。
風属性モンスターはバウンス効果のモンスターが多いからA・ジェネクス・バードマンの攻撃力上昇効果も無駄にならない。
具体的な回し方としてはギミック・パペットをコストにフォートレスを出すデッキだな。
高LVのLV8で蘇生効果も多数持っているので場に出しやすいギミック・パペットを場に出して
それを魔法や罠、モンスター効果で手札に回収してそれをコストにフォートレスを何度も何度も特殊召喚する。
このデッキには入っていないが、マシン・デベロッパーで上昇した攻撃力を利用し、門前払いも有りかな?
ギミック・パペットの低攻撃力で直接攻撃は普通無謀だが、もしそれが成功すればフォートレスが湧いて出る。
モンスターレリーフも優秀だ、高LVギミック・パペットを手札に戻して低LVギミック・パペットを出せるからな。
ペンギン・ソルジャーとかも入れたかったが、機械族と風属性バウンスで水属性を入れる気になれなかったから今回は留守番。
デッキ名を付けるとするならば……【セルフバウンス】なんだが、【マシンナーズ・パペット】とかになるのかねぇ?
「やったー! 瑞貴君の勝ちだー!」
「やったな瑞貴!」
そういえばこいつらの存在を忘れてた、とりあえずそろそろ眠いから速く帰りたい。
結構すぐに終わったとはいえ、一応夜だしな。
「さて、瑞貴が勝ったんだし、約束通り翔は連れて帰るぜ」
「ふぅ……どうぞ、約束は守るわ
今日の事は黙っていてあげる」
俺は話されてもいいんだけどね、別に丸藤がどうなろうと俺の知ったことじゃないし。
一応、空気を読んで言わないでおくけど……別に言ってもいい気もするな。
「ふん、まぐれで勝ったからといって、好い気にならない事ね」
「そりゃご忠告どうも、しかし残念ながら好い気になれるような性格じゃないんでね
1回勝ったからって好い気になってたら切りが無いし自慢にもならん」
天上院の取り巻きに挑発されるが軽く流す。
言った事は本心だし、一々喜んでいたら本当に切りがない。
「ジュンコも止めて、負けは負けなのよ
見苦しい事はしたくないわ」
ふむ……どうやら天上院はなかなか気持ちの良い性格をしているらしい。
ピーピングを嫌がっていた上に負けたのに随分とスッキリしている。
彼女にだったら少しぐらいカードを売らずにプレゼントするぐらいしてもいいか?
性格からして嫌いじゃないし、遊城みたいに無闇矢鱈に決闘を挑んだりしなさそうだしな。
「天上院、このカードをやるよ
サイバー・ブレイダーと一緒に使えば役に立つかもよ?」
「え、いいのかしら?」
「別に1枚ぐらい構わない、手札とEXデッキを見た詫びって事にしてもいいぞ」
別にそんな気持ちは全く無いがな。
「ならありがたく頂くわ……ギブ&テイク?」
「自分の墓地のモンスターを相手の場に送る罠カードだ
サイバー・ブレイダーならギブに見合うテイクを得られるかもな
最も、使用したターン、自分モンスターのLVが上がるおまけ付き
LVが変化するカードは少ないが、LVに関係するカードを使う場合は気をつけろよ」
彼女がこのカードを使いこなせるかどうか……
それを観察するのもおもしろそうだ。
「扱いが難しそうなカードね
でも、きっと使いこなしてみせるわ」
「頑張れよ、あー眠い眠い、無駄な時間を過ごしたなー
水色、さっさと帰るからボートを出せ」
「えぇ!? もしかして水色って僕の事!?
もぅ、わかったよ……せめて名前で呼んでくれないかな?」
丸藤の発言を無視して天上院に向かって軽く手を振る。
天上院はそれを見て、僅かに微笑みを浮かべて小さく手を振ってくれた。
……うん、もしかしてフラグをやっちまったか?
今後、早めに折っておこう、回収しないように注意だな。
Q.フィールド魔法で説明し過ぎ!
A.マスタールール3の説明の一部も含んでおります。
フィールド魔法がお互いの場に1枚づつ存在できる。
上書きの場合は破壊ではなく墓地へ送ると変更されている。
上記の2つを一応説明しました。
Q.元の世界の記憶ェ……
A.僅かにでも無いと自分から絡んでくれないんです、この男は……
Q.相変わらずの瑞貴クオリティーにて、まさかの拒否。
A.これがこのキャラです、平然と見捨てます。
Q.今回のデッキは?
A.作中でも書きましたが、【マシンナーズ・パペット】という感じのデッキですね。
普通のデッキに比べて動きが色んな意味でおかしいかと思われます。
我ながら少々変態構築にした気もしますが気にしない!
Q.何故このデッキを?
A.元々、旧作ではSモンスターを出していたのですが……
旧作ではSモンスターを効果モンスターとか融合モンスターに変更とかの意味不明設定を持ち出しまして……
最初はこれでSモンスターも出せると、良い考えと思ったのですが、1期終了辺りから凄く後悔しました。
召喚方法がおかしいのと、凄くやりにくいのとか色々……
なので旧作でSモンスターが変な形で出ていた話は全てリ・コントラクト・ユニバースされます。
Q.Sモンスターが出てても一応【終焉のカウントダウン】デッキじゃなかった?
A.そのつもりでしてたらいつの間にかデッキが変わっていた。
これもきっとドン・サウザンドのしわざだったんだよ!
……冗談はさて置き、現明日香のデッキでは弱すぎるので超つまらなくなりそうだったという点。
ギミック・パペットを使おうと思ってたら何故かフォートレスが湧いてきてどういう訳かこうなった。
何を言っているかわからないかもしれないが、本当にいつの間にか【マシンナーズ・パペット】になっていたから説明できません。
Q.これが作者からのファンサービスだ!
A.何人からか とーます君 の名言や迷言をいただいていたので……
でも次回からは当分ギミック・パペットは出ませんので満足できでねぇぜ……
だからついギミック・パペットを選んでしまいました。
X召喚無しのギミック・パペットを見せたかったのにフォートレス回になってしまったのが最大の失敗でしたかね?
Q.何故ギブ&テイクを?
A.実際、ミス・リバイブよりは方向性は違えど安定すると思ったからですね。
とはいえ、5年近く前の当時の作者の気持ちや考えはさすがに忘れました。
まぁサイバー・ブレイダーとは相性は別に悪く無いのでこの時代で考えれば十分有りかと思います。