嘗て理想郷でエタッた作品のリスペクトです。
「暗愚になりたくない王子様」
転生したらファンタジー中世風世界の王族でした。
魔法に騎士、ドラゴンに獣人にギリシャ風味の神様まで。
前世の最後こそ思い出せないものの、この事態は実にテンプレだった。
だが、自分の名前がゾルザル。
正確には名も無き帝国の第一王子ゾルザル・エル・カエサル。
我がバイブルたる「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えたり」の敵役にして、実の弟から「本物の大馬鹿」呼ばわりされる男である。
……間違っても心を許した女に殺される様な事態にはなりたくないものである。
ってか、折角異世界転生したのだから、どっか辺境でのんびりしていた人生を過ごしたい。
これはそんな些細な願いを抱いた男の奮闘の物語である。
「取り敢えず、ウォーリアバニーとの交流を図ってみるか…。」
が、欲望に忠実なのは彼の凡人故の性であった。
「殿下、ウォーリアバニー達が保護を求めてきていますが…。」
「約定通り受け入れよ。直ぐに炊き出しを始めよ。手当も忘れるな。」
「よ、宜しいのですか? 奴隷狩りに参加した者達は反発すると思われますが…。」
「構わぬ。この一件に関しては陛下より許可も下りている。それに貴族の奴隷狩りは何が合っても自己責任。何を言われようと放っておけ。して、避難してきた者達は幾人だ?」
「それが…女王を含め、生き残った者達の殆どが来ており…現在は約1万、続々と増え続けております。」
「Oh…。」
「陛下、此度の出征は余りに情報が少なすぎます。今は情報収集に徹するべきです。」
「ゾルザルよ、お主が小心者である事は理解しておる。しかしこれは既に余が定めた事。覆すつもりは無い。」
「…解りました。では私共はこれにて失礼を。」
「…やれやれ、あ奴の慎重さにも困ったものよな。」
(あーあ、結局開戦かー。死んでくれねーかなーあいつら…。)
「炎龍!炎龍が来たぞー!!」
「訓練通り地下室に潜れ!何があっても1日は出てくるな!」
「自衛隊に連絡を!緑の人達なら龍を殺せる!!」
「弓兵隊、目を狙え!当たらなくともよい、領民が隠れるだけの時間を稼げ!」
「な、何とか生き残ったか……。」
「兄上、今後の事について少々御相談があります。」
「な、なんだピニャ?生憎とオレはこれから自領の再建という大仕事があるんだ、手短にしてくれよ?」
「大丈夫です。直ぐ済みますので。」
「う、うむ。」
「兄上、皇帝になってください。」
「………………………………………うん?」
「おや、意外と乗り気ですね。では早速戴冠式の日取りを…。」
「待て待て待て待てちょっと待てッ!!」
ゾルザル(偽)の明日はどっちだ!?
続くかどうかは神と読者からの反応による。
しかし、自分って何故完結した作品の続編とかは途端に書けなくなるのかなぁ…。
以前からの悪癖だけど、どうしたもんか…。
デモベの方もまだ出してないネタもあったんだが…既に主人公最強過ぎてクロスもし辛いし、仕方ないかなーと諦めてる今日この頃。