ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 どうしてこんな話を執筆してしまったのか……
 ちなみにR-17.9要素よりかはギャグ要素よりです。


おっぱい依存症にご注意を!

 なんだろう、今日はやけに気分が高ぶる。

 しかし特段体調がおかしい訳でもなく、むしろいつも以上に良好なくらいだ。良好……という言い方は少し語弊があるか、正しくは()()()()()()()()を見ると無意識的にテンションが上がってしまう。

 

 ある部分ってどこかって?それは――――

 

 

「ねぇねぇ零君!ちょっと数学で教えて欲しいところがあるんだけど、いいかな?」

「あ、あぁ……」

 

 

 俺の席の前にトコトコとやってきた穂乃果。いつもなら彼女の可愛い笑顔を眺めて元気を貰うところなのだが、今日は俺の目に彼女の笑顔は一切映らない。俺の目が捉えているのは、穂乃果の制服を押し上げる、そのぷっくりとした膨らみだけ……。

 

 

 そう、今日は朝から何故か女の子のおっぱいにやたら目が行ってしまうのだ。『いやいや、いつものことだろ!!』と言いたい気持ちは分かる!分かるけど、今日だけは何かが違うんだ!!こう、対して意識してもないのに気付いたら俺の目には女の子のおっぱいが映し出されている。ある種末期症状に近い状態なんだ。

 

 どうしてこんなことになってんだろう……自分でもおっぱい星人だって自覚はあるんだけど、まさか進化の予兆か何かなのか!?でもこれ以上進化しちゃったら、それこそ両手に手錠は逃れられないだろう。

 

 

「もう零君!さっきからどこ見てるの!?ていうか聞いてる!?」

「き、聞いてるから肩を揺らすなって!!」

 

 

 穂乃果は俺の意識が飛んでると思ったのか、俺の両肩を鷲掴みにして身体を大きく揺らしてくる。

 だが今の俺にとっては自分のことは問題じゃない。もちろんだけど、俺の身体を揺らしている穂乃果の身体も当然揺れている。だから俺の目に映るんだよ、穂乃果の身体が揺れると同時に上下に揺れるほのパイが!!いくら下着を着けていると言っても、揺れるものは揺れている。男ならそこに目が行っても不思議ではない。

 

 普段でもそのような光景には釘付けになるのだが、今日だけはやたら興奮を煽られてしまう。心臓がバクバクと鼓動し、息遣いも鼻息も乱れている。明らかに俺の身体がいつもとは違う。一体どうしちまったんだ俺!!

 

 

「穂乃果ちゃん!そろそろやめてあげないと零くんが……」

「穂乃果、零が苦しがってるじゃないですか!」

「だって零君ぼぉ~っとして聞いてなさそうだったんだもん」

「どうせまた夜遅くまで起きていたせいで、溜まっていた眠気が襲ってきている。こんなところでしょう」

「ま、まあそんなところかな……」

「いつもの零くんで逆に安心できるね……」

 

 

 ことりと海未が穂乃果を止めてくれたのはいいのだが、俺の目線はおっぱいから離れることはない。それどころかことりと海未まで現れたことで、俺の目が休むことなく3人のおっぱいを次から次へと凝視する。大きさで言えば左から大、中、小……これ以上は口を慎んだ方が身のためか。

 

 

「零……」

「ど、どうした海未……」

「妙に破廉恥な目線になっていると思いまして」

「え゛っ!?そんなことないよ……」

「だったらその犯罪者の目線はなんですか!!」

「してない!!そんな目してないって!!」

 

 

 嘘です!海未の制服の内に眠る美乳を想像しながら眺めてました!!

 まあそんなことは口が裂けても言えない訳で……でも何故か眺めてしまう訳で……それにさっきからとてつもなく女の子のおっぱいを触りたい衝動が湧き上がってきてる訳で!!普段も同じ欲望を抱いていると言えば抱いているけど、今日はおっぱいを触らなければ死んでしまいそうな、そんな気がするんだ。

 

 

「零くん、もしかして……我慢してる?」

「……何故そう思う?」

「ことりは零くんのことな~んでも知ってるし、どんなことでも分かっちゃうんだ!それに零くんがエッチなことを考えている時の顔なんて、今まで何度も見てきてるしね♪」

「マジか……」

「ねぇねぇ、ことりのおっぱい……触りたい?」

「なんだと……!!」

 

 

 改めてことりのおっぱいを見る。

 で、デカイ……去年より明らかに大きくなっているのが制服の上からでも分かる。確か俺のために大きくしたと言っていたか。だとしたら、その大きさを確かめる権利が俺にはあるのではなかろうか?この右手でかつて天使と言われた彼女のおっぱいを揉むことが、俺には許されているはず!!

 

 

 だったら――――!!

 

 

「ダメです!教室で何をやろうとしているのですか!!」

「そうだよ!!ことりちゃんだけなんてズルい!!」

「問題はそこではないでしょう!?ことりも、いい加減にしないと怒りますよ」

「えぇ~もう怒ってるような気もするけど……」

「分かった!海未ちゃん、零君におっぱいを触ってもらえなくてヤキモチ焼いてるんでしょ~?」

「ち・が・い・ま・す!!」

 

 

 幼馴染組3人の言い争いが始まり、俺のおっぱいを揉む祈願は叶わず。

 いつもならここで仕方ないと諦めが付くのだが、今日の俺の欲望は一段も二段も違う。女の子のおっぱい、特にμ'sの誰かのおっぱいを揉みたいという欲望が消えてなくならず、それどころか俺の深層意識までその欲望に支配されている。

 

 

 触りたい、揉みたい、突っつきたい、舐めたい、しゃぶりたい、挟まれたい……あらゆる感情が妄想となって俺に襲いかかる。

 

 

 だったらここにいてはダメだ。飛び出さなければ、この教室から!!

 

 

「ちょっとトイレ行ってくる!!」

「あっ、零君――――って、行っちゃった……」

「あんなに急いてトイレ……まさか、自分磨き!?」

「ことり、それ以上言うと怒りますよ……」

「だから、もう怒ってるよね……?」

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、どうして、どうしてこんなにおっぱいを求めてしまうんだ……」

 

 

 穂乃果たちのおっぱいの誘惑を振り切り教室を飛び出した俺は、息を切らせながらトボトボと廊下を歩いていた。

 俺自身、あそこまでおっぱいを求めてしまう理由が分からない。いつも飢えているのは間違いないのだが、今日は制服の上からおっぱいの膨らみを見るだけで無性にむしゃぶりつきたくなる。しかも今朝からこんな調子なのだ。まさかとは思うけど、俺がこんなことになった犯人ってやっぱり……。

 

 

「あっ、零くんだにゃ!お~い!!」

「凛……花陽も真姫も一緒か」

「零君、顔赤いけど大丈夫?」

「また変なことを考えているんじゃないでしょうね?」

「……そんなことはない」

「なによさっきの間は!!」

 

 

 また出会ってしまったμ'sのメンツに!!このままだと欲望が限界突破してコイツらのおっぱいに飛びかかりかねない。だから早急にここから立ち去りたいんだけど、俺の本能が勝手に凛たちのおっぱいに目を向けさせてしまう。

 

 

 おっぱい、おっぱい……おっぱいのことを想うたびに身体が熱くなる!!

 

 

 そうだ花陽だ。花陽だったら土下座してお願いすればきっと触らせてくれるはずだ。あわよくばしゃぶらせてもくれるかも……。プライド?そんなものはとっくの昔に俺の性欲に飲み込まれたよ。

 

 

「花陽!!」

「うぇえ!?な、なに!?」

「お前にしか頼めないお願いがあるんだ!!」

「わ、私にしか?私にできることなら……」

 

 

 よしきたぁあああああああああ!!やっぱり花陽は天使だったよ!!

 まだ彼女に頼み込んでもいないのに、もうあの豊満なおっぱいに飛びついてしまいそうだ。まだ高校二年生で、しかも小柄な彼女の身体にぶら下がっているあの大きな果実を、この興奮した状態でしゃぶりついたら……考えるだけでも唆られる!!

 

 

「待って!零くん、なんだか変態さんの目をしてるにゃ……」

「そうね。さっきから息遣いも鼻息も荒いし、この零に近付くのは危険だわ」

「っ……」

「えぇ、でも零君困ってるって言ってるよ……?」

「それすらも罠の可能性があるにゃ……かよちんの目は誤魔化せても、凛の目は誤魔化せないよ!!」

 

 

 クソッ!凛と真姫が花陽の前に出て、俺の前に立ちはだかってきやがった!!念願の果実を手中に収めるまで、あともう少しだったのに!!

 

 凛と真姫は普段でもエロに対する警戒心は強い。特に俺に流されやすい花陽を守るためならなおさらだ。

 

 だがしかし、俺としてはそこまで躍起となって花陽のおっぱいを狙わなくてもいい。そう、μ'sのおっぱいなら俺は誰のでも満足できるのだから……。

 

 

「れ、零くん?どうして黙って凛たちに近付いてくるの……?」

「それ以上動かないで!!通報するわよ!!」

 

 

 通報されたっていい。警察が来る前にこの3人のおっぱいを思う存分堪能できれば、それで俺の欲求は満たされる。このまま一生おっぱいに飢えて苦しむくらいなら、一度刑務所に入ってでもおっぱいを生揉みして欲望を発散するのが妥当だろう。

 

 凛のおっぱいは慎ましやかだが、日々の運動でキュッと引き締まった腰に手を当てながら触るおっぱいは格別だろう。それに真姫のおっぱいは以前にことの修羅場デートの時に、その柔らかな感触を服越しだけど自分の腕に味わったばかりだ。

 

 

 つまりだ、味わうのなら誰のでもいい。できるなら3人同時に堪能したいものだがな。

 

 

「なぁ凛、真姫、頼むよぉ……」

「そんな弱々しい声で言われたら、私たちが悪者みたいじゃない」

「ねぇ凛ちゃん、真姫ちゃん。零君相当困ってるみたいだし、お願い聞いてあげない?」

「う~ん、かよちんの頼みなら……」

 

 

 きたきた!ガードは堅いが頼み込んだらすぐに折れてくれるチョロ……いやいや優しいところが2年生組の魅力だ。これでようやく俺の欲求も解消される。ここまで辛く長い道のりだったよ。

 

 

「それで?凛たちに頼みたいことって?」

「ああ実はな、お前らのおっぱ――――――」

 

 

 あと"い"の言葉を言うだけ。目の前の大小とりどりのおっぱいにありつける、まさにその直前だった。

 

 

 俺の声をかき消すように、学院のチャイムが鳴った。

 

 

「あっ、早く音楽室に行かないと!!次音楽の授業だよ!!」

「そうだったにゃ!!このままじゃ遅刻しちゃうよぉ~!!」

「いやもうこの時点で遅刻してるから!!」

「えっ、え……」

「ゴメンね零君!相談はまたあとでもいいかな?」

「ちょ、ちょっと待ってくれ!!」

「かよちん早くぅ~!!」

「零君も早く教室に戻ったほうがいいよ。それじゃあね!」

「おーーーーーーーーーーーーーい!!」

 

 

 い、行ってしまった。俺のおっぱいが、もう少しでありつけるはずだったおっぱいが、どんどん遠ざかっていく……。

 

 

 そして3人の姿が見えなくなると、俺の身体は再び謎の興奮に煽られた。俺の本能がおっぱいのお預けをくらって怒っているのだろうか、またしても身体が燃えたぎるように熱くなってくる。もうμ's関係なく、目の前に可愛い女の子が通りかかったら誰とも構わず飛びついてしまいそうだ。

 

 

「少し休んでから教室へ戻ろう。うん、それがいい」

 

 

 とりあえず多少の冷静さを保っていはいるが、またこの欲望がいつ爆発してもおかしくはない……。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 なんとか全ての授業を乗り切り放課後を迎えた。

 授業中も休み時間も、なるべく女子生徒の方を見ないように心掛けようと思っていたのだが、俺の意思とは関係なく目線は女の子のおっぱいへと釘付けとなってしまう。挙げ句の果てにはもはや飢えた獣のような目線のようだと穂乃果たちに言われる始末……。

 

 そしてこのあとはいつも通りμ'sの練習がある。もちろんだが制服よりも練習着の方が生地が薄めなため、おっぱいが揺れる頻度も振幅も大幅に上昇、つまり俺の理性が切れる可能性も増し増しだということだ。これは練習に参加しない方がいいんじゃないのか……。

 

 

 とりあえず真面目に掃除でもして心を落ち着けよう。あわよくば無の境地に辿り着くまで……ここでまた女の子に出会って、おっぱいの魅惑に取り憑かれて正気を失ってしまう前に……。

 

 

「お~に~い~ちゃん♪」

「がぁっ!!か、楓!?」

 

 

 そんなことを思っていた矢先の出来事、突然俺の背中に楓が飛び掛ってきた!

 まだ高校一年生のくせに無駄に大きなおっぱいが俺の背中に押し付けられ、さっきまで沈着していた欲求が再度呼び覚まされる。身体もまた熱くなってきたし、楓の奴余計なことを!!

 

 

 それに楓がいるってことは、もしかして雪穂と亜里沙も……?

 

 

「もう楓!急に走り出したと思ったら、やっぱり零君だったんだね」

「こんにちは――――ってあれ?なんだか疲れてます?」

「よ、よぉ……疲れてはいないかな」

 

 

 やっぱりこの2人もいたか!!まだ彼女になっていないこの3人に度を過ぎた淫らな行為はできないため、今日だけは接触を避けようと思っていたのに!!

 

 だが出会ってしまった以上、意識してしまうのはもちろんおっぱい。しかもさっき後ろから楓に抱きつかれおっぱいがむにゅむにゅと押し付けられたせいか、湧き上がる欲望を抑えることもできない。だから俺の足は既に亜里沙の元へ動き始めていた。

 

 彼女なら、俺の要求を押し通せる。そんな欲に塗れた期待を抱きながら……。

 

 

「れ、零くん……?どうしたの息荒いよ?」

「亜里沙……やっぱりおっぱいには、勝てなかったよ」

「お、おっぱ……って、えぇ!?」

 

 

 亜里沙の顔が一瞬にして真っ赤になる。やはりまだエロ耐性は一切付いていないのか。しかしだからこそおっぱいの弄りがいもあるってもんだ。絵里と同じ血筋を引いているからか、中学生の時と比べれば彼女のおっぱいは一回りも二回りも格段に成長している。この時期の高校生は日々発育していくから、お兄さんが身体検査をしてあげなければいけないなぁ……。

 

 

「おぉ~お兄ちゃん、今日も盛ってるねぇ~!」

「そんな呑気に解説してる場合!?亜里沙がどんどん廊下の隅っこに追い詰められていくんだけど!?」

「確かにいつもより貪欲かもねぇ。ま、亜里沙もお兄ちゃんに襲われるなら本望でしょ!」

「それ以前にここ学院の中なんだけど!?」

 

 

 なにやら後ろでゴチャゴチャ言ってるが、亜里沙のおっぱいを堪能したあとはお前らだからな。実の妹もいるって?それが興奮するんじゃねぇか馬鹿ヤロウ!!

 

 

「零くん……」

「頼む亜里沙。黙って俺の言うことを聞いてくれ。今だけ、今だけだから……」

「零くんが困っているのなら、私、力になりたいです!なんでも言ってください!!」

「なんでもか……」

 

 

 つまりだ。こんなに健気な亜里沙の成長期おっぱいを、俺の好きにしていいってことだな!!もうさっきから何度もお預けをくらってんだ、そろそろ俺におっぱい、できるなら生のままの新鮮な果実を味あわせてくれ!!

 

 

「ど、どうしよう……」

「そんなに亜里沙を助けたい?じゃあお兄ちゃんにこう言えばいいと思うよ♪」

「えっ、なになに……?」

 

 

 また後ろでごちゃごちゃ言っているが、今の俺に何を言っても無駄だ。この火照る身体をようやく静めることができそうなんだ、ここで引き下がる訳はないだろう。もう目の前のおっぱいを逃がさない。今まで溜め込んできた欲望をこの3人で発散してやる!!

 

 

「零君!!」

「なんだ雪穂、今忙しいんだけど……」

「向こうから笹原先生が来るよ!!」

「な゛っ!?なんだって!?」

 

 

 笹原先生。

 その単語を聞いた途端、俺の脳内、意識、更には本能から"おっぱい"という単語が忘れ去られる。その代わりに湧き上がってきたのは恐怖。笹原先生は幾度とない前科を持っている俺には本当に容赦がないから、そろそろ死の淵にまで追い詰めてきてもおかしくないのだ。

 

 

 しょうがねぇ!名残惜しいがここは――――!!

 

 

「悪い亜里沙!お悩み相談はまた今度!!」

「え、いいんですか?」

「事情が変わったんだ!それじゃあな!!」

「は、はい……」

 

 

 俺は後ろを振り返らず全速力でその場を立ち去った。正直走っている間はずっと背中にゾワゾワとした悪寒も一緒に走ってたけど……。

 

 

 そして、俺が走り去ったあとにこんな会話があったそうな――――

 

 

「ホントだ。楓の言った通り……」 

「でしょ?お兄ちゃんにとっては天敵だから、名前を叫ぶだけでも驚いちゃうんだよね。可愛い♪」

「ビックリした~本当に先生が来たのかと思ったよ……」

「もし来ていたら、私1人でこっそり逃げるから♪」

「「…………」」

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 必死に廊下を駆けずり回っていた俺は、唯一の避難場所であるアイドル研究部の部室に転がり込んだ。

 もうおっぱいへの執着が肥大化しすぎて、μ'sに関わらず他の女子生徒のおっぱいを鷲掴みにしてしまうところだった。さっきから可愛い女の子とすれ違うたびに、煮えたぎる感情を抑え込んでいたからもう我慢の限界だ。部室なら誰にも邪魔されない、そう思ってここを訪れたのだが……。

 

 

「零、どうしたのよそんなに急いで」

「顔色が優れへんみたいやけど、なんかあったん?」

「そ、それは――――な゛ぁ!!」

「零……?」

 

 

 絵里と希、正しくは絵里と希のおっぱいに目を向けた途端、俺の世界がガラリと変わる。

 これまでの誰よりもデカイおっぱいに、何故かその場で気絶してしまいそうなくらい心を打たれてしまった。まさに女性の神秘を具現化したその存在に、俺は若干怖気づく。

 

 だが神秘的だからこそ拝みたくなるのがおっぱい星人の常。絵里と希が纏う羽衣を引っ剥がして、その奥に眠る神秘の双峰をめちゃくちゃにしたい!!

 

 

 もはや何度目か分からない欲望が、またしても俺の身体を乗っ取って突き動かす。

 

 

 自分自身、どうしてここまでおっぱいを求めるのかは分からない。いつも可愛い女の子のおっぱいのことばかり考えているから、遂にその欲望が自制できなくなったのだろうか。

 

 

「零!さっきからどうして絵里と希ばっかり凝視してるのよ!!」

「にこ……お前もあとで美味しく頂いてやるからそこで待っとけ」

「頂くって……まさか零、遂にその気になってくれたのね!」

「あぁ、今まで抑えていた俺が馬鹿だった。目の前にこんな大小様々なおっぱいがあったというのに、全然堪能してなかったんだからな……」

「え、おっぱい?」

「絵里ち、これは……」

「えぇ、危険な香りがするわね……」

 

 

 絵里と希が臨戦態勢に入る。だがおっぱいの魅力に取り憑かれた俺が女の子に負けるはずがないだろう。その無駄に強調されている男のロマンの塊を徹底的に攻め上げて、俺の前でだらしなく果ててもらうからそう思え。

 

 ちなみにどこへ逃げたって無駄だ。お前らの走る際に揺れるおっぱいの僅かな振動を、俺の耳が的確にキャッチする。だから女の子の居場所なんて、身体におっぱいがぶら下がっていれば世界の裏側からでも分かるんだよ……。

 

 

「零!アンタ涎垂れてるわよ!!」

「にこ、これ以上邪魔すると先にお前を食っちまうぞ?オードブルとしては最適だから……」

「えっ、そんな……零がそう言うのなら」

「にこっち騙されとるよ!!」

「そうよ!今の零はただ女性の胸を攻めたいだけ!そこに愛もなにもないわ!!」

 

 

 そう、俺が満足できればいい。俺が気持ちよくなることができればそれでいいんだよ……。

 

 

 だから!!

 

 

「さっきから全身がウズウズしてしょうがねぇんだよ!!だからお前らのおっぱいを触らせてくれ揉ませてくれ突っつかせてくれ舐めさせてくれしゃぶらせてくれ!!もう俺が生きる道はそれしかないんだよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 

 俺は貪欲にも、両手を伸ばして絵里と希のおっぱいを同時に触ろうとする。2人は俺の勢いに怯んでその場から動くこともできないようだ。

 

 もう少し、もう少しで俺の欲望は解放される……俺の悲願がようやく達成される時が来たのだ!!

 

 

 

 

 が、しかし。

 

 

 

 

「れ、零……?」

「零、君?」

「あれ……」

 

 

 絵里と希だけでなく、俺まで困惑していた。2人のおっぱいに目掛けて伸びていた俺の腕が、急に動きを止めたからだ。さっきまで俺の身体は欲望に支配されていたはずなのに……それが止まっただと?

 

 

 もしかして……。

 

 

 俺は試しに腕を動かしてみる。

 

 

「あっ、動く!自分の意思で動くぞ!!」

「「「…………」」」

 

 

 気が付けば自分の身体の動きだけでなく、火照りや疼きも全て消えてなくなっていた。

 ようやく自由を取り戻して歓喜する俺。そして次々と目まぐるしく変わる状況に頭がついてこない絵里たち3人。部室の温度差は完全に2分されていた。

 

 でもどうして急に元に戻った?まだおっぱいに触ってすらいなかったのに……。

 

 

 おっぱい……?

 そういや俺、今日1日ずっと恥ずかしい痴態をみんなに晒してしまっていたのでは……?普段は他の生徒がいる前では変態なことをするなと言い続けてきた俺が、教室や廊下でおっぱいおっぱいって……。

 

 

 今までの痴態が全て思い出され、俺の顔に血液が激しく循環する。同時にあまりにも耐え難い羞恥が血液の活動を活発にさせ、遂に――――

 

 

「ガハッ!!」

「零君!?血なんて吐いてどうしたん!?」

「自らの痴態を思い出して死にそう……」

「はぁ!?ちょっと縁起でもないこと言わないでよ!!」

「でも、血の量が尋常じゃないわ……」

「なるほど、ショック死の概念が分かった気がする……」

「冗談言ってる場合じゃないでしょ!!」

 

 

 おっぱいのことが頭から抜けさって安心したのも束の間、今まで晒してきた痴態が一気に俺の脳内にフラッシュバックされ、あまりの恥ずかしさに出血多量。これは久々に輸血が必要かもしれない……つうか死ぬ。

 

 

 

 

 ちなみに誰も気付かなかったが、俺の携帯にこんなメールが届いていた。

 

 

『また今日の夜にでも感想聞かせてね♪』

 

 

 やはり、お前か……。

 




 さあこの話で何回"おっぱい"の単語が出てきたでしょう?


 さて今回はおっぱい依存症の話だった訳ですが、結局オチはいつものあの人でしたと!彼女がいれば大体のことは彼女のせいにできるので非常に便利なお方です(笑)

 今回は色んな意味でかなりヒドイ話でしたが、男性なら誰しも零君のような経験はあると思います。すれ違いざまに女性の服の膨らみを見てしまったり、その奥の果実を想像してしまったり……あれ、ないですか??


 次回は穂乃果ちゃん!ホノカチャン!!回です。
 実は穂乃果の個人回はとても久々だったり。


 そしてこの章はあと3話で終了し、その後は新章である冬編に突入します。物語も段々と真骨頂へと向かいますよ!


新たに高評価をくださった方……は今回いないので、面白い!と思ったら是非高評価よろしくお願いします!


Twitter始めてみた。
 https://twitter.com/CamelliaDahlia

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