ラブライブ!~μ's&Aqoursとの新たなる日常~   作:薮椿

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 区切りがいいのかそうでないのかは分かりませんが、160話に到達しました!

 今回は告白の日に向けた繋ぎの日常回です。
 ちなみに"聖夜"を"性夜"と勘違いした人は、穂乃果やことりと同じ脳内ラブホさんということで(笑)


※サンシャイン企画について、私の日程がズレましたので詳しくは後書きをご覧下さい。


聖夜の予兆、運命のカウントダウン

 

「零君!クリスマスだよクリスマス!!」

「分かったから顔近い」

「えへへ、そのままちゅーしちゃう?」

「したらしたで隣にいる淫乱鳥までせがんでくるからダメ」

 

 

 もう教室内でキスを迫ってくることなど日常茶飯事なため、敢えてここでこれ以上言及はしない。

 

 そんなことよりも、もうすぐクリスマスという事実だ。12月に入ってから穂乃果や凛がクリスマスパーティの計画を練っていたことは知っているので、クリスマスがあるということ自体は忘れていない。楓も張り切ってクリスマスに作る料理を考えている。更に今日で今年の授業も終わりだし、クリスマスの実感は毎日のように感じていた。

 

 

 しかし、今年のクリスマスはいつもとは違う。いや、いつもとは違うクリスマスにすると言った方が正解か。1年の中で最も神聖な日、俺はある事柄に1つ決着を付けようとしていた。

 

 

「去年は穂乃果の家でパーティをしたけど、今年は零君の家でやろうよ!μ'sのメンバーも増えたし、零君の家なら広いから。ねぇねぇいいでしょ~?」

「いいけど、騒ぎすぎて夜遅くならないようにな。お前らがいくら恋人だと言っても、流石に全員を家まで送り届けるなんて面倒だから」

「え、ことりたち零くんの家に泊まるつもりだよ?」

「マジで!?いつぞやの同棲生活みたいだな……」

「またあの時みたいに、ことりと穂乃果ちゃんが背中流してあげようか?」

「えっ!!?」

「いけません!!」

「う、海未……」

 

 

 いつの間に俺の席にやって来たのかは知らないが、海未は座っている俺を見下すように睨みつけてくる。ていうか提案してきたのはことりなのに、どうして俺だけが睨まれなきゃいかんのだ!!

 

 同棲生活1日目の夜、俺が風呂に入っている最中に突然穂乃果とことりが乱入してきたことがあった。あの時は勢いに任せて思わずアレを咥えさせてしまったが、それはそれは今まで味わったことのない極上の快楽だったな。今となってはそれも日常となっているのだが、これを海未が知ったらどれだけの怒声を浴びせられるのだろうか?それとも案外乗り気になってくれたり……しないか。

 

 

「にしても意外だな。お前も俺の家に泊まるなんて」

「わ、私は零や穂乃果たちがハメを外し過ぎないように見張るためです!!他意は一切ありません!!」

「そんなこと言っちゃってぇ~♪本当は零君と一緒にお泊りしたかったくせにぃ~♪なんだかんだ同棲生活は楽しかったでしょ?」

「それはそうですけど……でも男性と共にベッドを一緒にするなんて、まだ早すぎます!!」

「あれれ~?穂乃果、一緒にお泊りするって言っただけで、一緒に寝るとは言ってないんだけどなぁ~♪」

「ほ~の~か~!!」

「きゃ~襲われる~!レズプレイはご勘弁を~!!」

「教室でそんなこと叫ばないでください!!」

 

 

 もはやこれが俺たちのいつもの日常になり過ぎて、他のクラスメイトもツッコミすらしない。それどころか日常の一風景としてそのまま流されてしまっている。訓練され過ぎだろここの連中……。

 

 

「穂乃果ちゃんと海未ちゃんが()()()一緒に寝るのなら、零くんの隣で寝るのはことりで決まりだね!楓ちゃんの代わりに、ことりが朝のご奉仕もやってあげるから♪」

「ほぉ~。それじゃあずっと寝たフリをしていたら、お前もずっと奉仕し続けてくれるんだな?」

「それって、零くんとことりが1日中下半身で繋がったままってこと!?これはお互いに何回イクのか勝負だね♪」

「なんでやねん!!それに俺はまだお前らと繋がる気はないの」

「据え膳食わぬは男の恥っていうでしょ?零くんが恥をかかないように、ことりたちの処女を食べさせてあげるから♪」

「……お前ホントにそういう妄想尽きねぇよな」

「それもこれも零くんに調教されたからね。それに零くんの妄想力には負けるよ♪」

 

 

 笑顔でそんなこと言われたら否定しようにも否定しにくいじゃねぇか……。

 ていうか俺はそんな穢れた話題なんかよりも、もっと重要なことをコイツらと話したかったのだが、穂乃果と海未は未だに言い争いをしているし、しょうがねぇからことりに聞くか。

 

 

「なぁことり、女の子って何をプレゼントすれば喜ぶんだ?」

「そりゃあ零くんそのものに決まってるよ!!零くんが身体を差し出してくれて、興奮しない女の子はいないから!!」

「お前に聞いた俺が馬鹿だったよ……」

「待って待って冗談!さっきのは2割くらい冗談だから!!」

「じゃあ8割マジなんじゃねぇか!!」

「まぁまぁ。でも零くんそのものっていうのは1つのプレゼントだと思うよ。零くんの想い、3人に伝えるんでしょ?」

「ことり、お前……」

 

 

 さっきまでエロ妄想全開だったくせに、急に優しい顔になった。なんかコイツのこんな顔、久々に見た気がする。それにことりの奴、俺が女の子にプレゼントを渡す意図に感づいていたのか。俺のことになると妙に察しがいいと言うか、心の中まで読まれちゃうんだよな。

 

 

 

 

 そう、俺はクリスマスを利用してシスターズの3人に想いを伝えようと考えているのだ。

 しかし9人の彼女を持っているのにも関わらず、女心にはまだ疎い。だから告白と同時にプレゼントを贈ろうと思っているのだが、どうも候補がたくさんあってどれにするか迷ってしまう。しかもその候補すらも当たり障りのないものばかりだしな。まあ変に凝ったものを渡しても、向こうが困るだけだが……。

 

 今はプレゼントのことだけで悩んでいるが、告白する場所や時間なども全然決まってないままだ。しかもクリスマスまであと数日だって言うのに、雪穂も亜里沙も楓も誰1人誘えてもいない。楓は常に俺と一緒だからいいとしても、早く予定を決めないと雪穂と亜里沙の予定が先に埋まってしまうかも。それだけは何としてでも避けないと。

 

 

「プレゼントかぁ~。でもことりはどんなモノよりも、零くんからの言葉が一番嬉しいプレゼントなんだよ。ことりだけじゃなくて、μ'sのみんななら絶対にそうだと思うんだ」

「そうなのか……?」

「そうだよ♪だってことりは零くんと喋っているといつも楽しいし、みんなも零くんと話している時はいつも笑顔だもん!」

「穂乃果は零君と恋人になってから毎日が楽しすぎて、幸せが溢れ出そうなんだから!」

「私もです。なので変に考え込まずに自分の素直な気持ちだけを相手に伝えれば、それだけで女の子は満足ですよ」

「お前らいつの間に……ていうか聞いてたのか」

 

 

 言い争いの最中にどうやって俺たちの会話を盗み聞きしていたのかは知らないが、2人からの意見は図らずとも俺への励ましとなった。俺自身、考え込んでしまうとドツボに嵌ってくどくど迷う性格だから。

 

 

「確かにプレゼントなんか考えている暇があったら、女の子の心をくすぐる言葉を考えておいた方がいいかもなぁ」

「零くんならわざわざ考え込まなくても、素直に気持ちを伝えるだけでどんな女の子もイチコロだと思うよ?ことりなんて零くんに話し掛けられるだけで興奮しちゃうし♪」

「俺の声にはフェロモンか何か混じってるのかよ……」

「穂乃果は零君の声を聞くと元気になるよ!もし優しい言葉を掛けられちゃった時には……えへへ、へへへへへへへ♪」

「おい、妄想が限界突破してるぞ……」

 

 

 全くこの2人は、俺が珍しく真面目な話題をしているっつうのにいつも通りの変態ちゃんかよ。ま、いつも通りだからこそ話していて安心できるけどな。それに穂乃果とことりを見ていると、変に考え込むのがアホらしくなってくる。脳内が常にお花畑っていうのも悩みがなさそうで、それはそれで一種の幸せかもしれない。

 

 

「あとは告白する時間だが、これはクリスマスの夜が一番ムードがあっていいかな」

「聖夜の夜に告白かぁ~。零君だったら"聖夜"じゃなくて"性夜"に変えちゃうかもね♪」

「変えねぇよ!!変えたい気持ちはあるけど変えないから」

「でもエッチな本とかアニメだったら、告白した勢いで女の子をホテルに連れ込んで、男の子が女の子をガバッと襲う展開は普通だよ?ことりはよく自分と零くんに置き換えて妄想してるから♪」

「二次と現実をごっちゃにすんな!それにちょいちょい自分の性事情を話さなくてもいいからな!?」

「えぇ~?でも男の子は女の子の性事情を聞くと興奮するって話だし……」

「それは否定できない。ていうか大好物だけどさ、空気を読もうな」

 

 

 ちなみにクリスマスイブの夜というのは世界で一番性交渉の多い時間らしい。自分の彼女や幼馴染、女友達、姉、妹が近くにいなかったら、漏れなく全員パコパコされていると考えた方がいいと言われているくらいだ。何ともバカバカしいが生々しいジョークである

 

 

 ――――って、また脱線してるし!!俺はクリスマスでの告白に向けての対策をだな……と思ったけど、穂乃果やことりにバラしたのはマズかったか?でもたまぁ~に的確なアドバイスをくれるからタチが悪いんだよ。

 

 

「クリスマスの夜に告白するのはいいとしても、3人同時というのは緊張しません?」

「そりゃあするだろ。だから1日1人ずつ、23、24、25日の3日に分けてだな」

「えぇっ!?穂乃果たちの時は9人全員同時に告白してきた零君が、今更緊張……?」

「嘲笑うなら嘲笑え!あの時の俺は女心なんて全く分かってなかったんだよ。でもお前らと恋人同士になって1年間過ごして、ようやく女心を僅かに理解してきたところなんだ。そりゃあちょっとくらい緊張もするって。とは言っても、その緊張が悩みの種になることはないから心配はしてないけど」

 

 

 穂乃果たちと恋人同士になってからも、色々迷ったり悩んだりしたんだよなぁ。俺がスクールアイドルになった時もそうだし。でもその経験があったからこそアイツらの告白を真っ直ぐ受け入れることができた訳だし、迷ったり悩んだりするのは悪いことではない。まあ運命は絶えず俺の味方だし、上手くいくのは当然のことだ。

 

 

「じゃあさじゃあさ!零君がもう一度穂乃果たちに告白するっていうのはど~お?あの時は9人同時で1人ずつじゃなかったから。今の零君なら余裕でできるよね?」

「はぁ!?!?できるよねって、勝手に決め付けてんじゃねぇよ!?つうかどこからそんな無茶振りが出てきた!?」

「零くん、無茶振りは突然ぽっと出てくるから無茶振りなんだよ♪」

「無茶振りの説明はいらねぇから!!」

「さぁ零君、穂乃果たちに愛を囁いてぇ~!!」

「きゃ~♪ことり、まだ心の準備が……」

「マズイ、このままではやらされる流れになっちまう……海未!!」

「1人ずつ零からの告白ですか……いいかもしれませんね♪」

「み、味方が……いない!?」

 

 

 いつもは俺たちが騒がしくなると止めに掛かるのに、今の海未は頬を赤く染め、何やら妄想を繰り広げてそれどころではないようだ。エロい話題は速攻で潰そうとしてくるくせに、こうして恋愛の話題になると穂乃果たちと同調する。純粋な乙女アピールのつもりかよ!!また媚薬飲ませてやろうか!?

 

 

「やっぱり私も零の彼女なんですし、耳元で愛を囁かれるのは夢見ていたことではあるんですよね」

「耳元って、告白の方法まで指定されてるのかよ……」

「多分ことり、零くんが告白してくれている最中に倒れちゃいそう……耳に零くんの息が吹き掛かると思うと……」

「穂乃果も今からニヤケが止まらないよ~♪」

「逃げ場所がどんどん封鎖されていく……ていうか、どうしてこんな話題になった!?」

「あれぇ~?なんでだろ?」

「言いだしっぺはお前だろ。それはそれでまたやってやるから」

「「「ホントに!?」」」

「うぉおっ!!」

 

 

 3人同時に顔を思いっきり近付けられ、俺は椅子ごと後ろへ倒れそうになる。

 勢いで言っちまったけど、やっぱやめておいた方がよかったか?穂乃果たち3人にやれば確実に他の6人も迫ってくるだろうし……。でも穂乃果たち9人に告白する分については何の緊張もない。むしろ1日中コイツらに愛を囁き続けることができるくらい、言いたいことなんて山ほどあるからな。

 

 

「愛を囁いて欲しいならいくらでも言ってやる。むしろ嬉しさで心が爆発して気絶しないように、今から精神を鍛えておけ」

「穂乃果の無茶振りに応えてくれるなんて、さっすが零君!」

「お前らに振り回されるのはもう慣れた。伊達に1年間付き合っていないっつうの」

「でもその調子なら、クリスマスも大丈夫そうですね」

「そうだな。変に悩んでたけど、お前らと話しているとそれもバカバカしくなったからなぁ。いつも通りの俺でいくよ」

「いつものカッコいい零君が一番!穂乃果は馬鹿にされた気分だけど……」

「ま、馬鹿にしたから」

「ヒドイッ!!」

 

 

 穂乃果たちが騒がしかったことはどうであれ、俺の心に落ち着きを取り戻してくれたのは感謝するべきだ。穂乃果、ことり、海未――――この3人と一緒にいると迷いも悩みもすぐに吹っ切れる。俺が進路の岐路で立ち往生していた時もそうだったし。やっぱり同じ学年同じクラスで俺といた時間がμ'sの中でも最も長いからなのだろう。穂乃果もことりもふざけているようで、ちゃんと俺の話に向き合って真っ当な意見をくれるし。だから途中で猥談に脱線しても憎みに憎めない。

 

 

「零君、雪穂たちのことよろしくね。雪穂たちの心に応えてあげることができるのは、世界でたった1人、零君だけなんだから」

「分かってる。クリスマスが終わった頃には、恋人12人をはべらせてやるから覚悟しておけ」

「あなたはまたそんなことを……さっきまで悩んでいたくせに調子がいいですね」

「でもこれがことりたちが大好きな零くんだから。零くんは自信満々に構えているのが一番似合ってるよ!」

 

 

 もう既に向こうから告白をされているから、俺がそれを受け入れてさえしまえばそこで恋人成立となる。そういう意味では、恋人になるだけなら簡単だ。だがそれだけでは俺が物足りない。こちらからもしっかりとアイツらに想いを伝えなければ。アイツらも俺からの告白を待っているはずだ。お互いにお互いの想いを伝えてそれに応えてこそ、俺たちは本当の恋人になる。いい加減では、絶対に済まされない。

 

 

 もう少し、待たせているアイツらの想いに応えるまでもう少しだ。

 

 

 

 

 ――――――運命の告白初日まで、あと2日。俺たちの関係は、どう変わっていくのだろうか?

 

 




 次回以降、神回。


 今回は告白への繋ぎの回だったので、文量も少々短めでした。次回以降の本番で本気を出しますから!!

 何気に穂乃果たち3年生組メインが久しぶりで、私も執筆している最中に妙な懐かしさを感じてしまったり。零君と穂乃果たち3人の掛け合いは、今まで一番執筆してきただけあります。


 次回から3話連続でクリスマス告白回です。『新日常』の物語としても佳境なので、俄然やる気も上がってます!!


 先日、活動報告に超短編小説を投稿しました。楓と穂乃果の4コマ風の寸劇なので、この話を読み終わった際に是非ご覧下さい。


 そしてここからはいつもの宣伝+変更点を。

 以前から告知していたラブライブ!サンシャイン!!の企画小説"ラブライブ!サンシャイン!!アンソロジー『夏――待ちわびて』"が、5月1日より始動しています。毎日21時に投稿される予定なので、気になるサブタイがありましたら是非覗いてみてください!
そして私の投稿は今まで5月22日と告知してきたのですが、明日の23日の21時に変更になりましたのでお間違えのないよう。

投稿日が遂に明日へと迫ってきたので、明日は皆さん是非そちらの小説に感想をよろしくお願いします!多分この小説をここまで読んでくださっている方なら大満足できる話になっているかと(笑)



新たに高評価をくださった

towa.02さん

ありがとうございました!
もう少しで☆10評価が100件に達するので、これまで評価したことないよという方は是非よろしくお願いします!



Twitter始めてみた。
 https://twitter.com/CamelliaDahlia

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