ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常2~   作:薮椿

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 メンバー集め回、2人目。
 もう海未の心の被害総額は、一般サラリーマンの生涯年収を余裕で超えそうな勢いに……。


恥辱の大和撫子

 

「海未ちゃん、何でもかんでも恥ずかしがるのは良くないと思うんだよ。恥ずかしくて死にそうになった時こそ勇気を持たなくちゃ! 勇気のない人が社会の荒波を突破しようなんて、無謀にも程があるね。勇気を持たずに部屋の隅っこでウジウジしてるだけの負け犬に、海未ちゃんはなりたくないでしょ? 恥ずかしさで悶え苦しんだとしても、勇気を持って大胆になればきっと目の前の道が見えるはずだから! つまり、勇気は未来を明るくする! そんな夢と希望の未来へ向けて、穂乃果たちと一緒に歩いていこ? よしっ、これでメンバー1人確保だね!」

 

「突然家に押し掛けてきて、意味不明な演説を聞かされても困るのですが……」

 

 

 穂乃果はことりを勧誘する時と同じで、有無を言わせず一方的なマシンガントークで海未を言葉責めにする。とはいえ海未の反応は、ことりと同様に呆れられているだけでカタをつけられてしまったが……。

 

 

 俺たちはことり宅を後にし、今度は海未の家に乗り込んでいた。

 目的はもちろんμ's再結成のためのメンバー集めなのだが、これまたハードルが高そうな奴を選んだなぁと思っている。だって初代μ'sに勧誘する時も一手間あった海未だぞ? そんなお堅い彼女が大人になった今、そう安々とメンバーになってくれる訳がない。だから海未と対峙するのは後回しのがいいんじゃないかという俺の意見もあったのだが、穂乃果は頑なに首を縦に振らなかった。やはり幼馴染を一番最初に誘いたいという個人的な願望があるからだろう。

 

 だったらそんな詐欺のような売り文句をやめて、普通に勧誘すればいいのに……。

 

 

「いきなり家に来て何の用かと思えば、また思いつきでそんなことを……」

「思いつきじゃないよ! さっきスクフェスの招待状見せたでしょ?」

「見せたでしょって言われましても、この歳でまたスクールアイドルをやるなんて恥ずかしいですよ……」

「だ~か~ら~!! 恥ずかしがってちゃ未来は広がらないんだって!!」

「私は既に自分の未来を見据えているので、心配せずとも大丈夫です」

「うっ……」

 

 

 あっという間に一刀両断され、早速打つ手がなくなった穂乃果。デカい砲弾を一発打ち上げただけで息切れするって、爆裂魔法を使う少女じゃないんだから……。

 

 ちなみに海未が未来を見据えていると言ったのは、穂乃果の甘言を受け流すための言い訳ではない。彼女は大学卒業後に弓道や剣道、華道など、すなわち和の武道を後世へ伝えるという園田家の未来を担っている。だから受講する講義が少なくなって暇になる大学4年生の今の時期に、武道の腕を磨きながらあれこれ準備をしているのだ。つまりことりと同じく既に将来を見据えているため、とことん今を楽しむ穂乃果と意見の相違が生まれるのも当たり前というか、仕方のないことなんだよ。

 

 だが、穂乃果は引かない。ことりを勧誘する時も言ったが、穂乃果自身も自分の幼馴染の目指している未来くらい知っている。それでもなお再び一緒にスクールアイドルをやりたいのは、それだけことりや海未とμ'sで過ごした日々が濃厚で楽しかったからだろう。あの頃の楽しかった日々を、今もう一度浸ってみたい。そんな欲望に塗れた願望と、純粋な思いが穂乃果をここまで強引にさせているんだ。

 

 まあ強引になった結果、早速打つ手がなくなってしまい彼女の敗北は決定的に見えるのだが……。

 

 

「フッ、フフフ……」

 

 

 穂乃果は突如として不敵な笑みを浮かべる。まるで最初からこの展開になることを予想していたかのように、ヤンデレ調の黒笑いで海未を見つめていた。

 

 

「な、なんですかその不気味な笑顔は……」

「穂乃果はね、初めから海未ちゃんが首を縦に振らないって知ってたよ。だから海未ちゃんが絶対に断ることができないような、画期的な作戦を考えてきたんだ」

「それを私の前で言ってしまうのはどうかと思いますが、私にはやるべきことがあるので今更スクールアイドルは……」

「大丈夫。この作戦を実行すれば、海未ちゃんごときすぐに堕ちちゃうから。μ'sに入るのぉおおおおおおおおおおお~って、喘ぎ声を上げちゃうくらいにね♪ エロ同人みたいに!!」

「こ、この私がそんな破廉恥な手に引っ掛かる訳ないでしょう!?」

 

 

 とは言いつつも、女騎士がオークに襲われるよくある展開を想像すると、μ'sの中でその女騎士役にピッタリなのは満場一致で海未だと思う。現に俺たちが秋葉の策略によってRPGの世界へ連れ込まれた時、実際にそのような展開となって海未の処女を散らされそうになったという苦くも興奮する展開があった。そもそもそんなファンタジー世界でなくとも、抵抗する女の子を無理矢理犯すみたいな展開ならば、海未は悲劇のヒロイン役として似合いそうなものだ。似合って嬉しいのかはさて置き……。

 

 ちなみに、海未のエロ耐性は高校時代から何も変わっていない。強いて挙げれば性行為への抵抗が少し弱まったくらいだが、穂乃果やことりが放つ桃色の会話で未だに顔を赤くするくらいだから、もうその純情さは一生治らないだろう。治すべきものなのかはさて置き……。

 

 

「穂乃果にとってはね、海未ちゃんを陥落させるなんて零君を即イキさせるよりも簡単な事なんだよ!」

「オイッ! サラッと人を早漏扱いすんのやめろ!」

「でも穂乃果も鬼じゃないよ。エロ同人みたいに即堕ちしたら面白くないもんね。だから今日は海未ちゃんと勝負しに来たんだよ!」

「勝負、ですか……?」

「うんっ! 穂乃果が勝ったら海未ちゃんがμ'sに入り、負けたら元の生活に戻りながら、舞台で輝いている穂乃果たちを指を咥えながら見ると。とっても単純明快で分かりやすい!」

「私に何のメリットもない勝負なんですがそれは……」

「海未ちゃん、戦いっていうのは利益不利益じゃないんだよ。お互いの持てる力を全て出し切って戦い、そのあとに絆が生まれる。つまり、これは友情を確かめ合うための大勝負だから!!」

「だったら私を勝利報酬として賭けるのやめてもらえません……?」

 

 

 友達、友情、絆etc……実に都合のいい言葉だ。この言葉さえ連打しておけばいい雰囲気そうな文章が出来上がり、如何にもそれらしいことを言っているように聞こえる。俺もまだそこまで仲良くなっていない女の子を誘い出すための常套句として利用させてもらっているくらいだから。

 

 

「そうだよね、幼馴染で大親友の海未ちゃんを賭けるなんておかしいよね。もう穂乃果と海未ちゃんとの間には、決して立ち切れぬことのない絆があるもんね。だからそれを確かめるために戦うんだよね」

「なんだか目的が変わってきているような……」

「もうっ!! 海未ちゃんは黙って穂乃果と戦って、そして無様に負けて、アヘ顔になりながらμ'sに入るのぉおおおおおおおおおおお~って堕ちていればいいの!! 海未ちゃんをμ'sに引き摺り込むためなら、絆と親友だとか、そんな綺麗事言ってられるかぁああああああああああああああああああ!!」

「遂に本性を現しましたね……」

「もう穂乃果怒ったからね!! このゲームで海未ちゃんを恥辱の底に突き落として、今後社会に出られないくらいの辱めを与えてあげるから!!」

「もうそっちが本当の目的ではないのですかあなた!?」

 

 

 この大胆さが大人のやり方ってもんだ。自分の気に入らないことがあったら、あらゆる手を駆使してでも相手を貶める。どれだけ理不尽だろうと関係ない。自分の都合の良い展開にするために他人すらも巻き込むこのクズさ、まさに大人のやり方だ。みんなはこんな大人になっちゃいけないぞ?

 

 そして穂乃果がどこからともなく取り出したのは、赤、青、黄、緑の丸いマスが描かれたマットと、その色に対応した出目を持つルーレットだった。どこにこんなモノを持っていたのかはさて置き、これはいわゆる"ツイスターゲーム"と言われる類だ。確かに女の子がやるには少々、いやかなり恥辱を感じるゲームだなこりゃ。

 

 

「こ、これは……」

「いくらゲームに詳しくない海未ちゃんでも、ツイスターゲームくらいは知ってるでしょ? このゲームで海未ちゃんとの長きに渡る因縁に終止符を打つよ!」

「どんな因縁があると言うのですか……」

「その昔、無理矢理宿題を強制されたり、学校にこっそり持ってきたパンを太るからという理由で取り上げたり、授業中に寝てたら叩き起してきたり。うぅ、今でも涙が出そうなくらい忌まわしい記憶だよ……」

「それは紛うことなきあなたのせいでしょう!?」

「その他にも、自分が考えた練習プランに誰も付き合ってくれないから、自主練習と偽って穂乃果を呼び出し、海未ちゃんの過酷な練習に付き合わされた過去もあるんだよ……」

「そ、それは……」

 

 

 身勝手な因縁ばかりかと思えば、しっかり海未に復讐する動機はあったのね……。休み時間を設定していない人体の限界を超えた練習をさせられたら、誰だって恨みを持ちたくなるわな。

 

 

「とにかく、このゲームが海未ちゃんの命運を分けるんだよ! いざ勝負!!」

「いや、私はやると言ってないのですが……」

「へぇ~そうやって逃げ出しちゃうんだぁ~。人生のド底辺でゴミ虫以下の穂乃果からも逃げ出しちゃうなんて、海未ちゃんはこれからずっと逃げ続ける未来を歩むんだねぇ……」

「その自虐、自分で言って苦しくありません……?」

「ことりちゃんは素直にOKしてくれたのになぁ~。穂乃果、海未ちゃんにはフられちゃったよぉ~」

「あ゛ぁああああああもうっ!! やればいいのでしょうやれば!! そこまで言うのならもうやりますよえぇ!!」

「チョロい」

「あなたという人は……。はぁ……もういいです」

 

 

 何を言っても穂乃果の口が止まらないことを知った海未は、溜息をつきながら状況に身を委ねることを選んだようだ。つまりそれは穂乃果の相手をするよりも、少しばかり羞恥心に惑わされながらもツイスターゲームをした方が精神的に楽だという諦めの現れだろう。まあ当の本人は海未を言いくるめられたと思い込み、憎らしいしたり顔をしているけどな……。

 

 

「ルーレットを回すのは零君ね! はいこれ」

 

 

 穂乃果からツイスターゲームのルーレットを手渡された。

 よくよく考えてみれば、案外この状況は俺にとって美味しいのではないだろうか。特に自分が苦労することなく女の子が際どい格好をする様を見られるし、そのゲームの参加者の1人が普段そんな様を見せない海未ときたもんだ。

 しかも、ツイスターゲームはルーレットを回す人がゲームの支配者になれる。ゲームが進めば進むほど参加者は無理な体勢を余儀なくされ、ルーレットを回す人に注意を向けるなんて到底できなくなってしまう。そうなれば後はこっちのもの。ルーレットを回すふりをして、女の子たちがより際どい格好になるマスの位置に手や足を誘導する。こんな神ゲーを持ち出すなんて、穂乃果もたまにはいい仕事をするじゃないか!

 

 

「よしお前ら!! 早速始めるぞ!!」

「おぉ、零君随分とやる気だね♪」

「なんか嫌な予感がするのですが……」

 

 

 いくら勘が鋭くても、ツイスターゲームをするこの流れにはもう逆らえまい。

 手始めは怪しまれることなく切り抜けたいため、ルーレットの出目を穂乃果たちに見せつけながら回していくことにする。もちろん回す力加減によって、ルーレットが止まる位置くらい余裕で操作できるがな。

 ちなみに軽く2人のポジションと色のマス配置を説明すると、穂乃果側から見て右から緑のマスが縦5つ並び、順番で黄、青、赤となっている。海未は穂乃果の反対側にいるので、彼女視点では色の配置は全くの逆だ。

 

 

「まず穂乃果は右手と右足を緑、左手と左足を赤な」

「えっ、いきなり4つも!?」

「このゲームの支配者は俺だから、俺のルールに従え。あっ、そうだ、穂乃果の体勢は常に仰け反った状態な。四つん這いは禁止だから」

「はぁ!?」

「いいからやれ」

「もう、いつも強引なんだから……」

「穂乃果がそれを言いますか……」

 

 

 文句を垂れながらも、穂乃果は指定通りのマスに両手足を着いて仰け反りの体勢を取る。そうなればもちろん胸の膨らみが天にそびえる形となり、思わず上から揉みしだきたくなるくらいにその存在感をアピールしていた。ただでさえ夏場の薄着で胸の膨らみが強調されているのにも関わらず、ゲームとはいえ自ら仰け反りの体勢となって自分のおっぱいのボリュームを見せつけるとは……。

 

 

「ちょっ、ちょっと零君! いきなりこの体勢はキツイんだから、どんどん次の指示出してよ!!」

「あぁ悪い悪い、次は海未だな。えぇと、右手と右足を赤、左手と左足を緑な」

「えっ、それでは穂乃果とほぼ同じ体勢になって……」

「仕方ねぇだろルーレットの指示なんだから。あと、お前は四つん這いの体勢だからな。これ、ゲームマスターの指示」

「い、いきなりそんな……」

 

 

 と言いつつも、海未は渋々指示通りのマスに両手足を置く。穂乃果とほぼ同じ体勢で、違うのは仰け反りか四つん這いかだけ。つまり、必然的に海未が穂乃果に覆い被さる形となる訳だ。非常に百合百合しい体勢となった2人は、お互いの顔を見つめ合って頬を赤くする。その手の性癖を持つ人が見たら卒倒するシチュエーションが、まさに俺の目の前で展開されていた。

 

 

「なんだお前ら、顔を赤くしてるってことはそっちの毛があったのか」

「ないですから!! それにこんな体勢で人と密着していたら、誰でも緊張くらいするでしょう!?」

「う、海未ちゃん! あまり暴れると穂乃果の腰が床に着いちゃうから!!」

「そんなことを言われましても……。私だって動かなければ、穂乃果の胸が私の胸に……」

「ちょっ!? 海未ちゃんエッチすぎ!!」

「じ、事実を言ったまでです!! 変な勘違いをしないでください!!」

 

 

 な~にやってんだコイツら……。まあルーレットを調節してこの体勢に誘導させたのは俺なんだけど、まさか思った以上にお互いがお互いのことを意識しているようでビックリした。やっぱりコイツら、そっちの毛があるんじゃねぇか……?

 

 それにこの状況になっても、ツイスターゲームのルールを律儀に守っている2人に少々感服した。手と足以外の身体の部位が床に着地した時点で負けとなるため、お互いにお互いを意識しながらも負けず嫌いの性格は勝利を譲らないようだ。穂乃果も海未も未練がましいところがあるから、例えこんな状況になろうとも心の奥底には勝利への渇望があるに違いない。

 

 

「いい格好じゃないか。この光景を写真に撮ってμ'sのグループチャットに貼ったら、十中八九勘違いされるだろうなぁ~」

「零!! それは世界最大級の犯罪ですよ!!」

「そんなことをしたら、穂乃果たちそのことでイジリ続けられる未来しか見えないから!!」

「だったらその体勢崩せばいいじゃん」

「「負けたくないから嫌!!」」

「やっぱり……」

 

 

 そういえば忘れてたけど、このツイスターゲームの結果によって海未がμ'sに加入するのかそうでないのか、その運命が決まる重大な勝負だったなそういや。もう目の前のレズレズしくも際どい光景に夢中となっていて、メンバー集めという目的すらも頭から抜け落ちていた。まあメンバー集めは穂乃果の役割だし、俺は女の子の痴態をこの眼に焼き付ける作業で忙しいから仕方ない。

 

 そうやって己の煩悩を膨らませていると、2人がスカートを履いていることに今更気が付いた。穂乃果は仰け反り、海未は四つん這い、それ以外は全く同じ体勢。しかも2人は負けず嫌いのプライドで、その無理な体勢を崩そうとはしない。ということは、2人のおしり側に回り込めば――――!!

 

 

「れ、零!? そっちへ行っては……!!」

「おいおい、無理に動くと体勢が崩れちまうぞ? 勝負に負けたくないんじゃないのか?」

「えっ、なになに? 穂乃果から零君の姿が見えなくなっちゃったんだけど……」

「気付かないのですか!? 私たちが腰を浮かせているこの体勢を見ても!?」

「腰を浮かせてって――――あっ!?」

「おぉ……!!」

 

 

 穂乃果の上へ突き上げる腰、そこから丸見えになっているスカートの中。淡い黄色のショーツは汗によってじんわりと滲んでおり、色や柄は子供っぽいのにどこか大人の色気を感じられた。見れば太ももにも少々汗が垂れており、如何にこの状況に興奮して身体が熱くなっているのかが分かる。

 

 海未の水平に突き出た腰、そこから丸見えになっているスカートの中。鮮やかな水色のショーツは際どい体勢による影響か、多少おしりに食い込んでいた。ショーツをキュッと締めている臀部を見ているだけでも、そのおしり肉の柔らかさが手の取るように分かる。

 

 

「お前らこんなに濡らしたり締めたりしてるけど、そこまでレズプレイが好きだったのか……。俺はそんな子に育てた覚えはないぞ?」

「育てられた覚えもありませんけどね! それに、ジロジロ見るのはやめてください!!」

「この体勢を耐えるだけでも辛いのに、零君に見られちゃってると思うと……」

「濡れちゃうってか? 穂乃果もことりのこと言えねぇくらいに痴女ってるよな。見られるだけでこんなにパンツ湿らせちゃって」

「ひゃぁあああああああっ!?!?」

「ほ、穂乃果!? どうしましたか!?」

「さ、さっき、風みたいなのがフゥ~って!!」

「いや乾かしてやろうと思ってさ、息を吹きかけてみたんだ」

「そんな子供みたいな好奇心でぇ……」

 

 

 穂乃果は腰をガクガクと震わせながらも、勝負には負けたくないようなので必死に今の体勢を保っている。そして俺は女の子が頑張って恥辱に耐えている姿を見るのが何よりも大好物だったりする。彼女が勝負に負けたくないというプライドを高めれば高めるほど、俺の欲望に塗れた願いが叶っていくのだ。恥ずかしがりながらも抵抗できず、顔を赤くしてこちらを眺める穂乃果ちゃんマジ穂乃果ちゃん。

 

 

「零、あなた最初から狙って私たちをこの体勢に――ひゃうっ!!」

「海未ちゃん!?」

「あ、暖かい棒のようなモノが私の……私の……あそこを……」

「暖かい棒って、ま、まさか零君……昼間からヤる気!? ことりちゃん相手にはあれだけ拒否してたのに!?」

「言っておくけど、お前の想像してるようなモノじゃないからな。海未の言い方が意味深だっただけだ」

「あぁ、海未ちゃんがエッチだっただけか……」

「そ、それでは一体何を押し付けてきたのですか!?」

「指だよ指。指とアソコを勘違いするなんて、俺のモノがどれだけ短小だと思ってんだよ……」

 

 

 そもそも暖かい棒のようなモノを押し付けられて、それを瞬時に剛直だと思う辺り、海未の思考回路も相当犯されている。しかも俺のモノだったら何回か見たことがあるくせに、そんな勘違いをされると今まで自慢だった長さや太さを疑いたくなってくるんだが……。

 

 

「それにしても、高校生の頃と変わらずいい筋してんなぁお前」

「はぁ!? そんなことで褒められても嬉しくありません!!」

「パンツ越しでも分かったぞ。筋に入り込んできた俺の指をキュッと締め、筋をなぞられるとビクビクって軽く震えていたのがな」

「そんな詳しく解説しなくてもいいですから!! 女性器についてそこまで熱く語れるなんて、とんだ変態ですよ全く!!」

「今更そんなことを言われても、ことりの淫乱と同じく更生しようがないから意味ねぇよ」

 

 

 もはや変態変態と罵られることに慣れてきてしまい、若干だけど気持ちよくなれるくらいには褒め言葉として捉えている。むしろそっちの方が清々しいし、自分でも自覚している事実だから弁解するつもりもない。まあ男はみんな変態だって言われてるから、逆に変態という汚名に誇りを持つべきだと思うんだ。

 

 

「ね、ねぇ……穂乃果、もうこの体勢無理なんだけど――――あっ!!」

「ほ、穂乃果!? 大丈夫ですか……?」

「えへへ、勝負に負けちゃった……♪」

 

 

 無理な体勢に耐え切れなくなった穂乃果は、そのまま床に落ち尻餅を着く。

 彼女の笑顔の裏に名残惜しそうな表情が見えるのは、恐らく俺だけじゃなくて海未もだろう。こんな馬鹿なゲームを仕掛けてきたのも、執拗に海未を勧誘していたのも、一緒にスクールアイドルを再び始めたいという純粋な願いからだ。やり方はちょっと大雑把だけど、真剣な気持ちだけは伝わってくる。特に今の穂乃果の顔を見れば、とても。

 

 

「全く、もしこんなゲームで身体を痛めてしまったら、スクールアイドルの活動はどうするんですか。私がいたとしても、リーダーのあなたがいないとグループの一体感は生み出せませんよ?」

「私がいたとしてもって……まさか、海未ちゃんμ'sに入ってくれるの!?」

「はい。最初は自分の夢のためだけに今の時間を使おうと思っていたのですが、今日改めてあなたたちと遊んで、またあの楽しい時間を味わってみるのもいいかと思いました。まあゲームの内容は内容でしたけど、何だかんだ言って楽しかったですから」

「パンツ覗かれたのがそんなに楽しかったのか、そうかそうかぁ~」

「近々あなたの眼球はどちらも潰しますので」

「急に辛辣になるなよ……。さっきまでいい雰囲気だったじゃねぇか」

「あなたの場合は優しくすると付け上がるので別です♪」

 

 

 相変わらず穂乃果に負けずと劣らない明るい笑顔で、サラッと毒を吐く海未ちゃんマジ海未ちゃん。まあ俺の眼球が犠牲となって海未がμ'sに入ってくれるのなら……いや、ダメだダメだ!! 女の子の淫らな姿が見られなくなるなんて、それイコール死だから!!

 

 

「よしっ! これでまたことりちゃんと海未ちゃんの3人からμ'sを始められるね!」

「そうですね。私がいないと穂乃果もことりも真面目に練習しないでしょうし、私が入ったからにはビシバシ練習しますよ!」

「えぇ~やっぱ海未ちゃんはいいや……」

「手のひら返しが早すぎでしょう……。相当手首が柔らかいようですね……」

「海未ちゃんはもっと頭を柔らかくした方がいいと思うよ。すぐ怒るところとか」

「その怒りの種を蒔いてる人が何を言いますか……」

 

 

 と、まあこうやって穂乃果と海未の漫才がまた見られるようになった。傍から見るとメンバー集めが随分楽に進んでいるように見えるが、これも穂乃果の作戦が上手くハマったからなのかもしれない。あと9人、どのようなセコい手で勧誘するのか見ものだな。

 

 

 

 

To Be Continued……

 




 メンバー集めなのに全く関係のないことをしているのではないかという疑問が多々浮かび上がってきますが、穂乃果は至って真面目なので暖かい目で見守ってあげてください(笑)


 次回も引き続きメンバー集め編です。次の犠牲に……勧誘されるのは果たして……?

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