こんなに話の雰囲気が甘くなったのは、かなり久々な気がします。
μ'sがスクールアイドルに復帰したと言っても、彼女たちは彼女たちのやるべきことがある。例えばにこの場合は本業のアイドルのレッスンがあるし、真姫の場合は医学の勉強、絵里や希に至っては立派な社会人だ。それは雪穂も同じであり、彼女は大学生でありながら新人のファッションモデルでもある。つまりこの夏休みはスクールアイドルとファッションモデルの両方をこなしているって訳だ。
雪穂がファッションモデルとしてスカウトされたのは、大学入学直後の春。μ'sという伝説級のスクールアイドルのメンバーだったためか、彼女の魅力に目を付けた有名ファッション会社が雪穂をスカウトしにやって来た。当初は亜里沙と楓を含めたシスターズへのオファーだったのだが、楓が兄の専属お世話係になりたいと本気で夢見ているため、雪穂と亜里沙の2人がそのオファーを受けた次第だ。
仕事を始めた当時の2人は、言われたからとりあえずやってみるといったお試し感覚で仕事をしていた。だが段々と自分がモデルに従事することの魅力を感じ取れたようで、今では誇りを持ってファッションモデルの仕事に勤しんでいる。
そして今日、俺と千歌はそのファッション会社の撮影現場にお邪魔していた。新作の服を雪穂に着てもらい、他のモデルさんたちと一緒に公園やカフェで撮影をするようだ。ちなみに亜里沙は別日に撮影のため、今日はお休みである。
「私のわがままで突然お邪魔しちゃって、申し訳ないです」
「いいよいいよ。練習の気分転換にもなるだろうしね」
「ありがとうございます! スクフェスよりも前に雪穂さんの晴れ姿を見られるなんて、超感激ですから!」
「あはは、こちらこそありがとね。それに零君も、来てくれてありがとう」
「おう。なんだかんだ一度来てみたいと思ってたしな」
実は雪穂の撮影現場にお邪魔するのはこれが初めてだったりする。前々から行きたいとは思っていたのだが、中々予定が合わず(ニート生活のため)先延ばしになっていたところに千歌のお願いが舞い込んできた。千歌に雪穂の仕事の話をしたところ、彼女が撮影現場に行ってみたいと懇願してきたので丁度良く俺も便乗した訳だ。
ファッションモデルの撮影ってテレビではよく見るけど、こうして実際に見学してみるとスタッフさんの多さを実感する。雪穂曰く今日はそこまで長時間の撮影ではないと聞いていたので、なおさらたくさんのスタッフさんがいることに驚いてしまった。撮影セットを準備する人、雪穂に着てもらう服のコーディネートをする人、カメラをスタンバイする人、指示を出す人等々、あまりにも多くの人が忙しなくしているため、こうして座っているのが申し訳なくなってくるな……。
「ねぇ先生。私たちも何かお手伝いした方がいいんでしょうか……?」
「やっぱりそう思ってたか。でも素人の俺たちだと逆に邪魔になるだろうし、おとなしく待機しよう」
「はい。それにしても、なんだかドキドキしてきました」
「別にお前が撮影される訳じゃないんだぞ……」
ここへ来る前に千歌にどうして雪穂の撮影を見たかったのか、その理由を聞いてみたところ、どうやら先日の虹ヶ咲メンバーの宣戦布告が原因らしい。何故自分たちが標的になっているのかは分からないが、全国放送で名を挙げられてまで宣戦布告された以上、虹ヶ咲のスクールアイドル同好会には絶対に負けられない強い意志を抱いたようだ。だが今の自分たちでは今の実力以上の力を発揮できるとは到底思えないため、何かしら力になるヒントを得るために雪穂の撮影会に行ってみたい――――というのが千歌のお願いだった。
虹ヶ咲の奴らのライブは俺ですら感銘を受けた。そしてあのにこや楓すらも黙らせるほどの魅力と印象を与えるほどなので、Aqoursはμ's以上の感動とプレッシャーを受けたに違いない。だからこそ千歌はこうして見学ながらも色んな体験をすることで、少しでもAqoursの魅力を上げるヒントを探しているのだ。俺もできる限り協力してあげたいけど、己の魅力を全国の人たちの魅せるのは何者でもない千歌たち自身。まずは自分たちでAqoursの輝きを上げる方法を模索してもらい、その方法が確立次第俺も手伝ってやる。そもそも俺なんていなくたって、コイツらなら自分たちの道くらい自分たちで切り開けると思うけどね。
そんなこんなでこれまでの経緯を思い出していると、撮影現場がより慌ただしくなっていることに気が付いた。
いやさっきも十分忙しそうにしていたんだけど、今はスタッフさんたちの焦りがこちらにも伝わってくる。何か緊急事態でも起こったのだろうか……?
するとメガネをかけた女性スタッフさんが、スタンバイ中の雪穂の元へ駆け寄った。
「ゴメン雪穂ちゃん! 一緒に撮影をしてくれる子たちが夏風邪で急に欠席になっちゃったんだ……」
「えっ、そうなんですか? それじゃあ今日の撮影は中止……とか?」
「そこをどうするかなのよねぇ。欠席した子たちの風邪がいつ治るかも分からないから次の撮影の日程も組めないし、かといってこちらもスケジュールに余裕がある訳じゃない」
「私以外の人の撮影もありますから、そこは仕方ないですね……」
「せめていい感じの代役を立てられればいいんだけど――――――あっ!」
ぼぉ~っとしながら座っていた俺たちに、女性スタッフさんの目が止まる。
そしてそのスタッフさんは雪穂の手を引きながら俺たちの元へとやって来た。なんだろう、また余計なことに巻き込まれる気がするぞ……。
「あなたたち……」
「な、なんですか……?」
「2人とも雑誌に写真を載せられるくらい容姿は申し分なし。それにスタイルもいいし、これならいけるかな」
スタッフさんは俺と千歌を品定めするように見回しながら、何やら納得をしたようだ。今日はただ雪穂の撮影を眺めているだけで事が済むと思っていたのだが、またしても不穏な予感がプンプンする。いやね、もう何回も言ってるじゃん、たまには休みたいんだって。どうして俺の周りの人たちってのは俺を事態の中心に巻き込もうとするかねぇ……。
「あなたたちにお願いがあるの! 雪穂ちゃんと一緒に撮影をする予定だったモデルさん2人が、突然風邪で休んじゃって……」
「つまり、俺たちが代役になれってことですよね?」
「そう! 話が早くて助かるわ!」
「いや、まだ受けると決まった訳じゃ――――」
「やります!!」
「は、はぁ!?」
「私、一度でいいからモデルさんのお仕事を体験したかったんです! 今日はAqoursの成長のためにここに来たっていうのもありますが、実はモデルさんの仕事を体験できたり……とか、ちょっと下心もあったんですよ♪」
「マジかよ……」
自分を普通怪獣だと思っている千歌のことだから、モデルの代役を頼まれても謙遜して断るだろうと考えていたのだが……現実は非情だった。こうなると現場の慌ただしさ的にも、俺が断る流れを作り出すこともできねぇじゃん。だったら千歌だけを代役にさせて俺は休めばいいと思ったけど、撮影用の衣装を見る限りではどうやら男物の服も結構な数ある模様。つまり雪穂と千歌だけでは今回の撮影は成り立たないって訳だ。
それじゃあどうするか。答えなんて俺が決めるまでもなく1つしかない。
それに千歌も雪穂もスタッフさんも、全員俺を期待を込めた眼差しで見つめてくるため逃げ場すらもなかった。
「はぁ……はいはい、分かりましたよ。やりますから」
「先生と一緒に撮影だなんて、やったぁっ!」
「ゴメンなさい零君。突然こんなことになっちゃって」
「いいよ別に。それに困ってるみんなを見て堂々と座っている方が気まずいだろ。まあ少し躊躇したけど……」
「でもありがとうね。それに、報酬はたんまりと出すから期待してていいよ♪」
「よしっ、やるぞお前ら!」
「「現金な人……」」
千歌と雪穂にツッコミを入れられてしまったものの、俺の決意はお金により固まった。だってこれはお仕事でありバイトではない。つまり今回の代役で貰える報酬は、バイトで稼ぐようなお小遣い程度ではないということだ。そんなの俄然やる気になるに決まってるだろ。やっぱりさ、世の中は金なんだよ金。
…………こんな主人公でいいのか?
まあいいや。とにかく、急遽俺と千歌が応援に入り、雪穂と3人での撮影会が幕を開けた。
また不測の事態に巻き込まれたと言っても、今回はちゃんとした仕事なので俺の精神に疲労が溜まるような事態は起きないだろう……多分。
~※~
フラグ回収乙とはよく言ったものだが、まさか撮影一発目からこんな事態になるとは思ってもいなかった。
撮影用の服に着替えた俺たちは早速3人で撮影に臨んだ。だがそのシチュエーションというのが、男女で仲睦まじく手を繋ぐ、というものだった。正直大したことないじゃないかと思うかもしれないけど、そのシチュエーションでの撮影は俺と千歌の2人が映るのだ。俺としては特段抵抗はないんだけど、千歌は俺の恋人役になると聞いた瞬間から顔を赤くし身体を震わせていた。
「せ、先生の恋人……私が?」
「高海さん、リラックスリラックス!」
雪穂が頑張って千歌を宥めようとするも、千歌は俺と目を合わせるたびに頬を染めてそっぽを向いてしまう。さっきまでは夢見ていたモデルを体験できるとテンションを上げていたにも関わらず、今ではバイブレーションのようにその場で震えるだけだ。見ている分には可愛いんだけど、これじゃあ撮影がいつまで経っても進まねぇぞ……。
ちなみにこの状況で一番テンションが高いのは、さっき俺たちを(無理矢理)代役にさせた女性スタッフさんだった。
「いいねいいねその表情! 撮影用の服が霞んじゃうくらい可愛いよ♪」
「ふぇっ!?」
「ちょっと! そんなこと言ったら高海さんが余計に恥ずかしがっちゃいますよ!」
「いやぁゴメンゴメン♪」
この人の弄り方、どことなく楓や秋葉に似ている気がする……。そう思うと突然腹パンしたくなってきたのだが、ここは撮影現場で仕事の場、俺も大人の対応でこの雰囲気を鎮めるとしよう。
「おい千歌」
「は、はい……ひゃっ!!」
「そんなに驚かなくてもいいだろ。たかが手を繋いだくらいで……」
「手が……先生の手が……!!」
千歌は羞恥に赤面しながら俺に握られた自分の手を見つめ、今にも気絶しそうなくらいに困惑している。己の恋心をはっきりと自覚しているせいか、内浦にいる時の彼女とは全くの別人だ。俺が教育実習で内浦にいた頃は所構わず俺の隣を陣取る奴だったのに、ここまでキャラが変わるとは……。恋愛は人を変えると言うが、コイツこそまさにその典型だな。
そして女性スタッフさんはこの時を待ってましたかと言わんばかりに、カメラさんに素早く撮影指示を出す。普段はモデルさんたちの営業スマイルを見慣れているせいか、千歌の純粋な反応が物珍しいのだろう。さっきからメガネを光らせ興奮しっぱなしだ。もうね、あの人は無視しよう……うん。
そう思いながら撮影に集中しようとすると、俺の隣から千歌が消えていることに気が付いた。どこに行ったのかと辺りを見渡しても、いるのは雪穂とスタッフさんたちだけ。まさかアイツ恥ずかしくなって逃げたのか……と思っていた矢先、俺の背中から妙な温もりを感じる。軽く首を捻ってみると、そこには赤面した表情を隠すように背中に顔を埋めた千歌がいた。な、何やってんだコイツ……?
「高海さん? 零君の後ろに隠れてたらカメラに映らないよ?」
「だ、だって先生と手を繋ぎながらのツーショットなんて……嬉しいけど恥ずかしくて」
「いや、これ撮影だからね……」
「今の私、絶対に顔真っ赤ですから!! こんな表情撮らないでください!!」
「撮影なのに撮らないでくださいってよく言えたよな……」
結局その後も千歌は平静を取り戻すことができなかったので、一旦彼女には休憩してもらうことになった。あの様子じゃ撮影は続行不可能なんだけど、スタッフさん的にはいい絵が撮れたらしくて大満足らしい。こちらとしてはただ手を繋いでいただけなので、これだけで報酬が貰えるのなら安いモノだ。最初は若い男女のモデルが揃ってるからそこそこ過激な恋人プレイをさせられるのかとひやひやしていたが、この程度なら余裕で切り抜けられそうだな。
~※~
と、思っていた時期が俺にもありました。
今度は俺と雪穂の2人の撮影になったのだが、この状況は流石の俺でも緊張を感じざるを得ない。
俺と雪穂はカフェテラスでデートをしている――――という、撮影上の設定だ。丸いテーブルを挟み2人で向かい合っている。ここまでならまだ普通なのだが、そのテーブルの上に置かれているモノが俺たちの緊張を大いに煽っていた。
テーブルの中央に置かれているのは、オレンジジュースが注がれた大きめのグラス。そのグラスからはストローが伸びており、ハートマークを形成した後グラス口の上あたりで2手に分岐していた。そう、お察しの通りカップル用のジュースがテーブルに置かれていたのだ。
お前ら恋人同士なんだからこれくらい普通じゃん、とツッコミを入れられるのは重々承知である。しかし雪穂とはデートをしたことがあっても、このように周囲にラブラブのリア充オーラを見せつけることはなかったため余計に意識してしまうんだ。μ'sの面々が非常に個性的であることから、女の子によってデートの中身も千差万別。穂乃果やことりのように口から砂糖を吐くほど甘いデートをすることもあれば、海未や雪穂のように堅実で落ち着いたデートをすることもある。
つまり、雪穂とカップルらしいことをするのは珍しいってことだ。しかもこれは撮影用のシチュエーションであり、当然ながら周りに千歌とスタッフさんたちもいる。そんな状況でこのジュースを2人で飲めと言われたんだ、そりゃ緊張もするだろ。
普段は恋愛絡みで取り乱すことはほとんどない俺だが、今回に限っては周りから見られていることも相まって中々行動に移せないでいた。それは雪穂も同じようで、さっきまで先輩らしく千歌に撮影の指導をしていたとは思えないほどの内気っぷりだ。これまで雪穂と外出する時はデートと言うよりかは友達同士のお買い物の感覚の方が強かったため、いきなりこんなシチュエーションを用意されたら微妙な空気になってしまうのは必然なのかもしれない。
雪穂は頬を紅潮させながら、身体を寄り添わせて落ち着きがなかった。このままではまた千歌の時のように撮影が進まず、スタッフさんたちの目に延々と晒されるのは正直俺も恥ずかしくて我慢できない。ここはある程度踏ん切りをつけるしかないか……。
「なぁ雪穂」
「ひゃ、ひゃいっ!」
「千歌と同じ反応してんじゃねぇかお前……。まあいいや、そのジュースだけど、俺と一緒に飲むのが恥ずかしいならお前だけが飲め。俺はストローに口をつけるフリだけしておくからさ」
「べ、別に嫌とかそんなのじゃないんです。むしろ、零君と一緒に飲みたいと言いますか……」
「えっ、いいのか?」
こくり、と雪穂は小さく頷く。彼女は恋人相手であっても男女の仲を見せつけるような真似はしない。だからこそ俺は一歩引いて雪穂にジュースを譲ろうと思っていたのだが、意外にも乗り気にようだ。まあ現在は厳密には2人きりではなく、仕事上やらなければならない雰囲気なので逆にその流れを利用したのかもしれない。雪穂は普段クールに振舞い過ぎて素直になれない性格なので、作られたシチュエーションであっても珍しい一面を見られたのはかなりの収穫かもな。
それにしても、さっきから俺に向けられる目線が物凄く熱いんだけど……。具体的には女性スタッフさんの興奮した目線、そして千歌からの期待の籠った熱い目線だ。ヤバい、今更だけど俺の心臓も高鳴ってきやがった。ドラマを見ていると『あんな演技なんて俺でもできる』と高を括る時があるが、公開プレイでもあり羞恥プレイでもあるこの状況にいつも晒されている俳優や女優の人たちは凄い、と実感した瞬間だった。
すると、俺よりも先に雪穂が動き始めた。雪穂側に伸びたストローの先端に口を付け、上目遣いで俺の参戦を待っている。
つうかなんだよこの姿。唇の先っちょでストローを軽く挟み込み、頬を染めて上目でこちらを誘ってるなんて可愛すぎか全く。日頃から女の子の魅力でドキドキすることは数あれど、ここまで胸を貫かれたのは久しぶりかもしれない。雪穂も雪穂で羞恥心が膨らんでいるようで、ストローを咥えこちらを見つめながら顔がどんどん赤くなっていく。このまま何もアクションを起こさず待機していたら彼女が一体どんな反応をするのか、そんな嗜虐的な気持ちも沸いて出る。しかし俺としてもこの心臓の高鳴りを維持したまま何もしないというのは精神的に無理があるため、己の唇をストローに向け進行させた。
そして。
遂に。
透明なストローがオレンジ色に満たされる。
ジュースはオレンジ色のハートマークを描きながら、俺と雪穂の口に注がれた。
「私、アニメやドラマで何度もこんなシーンを見てきましたけど、こんなに胸がドキドキするのは初めてです……」
「奇遇ね、私もよ。撮影スタッフに配属されて長いけど、ここまで濃密で甘い絵を取れたのは初めてだから」
ちょっ、聞こえてるから!!
恥ずかしさのあまり身体が熱くなりすぎて、冷たいジュースが口に入った瞬間にぬるま湯に浄化されそうなくらいだ。女の子に羞恥プレイを仕掛けるのは得意だけど、公に晒されるのは慣れてないから勘弁してくれ。しかも雪穂がジュースを飲みながら俺の目を真っすぐ見つめてくるので余計に戸惑ってしまう。コイツ恥ずかしいんじゃなかったのかよ、どうしてこっちをガン見してるんだ……!?
「私も先生と一緒にあんなことができたら……。そのためにはAqoursとして、私としての魅力も上げないと……」
何やら千歌は堅く決心をしたようで、俺たちを眺める目付きが真剣そのものに変わる。
だが俺からしてみれば、そこまでまじまじと観察するように見られると焦っちゃうんだよなぁ……。雪穂と一緒に恋人らしいことができたのは嬉しいんだけど、せめてたくさんの人から注目されているこの状況だけは早く終わってくれ! このシチュエーション以外だったらどんな撮影でも付き合ってやるから!!
その時、女性スタッフさんのメガネがまた怪しく光る。
「よしっ、千歌ちゃん。次はあの中に混じってみようか!」
「えっ……えぇえええぇっ!?」
「次の撮影が最大の山場。零君と雪穂ちゃん、そして千歌ちゃんでのスリーショットだよ」
とんでもない提案をしでかしたスタッフさんに対し、千歌は開いた口が塞がらなかった。
そして雪穂と一緒にジュースを飲むことに専念していた俺はまだその言葉が耳に入っていなかったため、驚愕の提案を知らされるのはもう少し先のことだった。
To Be Continued……
ここまで雰囲気が甘々だと、この小説は本当に『新日常』なのか怪しくなってきますね(笑) 安心してください、後編はもっと甘くなる予定ですよ!( )
ちなみに、雪穂がモデルをやっている設定は取って付けたのではなく……覚えている方はいますかね?
次回は雪穂&千歌回の後編です!