椎菜に押し付けられた蓮華祭の見回りが終わった頃には、既に日も暮れかけていた。結局最後の最後まで面倒事から逃れられなかったわけだが、必然的に蓮華祭の全体をこの目で見て楽しむことができたため結果オーライなのかもしれない。
しかもその過程でもう間もなく学校を去る三年生たちを中心に、今まで関わってきた女の子たちとの交流を深めることもできたので、結果的にはダラダラするよりかは有意義な時間だった。そこまで見込んで仕事を振ってくれた椎菜には素直に感謝だよ。
もちろん花帆たちとも何度か合流して一緒に蓮華祭を楽しんだ。流石は芸術に力を入れた学校なだけのことはあり、出し物や展示の質がこれまで俺が行ったことのあるどの文化祭よりも格段に高い。こんなクオリティのイベントを年に三度も開催するのは大変だと思うが、山奥の監獄で娯楽を抑圧されてる生徒からすれば、こういったイベントこそが欲望を解放するチャンスなのだろう。そうなれば当然やる気が高まって成果物の品質の向上に繋がる。世間から断絶されているとまではいかないが、雑念を払って集中できるこの学校の環境づくりはかなり理に適っていると実感した。
校内、校庭、野外ステージ、講堂。女の子たちと色々と回る中で、自分が本当に高校生なんじゃないかと勘違い、いやもはやこの学校の生徒になった気分だった。ガキの自分がデフォルトだと思い込むことはこれまで何度もあったが、そんな違和感すらも忘れて普通に学校行事を楽しむなんてことは今までなかったんだ。それだけ蓮ノ空での思い出が心に深く彩られたということか。
もちろんずっとこの姿のままでいたいとは思わない。だけどここでの生活に馴染んでいたのは事実。最初はスクールアイドル病を治療するための目的で、その完遂のための手段として女の子たちと親密になったのに、今では第二の高校生活を満足に謳歌できるほどかけがえのない思い出となっている。まあ瑠璃乃どころか大賀美にすら負けそうなくらいのこの身長だけは未だに不服だけど、子供だからこそ自由に振舞うこともできたので文句は言えないか。
蓮華祭の終わりが近づく頃、ほとんどの人が八重咲ステージや外のライブ映像モニタの前に集まっている。いずれの部も104期の集大成となるため、その最後の輝きを観るために多くの人が注目している。演劇部、合唱部、吹奏楽部など、見回りで出遅れたせいでステージで観劇することは叶わなかったものの、ライブモニタでもその迫力と臨場感は十分に堪能できた。
そして、もうそろそろスクールアイドルクラブのステージが始まろうとしている。
さっき花帆たちからステージに来るようにと連絡があったが、残念ながら八重咲ステージの前が混んでいて中に入れないことを伝えた。するとすぐに『なんとかする』と連絡が来たんだけど、それっきり音沙汰はない。俺は野外のモニターか配信の画面でも問題ないと言ったのだが、アイツらは一体なにをやろうとしているのか。
「捕まえましたよぉ」
「えっ? 美和子?」
「ウチらに捕まったからには、観念してステージに来てもらうよ!」
「英奈? てかおまえらかよ、花帆たちの仕込みって……」
「そういうことになりますねぇ。花帆ちゃんたちから零君をどんな手を使ってもステージまで連れてくるようにと、命令を受けていますので」
ABCトリオの二角である英川英奈と美堂美和子に突如として拘束される。どうやら花帆たちの『なんとかする』の手先をとして送り込まれたらしい。そういやコイツら合唱部の出番はスクールアイドルクラブの前だったか。多分そこで俺を連れてくるように頼まれたのだろう。合唱部なら関係者どころかステージに上がった演者そのもので、無理にでも客席に立ち入る権限もあるだろうしな。
「別にライブならどこでも観られるんだから、他の客を押しのける必要もないと思うけど?」
「なんとしてもステージの真ん前で観てほしいんだって。そりゃどこでも観られるけどさ、みんなの輝きを最も間近で感じられるのは真ん前を置いて他にないっしょ?」
「それに零君は小さいので、一番前でないとステージが観えなくなっちゃいそうですからねぇ」
「立ち見ならまだしも、席は傾斜になってるから問題ねぇだろ……。ったく、行くからいつまでも掴んでないでとっとと離せ」
アイツらの真ん前まで合法的に連れて行ってもらえるのであれば、素直にありがたい。
ただ何気にスクールアイドルのライブを真正面から観ることは少ない。というか今まであったか記憶にないレベルだ。別に避けているわけではないのだが、関係者として舞台袖から観ていたり、ステージの外から立ち見だったり配信だったりと、μ'sの時代から視界の全てを支配される場所でライブを観たことはない気がする。みんなの笑顔を観るだけならどこで観ても同じだと無意識に思っているのかも。そもそも真正面から観てほしいって誘われることもなかったしな。
せっかくの機会だ。どれほどの臨場感と迫力があるのかこの身で体感してやろう。アイツらが勧めるんだ、さぞ感激することだろう。
「そういや零。ここにいるってことは、ウチらの合唱部のステージにも来てなかったってことだよね?」
「確かに……。私たちの集大成を生で観てもらえず、とってもとっても悲しいですよぉ」
「笑いながら言っても説得力ねぇぞ。つうかそこのデカいモニターで観てたから」
「じゃあ罰として、ウチらと手を繋いでステージに向かってもらおっかな!」
「いいですねぇ。まだ人はたくさんいますし、迷子になってしまうかもしれませんから」
「よ~しっ、そうと決まれば! ほらボク、お姉ちゃんたちとおてて繋いで行きまちょうね~」
「おいやめろ! 離せ!」
コイツら手を繋ぐどころかしっかり握りやがるせいで、ガキの力では全然振り解けねぇ。しかもそのせいで周りから仲睦まじいというか、甘やかされ過ぎてる弟みたいで暖かく見られて恥をかかされる。
花帆たちもそうだが、椎菜を含めコイツらトリオも俺に相当容赦がなくなってきたな。これでも一年生からのクラスメイトだし、一緒に稲荷火事件も乗り越えて絆が深まった結果だろう。にしても最後の最後でこの仕打ちはコイツらのオモチャにされてる感が否めないが……。
そう考えると、仕事を押し付けつつも最後の思い出を残すよう促してきた椎菜がまともに見える。アイツが良心だと思う時が来るなんて、関係性も変わるもんだな。
~※~
蓮華祭のプログラムのラストであり、104期スクールアイドルクラブの最後のライブでもあるこのステージ。
宣告通り目の前まで連行されたのだが、まずこの八重咲ステージの規模に驚きだ。大賀美が残したものらしいが、どれだけの権力と財力があればこれほど立派なステージが作れるんだよ。収容可能人数は都会の施設に比べると流石に辛いけど、山奥の監獄の学校に建てられたステージだと思えば十分なキャパだ。現に今も客が入り切れていないしな。
スクールアイドルクラブのライブは今や蓮ノ空のビッグタイトルになっているからか、客の興奮も開始前なのに既に大きく高まっている。前段の合唱部も魑魅魍魎を魅了するくらいのクオリティの高さだったので、その余波がずっと残り続けているってのもあるか。ただ野外モニターにも人がたくさん集まってたし、これだけの集客力を持つなんてアイツらの人気って相当なんだと実感する。
そんなアイツらが披露する今年度最後のライブ。そして俺が愛した9人の、アイツらが愛する俺に向けたライブ。一体どんな花を咲かせるのか、周りの高揚感に煽られたのもあって楽しみが増幅してきた。俺がこういうことに興奮するってあまりないんだけど、これもガキの姿になって無邪気さが復活している影響か。それとも二度目の青春を満足に謳歌しているからか。まさか大人になってここまで心が躍動することがあるなんて想像もしなかったな。
結局俺がここに入れない連絡をした後、アイツらから新たにメッセージが飛んでくることはなかった。あとの言葉はライブに乗せて伝えるという意志表示か。英奈と美和子に俺を探しに向かわせたのもそれが理由かもしれない。
今日披露するライブの練習風景は、俺が再編入したこの一か月間ずっと見てきた。俺が指導に口出しをする機会も多かったし、なんならこのステージでのリハーサルにも付き合ったため、ライブの演出どころかセットリストなど全容を把握している。そこまでネタバレされていてもなお、ステージの真ん前でしか得られないエモーションがあるのか。この熱狂的な臨場感の中、アイツらが歌や曲に乗せてどんな言葉を伝えてくるのか期待が高まる。
そして、遂にライブが始まった。
早速一曲目が披露される中、俺は自然とアイツらに夢中になっていた。ライブの出来栄えというよりかは、アイツらが放つ輝く笑顔に虜になっていたと言った方が正しいか。俺の夢は女の子の笑顔を見ることであり、アイツらのスクールアイドル病を治療するために奮闘していたのも全てはこの瞬間を目に焼き付けるためだ。
一曲目が終わり、MC、二曲目と続くライブを鑑賞する中で、俺がここまでやって来たことのご褒美がまさに目の前で展開されている。これが見たかったんだよの連発。別にいつも何か見返りを求めて動いているわけではない。だがこうして苦労が報われるのは誰しもが安堵する。こうしてアイツらの開花を最前列で観られた感動、そしてその笑顔を守ることができて本当に安心したよ。
スクールアイドルと俺の夢は相性がいい。スクールアイドルたちが俺の夢を体現してくれる。そしてこの夢をもっと膨らませたいと、ライブを観るたびに毎回想像していた。
そして今回もそう。アイツらは俺の夢の対象でもあり、そしてその夢を叶えてくれる存在でもある。そんな奴らに心が惹きつけられるのは当然。現地にいる観客、配信で観ている人、そして後からアーカイブで視聴する人も全て巻き込み花咲かせる。再転入して一ヶ月しかいなかった俺でも分かる。コイツらのこの一年で蓄えた輝きが、人々の心を照らしていると。
更に、俺が惹きつけられる理由がもう一つあった。
たまにみんなと目が合うことだ。しかも、そのたびに僅かに柔らかい表情を向けてくれる。他の観客たちに違和感を抱かれないほんの一瞬だけ、俺にしか見せない、俺のためだけのファンサをしてくれる。
花帆は太陽の笑顔で。
さやかは聖母の温顔で。
瑠璃乃は溌剌な満面で。
梢は優雅な微笑みで。
綴理は熱い表情で。
慈は天使の相好で。
吟子は雅やかな面差しで。
小鈴は活気のある面貌で。
姫芽は温和な面持ちで。
アイツらにとっては今回のステージは104期のファイナルライブであると同時に、俺に向けての感謝のメッセージを伝える場でもある。大切なライブの中でたった一人に送る言葉が、その表情だけでも伝わってくる。これがあなたの守った笑顔だよ、と。
俺の中でアイツらの存在がますます大きくなる。そして、より一層好きになってしまう。
アイツらは俺のことを女の子を惚れさせる天才と皮肉ってくるが、俺だって同じことを言ってやりたいよ。
~※~
もうすっかり夜になっていた。
蓮華祭のプログラムは全て終了し、観客たちは満足そうに帰宅準備、生徒たちは片付けに入り始めている。ただ片付けは明日が本番のため、今日はみんな疲れを癒したり打ち上げをしたり、学年最後のイベントをラストまでしゃぶり尽くすことだろう。
そんな中で、俺がここを去る時がやってきた。秋葉から連絡を受け、もう校門に車を回しているそうだ。喧騒が静まり返った校内を突っ切り目的地へと向かう。
「零クン! なんで一人で行っちゃうの!?」
「お前ら……。いやもっとゆっくり休んでから来いっつったろ? なんで走って追いついてくんだよ……」
「零くんがカッコつけて一人で行っちゃわないかって、急に心配になっちって……」
「それでわたしたちみんな自然と足が動いて、いつの間にか駆け足に……」
「ったく……」
もちろん何も言わずに去るなんて真似はしない。ただライブ直後のコイツらを休ませるため、あとで噴水広場に集合と連絡したのにも関わらずこれだ。まあすぐに会いたい気持ちは俺もそうなんだけどさ。
ただライブ直後に走ってきたのにも関わらず、コイツらの表情はどこか晴れやかだった。ライブの余韻が残っているのか、疲れているのだろうがそれ以上に愛する人に会いたいという気持ちが勝る。俺と似た者同士だな。
ただ少し息が上がっているので、とりあえずその場で落ち着く時間を与えてやった。あれだけの盛り上がりを生み出した奴らだ、ライブ終了後に他の奴らからも相当声をかけられていたはず。なのに俺のところへ一直線にやって来るその行動力には感服するよ。
「いいライブだったな。真正面から堪能させてもらったよ。今日のための練習を何度も見てきたけど、さっきの本番が間違いなく最高の出来だった。それにお前らのメッセージもしっかり受け取ったよ。ステージの上と観客席とで目を合わせだけだけど、それでも伝わってきた。お前らの想いが。あれこそ俺が守り抜いて、そしてお前らが世界に広げる笑顔なんだって」
「満足してもらえたようでなによりだわ。
「ボク、れいと目が合った時に今までの記憶が浮かんできたんだ。れいと出会ってから今日までの楽しかった思い出。それが最後のライブをやり切る力になってくれたよ」
「めぐちゃんのファンサも心に刻み込んでくれたようでよきかなよきかな! それにしてもあんたがあんなにも目を輝かせるなんて、想像以上に私たちが魅力的だったってコトかな?」
「あぁ。もう視界にお前らしか入らないってくらい釘付けになっていた。
最初はスクールアイドル病を治すために派遣され、更にガキの姿にされた挙句女子校の生徒として生活をするというトンデモ展開に頭を悩ませていた。だけどいつの間にかみんなと絆を育み、そして愛が芽生えた。ずっと一緒にいられるわけではないのは寂しいものの、だからこそ限られた時間で最高の思い出を残そうと、お互いに心の距離が近くなるのも早かった。結果、さっきのライブみたいな感動が生まれたわけだ。
「零先輩。先程のライブ、私とても楽しかったです。過去一番のパフォーマンスができたと自負していて、それを先輩の目に映せたことがなにより嬉しいです。自分を魅せる行為は一年経ってもまだ慣れませんが、それでも先輩だけには最高の自分を見てほしい。その覚悟が実って、そして先輩にも想いを伝えられて本当によかったです」
「徒町も最後の全力を出し切りました! 先輩のことを好きになってから、どうやったら先輩に自分が魅力的に映るだろうってずっと考えていたんですけど、さっきのライブでその答えが出せたような気がします! 師匠の先輩から学んだ勇気と覚悟を持って輝くことを、あのステージ上で披露できたと自慢できるくらいに!」
「ライブはもちろん楽しかったんですけど、最前列にいるれいくんせんぱいを目撃してからはより気合いが熱く入り過ぎちゃいました。でもそのおかげでせんぱいの目を奪うことができたので、アタシとしても大満足ですね~。お互いの大好きを目を交わすだけで伝えることができるなんて、せんぱいとの愛はずっと深いってことですから!」
一年生たちもやり切った爽やかな表情をしている。ライブで俺と目が合った際にコイツらもファンサしてくれたので、それだけ心の余裕と俺への気持ちの昂りがあったのだろう。スクールアイドル一年目とは言えども『ラブライブ!』を優勝するくらいの実力と精神を持ち合わせてるんだ。それに愛の力が加われば無敵にもなるか。
その後、今日の蓮華祭の感想やこれまでのことをひとしきり話した。その間もずっと笑顔や微笑みが絶えないあたり、心から俺との時間が楽しかったと思ってくれているのだろう。嬉しい限りだよ、ホントに。
「零さんとの生活もまた最後の時が来ちゃいましたね。たった一ヶ月でしたけど、一年ずっと一緒にいた感覚ですよ。それくらい濃密な時間だった、ということでしょうね」
「そりゃほぼ毎日なにかしらイベントがあったからな。来て一週間で吟子たちとサバイバルしそうになるわ、夢を見る楽譜に巻き込まれてファンタジーの世界に閉じ込められるわ、それからは学外から面倒な奴らが襲来するわ、お前らと稲荷火に山に閉じ込められるわ、梢たちとスクールアイドルの裏クラブに潜入することになるわ、毎回どうなることかと思ったぞ」
「たった一ヶ月でそこまで巻き込まれるのは零くんらしいねぇとルリ思う。でも、一緒にいた時間が長く感じられるのは同棲してたからってのもあるかもね」
「確かに。最初は10人でなんて絶対に確執が起こると思ってたのに、蓋を開けてみれば何事もなくて、もうその生活が日常になってたな」
「最初に零クンが来たときよりももっと身近にいられて、たくさんお話ができて、それにいい面もたくさん知ることができたよね! もうみんなで家族になっちゃったみたい! 当たり前に零クンが隣にいる生活、あたしはとっても楽しかったよ!」
「そうだな。同棲が日常になっていたあたり、寝て起きたときにお前らの顔が見えたり、食卓を囲むことが普通になってたよ」
秋葉の策略でいきなり同棲を強要された時は驚いたけど、意外にも早く全員が馴染んでいた気がする。そう考えると、成人男性のままよりガキの姿の方がコイツらも抵抗がなく受け入れられたと思うので、やっぱりこの姿になってよかったのかもな。身長以外は。
「よし、じゃあそろそろ行くよ。明日の朝から別の場所へ行かなきゃいけないハードスケジュールらしいからな」
「そっか。もう行っちゃうんだね……。でも泣かないよ!」
「あぁ、お前らには最後まで笑顔でいてほしいよ。いや、最後なんてないか。俺はまた絶対に帰ってくるよ。ここに残るお前らの想いを更に昇華させるためにも、そして卒業生のお前らと再会する場所としても。俺たちの想いは最後なんてない、永遠に交わり続けるんだから」
「えぇ。
この別れは次に再会するための挨拶みたいなものだ。そりゃ俺もちょっとは寂しいけど、それも再会のスタートラインと考えれば未来は明るい。女の子たちと出会いや別れを何度も経験しているからこそ、別れのたびにいちいち辛気臭くなっていては話にならないしな。次に会ったときはもっと親密になれる、愛を深められると思ってた方がよっぽど楽しい。
「零クン、今まで本当にありがとう! 零クンから教わった勇気と覚悟を持って、最後の一年で最高の花を咲かせてみせるよ! そして、お互いの愛の花を真に咲き誇らせる時を、ずっと待ってるから!」
「ありがとうございました、零さん。またあなたに尽くす時が来ることを、ずっと心待ちにしています。お元気で!」
「ルリは零くんをお助けできるくらいのヒーローになってみせるよ! 零くんを支えて、時には癒せる存在になるって決めたから!」
「恋愛がここまで心を奮い立たすとは思っていなかったわ。離れた土地でもあなたに想いが届くよう、大学に入ってからは今まで以上に羽ばたいてみせるわ」
「れいからもらった情熱と愛情。どちらも胸に秘めて輝き続けているよ。だからこれからも、ボクの夢も見届けてほしいな」
「私はアメリカへ行っちゃうけど、それでも零の目も耳も五感も全て支配しちゃうくらい、もっと可愛くなってやるんだから! 夢中になり過ぎてそっちの仕事が手につかなくなるくらいにね!」
「お体を大切にお過ごしください。私は零先輩の元気で、カッコいい姿がなにより一番大好きですから! またその勇ましさと笑顔を見せてください!」
「徒町、もっとも~っと成長して見せます! もう師匠とか弟子とか関係なく、先輩に素直に頭を撫でて褒めてもえるように頑張ります! ちぇすとーっ!」
「遠く離れてもゲームはオンラインでできますから、また一緒にやりましょう! せんぱいの声を聴くことこそ一番の清涼剤ですから! もちろん、お望みならいくらでも愛を囁いちゃいますよ~」
「楽しみにしてるよ、お前らの活躍。だから俺のことも見守ってくれ。そして、また会おうな」
その言葉を最後に、振り返らず秋葉の用意した車へと向かった。
以前と同じ。花帆たちは俺の姿が見えなくなるまで手を振ってくれた。もちろん、俺の好きな最高の笑顔を見せながら。
あの9人が揃う機会は少なくなるだろう。在校生として残る者、卒業して新たな道を進む者。例え道が分かれたとしても、その先はいつかきっと交わる。その時まで、俺たちはずっと前を向いて歩き続けるだけだ。
また笑顔で再会できる、その時まで。
蓮ノ空104期編、これにて完結です! 皆さま、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
ほぼ丸一年104期編だったわけですが、50話超えでここまで続いたのはとても久しぶりだったり。それだけ蓮ノ空のキャラが魅力的ということなのですが、蓮ノ空はコンテンツのリアルタイム供給がとてつもなく多いので、ストーリーもリアルで年刻みなことも相まってとても印象深いシリーズだと思います。
最近は映画も放映され、私は初日に観に行ったのですが、物凄く感動しました!
やはり三年間追い続けてきたカタルシスは言葉だけでは言い表せないです! しかも来年は第二章も計画されているようで、リンクラのサ終で一悶着ありましたが、無事に続いてくれることを祈っています。
まあこの小説はまだ全然話が追い付いていないのですが(笑)
最後に、104期編も通してお読みいただいた方も、飛び飛びでお読みいただいた方も、全ての読者の皆様に感謝します。味付けの濃いオリジナル展開ばかりのストーリーでしたが、ここまで楽しんでいただけたのであれば幸いです。
ちなみに104期編の本編はこれで終わりですが、次回は延長戦ということで特別編を投稿予定です。
それでは一旦ここで挨拶も区切りとさせていただきます。
ありがとうございました!
ちなみに最終回の描写のお気に入りは、みんなが零君だけにチラッとファンサしてくれるところです。なんかいいですよね、特別感があって!
最後にキャラ設定集と104期編の話の時系列をまとめたので、暇潰しがてらにご覧ください。
【キャラ設定集】
零から蓮ノ空キャラへの呼称
・日野下花帆 → 花帆
・村野さやか → さやか
・乙宗梢 → 梢
・夕霧綴理 → 綴理
・大沢瑠璃乃 → 瑠璃乃
・藤島慈 → 慈
・百生吟子 → 吟子
・徒町小鈴 → 小鈴
・安養寺姫芽 → 姫芽
蓮ノ空キャラから零への呼称(零への好感度 0~100 ※限界突破アリ)
・日野下花帆 → 零クン (120)
・村野さやか → 零さん (120)
・乙宗梢 → 零君 (120)
・夕霧綴理 → れい (120)
・大沢瑠璃乃 → 零くん (120)
・藤島慈 → 零 (120)
・百生吟子 → 零先輩 (100)
・徒町小鈴 → 零師匠 (100)
・安養寺姫芽 → れいくんせんぱい(100)
スクールアイドル病の治療状況
・日野下花帆 → 治療済
・村野さやか → 治療済
・乙宗梢 → 治療済
・夕霧綴理 → 治療済
・大沢瑠璃乃 → 治療済
・藤島慈 → 治療済
・百生吟子 → 治療済
・徒町小鈴 → 治療済
・安養寺姫芽 → 治療済
【時系列】
1日目(土) 再会編(1~5話)
2日目(日) みらぱ回(6話)
3日目(月) ドルケ回(7話)
4日目(火) スリブ回(8話)
5日目(水) 小三角サバイバル回(9~10話)、下着当て回(11話)
6日目(木) 抜き打ち監査回(12話)
7日目(金) 夢見る楽譜事件+後日談(13~19話)
8日目(土) 侑襲来前編(20話)
9日目(日) 侑襲来後編(21話)
10日目(月) 沙知登場回(22~23話)
11日目(火) 愛莉襲来編(24~25話)
12日目(水) 楓襲来編(26~27話)
13日目(木) 瑞河事件(28~30話)
14日目(金) 小鈴個人回(31~32話)、夜食会(33話)
15日目(土) さやか個人回(34話)
16日目(日) 小三角vs大三角(35話)
17日目(月) 稲荷火様事件(36~38話)、 姫芽個人回(39~40話)
18日目(火) 卒業式回(41話)
19日目(水) 瑠璃乃個人回(42話)
20日目(木)季節イベント回(43~44話)
21日目(金) 裏クラブ事件(45~47話)
22日目(土) 吟子個人回(48~49話)
23日目(日) クライマックス直前(50話)
24日目(月) 綴理個人回(51話)
25日目(火) 慈個人回(52話)
26日目(水) 梢個人回(53話)
27日目(木) 休息回(54話)
28日目(金) 花帆個人回(55話)
29日目(土) 最終回(56~57話)