東方紫幻郷   作:ジャオーン

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十四.目覚めと抱擁

「…………ここは」

 

 

またも知らない部屋で目が覚める。

今度はベッドではなく布団に寝かされている。

時間は……どうやら夜みたい。

深い闇の中に窓から一筋の月明かり差し込んでいる。

 

とりあえず体を起こそうと思ったところで……体がそれを拒絶していることに気が付く。

 

何故――?

 

別に今度は体を動かそうと思えば動させるとは思う。

首を動かし自身の体を覗きこんでみても何処にも傷という傷は残って居ない。

 

体力が無いというわけでもなく。霊力もまた潤滑にこの体を巡っているのに……。

なんて……。

 

理由を考えてみたところで。

答え何て初めから決まっている。

 

暖かいから――。

この包まれている布団がどうしようもないほどに心地良いから。

私の全てを包みこんでしまわれているとさえ思えてしまうから。

確かに先ほどまで横たえていたであろうベッドに比べてこの布団はそこまで上等なものではないだろう。

けれど私にとってこの布団はどうしようもないほどに心地良く感じる。

此処から出たくないと無意識に体が思うほどに。

 

だって――この布団からは紫様と同じ温もりを感じられるから。

紫様と同じ香り。

私の始まりとなったお方。

私に生きる思いを下さった存在で。

名を下さり誇りもまたくれた存在。

そしてなにより。

あの方は暗い暗い泥沼の底に居た私に幻想的な美しさを見せてくださったから。

 

そんな紫様と同じ香りがする布団に包まっているのだ。

どうして自らそこから動くことが出来るだろうか。

出来ることなら一生此処に居たいくらいなのだ。

紫様の香りに包まれて過せるそれ以上の幸せはないのだから。

 

 

だから私は此処から―――――――。

あれ……?

 

 

紫様と同じ……?

なぜ私は紫様と同じ香りのする布団に横になっているんだろうか。

そもそも何故私は此処にいる。

何故私は紫様の香りのする布団に包まれるという幸せが享受出来ているというのか。

意識を失う前に何が……あっ……た……………………。

 

 

ああ――。ああぁぁぁぁぁぁ――。

 

 

思い出した。

思い出した。

思い出した――!

 

そうだ。

私は紫様に抱かれて此処にきた。

レミリアに襲われかけたときに紫様がいらっしゃって私を抱き上げてくださったんだ。

そして私はあろうことか紫様の腕の中で眠ってしまったんだ。

主たる紫様に助けられるだけでなくその腕の中で寝てしまうなど。

なんて無様な……!

 

恐れ多くも紫様がご自身で私を助けに来て下さったのだ。

あれは私の軽率な行いによるものなのに。

なのに紫様は私の所に来てそして何と私を抱き上げて下さったのではないか。

それを私は何を。

紫様の抱きしめてくださる心地良さの余りに寝てしまうなど。

紫様のモノとなることを目標とする八雲琥珀として何たる無様な行いだろうか。

 

 

ああ――けれど……。

そうだけれども。

そうであるのだけれど――。

私の中にあるのは後悔による暗い想いだけなく――。

 

むしろその逆。

熱い。どうしようもないほどに熱い想いが。

私の心を体を燃え上げるほどの想いが私の中を駆け廻っているのだ。

 

あの時のことを全て思い出す。

紫様に抱かれていた心地を。

優しく抱いてくださった腕を。

紫様から感じる温かみを。

下から覗き見える美しい顔を。

慈母のようにかけてくださった言葉を。

私の体と魂が全て覚えている。

体が熱い。心臓が張り裂けそうになるほどに鼓動する。

 

あぁ……。本当に美しい。

紫様は誰よりも何よりもなお美しい存在なのだと改め自覚したからこそ。

私は少しでもあの方の近くに寄っていたいのだと思う。

そばで、少しでもそばであの方を見て居たいと感じるからこそ。

 

だからこそ私は、あの方のモノになりたいと。

改めてそう感じたところで。

 

今まではそこに僅かな疑問もありはしなったというのに。

むしろ紫様のモノになりたいのだという思いが改め強く思ったというのに。

けれど……。

 

 

――本当に?

 

 

そんな声が頭に響いたような気がして。聞いたことがない、けれどどこかで聞いたような気のする声が――。

なぜ……。

そこでそんな疑問が浮かんでくるのだろうか。

紫様は誰よりも美して。あの方が造る幻想はなによりも美しいからこそ。

私はそれを少しでも近くで見る為に……あの方のモノになりたいのだと思うのだけれど。

それでもそれは、どうしても拭いきれない違和感のこの身に纏わりついて。

だけど私は紫様のモノに……。

 

 

とそんな風に私の思考が袋小路のように堂々巡りを起こしかけようとしていた時であった。

 

 

 

「あら……。起きたのね。琥珀」

 

 

そんな声が私の後ろから聞こえてきて。

その瞬間に頭の中にあった疑問など全てを置き去りにして振り向くと――。

 

 

「紫様!」

 

「ふふ。思ったよりも元気そうね」

 

「はい。ゆっくりと眠れました……から」

 

「そう。それは良かったわ」

 

 

そこに居たのはやはり紫様で。

紫様は何時ものドレスではなくて、いつもより質素な部屋着を纏っている。

そして私の傍まで寄ってきてくれて、紫様は優しげにそして可笑しそうに笑ってくださっている。

その笑顔があまりに眩しく。本当に美しかったから。

それまで考えていた疑問も思考も何もかも忘れ去るほどに見惚れて。

 

あぁ――。

紫様。琥珀は此処にいます。

貴方のすぐそばにいます。

だから琥珀のことをもっと見てください……。

 

 

「あの……紫様」

 

 

思わず声をかけるがその後が続かない。

ああ……私は何と声をかければいいのだろうか。

話したいことも言いたいことも沢山あるようで。

けれどその何もかもを見抜いてくださあるような瞳を見れば。

ただ見て貰うだけで。

その美しい瞳で私を見てくださるだけで。

たったそれだけで私の心はどうしようもないほどの幸福感と安堵に包まれる。

 

 

「琥珀? どうかしたのかしら?」

 

 

あまつさえ、此処には居るのは紫様と私のみである。

そして私のみに話しかけてくださっている。

私だけを見て私だけに対して話してくださっている。

今この瞬間、紫様の瞳に映っているのは私だけなのだ。

それはいったいどれほどの幸せだろうか。

 

この瞬間がまるで永遠であるように感じられる。

私たちの居る部屋が結界に覆われてるにように。

いや、私と紫様の間のみが切り取られたかのように。

私の瞳には、もう紫様以外の何もかもが映らなくなっていく。

 

 

「えっと……迷惑をかけて……ごめんなさい」

 

 

声をかけたのは良いが、結局何を言えば良いのか分からなくなった私は、紫様に迷惑をかけてしまったことについて謝罪した。

私の軽率な行動が紫様に迷惑をかけたのだ。

ならばやはりきちんと謝罪しなければならないだろう。

 

というよりむしろ一番初めに謝らなければならなかったのだ。

それを紫様と二人になれたからと言って浮かれてしまっていた私の落ち度だ。

 

 

 

「あら……そんなことは別に謝らなくてもかまわないわ。あの程度のこと私にとって迷惑でもなんでもないのだから」

 

 

 

そう言って優しく私の頭を撫でてくださった。

あぁ……紫様。

紫様。

紫様。

紫様。

 

撫でられた心地があまりに気持ち良く。

言われた言葉が嬉しく。

私は気が付けば自ら頭を紫様の手にこすり付けるよに身をよじっていた。

心の中では無礼ではないだろうかと思っていたが。

結局は私は私の想いには耐えられずそのまま紫様に体をこすりつけていた。

 

そんな私に対して紫様は微笑を浮かべて。

一言、仕方ないわね――と呟いて私を抱きしめてくださった。

 

やった……。

やった。やった。

 

私は紫様が受け入れてくれたことがたまらなく嬉しくて。

そのまま甘えるように紫様にしがみついた。

紫様に抱きしめて貰える琥珀は世界一の幸せ者です。

そう心から感じながら紫様に甘えていると。

私の頭を撫でてくださっていた紫様が先ほどの話の続きをなされ始めた。

 

 

「貴方に幻想郷を見て回るように言ったのは私だもの。あの程度迷惑だなんて思わないのは本当よ。だけどね琥珀」

 

 

そしてそこで一度言葉を止めると。

ゆっくりと私の顎に指を添えて顔を上に持ち上げられてしまった。

そうすると自然と紫様との距離が近づいていく。

そして私と紫様のお顔の距離はほんの数センチまで近づいた。

 

ああ……何て美しい。

間近で見る紫様のお顔はまさに完成された美であった。

長い睫も透き通るような瞳も。

とにかくその何もかもが美しかった。

そしてそんな紫様に見惚れることしかできていない私に対して、紫様は囁くように話しかけてくる

 

 

「貴方は貴方が思っているよりも美しく可愛らしいのよ。そんな貴方に対して欲望深い妖怪が手を出そうとするのは当然のこと」

 

 

耳元で囁かれる言葉は、そのまま耳を通り全身を駆け巡っていく。

甘く蕩けようなような紫様の声に私の心もまた溶けていくようで。

私はただただ頷きながら先ほどよりも強く抱きしめることしか出来なかった。

そんな私を紫様も頭を撫でながら残った腕で抱きしめてくださった。

嬉しい。

とても嬉しい。

 

 

「それをもう少し自覚なさい」

 

「はい――紫様」

 

 

あぁ――。紫様が私を美しいと言ってくれる。

私を。琥珀を。

紫様が美しいと言ってくれる――それだけでどうしようもなく気分が高揚する。

そんな私の高鳴った気持ちが紫様にも伝わったのか。

苦笑に近い笑みを浮かべられながらに――。

 

 

「本当に分かっているのかしらね……。貴方――あの時レミリアにその血を分け与えるつもりだったでしょう?」

 

 

そんな僅からにからかいの混じったような声でそう問われてしまった。

私はそれに、紫様に対して嘘をつくつもりなどないので。

 

 

「はい……」

 

 

だから素直に返事をする。

それは確かに事実であるからこそ。

私は、私にとって大切なものは琥珀という名とそれによる魂にこそあると思っているから。

この体を使うことで目的を達成できるというのなら、いくらでも利用するつもりでいる。

 

そも……琥珀という名は、私の魂のモノであるからこそ。

私にとって、私とは琥珀という幻想へ手を伸ばした存在を指すものであるからこそ。

 

肉体はただそれに付随するものでしかない。

いえ……むしろこんな躰。汚れ穢れた躰なんて、それこそ他の妖怪に分け与えてしまったところで。

それで目的が得られるのなら。

私が願う幻想に辿り着けるのならば。

 

血を吸われる程度……という思いがある。

 

 

私のそんな考えがあるいは伝わっているかのように……。

紫様は私を抱きしめながらに語りかけてくる。

 

 

「貴方の体は貴方だけのものよ。だからこそ、それをどのように活用するかも貴方自身が決めることよ。だけど……。先ほども言ったけれど、貴方の体は、貴方自身が考えているよりも妖怪にとって魅力的なのだということを忘れないことよ。それこそ一切の容赦も無く、貴方の体を喰らい尽そうとする妖怪さえ居るほどに。ですけど、それを分かったうえでなお……自身の体を撒餌にするのだと言うのなら、好きにやってみなさい。その先に貴方が望む世界があるのだとするなら、私はそれを楽しみに待っていることにするわ」

 

 

そう何時もよりもほんの少しだけ熱っぽく話される紫様の姿は確かに見覚えがある。

忘れもしない。

嘗て紫様と初めて邂逅した日。

あの日紫様が私に興味を持って頂き。琥珀という名を下さったあの日。

そして……私に対して幻想郷に辿り着いてみせろと言ったあの日。

その時と同じ表情を今の紫様はしているのだ。

 

それは期待。

そして紫様の願い。

それが紫様の想いだというのなら。

紫様が私にそうしろとおっしゃるのなら。

私は自らの心にその言葉を刻みつける。

それはもはや成し遂げるという気概でも希望でもなくて。

成し遂げる以外に存在しないという決定事項となる。

 

 

「必ず――。必ず、琥珀は望む世界に辿り着いてみせます。だから、待っていてください」

 

「ええ……期待して待っているわ」

 

 

私の言葉に満足気に頷くと、そのまま私の額に口づけをしてくださった。

それがあまりに嬉しくて。

嬉しすぎて気絶してしまいそうになってしった。

愛しています。紫様。

 

 

 

 

そうしてそのまま紫様に抱きついたままに。

しばらくの時間が流れる。

それは余り長い時間ではなかったのかもしれないけれど。

私にとっては、永遠に感じるほどに長く感じる時間を過ごした後に――。

紫様が再び語りかけてくる。

 

 

「さて……。体のほうはもう問題ないかしら?」

 

「はい。どこにも問題無い……です」

 

「そう。なら……そろそろ博麗神社に戻る準備をしましょうか」

 

 

 

それは夢の時間の終わりを告げるように。

この私にとっての幻想にも感じる温もりから再び離れていくことを意味しており。

ほんの僅かに後ろ髪を引かれるけれども。

私の終わりはここではないのだから。

 

此処は終わりではなく、次の始まりであるからこそ。

新たな幻想の開幕を告げるように。

私は笑みを浮かべながらに紫様へと返事をする。

 

 

「はい――。紫様」

 

「ふふ。さぁ……部屋の外に藍を――私の式を待たせてあるわ。彼女に会って博麗神社まで送って貰いなさい」

 

「はい。また……少しだけさよなら……です」

 

「えぇ……。少しだけさよならね。また……会う日を楽しみに。またね」

 

 

そうして私は立ち上がり、紫様から離れて部屋を出ていく。

もはや一度も振り返ることもなく。

新たな幻想が再び始まるのだから。

振り返る暇など無いほどに、私は前へと進む。

その先にこそ、再び紫様と会えるのだから。

今よりもなお近くに。あの方のそばへと近づくために。

 

そんな想いを抱きながらに――。

私が部屋を出た先に待っていた者は、九尾の狐であった。

金色の尻尾と髪を持つ女性。

 

そして紫様と同じ幻想を抱く存在である彼女は……。

なるほど――彼女が紫様の式なのだと。

一目で理解する。

 

 

「初めまして……。琥珀……です」

 

 

まずは礼をしながらに挨拶をする。

未だに言葉を話すという行為は余り得意ではないけれど。

拙い言葉ながらも、挨拶をしながらに頭を下げる。

 

 

「あぁ……初めまして。私は八雲藍だ。紫様の式をしている」

 

 

落ち着いた、静かな声だと思った。

けれど、そこに確かに感じる幻想は、古から続く妖としての気配を確かに感じる。

 

九尾狐……殷の時代における妲己か、あるいは御伽草子にて語られた玉藻前か。それとも稲荷神からの派生か。

仮にどれであろうとも、彼女が古から語られる妖獣だというのは……一目見れば理解する。

 

 

まぁ……それは、私にとっては余り重要なことではないけれど。

大切なことは彼女が伝説の妖獣などということではなく、彼女が紫様の式であるというただ一点なのだから。

紫様から式とされることで、紫様と同じ幻想を抱く存在へ至っていることこそが重要である。

あるいは、それこそが私が求めるあり方の一つなのかもしれないのだから。

だからこそ、彼女は、私にとって目指すべき場所に既に居る存在と成り得ているからこそ。

そしてそんな彼女を紫様が信頼しているのだと……理解するからこそ。

 

私は敬意をもって彼女に頭を下げる。

 

 

「これから、よろしくお願い……します。藍様」

 

「……あぁ」

 

 

彼女はただそう頷くと……着いて来いと紫様の屋敷を歩む。

この屋敷がどれほどの大きさかは分からないけれど。

いえ、そもあの紫様の屋敷なのだから、目で見える大きさが正しいのかも分からないけれど。

 

ただそれからしばらくの間、互いに無言のまま歩み続けた。

静かに、物音ひとつしない廊下をただ歩く。

そうしてどれほど歩いただろうか……という時になって。

前を歩いている藍様より声がかかった。

 

 

「一つ……聞いても良いだろうか?」

 

「なんです……か?」

 

「お前は何なぜ……紫様に付き従おうとしている?」

 

 

藍様がどこか真剣な声で問われたその言葉は……。

それは余りに単純な問いであった。

だってそんなこと……。

 

 

「紫様が――幻想的に美しかったから……ですよ?」

 

 

初めから決まっていることだから。

だから私が確信を込めてそう藍様に告げると――。

藍様はこちらへ顔を振り向けながらに僅かに驚いたような顔をしたかと思うと、その後に苦笑ともとれるような笑みを浮かべたかと思うと。

 

 

「……そうか」

 

 

ただそう一言を呟いたかと思うと、その後は再び無言となりただ歩き続けたのだった。

そうしてもうしばらく歩いたかと思うと……。

先を歩いていた藍様が止まった。

その頃になると、目線の先に一つの扉があったからこそきっとそこが出口なのだろうと思ったところで。

ここで道案内は終わりと言うことなのだろうと理解したからこそ。

私は彼女に向けてお礼を言い頭を下げようとすると……。

先に彼女のほうから声をかけられたのだった。

 

 

「琥珀」

 

「……はい」

 

「私は、お前と紫様の関係について深く問うつもりはない。紫様がなぜお前に八雲の名を与えたのかも、これから先にお前がそれをもって何をするのかも問いただしたりはしないつもりだ。それらは全て紫様が決めたことなのだからな」

 

 

それらは、あるいは自分には関係のないことだという拒絶の言葉のようでもあるけれど。

しかし彼女が浮かべる表情にあるのは、そのような拒絶の感情ではなく、むしろ諦めながらも何かを受け入れているような、そんな表情が浮かんでいるように感じたからこそ。

私は彼女が何を言いたいのか、首を傾げていると。

 

 

「だがまぁ……。紫様もあれで色々深く考えがあるのかと思えば、存外に思いつきで行動を起こすことも多い方だ。だからこそ、あの方と共にあり続ければそのせいで困ることも多々あるだろう。紫様からもお前を見守ってやるようにとも言われているしな……。だから……まぁ。困ったことがあれば言うと良い。お前は式ではないだろうが、これからは同じ八雲だ。手を貸してやることもあるだろう」

 

 

そう言いながら笑みを……苦笑ではあるけれど、浮かべながらに語られた言葉は……。

それは掛け値なしに私を気遣っての言葉なのだと。

そう確かに理解できたからこそ――。

 

私もまた笑みを――自然と零れ出た笑みを浮かべながらに彼女に向けてお礼を言うのだった。

 

 

「はい……。ありがとう……ございます。藍様。これから……よろしくお願いします」

 

「あぁ――。こちらこそ」

 

 

そうして藍様との挨拶を終え、目の前の扉を開いた先にまっていたものは……。

既に何度も目にして見慣れたものとなった――博麗神社の鳥居であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本話と前話は一度書き上げた後にかなり改訂したものになります。
初期の話だと藍しゃまに琥珀をこそこそと虐める小姑役をやってもらおうと思ってたのですが、なんか結構アレだったので穏やかな藍しゃまになってもらいました。
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