結局は行かせた方が良かったかもしれない。
そんな思いが藤資の頭を過ぎる。しかし、どちらにしても良い結果を生まなかったのではないかという想像も付く。
藤資が八幡砦を攻めている間、水原城の敵を監視する役目を拝命された安田長秀は普段の端正な凛々しい顔ではなく。
美しさを失うほどの苦虫を潰した顔になりながら撤退戦の激戦で服がすっかりぼろぼろになっている安田能元を睨んでいる。
周りの配下の将は長秀の怒気に恐怖を感じ、誰も言葉を発しない。冷たい雪が降っている事もあってかここだけ周りよりもさらに寒く感じる。
「何をしていたのだ・・・・・・」
「・・・・・・」
能元は何も言わないで俯いている。長秀が発する叱責の声は彼の失態に対するものでもあり、止める事が出来なかったせいだという自分に対する叱責でもあった。
一方、こうなる前の能元の我慢は頂点に達していた。何度も何度も長秀に水原城攻めを進言したが長秀はいつも首を横に振るばかりである。
八幡砦を攻撃隊から外されて兄の顕元の仇を自ら追い詰める事が出来ずに留守を任されている事に合わせて長秀の慎重さが焦りと貧乏揺すりをさらに大きなものにさせていた。
「この兵力では水原城を落としたところで犠牲も大きくなる。今は藤資殿達からの吉報を待つことが大切。それに藤資殿も動けとは一言も言っていないでしょう?」
確かにその通りである。能元も分かってはいるのだが、ここまでゆっくりと時間が過ぎていくのに能元はただ自分の我慢の線が指にちょんちょんと触れられて切れるかどうかの瀬戸際まで来ていた。
昨日とうとう我慢の糸が完全に触れてぷっつりと切れた。
いつものように能元が兵の見回りを嫌々ながらもやっていると兵士の一人が能元に声を掛けてきた。能元はその兵士を見ると老人という言葉が似合う程の年齢に達している。
このような老兵でさえ戦に出て上杉家の為に戦ってくれている。どうして我々は動かないでいられるのだろうか。
能元がそう思った時、老兵はすがるような声で言った。
「いつになったら、戦が終わるんですか?」
涙を見せている訳では無いが、老人の言葉は切迫感があった。戦を早く終わらせてここにいる兵達を早く家族や家に戻してやるのが上に立つ者の使命だ。
能元は兵を下に見ているきらいがあるが、かれらを捨て駒として見ているのではない。自分達が戦を指揮して犠牲を少なくして戦いを指揮する。要は守ってやっていると思っているのだ。
安田家に生を受けて父や兄に付き従っている兵を見ていてついた習性とでも言おうか。それが彼にいつしかそのような考えを持たせるようになったのだ。
早く戦を終わらせて兵を家に帰し、仇を追い詰める。出陣を決意した彼を止める事が出来る者は長秀だけだった。
能元配下の将は彼が自身達の言で止まる事などないと知っている。その彼女は別の部隊の見回りに向かっている為にここにはいない。
つまりは彼より格上の者も異議を唱えられる者もいない。誰も彼を止める者などいなかった。
「出陣するぞ! 水原城を落とせ!」
案の定、水原城は落とせず、能元は敗戦した。
「愚か者が・・・・・・」
さらに長秀は辛辣な言葉を浴びせる。彼女の静かな声がさらに威圧感を増している。能元は口を開かない。
策も何も無いままに出陣した能元は水原城の正面を突いた。そのまま城側から何も反応が無いまま城壁まで達した。
やはり謀反人の一味が守る城など大したことはない。
蔑んだ思いと共に能元はすかさず城攻めを命じた。城側からは何も反応しない。
城壁を登っていた兵が壁の中央辺りまで登った時だった。城から矢と岩が能元が率いる兵に降り注ぎ、城壁の下にいた兵も落ちてきた兵の下敷きとなった。
さらに城に近付きすぎた為に待機していた兵も矢の的となってしまった。近付き過ぎた兵達は一旦退却せざるを得ない。
だが、能元はそれでも攻撃を指示した為に兵はさらに混乱してしまい、城壁から下がる兵とこれから攻めようという兵でせめぎ合いが始まってしまった。
これを見た水原城側は城から出て上杉軍に襲いかかった。
能元はその出で立ちから一番に狙われて彼も刀を振るう事を余儀無くされた。
しばらくは戦っていたが、能元の周りが敵だらけになった時にようやく彼は撤退を決意した。
敵に襲われながら傷も付きながらもどうにか血路を開いて撤退したが、彼は多数の兵を失い、水原城との均衡状態を破ってしまった。
勢い付いた水原城の兵は上杉軍の陣にまで詰め寄り、もう少しで上杉軍は突破されるところまで追い詰められたが、長秀の援軍と巧みな指揮でどうにか水原城の軍は撤退して行った。
そして、戦が終わった後すぐにこの状態に陥らせた能元を咎めるべく今こうして長秀は能元を見下ろしている。
周りからの威圧感など気にもせずに能元は相変わらずだんまりを続けている。
それが長秀の配下の将達の怒りに油を注いでいた。油が溢れて火に飛び火した一人の将が能元に喰って掛かり首元を掴み、怒鳴りつけた。
長秀がその場を収めた為にそれ以上に何かが起きることはなかったが、能元は何故自分がここまで責められなければならないのかよく分からなかった。
早く内乱を終わらせて自国民の心を平穏なものにしてやらないといけないのに何故ここまで待たないといけないのか。
兵法にも速攻は良とあるにもかかわらず、八幡砦を攻略されるのを待たないといけないのか。
長重も首謀者の新発田重家が居る新発田城を囲んでいながら攻め込もうともしていない。
何に懸念があるのだろうか。所詮は謀反人なのだから今回の戦も能元の隊だけが攻めたが、長秀が援軍を出していれば水原城はきっと落ちた筈だ。
能元はそう思いながら長秀の睨みによる視線を痛く感じながらも悪びれたような事をせずに顔を上げて長秀と睨み返した。
二人の間を冷たい風が吹く。嫌悪感と分かって欲しいという気持ちがぶつかり合い、息詰まる目と目の戦い合いが始まった。
一方は若いが故の唸りを上げる血のたぎりを抑えられない。
もう一方は長いとは言えないが、場数を踏んだ経験による感覚を持つ。
睨み合い、口は開かず、目を逸らす事もない。
長い沈黙が続き、周りの者はこの時間が四半刻以上は続いたように思えただろう。
さらに風は強く冷たくなり、二人の間を吹き荒れる。陣幕の一部が飛んでいってしまいそうな程の突風が吹いた時だった。
「な、長秀様、報告が入りました」
「申せ・・・・・・」
一人の将がおそるおそる長秀と能元の間に入って声をかける。平静さを装っているが、長秀の口調には怒気が含まれている。
普段はそこまで自分の私的な感情を表に出さない長秀がそのような口調で話すと普段は感じられない威圧感がある。
それでも将は大事な知らせであると自分に言い聞かせて勇気を持って長秀に報告した。
「申し上げます、八幡砦が落ちました。藤資殿はそのまま八幡砦の守備に入ったと」
「よし、直ちに水原城に件の弓文を放たせろ」
将は頭を下げるとすぐに陣幕を出て行った。ここでようやく能元が口を開いた。
「長秀殿は何故、敵とよしみを通じようとしているのです?」
「お前には答える筋合いはない」
立場も状況も読めないような輩が偉そうに何を言うか。長秀は心からそう思い、陣幕から立ち去ろうと歩き出しながら横目で能元を睨んだ。
能元は長秀の心境を読み取ったのかは分からないが、長秀の目を見て言った。
「あなたも二心があるのでは?」
「貴様、己が言った事分かっているのか?」
「ええ、長秀殿は謀反を企んで・・・・・・」
「貴様! 長秀様になんという事を・・・・・・」
先程も能元に詰め寄った将がもう一度詰め寄り襟元を掴む。
とんでもない事を言った立場知らずの若者に他の将も彼を睨み付け、中には刀に手をやっている者も居る。
長秀がその将を手で遮り、能元に近付く。能元の目から感じる彼の感情は怒りと侮蔑の二つ。
「はぁ」と息を吐くと仕方ないなという風に肩をすくめて能元を見る。彼は相変わらずの侮蔑の目だ。
「水原城に降伏勧告を出す」
「なっ・・・・・・」
素っ気なく発した長秀の信じがたい言葉に能元は絶句するしかない。
彼からすれば謀反人で兄の仇の城の一つ。攻め落として中にいる将兵を撫で斬りにしてやりたいと思っていたのにそれを不可能にする長秀の方針に彼は怒りを通り越して呆れてしまった。
「ははっ、長秀殿も悪い冗談を仰いますね。謀反人を許すと?」
「水原城は新発田重家殿が落とした城、元は上杉の城だ。あの中には仕方無く向こうに降った者も多い」
「主君に最期まで殉じるのが配下の務め、謀反人に降った以上はかれらも謀反人では?」
「かれらも生きる為に仕方なかったのだ。それに血を流さずに戦を終える。兵法にもあるだろう」
「時と場合によってです。某でしたら謀反人にまで命を売る事は致しませんし、謀反人にまで恩情を掛けても何の意味もありません」
平然と怒りが互いに主張をぶつけ合い、下がらずにお互いの主張を言い合うばかりのああ言えばこう言うの状態の繰り返しで全く終着点が見えない。
それを嫌った能元はとうとう最後通牒を出した。
「長秀殿は怖じ気づいたのですか? 何故にそこまで戦おうとしないのです? だから兵にも不満が出て来るのですよ」
「・・・・・・それは、そなたが聞いたのか?」
「ええ、この耳ではっきりとね」
同僚とはいえ年下の能元に屈辱的な言葉を掛けられてまた怒気を孕んだ雰囲気を纏った長秀を見て自分の耳を指差して抗議する能元はまるで勝ち誇ったかのような表情を浮かべている。
お前の言っている戦わずに勝つ戦略は兵からすればつまらないのだ。それを自分が望まれたから戦っただけだと言わんばかりに侮蔑の笑みを浮かべる。
「誰から聞いたのか」
長秀が問うと能元は上機嫌で立ち上がり案内した。その歩く姿もどこか喜ばしそうで長秀配下の将は怒りの視線を彼の背中に向けて能元配下の将はそれをはらはらしながら見ていた。
能元は先程の陣で件の老兵を探したが、どこにもいない。
疑問に思いながら他の陣を探してもどこにもいない。先程の戦で亡き者となったかと思い。その旨を長秀に報告した。
どのような兵だったか長秀が聞いたので能元は簡単にその老兵の特徴を言った。しかし、長秀はそれを聞くと鼻で笑い、小馬鹿にしたような目で能元を見る。
「そなたが話を聞いたという老兵、私は知らんな」
「それはそうでしょう。某が見た時、あなたは他の陣に居たのですから」
当然だろうという風に能元は長秀をさらに侮蔑したように見る。
長秀はその態度を見て呆れたように首を振る。
「私が昨日ここを見た時にはそのような老兵は見なかったな」
能元の顔が少し固まったように長秀は見えた。彼女はここぞとばかりにさらにそこに畳み掛ける。
「私は間違い無くここを見た時にはそのような老兵はいなかった。つまりは昨日いなかった兵が今日はいたという事だな、これはどういう事か・・・・・・まさかそんな事も分からないなどとお前は言うまいな?」
そこまでつらつらと立て板に水のように言葉を繋げられると彼も言葉に詰まる。
ようやく能元は悟った。あの老兵は間者であることを。
老兵は能元が死に物狂いで戦っている最中に水原城に戻り、今頃は水原城の中で能元の事を嘲笑っているだろう。
やはり兄の顕元とは比べものにならないぐらいの愚将であると。
それを想像すると能元は後悔よりも怒りがこみ上げてきた。なんとしてもその老兵を探し出して八つ裂きにしてやると憎悪の念が鎌首をもたげる。
すっくと立ち上がると能元は長秀の止めも聞かずに怒りに身を任せてまた馬に跨がろうとしたが、それを水原城の報告が止めてくれた。
水原城は降伏勧告を跳ね返していつでも相手になってやると返して来たのだ。
聞いた能元は長秀をさらに侮蔑した目で得意げに見ていた。それでも長秀は涼しい表情を崩さない。
妙だなと首を傾げておとがいに手を当てる。それを虚勢と見た能元は鼻で彼女を笑う。
「悩んだところで変わりありません。さっさと水原城を落とせば良いのですよ。まったく、こんな所でぼさっとしているから無駄な時間が・・・・・・」
聞こえるような大きい独り言を言いながら長秀にほらほらと城攻めを促す。
そこには先程までの間者にはめられた怒りなどどこにも無く、ただ嬉々とした表情を浮かべている。
それには長秀以下、長秀と能元の配下の将でさえも全員が呆れたように彼を見る。
大切な戦略を説明したにもかかわらず分かっていない。何故あの兄がいてこの弟が居るのだろうかと頭を抱えたくなる。
「はぁ」と息を吐くと今度は長秀が能元を侮蔑した目で彼を見る。
「お前は水原城への戦略を聞いていなかったのか?」
「何の事です?」
苦しい言い訳が始まった。長秀は平静を装って内心は悔しいのだと思い込みながら能元は勝ち誇った表情を崩さない。
「水原城は先程も言ったように新発田軍に降伏した城、故に中にはこちらへの思いが強い者も居る」
「ですから、それは長秀殿の推測でしょう? そんな謀反人に降った輩がそんな事考えている訳ないじゃないですか」
「推測ではない。断定したものだ」
能元は固まってしまった。その台詞は聞き捨てならなかった。
長秀は城の中でなにが起きているのかを知っている。もちろん水原城がこちらに放っているのと一緒で長秀が水原城へ手の者を放っているのは能元も知っているが、彼にはそのような事聞いていなかった。
何故に自分に教えてくれなかったのか。
長秀は能元の思いを悟って冷たく言い放った。
「私は言ったぞ・・・・・・だが、お前は新発田殿の事で頭がいっぱいだったのだろうな」
つまり長秀は水原城の兵が厭戦状態が漂っていることを知っているからこそこのような戦略を打ち出した。
厳密に言えば藤資達もそれを知っている為に先に八幡砦に制圧して新発田城との連絡を絶ち、孤立させたところで水原城に降伏勧告を出すと既に最初から決まっていた。
もちろんそれは長秀も知っていたし、能元にも話した。
その時、能元の頭にあったのは兄の仇である重家の姿だけで他は何も見えなかった。
結局彼が仕掛けた水原城攻めは水原城の兵の厭戦状態を払拭して士気を上げただけで降伏しなくても良いという判断を水原城に促しただけであった。
彼もそれを知っていれば復讐心をこらえていることが出来たかもしれない。だが、知らなかった能元はそれを抑える事は出来なかった。
ならばと能元は少し引きつった顔を上げる。
「ですが、先程も某は言いましたが、謀反人に降った以上は謀反人だと見てよろしいのではないですか?」
「お前は兵法を知らないのか? 城攻めにはどれほどの人と物質を使うと思っている。ここで無駄に使えば新発田城を落とす時には我々はどうしようもないではないか」
言葉が詰まる。能元はまったく後先の事を考えていなかったのは当たりで兵の犠牲などは二の次であった。
だが、能元もここまで長秀の事を言った以上は簡単には引き下がれない。
「某はただ兵を早く家に帰してやろうと・・・・・・」
「『やろう』だと・・・・・・?」
平静で表情をあまり表に出さない長秀の口元がひくひくと動いている。これを見た長秀配下の将はすすっと下がった。
これを見せた時の長秀はかなりの怒りを溜め込んでいる状態で長秀の怒る時は冬のように冷たく、心を抉るような物言いとなる為に周囲からはなんとしてもこのような状況を作らないように努力しようという団結力が生まれる事もある。
「偉そうにそうした結果、お前はその為に多くの兵を家ではなく、黄泉路へと送ったという事か・・・・・・」
鼻で笑いながら長秀は能元に続ける。
「どうだ。黄泉路に送りこんだ犠牲はこれだけあっても収穫はあったか? いや、無いな。お前は結局は水原城に攻め込んで失敗し、また懲りずに同じ失敗を繰り返そうとしている」
「いえ、今度こそ・・・・・・」
「失敗するに決まっている」
長秀は反論の余地すら与えずに感情の籠もっていない声で語り続ける。
「これでは顕元殿も浮かばれないな。ずいぶんと手塩にかけて育てた弟がここまでも阿呆とは・・・・・・顕元殿を継ぐのは無理だったかな?」
「兄には追い付ける訳がありません」
胸を張って顕元は素晴らしいかったと語る能元に長秀はやれやれと短く切りそろえた髪の毛を掻きながら能元の事を哀れそうに見やる。
聞いていて馬鹿馬鹿しくなった長秀は冷たい視線を能元に浴びせて能元を遮るように少し声を上げた。
「顕元殿は父を超えようという向上心があるがそなたにはまるで無いな。これでは上杉軍でもどこの軍でもやっていけない」
「なっ・・・・・・」
「兄の背中を追いかけ過ぎて自分がやるべき事が全く分かっていない」
「・・・・・・」
全ては敬愛する兄の為と思ってやった事であった。新発田城を攻める事にしろ八幡砦を落とす為の攻撃隊に加わろうとした事。
さらにこの水原城攻めの速攻の進言、間者に騙されて行った水原城への独断での進軍。
能元が全てを思い返してみると上杉軍の為にと思った事は一度もなかったかもしれない。
もしかしたら水原城を攻める前のあの意気込みもただ兄の為にという理由にさらに理由を貼り付けただけのものかもしれない。
「お前のせいで要らぬ戦、要らぬ犠牲を払う事になった。まさか顕元殿も血を流しすぎてまで勝利するのが良いとは言ってまい」
「・・・・・・」
能元は先程のだんまりとは違うだんまりをしている。
「よくよく反省しているのだな」
あしらうようにそう言うと長秀は振り返って本陣に戻る。その背中を能元がまだだと長秀を止めた。
「某を戦で使ってはくれないのですか? この失態の責を晴らさせてもらえないのですか?」
これからまた戦になる。能元がせがむように長秀を見るが、長秀は首を横に振った。
「お前をもう一度用いれば兵は不安になる。それに万が一に備えて繁長殿が戻って来る事になっている。それまで頭でも冷やしておくんだな」
正論を突き付けられ、がっくりと能元は膝を着いた。長秀はそれだけをちらりと見てそれ以上は振り向かない。
「お前はまだくだらないものに縛られている。だから私のように目付役が付いているんだ。まぁ、意味はなかったがな。一瞬だけでも目を離した私が愚かだったよ」
最も冷たく心に突き刺さるように言い放ち、長秀は今度こそ無言で去って行った。
俯いて動こうとしない能元に声を掛けようとする者など誰もいない。誰一人として能元に温情を掛けようなどと思う者は一人もいないのだ。
結局、次の日の夜に長秀はと水原城を襲撃。
前日の戦の勝ちを引きずって油断していた水原城の兵達は為す術も無く敗走していったが、新発田城と水原城を繋ぐ背後の八幡砦を落とした本庄繁長がその兵達を倒した為、新発田城に戻れた将兵は十数人で残る者達は降伏した。