女ルシェに転生して2020年の東京で運命ごと『かえる』!!   作:エマーコール

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どうもこんにちは!……え?タイトル?き、気のせいです(汗

さて、とうとう帝竜戦に突入!原作と違って10班のみなさんもいますよ!

あ、今回から帝竜戦など一部では三人称視点で書かせてもらいます。その方が、なんかいいかもしれないので。

それでは、26Sz、どうぞ!


26Sz とある帝竜の超電磁砲

 彼らは走る。

 いろんな人の想いを、意思を背負って。

 

「……まさか、こうして他の班の人たちと戦えるなんてね」

「どうしたんですか?ナガレさん」

「ううん。……なんか、頼もしいんだ。キミたちのことがね」

 

 ナガレは照れくさそうに笑う。ロナも、どこか照れていたが、今はそのようなことは言っていられなかった。

 相手は強敵。ロナ自身の『隠れている力』が身体を震わせ、強敵ということを確認していた。

 

「……油断せずに行きましょう。そして、全員で帰るんです!」

「うん!……『ヘマするんじゃねェ!しくじったら承知しねェぞ!』」

「なんすかそれ……ガトウさんのまねですか」

 

 笑っていたのもつかの間。

 遠く、だが、近くも感じるところからレーザーの発射音が聞こえてきた。

 全員、一瞬にして真剣な表情を浮かべる。

 

「……行こう!!」

 

 ナガレの合図とともに、今回の帝竜、ジゴワットの元へ。

 まるで古代の戦車のような形をした帝竜は、やはり、非常に危険な存在と告げている。

 

「んじゃ、先にこいつをかけとくぜ!コード強化……」

「ストップ!ジョウト!!」

 

 だが、ロナは慌ててジョウトの『ディフェンスゲイン』を抑制。

 なんとなく、いや、対峙した直後だが、ロナは感じていた。

 

「あいつ、動きが鈍いから取り付けられている砲台みたいなもので攻撃するはずだ。それも、(サイキック)みたいな『精命力』を使った技で。ジョウトのソレは物理的なダメージだけだろ。……ほとんど意味ないはずだぜ」

 

 冷静に分析しつつロナは告げる。ジョウトは「先に言えよ」とでも言うような顔になったが素直に従う。

 

「じゃあさっさとぶっ壊すぞ。コード強化! ATK、スタート!」

 

 その合図と共に、先に10班が突進する。ロナはヒカイにも目を向けた。

 

「ヒカイさんもカウンターするより、そのまま殴りに行った方が良いと思います。恐らくあの威力だと……カウンターはある程度控えておいた方がいいと思います」

「……ふっ。了解だ。攻め込むとしようか」

 

 ロナの指示にヒカイは笑みで返答し、同じように突進していく。

 ロナは自分の『記憶』に疑問を抱くが、今は考えている暇はない。

 

「……となると……俺が注意を退いたほうがいいか……それと……」

 

 二人にはあまり被弾しない方がいいと思ったロナは飛び込み、ジゴワットの側面へと走りながら銃を構える。

 先にナガレとキカワと交戦していたジゴワットの砲台の一部が、ロナのほうに標準を向ける。

 

「っ!」

 

 ジゴワットの射撃攻撃だ。ロナ素早く身を翻しながら攻撃を避ける。

 雷が弾ける音と共に、先ほどロナがいたところに電弾が弾ける。

 

「やっぱあの感覚……サイキックの魔法と似たようなやつか!」

 

 ロナは受け身を取りながらも、射撃でジゴワットを引き付ける。

 

「いいよロナ! 追撃で!!」

 

 更にキカワが果敢に走り込み、ジゴワットの顔面に向かって双銃を乱射。怯んだ様子のないジゴワットは牙に電撃を溜めて、そのまま突進。

 

「やっば、きゃあっ!!」

 

 巨体の一撃にキカワは吹き飛ばされる。

 

「キカワさん!!」

「ロナ!前!!」

 

 気を取られたロナに対し、即座にナガレの声がかかる。はっとしながらもジゴワットの方に向くロナ。

 そこには、電撃を溜めたジゴワットの砲台の一つが、標準を定めたような体勢が見えた。

 

「―――グモアアア!!」

 

 ジゴワットの咆哮と共に、ロナに向かって凶射。『エイミングショット』。ロナ達の使っているソレとは比べ物にはできない威力が、ロナに一直線に炸裂。

 身体を強張らせての防御は間に合ったものの、大ダメージは免れず、吹き飛ばされる。

 

「っつう……!!」

 

 痛みに耐えながらも、ロナも反撃に移る。手に冷気を溜め、一直線に突き出す。

 

「『突壊の氷刃(フリーズ)』!喰らえ!!」

 

 寮てから威力の伴った氷刃弾を発射。双方の『フリーズ』はジゴワットの砲台の一つに直撃。……あまり目立った外傷はないが、確実に効いているはずだ。

 素早く回復に回ろうと、今度は自分の身体に手を当てるが、何かに気づく。

 

「……あ、あれ……?」

 

 ロナは自分の身体に違和感があるのを確認できた。先ほどのダメージがほんの少しだけ和らいでいるような、そんな感じだ。

 

「……まさか、ジョウト?」

「さっさと行って来い。援護に回るぜ」

 

 ジョウトはジゴワットに目を向けながらアゴで帝竜へと促した。ジョウトの手は緑色に輝いており、手から電線を模したような紐がチーム全体に行き渡っていた。

 

「……あぁ!」

 

 ジョウトによる『リジェネレーター』の支援を受けながら、ロナはそのまま、さらに『フリーズ』を形成してさらに追撃をかける。

 そして、ロナと違った方向にいるナガレは神経を集中させて、納刀している刀に手をかける―――

 

「居合―――『フブキ討ち』!!」

 

 斬り抜けながら、氷気を纏った一閃を繰り出す。

 同じような属性攻撃、しかも、ジゴワットにとっては致命打ともいえる攻撃に、一瞬、ほんの一瞬だが、怯んできている。

 

「そこだなっ!」

 

 ロナやナガレが作ってきた凍傷部分に、ヒカイは抉るように殴りかかる。さらに連撃。息を突かせない重い攻撃が炸裂する。

 

「まだ行くぞ―――」

 

 ヒカイが構えた直後。

 

「グモオオオオ!!!」

 

 ジゴワットが吠える。

 

 同時に、『放電』した。

 

「何っ!!?」

「ヒカイさん!」

 

 強力な電撃に膝を突くヒカイに呼びかけるロナ。

 

「ぐっ……すまんロナ、回復を頼む……!」

「っはい! 『治療の奇跡(キュア)』!」

 

 ロナは『キュア』を発動して回復させる。

 ジョウトのは持続性はあるが、一気に回復するには心許ない。だがロナならば戦闘中の傷を一気に防ぐことは可能だ。

 

「大丈夫ですか! ヒカイさん!」

「ナガレ殿……すまん、格好悪い所見せてしまったな」

「いえ……気にしないでください!」

 

 ナガレが声を掛けつつ、お返しと言わんばかりの一閃がジゴワットを斬り付ける。さらに追撃を掛けようと、ロナとキカワがそれぞれの方向から走り込む体勢になるが……。

 

 その時だ。ジゴワットが四肢を踏み込み、全員に標準を向けるような構えを取る。背中のひと際大きい銃口が向けられる。

 

「……っ!!」

 

 ロナがジゴワットから感じた強烈な殺気。

 凌がなければ……絶対に―――!

 

「……全員、防御を固めろ!!!」

 

 ロナの叫びに、全員が一度下がり、守備体勢に入る。

 

 直後、ロナの頭の中に、何らかの『映像』が入る。しかしジャミングに掛けられているかのように、何も見えない。

 

「(……何だ、この頭の中から響く感じ……怖い……けど……)」

 

 ロナが無意識、かつ手を伸ばす。『映像』に見覚えがあるようで、何かを準備している。

 その間に、ジゴワットの『主砲』はチャージを開始、さらに、完了まで進み―――砲身から強大な雷撃が迸る。

 

 見るだけで、全身が危険信号を発するような圧だ。だが―――ロナは防御をしていない。

 

「……おい!?ロナ!お前防御―――!!」

 

 

 

 

 誰かの叫びが間に合わない。ジゴワットの砲身から強力な雷撃の照射が一気に放出。ジゴワットの『超電磁砲』が全員を薙ぎ払う。

 

 

 

「ぬぐぅっ……!」

「くそがぁ……!」

「わああ!!」

「これは……!」

 

 

 防御を固めていたのにも関わらず、痛烈な一撃をもらい、膝をつく。

 

「……ぐ、くぅ……みんな、無事か……!」

 

 ナガレは震える手でポケットからアイテムを取り出し、地面に叩きつける。『ヒールエアロ』だ。応急処置ながらも、優しいマナが全員に与えられる。

 もしも防御していなかったら、回復すらも出来なかっただろう。ロナの指示に感謝しようとナガレは声をかけようとしたが―――。

 

「こっちは無事……でも……ロナは?」

 

 キカワの言葉に、全員辺りを見渡す。だが、その中に、ロナはいなかった。

 ロナは、この場にはいなかった。

 

「まさか……!」

「く……ロナ!」

 

 落ちたのか?ヒカイとナガレはそう思った。ジョウトも、キカワも、そう思った。

 

「……ロナ!? 返事をして!!」

「ちっ……!あのバカ!!」

 

 

 だが―――ロナだけが出来ることが、あった。

 

 

「こっちだぁぁ!!」

 

 その声が聞こえた途端、ジゴワットの副砲の一部に銃弾と影が飛び掛かる。

 銃を撃ち終えたロナが身を翻しながら、ナイフを突き立てにかかった。マナを込めた一撃が副砲の一つを破壊しようと貫こうとする。

 

「ゼロ距離なら……! 焦撃の灯火(フレイム)!!」

 

 そこに追撃をかけるように、炎が荒ぶる。零距離で放たれた炎撃は、副砲の一部を破壊した。

 ロナは破壊を確認すると、全員の元に降り立つ。

 

「ごめん、心配かけた。……俺はこの通り無事」

 

 そう声をかけたロナは、不自然なほどに無傷だった。

 

「ロナ……!」

「ちっ、心配して損したぜ!」

 

 ヒカイとジョウトがそれぞれ言う。

 

「……待て。テメー棒立ちだっただろ。さてはお化けか?」

 

 実はジョウトはあの時、ロナが喰らった光景を見ていた。けど、その時はロナは防御を一切固めていない。むしろ、棒立ちのような状態だった。

 

「お化けってヒドくねぇかジョウト!? 俺はなぁ……!」

「二人とも! 理由は後で聞くから、口を動かすより追撃するぞ!」

 

 ヒカイが率先して行動する。突っ込んでいくヒカイに、ロナは追従し、ジョウトも支援の体勢に入る。

 

 この状態から、どうやってここまで攻撃に転じたのか? 答えは曖昧にされたが。

 

「……なるほど」

 

 その中で、キカワはなんとなく察していた。

 もしかしたら、自分だけはうまく標的から外れていて、そこから攻撃に転じた。そう考えれば辻褄は合う。

 キカワもトリックスターだから分かる。『ハイディング』という気配隠しの技、そこから『ブッシュトラップ』を使ったカウンターを仕掛けたのだと。

 だがあくまでも気配隠しだ。広範囲のレーザーを避けられるような技ではない。無傷なのも妙だ。だが―――

 

「確かに……今はそういうのは後だね!」

 

 キカワも同じように銃を構えて回り込む。その姿を確認したヒカイは鋭い呼吸で息を整える。先ほどのラッシュである程度の『D深度』が溜まっている筈と思い、一撃を繰り出すために踏み込んだ。

 

「守りを開け、『スピネイジブロウ』!」

 

 ジゴワットの他の副砲に二発。そこにナガレが走り込む。

 

「抜刀―――『トンボ斬り』!!」

 

 身体をひねらせ、マナを使って勢いよく衝撃波を飛ばして副砲を曲がらせる。

 

「まだ終わりじゃないよ!」

 

 更にキカワの射撃による追撃。畳みかけられたジゴワットはついに怯んだ。だが先ほどの一撃は―――

 

「―――グ、モアアア……!!」

 

 大きく吠えるジゴワット。後退しながらも先ほどの四肢を踏み込む構えを見せる。また、『超電磁砲』を撃とうとする気だ。

 

「チッ……まじか……!」

 

 ロナは右手にマナを集中して、急いで回復しようとするが、全員一気に回復できるほどの量を持っていない。

 防御は無理だ。全員に焦りの表情が見える。次に喰らったら耐えられない。

 

「くそ……俺のせいで……」

 

 予測できなかった動きに、ロナは奥歯を噛みしめる。その直後。

 

「まぁ、要するに止めとけってことだろ?」

 

 誰かが言った直後、ジゴワットの動きが一瞬だが止まる。ロナとヒカイは何度も見てきたから分かる。

 ロナは無意識に、そうした本人を見る。

 

「……ジョウト?」

「お前が致命打(クリティカル)与えまくったせいで、介入されちゃってんの。帝竜のクセに、ざまーねーな」

 

 いつも通りの軽口を叩きながらも、ジョウトはマナを込めて手元にディスクのような、小さな円盤を出現させる。

 

「コード変更、FRFI………check!!」

 

 ジョウトの『マッドストライフ.X』が発動。円盤を投げつける。ヒットした途端に、ひどく耳障りな音がしてこの場にいた者、ジョウトも含めて顔をしかめる。

 

「チッ、うっせーったらありゃしねぇ。けど―――自滅しな」

 

 ジョウトが指でキーを叩くように振りかざす。その言葉に反応するように―――

 

 

 

 

 

 ドゴン!!!!

 

 

 

 

 『超電磁砲』が、ジゴワットの主砲で爆発。

 主砲が欠け、ジゴワットの『切り札』が撃てなくなったうえに大きなダメージが目に見えて分かる。大きく怯んだジゴワットを確認して、ジョウトは叫んだ。

 

「今だ!やっちまえ!!」

 

 その声に、全員がうなずく。

 

「……あぁ!!ロナ、『フリーズ』撃てるよね!僕がそれに合わせる!」

「はい!『突壊の氷刃(フリーズ)』!!」

 

 ロナがありったけのマナを両手に込め、連続で発射する。弾けた氷のマナが周囲に漂う。

 

「いいぞ!居合―――『風林重ね・氷壁』!!」

 

 さらにナガレが追撃。衝撃で飛び散ったマナを、自身の刀にマナを加算させてさらに追撃を加える『風林重ね』で追撃をしかける。

 

 そしてヒカイが拳を握り、キカワが両手で銃をしっかり支える。

 

「止めだ……!殴り撃て、『ダブルフック』!」

「仕留め撃つ!『エイミングショット』!!」

 

 ヒカイの強烈な打撃、キカワの痛烈な射撃が、一直線にジゴワットに刺さる。

 彼らの『意思』が籠った一撃の数々が、ついにジゴワットに膝をつかせた。

 

 

「――――――オオオ……」

 

 

 ジゴワットが大きく吠え、せめて最後の一撃を撃とうとして、ロナに砲身を向けてくる。だが、ジョウトが割り込むように入ってくる。

 

「……仕舞いだ。……せめて失敗者の弱い一撃で安らかに逝っちまえ」

 

 まるで野球のストレートのように、ジョウトはチャクラムを投擲。

 この中では一番非力な一撃だ。

 けど、それは、限界に近づいているジゴワットにとっては、ただの致命傷。

 何よりも……ジョウト本人は気づいていないだろうが、これもまた『意思』の一撃だ。

 

 チャクラムがジゴワットにめり込むと、ジゴワットの動きが止まり、ゆっくりと地に伏せて…………それっきり動かなくなった。

 

「……ほいっ。お仕事終了ォっと」

 

 チャクラムを抜き取りながら、ジョウトは、ちょっとの罪滅ぼしと共に勝ち鬨を上げた―――

 

=======視点切り替え=======

 

 

 ……やったんだな。俺達。

 ……けど、ウォークライとは違って素直に喜べなかった。

 ……だってよ、いろんな人達を失ったんだ。

 

 その中には、リンさんの大事な人も、ガトウさんもいた。

 

 悲しみは、勝利より大きかった。

 

「ロナ」

 

 …ヒカイさんが俺の肩にそっと手を乗せてきた……

 

「泣きそうな顔をするな。……かわいい顔に、泣き顔は似合わんぞ?」

 

 ……るっせーな。俺男だよ。心だけ。身体は完全に女だけど。そんなこと、一言も言えないけど……。

 

「……しかし、さっきのは一体なんだ?」

「……あぁ。さっきのアレ、ですね」

 

 俺は頭に手を当てながら、回答する。

 

「……えっと、『デコイミラー』を張ってそれに注意を引かせて、そこから『ハイディンク』と『ブッシュトラップ』の連携です」

 

 もうあの『映像』は見えない。何か大事なことだったのだろうか。

 大事と言えば……そうだ。

 

「……正直、長引くと消費がかなりきついかなって思ったので、短期決戦を挑もうとしたんです……けど」

 

 ……そうだ。俺は一つ、間違いを起こそうとしていた。

 

 

 あの時、俺は攻撃を仕掛けてしまった。

 もしこの時、攻撃せずに『キュア』でフォローをしておけばあの強力なレーザーを凌げていたはず。

 二回来るとは正直思わなかったせいだ。

 

 ……それのカバーを行ってくれたのは、ジョウトだ。

 ジョウトがいなかったら、俺達は今頃、ガトウさんと再会しちゃってただろう。

 

「……」

 

 ……ジョウトはまだ、ジゴワットの死体を見ている。

 その死体からナガレさんたちは生体サンプル代わりに素材を取っている。……やっぱり、あの人たちも素直に喜べないみたいだ。

 ……みんな、やっぱりキツかったんだ。俺だけじゃない。

 

 けど……さ。

 

「……あのさ、ジョウト」

 

 ジョウトに声を掛けようとして、ゆっくり歩み寄る。反応はない。

 

「……」

「…………」

 

 ありがとな、ごめん、大丈夫か、どれも言えない。どれを言っても、響かないと思ったから。

 ジョウトは、自分自身をまだ許せていないから。どれを言っても多分、意味ないと思う。

 

 

 けど―――

 

 

「ジョウト……やっぱお前、最高の……『友達』だよ」

「……ロナ……」

 

 あ、振り返ってくれた。……ちょっと暗い顔だけど、いつもの事だし、あえて気にしない。

 それに、また名前で呼んでくれた気がして、嬉しい。

 俺は手を少しかかげ、言った。

 

「……だから、さ。もう抱え込んでるなよ。ジョウトは皮肉を言うのが一番なんだからよ?」

「……バーカ。誰が、そんな毒舌キャラと認識してんだよ」

「俺だよバーカ」

「……るっせーな」

 

 笑った。俺も、ジョウトも。

 ジョウトも、俺と同じように手を少しかかげる。

 

「……ま、今度ヘマしたら、また頼むぜ?ジョウト」

「フン。まーたオレのありがたみを知ったか……よっと」

 

 パシンと、ハイタッチ。……うへぇ。ちょっとは手加減しろよ。手が痺れちまったよ。

 ……ははっ。けど、悪くはないもんだな。生きてるって、感じでさ―――

 

 ……すみません。ガトウさん。でも、ありがとう。必ず、悔いの残らないように、生きますから―――

 

「……ん?」

 

 何らかの異変に、ナガレさんは気づいたようだ。

 直後に、異様に焦げ臭い匂いが徐々に充満してくる。

 

 ……なんだ? 猛烈に、嫌な予感がする……。

 

「……みんな逃げろ!!電磁波で、ジゴワットが爆発する!!」

 

 えっ!?

 

「やっべ! 逃げるぞジョウト!」

「はぁ!? なんだよこの展開!!」

 

 ジョウトの言う通りだ!なんだよこのしまらねぇ爆発オチって!!

 俺達は一目散にこの場を後にした! 爆発に巻き込まれないように!

 ……チクショー!なんかしまらねぇ!死んでも邪魔するのかジゴワットー!!

 

 

 

 

―――ドオオオオオン!!!!!!

 

 

 

 

 

===============

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ヒカイさん、ひとついいですか?」

「何だ?」

「……一体、どれだけ経ちました?」

「……まだ10分しか経ってないと思うが?」

 

 嘘つきィ!!絶対1時間、いや、それ以上経っているとおもうっつーの!!

 

 ……俺?……あの後数日後に例の如く、都庁の外の広場の真ん中で正座で説教喰らっているんだよ!!ほんとしまらねぇ!!

 ま、今回はジョウトもいるからそんな辛く……嘘だよ!辛いよ!!主に精神面で!!

 

「つーか、ほとんどロナに対しての説教だろーが!なんでオレまで巻き沿いなんだよ!!」

「……そう言えばそうだな。よし、ジョウトは立ってよし」

「よっしゃあ!!」

「裏切り者ー!!!」

 

 なんでだよー!!!何で俺にしか被害喰らわないんだよ!!……確かに殴ったことは悪かったって思ってるって!もう、勘弁してください!!

 

「あぎゃあ!!」

 

 おぉぉう! ジョウトが立ったと同時に足吊ってやーんの。しかも盛大にコケてるし。あーこれ録画しておきたいものだな。

 

「……あ、ヒカイさん!後ろにミイナとミロクが!!」

「そのような嘘では騙されないぞ」

「い、いや……マジマジ……オッサン、マジ後ろ……」

 

 ジョウトがダウンした状態で指差す。……ほんとどっかしまらない。いろいろと。

 ……てか、よく考えると、ジゴワット戦後なんだよな。……なのに、もうお祭り気分で、あの緊張感はどこへ行ったのか。……いや、ずっと緊張しっぱなしだったら、ダメだよな。いつか力入れすぎてどこかで自爆しちまうかもしれない。

 ……そう考えると、説教も……

 

 だめに決まってるでしょーーー!!!こんなの公開処刑ですって!!

 

「え、えーっと、ちょっと、いいか?」

「あぁ。説教中だが気にせず」

 

 気にして!!お願い二人とも気にして!!いや、気にしたら気にしたで俺は都庁から、いや、天球儀から真っ逆さまなので気にしない……いややっぱり気にしてくれ!!

 

「……ナツメ総長からです。……補給部隊の到着が遅れているので、13班の方たちが首都高に見に行ってもらいたい。とのことです」

 

 ミイナが少し申し訳なさそうな顔でそう告げた。

 

「ナツメ……さんが?」

 

 ……でも、結構マトモ。だよな。うん。……あんな嫌な命令じゃない。非常にマトモな命令だ。

 俺たちに回ってきたのは、リンも含めて負傷者が多数いるからだろう。……確かに、一秒でも早く見に行ったほうがいいよな。

 

「10班のみんなは別行動中でさ。お前らに頼むしかないんだ。……やってくれるよな?」

 

 ミロクが俺たちに確認を取る。全く、もちろんだって。

 

「よし!じゃあいきま……あぐぁあああ!!!!」

 

 あああ!!足痺れたぁ!!!畜生!!大きく立ち上がったからだ!!!ぎゃああ!!

 

 

 ちっくしょう……!まじで、まじでこれがあんな緊迫した後なのかよ―――!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ななドラ知らない方向けに、都合上ほとんど説明できなかったスキルの説明。

『リジェネレーター』→ハッカーのスキル。使用後、一定ターンの間、ターン終了時に少量回復する。20Ⅱでは産廃スキルとなりました。
『デコイミラー』→サイキックのスキル。これを使用すると、使用者の代わりにダメージを受けてくれる『盾』が貼られる。ジゴワット戦だとチャージしたタイミングで使うとサイキックだけ無傷でやり過ごせる凄い盾。ちなみに掛け声としては、『弱固の写し盾』。もちろん、『ルシェかえ!』限定の掛け声だよ!
『トンボ斬り』→サムライのスキル。抜刀状態限定。飛行系統に特攻ダメージ。
『ダブルフック』→デストロイヤーのスキル。D深度2以上が条件。攻撃と同時に喰らった相手の攻撃力を下げることができる。ちなみに『スピネイジブロウ』は防御力を下げる。
『マッドストライフ.X』→ハッカーのスキル。ハッキング状態の敵限定。最速で発動し、そのターンだけ、自分もしくは他の敵に攻撃することが可能。帝竜戦だとハッキングしにくいのでなかなか活用する機会ないかも。

多すぎた……。あと、ちゃんと説明あってますよね……?
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