運命は偶然か、必然か。   作:雪ノ桜

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いや、もう申し訳ないネ!

言い訳どうぞ↓
運命の期末テストがあって、わやわやしてたら白猫で新イベきちゃうしfgoは境界コラボきちゃうしてんやわんやしておりまして、、、

まあ、今回は少ないですし、お話の内容もハードじゃないので気軽にどうぞ〜




対面

今日で客人来訪から早2日、私がラントを訪れてもう4日が経った。

 

2日前の、客人を迎えに行った後…邸に着いて兵士達の介抱をした後、アスベルとヒューバート、そして今回は私もアストンさんに呼ばれていた。

 

 

 

 

 

 

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「珍しいな。フィオナが呼ばれるなんて。」

 

「うん。と言うより、初めて呼ばれたんじゃない?」

 

執務室へ向かっている最中、客人の来訪と共に慌ただしくなっている邸を見ながらそんな会話を聞いていた。

確かに彼から私を呼ぶことは初めてだ。

 

でもまあ、呼ばれたのは間違いなく()()の時の事だろう。

皆まで言わずとも、大体の察しはつく。

 

「さあどうかしら…取り敢えず、貴方達2人はこっぴどく叱られるかもしれないわね。」

 

「や、やめてよそんなこと言うの…怖くなってきちゃった…」

 

「まったく、ヒューバートはビビりすぎだぞ。フィオナも脅かすこと言うなよ」

 

「あら、そう。それは良いけれど、もう扉の前よ。ノックしたらどう?」

 

重々しい溜め息と共に、アスベルはノックしようとする。けれど寸前で躊躇うようにその手を止めた。

 

「…兄さん?」

 

「なんか、今日のはものすごくイヤな予感がするんだよなぁ…」

 

コンコン

 

「ちょっ、フィオナ!?」

 

「戸惑っていても進まない。叱られるのならば叱られて。私はそれを聞いて、今後どの様に貴方達を見守るか決めるから。」

 

アスベルはジト目で私を睨み付けた後、諦めたかのように項垂れてからドアを開けて部屋に入っていった。

 

 

 

 

 

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そして説教は凡そ1時間弱かかった。アスベルは特に反論した内容で怒られ、ヒューバートは普通に危険を冒したことについて怒られていた。

 

(アストンさんもよく飽きずに叱り続けられるわね。)

 

こうしてみると、如何にアストンさんが彼等を心配しているか伝わってくる。

けれど、1つだけ解せない。

 

『貴女もまだ子どもなのです。()()()()()無理は2度としないでください。』

 

何故家族でもない私の事を気に掛けたのか。それが1番解せない。

しかも言われたのはその一言。私を呼んだのは恐らくアスベル達が叱られているのを見て私に正しい判断をしてほしいと言ったところだろうか。

 

「…ねえ、アスベル」

 

「ん?なんだフィオナ?お腹空いたのか?」

 

今が丁度御昼時だからか、アスベルはそんな事を聞いてきた。

 

「いいえ、お腹はまだ空いていないわ。それよりも、何故アストンさんが私に気を掛けてくれたのか判らなくて。」

 

うーん、とアスベルは軽く考える。

きっと彼ならば判るだろう。私とは考えるものは根本的に違うから。

 

「親父がフィオナを心配したのは…正直、オレにもわからないな。だけど、見ていて心配になったんだろ。きっとな。」

 

(…心配?何故、私なんかの心配を…)

 

「あ、フィオナ、今「何で私なんか」って考えたでしょ?」

 

「…どうしてわかった?」

 

「だって、フィオナ、考えてる時の顔が内容によって変わるんだもん。ボク、そういうのは鋭い方だと思うよ!」

 

えっへんと胸を張るヒューバート。

そんなに胸を張ることでもないと思うのだが…

 

「おいヒューバート、なんかいい作戦ないか?せっかく王都からお客さんが来てるんだ、ここは一緒に遊ばないと!」

 

そう、今何故彼等が近くにいるのか。それは王都からの来客と遊びたい、という欲からなるものだった。

いや、例えその欲が無かったとしても私は近くにいなくてはならないのだが。

 

「フィオナ、アスベルは何をしているの?」

 

「あー…王都から来たお客さんと、遊びたいらしいわ。けどアストンさんが近寄るなって言ったからどうやって近寄るかって考えてるとこね。」

 

「お客さん、いい人?」

 

じっと私を見つめるソフィ。

 

「いい人ね…それは判らないわ。会ったことはないんだもの。」

 

そっか…と残念そうにソフィは今度はアスベルを見つめる。そしてうーんと唸って止まない彼に近寄り、隣に座った。

 

(客人なんて、私には関係のないことね。接点があるわけでもないし、そこまで気にする必要もないわね)

 

ただ、気掛かりな事がある。

橋で襲われた時に亀車から降りて来たあの男…恐らく客人の従者だろうか。

穢れのないくらい恐ろしい野望を持っている。そしてそこそこ腕が立つだろう。

もし私達に刃を突き立てる事があるのならば…容赦はしないし、最悪殺してでもー

 

「おーい?フィオナー?」

 

「…?どうかしたの?」

 

「いや、親父が呼んでるぞー?」

 

またか…一体、私に何の用があるというのか。

窓際に立っていた私はその反対にある扉へと歩を進める。

フレデリックが待っているところ、彼に呼ばせたのだろう。

 

「フィオナ様、お時間宜しいでしょうか?」

 

「アストンさんが、私に用があると聞いたのですが?」

 

「はい、その事でお呼びいたしました。」

 

「分かりました。今参ります。」

 

屋敷の中の移動、別段外に行く事でもないだろうと思い、ローブと腰に掛けた乾坤剣をアスベルに預けた。

 

「アスベル、呉々もこれは使わないように。貴方じゃ無理があるから。」

 

「そんなの流石に俺でもわかってるよ。きちんと預かってる。」

 

「いざとなれば、ぼくか後で来るシェリアが預かっておくよ。」

 

「ええ、お願いするわ。」

 

そして私はフレデリックと共にアストンさんの基へと向かった。

ただ、行った事は後悔したのだが。

 

 

 

 

 

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..

 

 

「…何故、こんな事に?」

 

1人貸し与えられた部屋で溜息を吐く。

私の沈んだ心とは反対に、今日の天気は快晴。本当に憎々しいくらいだ。

この天気の所為で、と私は天候まで恨む。

 

 

 

 

アストンさんの部屋に着いた途端、本題に入った。

 

「フィオナ殿、お客様…リチャード様と、御対談されて頂けませんか?」

 

「…は?」

 

客人、リチャードという少年と会えだと…?

抑、私は権力など()()()()()()()に興味はない。それはアストンさんも理解している筈だ。なのに何故私に会って欲しいなど…

 

「…何故です?アストンさん、私はそういったものに興味など無いと3年前に一度伝えている筈ですが。それに、相手側は対談を望んでいるのですか?」

 

「…フィオナ殿。どうかお許し願いたい。これは、私の独断です。リチャード様には何もお伝えしておりません。それに勿論、貴女が権力などの政治的脅威なるものを望んでいない事も、重々承知した上での頼みなのです。」

 

ならば何故、と余計に探りを入れたくなるのを堪える。

アストンさんがここまでなるのも珍しい。

 

「…問いますが、アストンさんは何故私に会って欲しいと?相手はただの一貴族ではないのですか?」

 

「それは私の口からよりも、御対面して頂いてリチャード様本人からお聞きになられた方が宜しいかと。」

 

ふと考える。客人は割と曰く付きの人物なのではないかと。

アストンさんが手を焼いているのには理由がある筈だ。訳も無く私に頼み事もする筈がない。

私を頼るしかないのだろうか。

 

「…はあ、判りました。アストンさんに免じて、会ってやりますよ。」

 

「本当ですかフィオナ殿!?」

 

「ですが、もし対談して権力が云々など出てきた場合、即刻帰らせて頂きますので。」

 

では、と去るように踵を返した。

会うのは丁度良い3時頃が良いだろうか。そんなことを考えていた。

けれど。そのまま返してもらえる訳も無く。

 

「フィオナ殿、その服では流石に相手に礼を欠いていると思います。なので、勝手ながらも着替えを用意させて頂いたのでお着替え願えませんか?」

 

「…は?」

 

 

 

 

 

そして、今に至る。

私には似合わない翡翠色のドレス。肩は肌蹴ているタイプのドレスで、胸元には赤く輝くルビーで装飾が施されている。そのルビーを飾る縁は金細工でできていた。肩のやや下から袖が始まり、袖口は内肘のやや下あたりから何段もの真っ白なフリルが連なっている。裾は両端から袖口と同様にフリルが見えていた。

靴も勿論、ドレスと似たような装飾で、色は私の髪の色と同じだった。

髪はバッサリと切ってしまっていたので残念ながら結う事はなかった。だがその代わりにバラバラだった毛先を綺麗に整え、横髪には華を、と言うように簡単な装飾がされている。

 

こんな格好、誰にも見せたくないと思った。

ぶっちゃけた話、似合わないからだ。アスベル達に見られたなら最後。顔を合わせたくない。

 

もう何度目かも判らない溜息を吐く。

確か、ノックをしたら会いに行くと言われていた。なら、もう少し心の準備をー

 

コンコン

 

…させてくれる程、現実は甘くないな。

 

 

 

 

 

「おお、フィオナ殿…とても良くお似合いです。」

 

「こんなの後生です!二度と着たくありませんっ!」

 

呼びに来たメイドと共にアストンさんが待つ1つの扉へと着くと、言われた言葉に思わず叫んでしまった。珍しく声を荒げたのが珍しいのか、又は顔を真っ赤にしながら弁明する私を見て可笑しくなったのか、アストンさんは盛大に笑った。

 

「わ、笑わないでください…!」

 

「いえいえ、余りにも可笑しいものですから。いついかなる時も冷静でいて、凛としている貴女が衣服を変えるだけでこんなにも、年相応の可愛らしい娘になってしまうのですから。」

 

その時、私の顔がボンと音を起てて蒸発した気がした。お陰で軽く目眩がする。

 

「いや、フィオナ殿はこのような機会に慣れるべきなのです。歳の近しく、立場も似たような方と対談される事は貴女にとって良い経験になるでしょう。」

 

さあ、御手をお取りください。

アストンさんは私に手を差し伸べた。エスコートしてくれるようだ。

まだ服に慣れず恥じらいながらも、私はその手を取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

広く美しい庭園。

正面玄関の真反対、つまりは家の裏手に位置するこの庭園はアスベル達でも入るのを規制されているらしい。何でも、花を枯らしかねないからだそうだ。

色取り取りの季節にあった花。聞けば、全て庭師の手を借りること無くアストンさんが育てたと言う。

 

エスコートされたまま花のアーチを私達は進んで行く。

緑と花の色の調和は、見事という言葉の他見つからない。

そしてふと、アストンさんは歩みを止めた。それに伴い私も自然と止まる。

 

「フィオナ殿、少々宜しいでしょうか?」

 

「?どうされましたか?」

 

格好にも慣れた私は普段通り聞き返す。

アストンさんの面持ちは不安を交えたように見えた。

 

「リチャード様は、余り他人を信用されておりません。」

 

「成る程、()()()私を呼んだのですね。」

 

「はい。利用してしまうようで申し訳ありません。」

 

私は首を振って否定した。

そして、理解した。何故私を会わせたがったのか。

 

「いいえ。良いのです。私で良ければ、お手伝いいたします。」

 

アストンさんは一言、「ありがたい」とだけ言って、アーチのその先へ進んで行った。アーチの先には白い日除けがあり、そこに小さなテーブルや面と向かって話せるような椅子が置いてあるらしい。

ならば、この先にいるのは客人だろうか。

私は敢えて歩を進めずに、アーチに軽く凭れ掛かって待つ事にした。

 

此処からは会話が聞こえる距離。

呼べばすぐに聞こえるし、会話も聞き取れる。

私はそっと耳を澄ませた。

 

「リチャード様、少々お時間宜しいでしょうか。」

 

「…アストン。僕に何か用?」

 

「はい。会ってほしいお方がいるのです。」

 

「…僕に、会ってほしい?どうせ権力者だろう?僕は会いたくない。」

 

「いいえ、貴方と同じような立場のお方です。私の独断でお願いしてみたところ、快く了承して頂けました。」

 

…渋々、の間違いではないのだろうか。

 

「僕と同じ立場?他国の貴族なの?」

 

「それはお会いして頂いて、御本人にお聞きしてみては如何でしょうか?」

 

「…わかった。いいよ。会う。」

 

「ありがとうございます。さあ、こちらへ。」

 

凭れていたアーチから離れ、背中に付いた少量の葉を払い、軽く俯き目を伏せながら歩を進める。

丁度客人の見えないアストンさんの背中の少し前で立ち止まった。

 

「ご紹介します。此方はフィオナ・ハーティス殿。」

 

名を呼ばれ、顔を上げ客人を見据える。

 

 

 

その時、私の中の時が止まった気がした。

胸の奥の何かが、掴まれて離れない。

目が釘付けになった、と言うべきだろうか。

 

そして後に知る事になった。

これは、これが私の【一目惚れ】で、【初恋】の始まりだったと。

 

 

 

 




フィオナの本名は

フィオナ・ハーティス

と言うのです!日本風の星光たる秘境には少し珍しい姓です。
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