真剣で私に恋しなさい ACC (アドベントチルドレンコンプリート)   作:ヘルム

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策の出し合い

地上

 

百代「…なんだ?アレは…っ!?まさか」

 

百代は、自分の祖父が似たような技を使うのですぐに気づいた。だが、川神鉄心は隕石を宇宙から呼び出したのと違い、まるでいきなり複数の隕石が出来上がったかのように、それは降ってきた。

 

百代「なんだ?この数!くっ!川神流奥義…」

冬馬《待ってください!》

百代「!?」

隕石を出した瞬間、大和は地上に向かって勢いよく突撃していった。狙いは百代以外の全員、百代が奥義を出した一瞬を使えば、黛由紀江はさすがに一撃では無理でもそれ以外なら倒せる自身があった。

だが、突撃している途中で、違和感に気づいた。

 

大和(なんだ?なぜ攻撃してこない?姉さんの性格なら、よく知ってる。『来るなら来い、来ないなら行くぞ!』っていうタイプの人だ。だから、半ば挑発に近いあんな技を出されたら、攻撃してくるかと思った。)

 

だが、攻撃は全くこなかった。ついには隕石が墜落している地面に到着しているというのにも関わらずである。それどころか、人っ子一人いやしない。

 

大和(まさか、読まれたのか?いや、姉さんなら、読んだとしても攻撃してくる…だとすると、ちっ!やっぱり、あいつこの闘いをすぐそこで見てるのか?葵冬馬!)

 

隕石が落ちる直前

 

冬馬《待ってください!》

百代「!?」

冬馬《その隕石を迎撃しないでください!そして、ユキたちと共に逃げてください!》

百代「なんだと!?そんなこと…」

冬馬《勝ちたいでしょう?ですから、お願いします。》

百代「ぐっ!分かった。後で理由説明しろよ!」

 

そして、現在

 

冬馬《…ということで、わざと技を迎撃させ、百代先輩をチームから分断することが彼の策だった訳です。》

百代「なるほどな…まんまと、あいつの罠に引っかかるところだった訳か…」

冬馬《それにしても、少し意外でした。》

百代「何がだ?」

冬馬《いえ、彼との実力差があるとはいえ、あんなに簡単に私の要望を聞いてくれるとは…》

百代「私もピエロではない。勝つためには、お前たちの力が必要だということぐらい理解できている。」

冬馬《そうですか。》

ワン子「お姉様…」

一同『モモ先輩』

冬馬《冷静な判断が出来てて、何よりです。それと、おそらく私が助言したことにより向こうに私がここらにいるということもばれてるでしょう。そして、おそらくあなたが今していることも》

百代「問題ないだろう。どの道、一度気づかれる予定だったんだ。」

 

大和(これは、オーラジャミングとでも言うべきか?)

 

と大和は、考える。

 

大和(どおりで、葵冬馬や京の存在に気づかないはずだ。姉さんめ、自分の桁外れの気を垂れ流してこの山自体に巨大な膜を張ってやがる!

だが、この膜には一つ大きな欠点がある。それは…)

 

周りの山々の中の一つを睨みつける。

 

(大和気の発生源である人間の位置は、素人でも分かっちまうってことだ!)

 

剣を横一文字に振り抜く。

ザンと音がした。斬撃が山を突き抜けていった。

 

次の瞬間…

 

クリス「なんだ?今の音は?」

ワン子「風切り音?あ、京から電話だわ。」

京《ワン子!今私の向かい側の山にいるの?》

ワン子「え?まあ、まだ京が移動してないなら、そうだけど…」

京《今すぐ、そこから離れて!大和の攻撃が…グフっ!》

ワン子「え?攻撃って、一体どこから?京!?」

百代「まずい…逃げるぞ!」

ワン子「え?」

 

百代「土砂崩れだ!」

 

京の気絶を確認しながら、大和は思う。

 

大和(優しいな。京。もしも、あそこで電話しなければ俺に存在を気づかれなかったかもしれないのに…まあ、当然こんなの姉さんやまゆっち、それに脚力だけなら壁越えのユキなら難なくかわせるだろう。クリスもまあ、なんとかかわせるだろう。だが…ワン子はどうかな?)

 

五人は、山を自分のトップスピードで駆け抜けていた。だが…だからこそ、いざという時に、先に負わされた小さなダメージが足を引っ張る。

 

ワン子「あぐっ!」

百代「ワン子!」

 

そう、薙刀で防いだとはいえ世界最強クラスの攻撃をワン子だけは、もろに食らっていたのだ。

思わず、足がほんの僅かな間硬直するワン子、その一瞬のうちに土砂が押し寄せてくる。

 

大和「当然、そんなの姉さんが無視できる訳ないよね。」

 

百代「くっ!川神流無双正拳突き!」

 

拳を突き出す。ただ愛する妹を守るために。それだけで、土砂の波が割れていった。だが、その一瞬仲間たちから目をそらしてしまった。

その一瞬のうちに、

 

ワン子「きゃあっ!」

クリス「ぐっ!」

ユキ「うっ!」

まゆっち「っ!?」

 

ガキーン

 

と刀と大剣がぶつかる音がした。

 

大和「…これであと2人、葵、読んだのはさすがだが、俺がなんで川原全体に隕石を落としたのか、も理解しておくべきだったな…」

 

そうつぶやいた瞬間、大和の背後でワン子、クリス、ユキの三人は倒れていった。

 

百代「大和…」

 

苦虫を噛み潰したような顔で、睨みつける百代。当然である。今さっき、妹に人質のような役割を目の前の男は押し付けてきたのだ。

 

大和(キツイな…)

 

百代を見ながら、大和は思う。

だが、そう思いながら大和は言った。

 

大和「…分からないな…なんで、そこまで俺の過去を聞きたがる?別に聞かなければ、おれはあんなこと言わなかったかもしれないのに…」

 

大和『ついてくることを禁じる。』

 

百代「…そんなの決まってるだろう。」

 

拳を握りながら宣言する。

 

百代「お前が私の

 

弟だからだ!!」

 

突進していく百代、と同時に大和は大剣でまゆっちを弾き百代へと構える。

 

百代「川神流 虹色の波紋(ルビーオーバードライブ)!!」

大和「ブレイバー!!」

 

刃先と拳が衝突する。山の中の土砂崩れにより崩れていた周りの木も含め吹っ飛んで行った。

今度は、2人共距離をとらない。そのまま、高速戦闘に入る。だが、明らかに不利なのは百代だった。

一撃一撃が重い分、もしも百代にその一撃が入れば、百代は瞬間回復を使わざるを得なかった。そんな一撃を彼此10発ほど食らってる。

だがちょっとずつだが、そのおかげもあり拳がクリーンヒットとまではいかずとも、かする程度にはなった。

 

大和「(っ!さすがだな。だんだんとだが、俺に攻撃を当てるようになってきている。だが、これでもロッズの方がまだ強いな)仕方ない。」

 

大和は自ら距離をとった。

剣先に気を貯める。

 

大和「画龍点睛!」

 

剣を横薙ぎに振る大和、その切っ先から巨大な竜巻が生み出されていた。

 

百代「なっ!?ぐああ!!!」

 

その竜巻の中に巻き込まれていった百代

 

大和「さてと、これで少しの間だが時間が出来た。

 

来いよ。まゆっち」

 

まゆっち「っ!?」

 

呆気にとられていた黛由紀江はその言葉を聞いて、構えなおした。

 

大和「来ないなら、こっちから行くぞ!」

 

大和が突進していった。




今更ながら、自分の作品のタグの少なさが目立つことに気づきました。何か他にタグ候補ないですかね?
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