真剣で私に恋しなさい ACC (アドベントチルドレンコンプリート)   作:ヘルム

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出会い

1999年11月15日

大和母「大和朝メシだぞ〜!」

大和「うん!」

 

親と再会した後、トントン拍子で事態は上手くすすんでいき、すぐに帰国の予定をつけ帰ることができ、今現在、直江大和は学校に行きながら、川神市で平和に暮らしていた。

 

だが、大和は平和に暮らしていればいるほど、目を逸らそうと思っていた物が気になって仕方なかった。

 

一つは目のこと、実はセフィロスと闘って以降、目は元の焦げ茶色に戻っていたことを確認できたんだが、それでもいつ変色するか分かった物ではないので、気になって仕方なかった。

そして、もう一つはあの部屋に落ちてたレポートのことである。おそらく、自分があのレポートを見れば、今悩んでいる大抵のことは解決できるはずだ。

 

だが大和はそれをしたら、もう戻ってこれないような気がした。

 

こんな風に平和に暮らすことがもうできないようなそんな感覚が…

 

だが、結局…

 

1999年11月18日

 

遂に、見る決断に至った大和。

 

ずっと合体剣の間にしまっていたレポートを取り出し、自分の部屋にある机の席に礼儀正しくついた。

ちなみに、この大剣を楽々運び出せたことに正直大和は驚いた。

父にどうやってここまで運び出せたのか聞いても、企業秘密だと言って教えてくれなかったことは非常に気になるが…

 

大和(まあ、そんなことはいいか…)

 

大和は改めてレポートを見ることにした。

中身は英語で書かれた研究レポートであったが研究所での英才教育もあり、なんとか読めることができた。

 

1970年4月8日

 

神羅カンパニー独自で、巨大隕石を発見する。

その隕石を極秘裏に研究することにより、1970年5月8日、一ヶ月のときを経て隕石から生命体が存在することを確認。非常に衰弱している状態でこれを捕獲。この生命体を以降ジェノバと名付けてこれを指すこととする。

 

1972年6月9日

 

胎児期の赤ん坊にこのジェノバの細胞(以降ジェノバ細胞と呼ぶ)を埋め込む。

結果は成功。セフィロスと名付けられた個体は完璧にジェノバ細胞に馴染んだ。

 

ドクンとその名を見た瞬間に胸が高鳴った。

続きを読む。

 

1990年7月5日

 

セフィロス、ジェノバを観察、研究していく内にジェノバ細胞の驚くべき能力が次々と明らかになっていった。

まず、飛躍的な身体能力の向上、こと身体能力に関して言えば人間のそれをはるかに超える数値となりうる。

 

さらには、これはジェノバ細胞自体を観察していたときに分かったことであるが、不老効果もあると、推測される。

 

そして、ジェノバ自身を研究することによりジェノバには二つの能力があることが明らかとなる。

 

一つは…

 

とここで、大和は文を読むことができなくなってしまった。なぜか?

簡単なことである。これ以降は単語が難しすぎて大和が読める範疇を超えていた。

仕方なく、大和はこの文面を飛ばすこととした。

 

そして、目にとまった…いや、目にとまってしまった文題があった。

 

1999年1月9日

 

ジェノバプロジェクト始動。

ジェノバプロジェクトとは上記にあるジェノバ細胞を世界各国から取り寄せた子供達に取り込ませることによって、ジェノバの能力を持った個体を生み出す計画のことである。

 

1324人の子供たちにジェノバ細胞を取り込ませることに成功。本来ならば、2000人欲しかったところであるが、セフィロスに感づかれ断念。

 

結果、1324人中拒否反応を示さなかった個体はわずか126人という結果になった。

 

いやな予感が猛烈にしてきた。今までのレポートを見て、また、自分の目が変色するという異常事態を見て、全てが繋がってきたような感覚がした。

 

でも、違う。自分はそことは違う研究所にいて、違う研究をやらされていただけだ。こんなレポートとは全く関係ない!そう考え続けていた。

 

だが、事実とは残酷な物である。

 

止せばいいのに、続きを読んだ。

 

この126人のうち125人は目が青く変色し、超人的な身体能力を得るに至る。だが、わずか1人だけ…

 

いやだ、やめろ…

 

ジェノバ細胞を取り込んでいながら、目が青く変色せず、また超人的な身体能力をそこまで得てない個体が存在した。

 

ちがう、ちがう、ちが…

 

個体名は直江大和

 

今後はこの個体を観察、研究することをレポートの主題としようと考える。

 

ガタン

 

気づけば、大和は走っていた。

 

時刻は午前9時、ランニングを始める人も居始める時間帯である。

そのため、子供達が全力で必死に走っていても、そこまで珍しがる人もいなかった。

 

走って、走って、走り続けて

 

いつの間にか、山の最奥地にたどり着いていた。そして、ここなら誰もいないと分かった瞬間…

 

大和「…は、はははは、あははは…」

 

おかしくなって、笑い出していた。

 

詰まる所、自分はすでにあの研究所にいたときから

 

この世ならざる化け物にされていたということ。

 

自分と同じような人間はもういない。一人と残らずあのセフィロスに殺されている。つまり、

 

自分はこの世界でたった一人の

 

化け物にされていた。

 

自分と同じものは

 

イナイ。

 

そのことを理解した瞬間…

 

大和「…ああああアアァァァ!!!」

 

怒り、悲しみ、憎悪そういったものが入り混じった感情が丸ごと大和の精神を支配し、涙一つない叫びに変えていた。

 

しばらく叫んだ後、

 

大和「もう…いやだ。」

 

大和はひとりでに呟いた。

 

大和「もう…こんな力、いやだ…」

 

大和が自分の力を否定した瞬間だった。

 

昼になり、だいぶ経った後、大和はフラフラと彷徨っていた。

 

これからどうする?

 

自分には確かに帰る場所がある。けど、オレはもう父と母とも違う人種になっている。こんな気持ちを抱えて帰れるのか?

 

そんな思いを抱えながら

 

気づけば、随分と気持ち良さそうな野原に来ていた。

 

ここで悩んでいれば少しは悩みが解決するか?そんなことを考えながら、その野原に入っていった。

 

すると、

 

「お前こっちはおれのばしょだぞ〜。くんなよ!」

 

そんなことを言われて、何だと思い、声がした方向に振り返ると、

 

バンダナをつけた少年がそこには立っていた。




はい、ということでキャップが登場です。今更ながら考えたんですけど、このままだと大和のニヒルって現実味がありすぎて笑えませんね。
まあ、仕方ないんですけど…
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