真剣で私に恋しなさい ACC (アドベントチルドレンコンプリート)   作:ヘルム

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なんだか、小雪には一度でいいから大和以外の風間ファミリーの名前を呼んでもらいたいなーという非常に勝手な願望が飛び出しました。今回は。
いいじゃないか!だって、ゲーム本編だと小雪、全くもって風間ファミリーの方々の名前いってないんだもの!(というか、京を除くと絡み自体がない…)
言わせたっていいじゃないか!


稽古2

2009年 11月19日

 

川神院

 

大和「ん、(ふにゅん)んん?」大和

 

若干のデジャブを感じながら、大和が目を開けると、そこにいたのは…

 

百代「スー、スー…」

大和「ね、姉さん?」

 

なんと、百代だった…

ここは武術の聖地・川神院、昨日この目の前の自分の姉に誘われて、自分はこの川神院に外泊する形となった。

理由としては、三日間百代の組手の相手ができるのが大和ぐらいしかいないだろうという至極単純な理由である。

特に断る理由もなかったので、了承し川神院に来た大和…

だから、まあ、自分の目の前に百代がいるという状況、別におかしくもなんともないんだが…

 

大和(なぜにガッチリホールド?)

 

どういうわけか、ものっすごい力でガッチリと自分の体をホールドしながら、寝息を立てているのである。しかも、自分が強いと分かったからなのか、普通の人間なら圧死し兼ねないような怪力で、である。

 

大和「あ、あのぅ、姉さん?」

百代「ん、んん…。起きたか大和?」

大和「一体、これはどういうわけなんでしょうか?」

百代「ん?見て、分からないか?

 

お前が逃げ出さないようにガッチリとホールドしながら寝ているだけだが?ふぁーあ、もうちょっと寝かせろ〜。ムニャムニャ」

 

大和「…ああ。」

 

どうやら、随分と姉さんには心配させたようである。いや、百代だけでない。他のみんなにも…まあ、だからと言って、

 

大和「京、姉さんにガッチリホールドされているのをいいことに、タックルかまそうとしてんじゃねーだろーな?」

 

ガタゴト、と障子の向こう側からずっこけたような音が響いてくる。

 

京「く、まさかばれてしまうなんて!」

 

大和にべた惚れしている京は朝駆け、夜這い…スキあらばなんでもしてくる女の子なのである。

 

大和「…今の内に言っておくぞ…これからどんな強行な手段を取ろうとしても、力がばれてしまった以上、今まで以上に、お前のアタックを回避するからな!オレは!」

京「そんな、今まで以上なんて…!」

大和「…なぜそこで顔を赤くするのか分からないが、とりあえず落ち着け!」

京「落ち着け?ふ、無茶なことを、大和が他の女に寝取られている!それだけで私の襲う理由は十分!」

 

そう言って、京はライオンが獲物に襲いかかろうとするかのような体勢になると…

 

京「大和ー!」

全身のバネを生かして文字通り襲い掛かってきた。避けようと大和は動こうとしたが、何分百代がホールドしているので簡単に抜け出せない!

 

大和(やば、これまじで襲われる!)

京「勝った!」

 

あと数センチ京が大和の顔に迫ろうとしたところで、

 

百代「ふん!」

京「ぐふっ!」

 

ホールドしていた百代が鞭のようにしならせた蹴りを京の左脇腹に叩き込んだ!悶絶する京はそのまま、障子を破って庭に投げ出されていった。

 

大和「ね、姉さん!」

百代「ふーむ、むにゃ、うん、なんだ?弟…あ、もうこんな時間か?朝の稽古を始めるから一緒に行くぞ!弟よ!」

大和「あ、ああ。」

さっき起きたときからそんな時間経ってないはずだが、と少し疑問に思った大和だったが、とりあえず、飛んで行った京を回収しに、大和は起き上がった。

 

そのあと、死んでいると思った京がまた襲おうと蘇って、ビックリした大和が思いっきり今度は右脇腹にボディブローをしようとしたのを、寸止めしたのだが、拳圧で結局京は吹っ飛ばされることになった…まあ、ご愛嬌である。

 

京「いたた、朝からハードだったなー。これは誰かに責任持って、介抱してもらわないとな〜(チラッ)」

大和「自業自得だ。諦めろ!」

 

走り込みをしながら軽い会話をしている大和たち。ちなみにメンバーは、百代、ワン子、まゆっち、クリス、京、ユキ、ガクト、キャップである。

 

大和「ていうか、何当然のように、普通に川神院にいたの?お前ら?」

ユキ「だって、戦いが始まる前に少しでも強くならなきゃ〜ってことだから。モモ先輩が川神院に僕たち誘ってくれたんだよー」

ワン子「いいじゃない!大和!こういう機会もそうそうないと思うし、アタシは大賛成だわ!」

大和「いや、別に悪くはないが…」

クリス「うん?」

チラッと後ろを見る。

 

ガクト「ゼーゼー、ちくしょう、何が真の力は隠してました、だよ!俺様たち男子勢は女の子より弱い設定じゃなかったのかよ!大和の裏切り者ー…」

キャップ「走れ!ガクト!風よりも速く!そうすれば、苦しさなんてなくなるぞ!」

 

実はすでに、大和たちは15キロほど走っている。普通、こんだけ走らされればガクトのように息が乱れるのが普通なのだが、前にいる女子勢&大和は息が乱れてないどころか壁越えの実力者であるまゆっち、百代、大和の三人は汗すらかいていなかった。

 

大和「…なんというか、あれを見てるともつのか不安になってくるんだが…あいつらに関してだけだが…」

まゆっち、松風「だ、大丈夫ですよ!きっと!」『風間ファミリーパワー担当さんはこの程度じゃ屈さないはずだぜ!』

大和「そういや、あいつらがいるっていうのに、モロと井上たちは?勧めはしないし、正直来てほしくないというのが本音だが…」

百代「ああ、モロロはパソコンの方で神羅についての情報やそういった類のものを集めるためにも、九鬼ビルの方に昨日留まることを決めた。」

大和「!そうなのか?よく、九鬼がOKしてくれたな?パソコンへの知識量の深さは知っているけど、それにしたって高校生だ。素人のモロを受け入れるとはな…」

百代「ああ、最初は正直、迷惑がられたそうだが…」

 

九鬼ビル 昨日

 

モロ「お願いします!僕はモモ先輩たちみたいに戦闘には向いてないけど、パソコンには自信があるんです!どうか、情報を取得するチームに僕を入れてください!」

揚羽「……」

 

百代「心意気を買われて、今現在、奔走中なんだそうだ。」

大和「そっか…あ、それと井上たちは?」

ユキ「冬馬たちは、葵紋病院のほうで医療品の確保とかで動いてるよ〜。なんか大変みたい。」

大和「そっちも大変だな…まあ、そりゃそうか。…そういや、よく昔、テレビ番組とかでやってたよな。地球最後の日は何をしたいって、まさか本当に地球最後の日を見ようする直前のところまで来るとはなー…」

クリス「けど、最後にはしない!そうだろう?」

大和「ああ…ところで、姉さん?」

百代「ん?」

大和「後ろのガクトの息がそろそろやばそうなんだが…まだ走り込み終わらないのか?」

ガクト「おぉぉ、ヒュー、ヒュー…」

百代「ああ、まだだぞ!今日はガクトであろうがなんであろうが、練習メニュー全部こなしてもらうからな!」

ワン子「アタシも最初の頃は何度か吐いたけど今は大丈夫だから、今のガクトならダメージが体に残ることもないはずよ!」

 

…ガクト南無三…

 

とまあ、なんやかんやあって、走り込みが終わり川神院に戻り、一通りの基礎練などを終えた後、大和除く男子勢はガクト、キャップの順に墜落していった。そして…

 

百代「いよいよ!待ちに待った組手の時間だ!わー、パチパチ〜」

大和「随分と機嫌がいいね?姉さん」

百代「そりゃそうだ。前まで100人組手なんかをして、気を紛らわせていたが…今回は私と同レベル…いや、格上の相手と組手ができるんだぞ!こんなに嬉しいことはない!」

大和「そこまで買ってくれるのは嬉しいけど、はしゃぎすぎないでよ?あんまりはしゃぎすぎて、本番の戦いにでれないほどの大怪我なんて笑えないから…」

百代「ほほう、それは私に大怪我負わせる自信があるということか?」

大和「あ、いや、そういうことでは…って、もう、構え始めてる!?」

百代「行くぞ!大和!」

大和「ったく、血気盛んだなー。相変わらず…」

 

大和も大剣を構え、突進してくる百代に応戦する。

二つの大きすぎる力が激突する。

 

クリス「二人が組手をするときは危ないから下がっていなさい、と言われて、下がったが…」

ガクト「あれって戦ってるんだよな。俺様にはただ、竜巻と竜巻が衝突し合ってるようにしか見えねーんだけど…」

ユキ「そんなこともわからないなんて〜。ガクトのバーカ。」

ガクト「なんだと、こらあ!」

ユキ「わー、ゴリラが怒ったのだ〜」

ワン子「まゆっち、京見える?」

京「弓兵は目が命なのに、私はうっすらと…けど、まゆっちならはっきり見えてるんじゃない?」

まゆっち「いえいえ、私なんか…あ、今大和さんとモモ先輩が飛びましたね。」

キャップ「見えてんじゃねーか!すげえな!」

 

周りの修行僧たちも、大和と百代の組手を見て感嘆の声を漏らしていた。

 

しばらくして…

 

ルー「そこまで!両者やめ!」

 

ルー師範代の止めの声が入り、両者は同時に動きを止める。

動きを止めたあと、どちらかともなく大きく息を吐き、

百代「はー、疲れたー。こんなに疲れる組手は久しぶりだー」

大和「ああ、全くだよ。まあ、オレは組手自体久しぶりだけどね…」

 

ぐったりと百代の方は倒れて、大和はそれを眺めていた。すこしして、大和がそこを離れて川神院に戻ろうとすると…

 

百代「弟〜」

大和「ん?」

百代「抱っこして、私も連れてけー。」

大和「ワガママ言うんじゃありません。まだピンピンだろう?姉さん?」

百代「うるさーい。抱っこしろー」

 

これじゃ、いつまで経ってもキリがないと思った大和は、仕方なく、やれやれといった感じで百代を抱き寄せ(お姫様抱っこ)、そのまま川神院に連れて行くことにした。

 

百代「〜♪」

大和「?」

 

その途中、百代がヤケにベッタリとくっついて来て大和はビックリしたが、まあいいと思った。

 

京「むむ、なんだか危険な予感!」京

 

そんな中、京は一人の女の気持ちの変化を敏感に感じ取った。

こんな感じで、初日の稽古は終わった。




みなさんなんだか、百代がヒロインなんですか?という質問が多いのでちょっと、百代だけをヒロインにするか迷いましたが、最終的にそっちの方が話がまとまりやすいし、何より個人的に百代が好きなキャラなので、結果的には百代をヒロインにしようということで落ち着きました。
もう1本川神院での話をやった後、いよいよ三日目に入ります。そう、ようやく戦いに入るのです。すみません。長いことお待たせしまして、自分としましてもどれくらい続くのかな〜と他人事のように感じてしまった時期があったほどに長かったです。
では、ご意見よろしくお願いします。
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