真剣で私に恋しなさい ACC (アドベントチルドレンコンプリート)   作:ヘルム

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急展開

青森

 

観光客A「おい、聞いたか?なんか、青森の高速道路から一帯今日いっぱいは立ち入り禁止なんだとよ。」

観光客B「え?なんでぇ?」

観光客A「神羅って知ってるだろ?あの大会社が大規模な兵器の試運転があるからって、一帯の住民に金わたして、強制退去させたんだとよ。納得しないヤツは無理矢理にでも連れ出したとかいう噂が…」

観光客B「はあ?何それ?なんで試運転なんて高速道路でしなきゃなんないのよ!」

観光客A「知るかよ!金持ちのやることはわからん…」

 

そんなことを高速道路から30キロは離れた場所で話している観光客たち。

まさか、世界をかけた戦いが今行われているなど知りもせず彼らは旅行の続きをしようとした。その時…

 

ドッカーン

 

急に来た轟音にびっくりして、空を見上げた。

だが、空には何もなかった。爆発による煙も、爆発物の破片が落ちてくる気配も何も…

 

観光客B「な、なに?今の…」

観光客A「わからん。花火をしたにしてはあまりに空が綺麗すぎる…けど、何か爆発したのは確かだ。」

 

それが、30キロも離れた場所の高速道路上空で起こった爆発だとは露知らない観光客たちだった。

 

青森 高速道路

 

神羅兵 上官A「撃方ー!やめい!」

 

そう、号令すると同時に神羅で訓練された私設兵団・神羅兵はランチャーを装備したトラックや戦車などからミサイルを撃つのを止めた。

対象がどこに位置しているのか?それを確認するためにはミサイルによる爆煙は邪魔でしかないため、撃方を止めるほかなかった。

だが、がむしゃらでもなんでも撃ったほうがよかったと、後悔することに、この上官はなることになる。

 

神羅兵A「上官!動体反応を確認しました。」

神羅兵 上官A「そうか!ならば、撃方…」

神羅兵A「あ、ですが、気になることが…」

神羅兵 上官A「なんだ!?」

 

出鼻をくじかれたので、怒鳴り気味に上官は聞いてきた。

 

神羅兵「そ、その…船とは別の小さな動体反応が…」

 

ヒュー、ドオォォン

 

と音がするや否や、何事かと神羅兵はそちらの方を振り向く。見ると、高速道路が半ば両断されようかというほどの亀裂の中央で土煙を上げて何やら黒い影をした物が落ちてきた。

 

この黒いものがが何かというと…

 

大和「ふう、着地成功。」

 

当然、直江大和だった。

 

周りの神羅兵たちは落ちてきたのが兵器などではなく、人間だということに軽くショックを受け、少しの間動けずにいた。だが、いち早く今の状態について理解はしていないもののなんとかしようとした上官は…

 

神羅兵 上官A「う、撃てー!!」

 

神羅兵に号令をかけた。神羅兵は反応が遅れたもののなんとか一斉射撃の準備にかかろうとした。だが…

 

大和「遅い…」

 

その一瞬の反応の遅れが命取りになった。

その黒い影はシュッと音を立てて消えたかと思えば、その次には兵士たちは次々に倒れていった。

 

神羅兵 上官A「なっ!?」

 

あまりの事態に上官は絶句した。そして、

 

大和「お前で最後だな。」

神羅兵 上官A「ひっ!」

 

背後から首元に合体剣の一部の刀型のブレードを当てがいながら大和は耳元で囁いた。

 

大和「安心しろ。殺しはしない。ただ、少しの間動けなくなる程度に薄皮一枚切っとくだけだ。」

 

そう言った後、大和は神羅兵上官の背中を軽く蹴ると…

 

ザン

 

背中を斬った。

 

神羅兵上官は叫び声すら上げることなく、そのまま、ドサッと倒れ伏した。

 

フェンリル《…ほかの者たちも生かしているのか?マスター?》

大和「ああ、着いたのか?」

 

フェンリルは遅ればせながら、道路に着地した。ちなみにどうしたかというと、下向きに方向転換したエンジンパイプを噴射機と同様に使って減速してである。

 

当然のことながら、大和のようにそのまま(・・・・)着地などしていない。そんなことしたら機体がバラバラである。

 

フェンリル《ああ、今さっきな。そんなことより質問に答えてくれ。》

大和「ん、ああ。だって、こいつらは上の指示を聞いてこっちに来ただけ、ほとんど、この事態について掴めているやつはいないだろう。大体のやつらは九鬼が急襲してきたから、迎撃してこい。そんなことを言われてこっちに来てんだろう。」

フェンリル《それはそうだと思うが…》

 

正直、甘い。とフェンリルは思った。この倒れている男たちがいつ、起き上がってこちらに攻撃を仕掛けてくるかわからないというのにそんなことは言ってられないだろう。と

 

そんなフェンリルの心情を察したのか大和は…

 

大和「…まあ、さすがに戦場の全ての命を助けよう、なんていう偽善的なことは言わねえよ。オレは結構リアリストだからね。そこらへん…ただ、あいつらのところに帰る時、できる限りこの手を血で濡らしたくないってだけだから。まあ、心配するな。

 

覚悟はできてるから。」

 

大和はそう言うとフェンリルにそっぽを向く形で北へと視線を向けた。その姿を見てフェンリルは…

 

フェンリル《わかった…》

 

と言った。

 

大和「さてと、んじゃ、行くか!そろそろ、あっちもしびれを切らす頃だろう。」

 

大和が向いた方向には、戦車やランチャートラック、軍用ヘリコプターなど様々な軍用機があった。

それを確認した後、フェンリルにまたがり、

 

大和「よろしくな!フェンリル!」

フェンリル《ああ、了解した。マスター!》

 

勢いよくエンジンをかけると、そのまま大和は突進していった。

 

そこから20分後 青森 上空

 

神羅兵B「ぎゃああああ!」

神羅兵C「ヒィイイイ!!」

 

敵飛空挺の中ではただ、ひたすら神羅兵の悲鳴が木霊していた。

その悲鳴を起こしている主は、

 

百代「はああああ!!!」

 

次なる攻撃が来るのに備えて、シエラ号の屋外スペースで拳を構えて気を充実させていた。

その様子をモニターから覗いていた風間たちは…

 

ガクト「なんか、珍しくねえか?モモ先輩ってこういう時、どっちかというと笑っているタイプだろう?」

ワン子「うん。こう言うのはちょっとひどいけど、お姉さま本当に戦いが大好きだから。」

 

だが、今現在の百代の顔は笑っているなどとんでもない。鬼気迫るの文字通り、鬼のような形相をしていた。

 

キャップ「怖!付き合い長えけど。あんな顔、今までオレたち一回も見たことねえぞ!」

ユキ「それだけ、さっき大和に対して言ってた言葉が頭にきたってことなのかな?まあ、それ以外考えられないけど…」

 

その鬼のような形相をしながら、先ほどから百代はもうすでに15機程の飛空挺を落としている。

次には何が来るのかと考えたが、

 

意外にも何も来なかった。

 

百代(どういうことだ?…っ!!まさか!!)

 

百代はそこまで考えて、急いでシエラ号から飛び降りようとした。

 

揚羽《待て!百代!!》

 

その瞬間スピーカーから、揚羽の声を聞こえてきた。

 

百代「なぜだ?揚羽さん!あなたならわかっているはずだ!今の事態が一体なにを意味しているのかぐらい!」

揚羽《ああ、だが、ここでお前が行ってしまったら、それこそあいつの想いを無駄にする!》

百代「あいつが!大和が危ないってのに、想いもクソもあったものか!私は行くぞ!揚羽さん!」

揚羽《落ち着け!!百代!もしも、お前が飛空挺を相手にしていなかった状態ならば、止めはしないが、今はダメだ!》

百代「なんだと!?それは私があのような奴らに後れをとるといいたいのか!?」

 

敬語を使うことも忘れ、まくしたてる百代。

だが、そんな百代を相手に揚羽は究めて冷静に

 

揚羽《いや、あの程度の奴らに後れを取るとは思わんさ。だが、お前、相性が悪かったとは言え、お前が負けたロッズという男にこの後、軍と戦った後で確実に勝てると言えるのか?》

百代「…勝てる!私ならば…」

揚羽《だが、確実とは言えないのだろう!少なくともお前が万全の状態でなければ、その男に勝てる確率は確実に減る。そういう相手だということぐらい、話を聞いただけの我でも分かるぞ!》

百代「そ、それは…」

 

一気に口籠ってしまう百代

 

揚羽《今は休め。何、我とてこのままにしておくつもりは毛頭ない。お前の代わりに地上に送る戦士はもう決まっている。》

百代「?誰だ?それは…」

 

シエラ号 搬出口

 

シエラ号の搬出口は現在開かれようとしていた。一人の戦士を地上に送るために…

 

そこには、二輪ではあるのだが、バイクなどと形容するのもバカらしいほどのスケールの乗り物があった。

その乗り物はハンドル部分にある装備だけで人の平均身長など優に超え、先端部は針を強制的に丸まらせたフォルムを描き、後ろはジェット機さながらの装備で、ジェット噴射機が複数装備されていた。

正直言って、バイクとは言えない。

 

項羽「んは!さて、出陣だぞ!(すい)!!」

葉桜(大和君を助けるために!)

スイスイ号《はい!分かりました。清楚》

 

西楚の覇王と呼ばれた武人が今、戦場を駆る。




スイスイ号のバイク形態って、仮面ライダーファイズのジェットスライガーに酷似している気がするんですよね。まあ、別になんでもいいか…
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