真剣で私に恋しなさい ACC (アドベントチルドレンコンプリート)   作:ヘルム

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召喚 Summon

青森 高速道路

 

項羽「ふん!」

 

飛空挺をスクラップにした後、不機嫌気味に覇王は自分の愛車に飛び乗った。

それに疑問に思い、剣を回収しながら

 

大和「…あの…どうかしましたか?」

 

そう大和が尋ねると、勢いよくこちらをギロッと睨みつけ、

 

項羽「どうもこうもあるか!お前のおかげで、奴らめ今の今までこのおれに気がつかなかったのだぞ!この覇王たるオレにだ!」

大和「いや、元々そういう作戦だったじゃないですか?覇王様もそれについては納得されて…」

項羽「それでも、覇王たるこのオレのオーラに気がつかないというのは万死に値する!」

大和(面倒くさっ!覇王!ひどく面倒くさっ!)

 

王とは傲慢なものだと誰かが言ってた気がするが、ここまで理不尽だとなんというかいっそ清々しい。

 

大和「ま、まあ、いいじゃないですか?それにどうせ、こんな程度では終わらないですしね。」

 

そう言って大和が前方を見ると、飛空挺は全て沈めたもののまだいくつもの軍用機が道を阻んでいた。

 

大和「まったく、こっちは二人だっていうのに飛んだおもてなしだな…」

項羽「…ああ、だが今の胸糞悪い気分を晴らすにはちょうどいい憂さ晴らしになる。」

 

そんなことを言ってる間にミサイルが二つ大和たちそれぞれに向けて向かってくる。

 

大和たちはそれを避けもせずに

 

打ち払った。

 

大和「さて、それじゃ、改めて行きますか!覇王様!」

項羽「ふん!遅れるなよ!」

 

爆煙の中、二人揃って競うようにエンジンをかけた後、大和たちは軍用機に向かって突っ込んでいった。

 

北海道 方館(はこだて)上空 曇り

 

神羅の敷地上空、シエラ号はその地帯一帯を旋回していた。

 

ガクト「す、すげえ!」

モロ「うん。これ全部が神羅の敷地だなんて…軍事においてだけ言うなら、九鬼を勝っているっていうのはどうやら本当らしいね。」

 

敷地面積は少なく見積もっても、東京ドーム30個以上は余裕で収まる程度の敷地を展開していた。

もちろん、これが全て工場などではなく、時折、リラックススペースとして公園や、子供たちのためのテーマパーク、または住居などが点在していた。

 

李「九鬼も日本支部に必要最低限のものとして、工場などを展開していますし、従者部隊の住居スペースなども九鬼ビルの中に展開していますが…ここまでの規模ではありません。

あくまで必要最低限の物を置いておき、後は世界に手を回していますので…まあ、それでも、十分広いのですが。」

義経「え、じゃあ、もしかしてここって…」

ゾズマ「ああ、日本という狭いくくりの中での話にはなるが、間違いなく、九鬼極東本部を超えた広さと言えるだろう。」

キャップ「マジかよ!?」

 

九鬼の従者たちからの言葉に皆唖然として、もう一度、方館に広がる神羅の全貌を見つめた。

 

揚羽「が、ある意味で幸運だと言えるだろうな。これだけ広ければ、被害をある程度考えずに済む。着陸は…当然無理か。よし、全員屋外スペースへ、パラシュートとロープの用意を!」

 

そう揚羽が言った後、続々とメンバーは屋外スペースへと歩を進めていった。

 

神羅 社長室

 

ルーファウス「…来たか…」

 

ルーファウス・神羅は上空に浮かんでいる飛空挺を睨みつけながら言った。

 

宝条「では、カダージュたちに命令いたしますか?」

ルーファウス「…ああ。飛びっきり派手に頼むと伝えておいてくれ。」

宝条「承知ました。では…」

 

宝条は持っている通信機器を顔に近づけ、

 

宝条「聞こえるかな?カダージュ。」

カダージュ《ああ。よく聞こえるよ。そろそろ僕たちの出番なのかな?》

宝条「ああ。作戦名“コードS”開始だ!」

カダージュ《…了解。》

 

カダージュは会話を終えると通信機器をそこらの地面に投げ捨て、自分が現在いる宿泊スペースから外が見える位置に移動すると

 

カダージュ「さて、それじゃぁそろそろ、

 

始めようか。」

 

いきなりカダージュの腕が光りだしたかと思うと、その手を空にかざす。すると、そこから気弾に似た何かが複数空に向かい、勢いよく飛び出した。

 

カダージュ「さて、こいつら相手にどこまでできるか…見ものだね。」

 

シエラ号 屋外スペース

 

揚羽「皆、パラシュートの準備はできたか?」

 

揚羽がそう言いながら、後ろを振り向く。

 

あずみ「はい!壁を越えたものなどの一部のものを除き全員に行き渡らせることができました。」

揚羽「うむ!そうか!では…「…おい。なんだありゃ?」む?」

 

声がした方向を向くと、そこに揚羽がいる方向とはまったく違う方向に目を向けていた那須与一がいた。

 

弁慶「…何言ってんの?まさか、この後に及んで行きたくないなんて言い出すんじゃないんだろうね?そんなこと言い出したら…」

与一「ち、違う。ただ、ほら、あそこなんか一部分だけ光ってないか?」

 

与一が指を指した方向を見ると、確かに雲が覆われていて、普通は少し影が指しているような状態だというのに、そこだけはなぜか光っていた。いや、あれは光っているというより…

 

公孫勝「ねえ…なんかあれ雲が形変えていってない?」

モロ「ああ、やっぱりそう見える?僕ちょっと目がおかしくなったんじゃないかって、本気で心配しちゃったよ。」

ガクト「いゃ、そうじゃなくってよ…」

 

雲が見る見るうちに形を変えていき、角を、翼を、牙を次々と生やしていく。

そして、それはシエラ号と張れるくらいほどの巨体になっていくと、

 

【ギャアオオオオオオ!!】

 

とてつもない咆哮を上げながら、顕現していた。怪物の首筋にはこう書かれていた。『バハムート』と

 

ユキ「ねえ…僕の見間違いじゃなきゃ、アレ、ドラゴンに見えるんだけど。」

冬馬「大丈夫ですよ。ユキ。私にもそう見えます。ねえ?準」

ユキ「そっか〜良かった〜!」

準「いや、そうじゃねーだろ!若!どう考えてもアレってヤバいやつだよな!」

冬馬「おや、自己暗示は溶けてしまいましたか?これから戦いだというのに…」

ユキ「準…使えなーい。」

準「だから、そうじゃねーだろ!あれ、明らかにモノホンだぜ!どう考えてもこっちに来られちゃ…」

 

そんなことを言ってる間にバハムートはこちらに向けて突進してきた。

 

ワン子「き、来たー!!」

与一「ちっ!おい、椎名京!!」

京「うん!」

ステイシー「はっ!随分とロックじゃねえか!」

 

狙撃をするためにステイシー、京、与一が前に出る。

 

ステイシー「オラオラオラぁー!!」

与一「食らいやがれ!7大地獄の誘い(ワールドツアー)

京「行くよ!椎名流 爆矢雨(ばくさめ)!!」

 

マシンガンが火を噴き、気を纏った矢が弧を描き、火薬を取り付けた矢がまっすぐにバハムートへと向かっていく。

その矢をバハムートは

 

避けもせず受けた。

 

命中した矢と弾丸。だが…バハムートは何事もなかったかのように突進を続けていた。

 

ステイシー「おいおい、まじかよ!効くとは思ってなかったけど、ここまで固えなんて!」

李「まさに、ロック【岩】ですね。」

ステイシー「…今、そのギャグはマジでムカつくから、やめろ!」

与一「やベー!こっちにくるぞ!」

 

突進してきたバハムートはシエラ号の目の前で、勢いよく翼を広げるとそのまま、飛翔した。

 

林冲「!あああああ!」

ゾズマ「くっ!」

 

その時の翼による風圧でシエラ号が大きく揺れ、一部のものを除いて皆が屋外スペースにしがみついていった。

 

楊志「今度は何する気?」

 

皆が今度は空へと目を向ける。すると、そこで何かの攻撃準備をするかのようにバハムートは口元を開け、構えていた。

 

クリス「…なあ?アレってもしかして…」

キャップ「もしかして!龍の息吹きか!」

モロ「なんで、嬉しそうなの!?」

 

はしゃぎながら、嬉々として叫んだキャップに対してモロは突っ込んだ。

 

百代「どけ!お前たち!」

 

さっきからずっと黙っていた百代が叫び、空を見上げながら、両手を後ろへと構えた。そして…

 

百代「か〜わ〜か〜み〜…」

 

バハムートの口からとてつもないエネルギー弾が下にあるシエラ号に向かっていく。

 

百代「破ァァ!!」

 

それに応戦するように百代は気弾を放つ。

 

二つのエネルギーはまっすぐにお互いの目標に向かっていき、中空で、とてつもない爆発とともに衝突した。

 

百代「うおおお!」

バハムート【グルオオオオオオ!!】

 

雄叫びと共に拮抗する双方の気弾。

 

そして、遂に二つの気弾は行き場はなくすかのように四散していった。

 

ワン子「…そんな、まさか、お姉さまの攻撃と拮抗するなんて…」

百代「…なるほど。こいつは一筋縄じゃいかなそうだ。」

 

バハムートが息吹きをやめると、今度はシエラ号に向けて直下降していった。それを見て、百代は獰猛な笑みを浮かべ、

 

百代「ふっ!上等だ!揚羽さん今度は止めないでくださいよ!」

揚羽「ああ、止めたとしても、聞かぬだろう?今のお前は…」

 

百代はそれだけ聞くと満足そうに笑いながら、バハムートへ向けて飛んで行った。そして、バハムートの角を掴むと、

 

百代「ここは、色々と戦いづらいんでな!とりあえず、下まで落とすぞ!」

 

空でもみくちゃにするかのようにスピンしていき、勢いよく、飯綱落としの構えへと転じた。バハムートはスピンの勢いの所為もあり、たまらず体勢を崩すと

 

バハムート【ギャアアァァァ!】

 

バハムートは咆哮を上げながら地上へと落ちていった。

その様子を側から見ていたキャップは、

 

キャップ「よし!オレたちも行くぞ!」

 

などと言い出した。びっくりして、風間、葵ファミリー共にキャップの方へと目を向けた。

 

冬馬「一応、聞くとどこにですか?」

キャップ「決まってんだろ!モモ先輩のところにだよ!」

モロ「やっぱり!まずいって、今回は!相手、本物のドラゴンだよ!」

キャップ「だからこそだろ!オレたち風間ファミリーはいつ、何時だってファミリーのために戦う。それがオレたちのはずだろう!」

 

キャップの言葉にギクリときてしまった一同。ちなみに、冬馬と準に関してはいつから風間ファミリーだったのか?というそもそもの疑問があったわけだが…この際、そんな小さなことは置いておこう。

 

ガクト「…へっ!そうだな!それがオレたち風間ファミリーだ!」

京「うん!」

モロ「そうだね!」

まゆっち、松風「はい!」『やったるぜー!オラの本気、世界に宣伝しまくってやんよ〜!』

クリス「よし!行くぞ!殿は自分に任せてくれ!」

ワン子「あ、ずるーい。クリ、一番手は私よ!」

ユキ「ゴー、ゴ〜!!」

準「ユキもはしゃいじまってるし…ったく、しょうがねえ。行きますか!」

冬馬「そうですね。」

 

そう言った後、皆で一斉に屋外スペースの端まで移動し、

 

キャップ「そんじゃ、お先失礼しまーす!」

揚羽「あ、おい!」

 

一斉に飛び降りていった。

 

人智などとうに超えている。だが、まさに今、神羅との本格的な全面戦争が幕を開けたのであった。




実は、今回複数召喚したとは書きましたが、具体的に何体かまでは書きませんでした。なぜかというと、ちょっと、今の所、どの辺りを出していくか迷っているからです。
ですから、どれを召喚してほしいか、希望がございましたら、感想の方へとよろしくお願いします。
(ちなみに、名前忘れてしまいましたけど、なんか騎士がめちゃくちゃ出てくる召喚以外という条件でお願いします。さすがにあれは無理なんで…)
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