異端者も異世界へと呼び出されたようですよ?(一時凍結)   作:レール

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今回は原作で飛ばされた、グライアイとクラーケンに挑む話となります。上哉単体での初戦闘であり、判明している能力を使用した戦闘となります。

それではどうぞ‼︎


異端者、十六夜と試練に向かう

“サウザンドアイズ”でルイオスと交渉した翌日。

昨夜のうちに左腕の義手を付け直した上哉は、現在十六夜とともに“ノーネーム”の屋敷前にいた。

 

「よし、行くか」

 

「あぁ」

 

十六夜の問い掛けに短く返す上哉。これから再び“サウザンドアイズ”へと出向き、提示された試練の場所と内容を確認しに行くのだ。確認すればそのまま試練に向かうため、屋敷前には二人だけでなく黒ウサギ、飛鳥、耀、ジンの四人も見送りに集まっていた。

 

「お二人とも、どうかお怪我のないように気を付けて下さい」

 

二人を心配そうに送り出す黒ウサギ。彼女は箱庭の住人として、提示された二つの試練が下層では厳しいレベルのものであることを知っている。だから昨夜にも“ノーネーム”のことは気にせず、飛鳥と耀も連れて四人で向かい最善を尽くすべきだと言ってみた。

しかし、二人とも心配は要らないと言って彼女の申し出を断っていた。それどころか十六夜はその話を聞き、黒ウサギの心配を他所にどちらが早くクリアできるかという競争を上哉に持ち掛けたりもしていた。もちろん上哉は面倒だと言って拒否していたが。

 

「心配し過ぎだよ、黒ウサギ」

 

「春日部さんの言う通りよ。それに今から試練に向かうのだから、暗い顔で送り出されるよりも笑顔の方がいいに決まってるわ」

 

飛鳥と耀も微塵も心配していないと言えば嘘になるが、二人は上哉と十六夜の実力を垣間見ているため安心して送り出せるのだ。

言われた黒ウサギも、同士を信頼するという意味でも二人を笑顔で送り出すことにした。

 

「でも、黒ウサギの言うことも確かです。レティシアさんも大事ですが、お二人も大事な仲間なんですから無茶だけはしないで下さい」

 

最後にジンも二人に向けて言う。ただそれは最初の黒ウサギの心配とは異なり、二人の実力を信頼した上で怪我をしないようにという注意に近いかもしれない。

 

「善処する」

 

「そっちこそ、留守は頼んだぜ」

 

そうして四人の見送られ、上哉と十六夜は“ノーネーム”を後にして“サウザンドアイズ”へと歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

“サウザンドアイズ”に着くと女性店員に出迎えられ、最近頻繁に来ている気がする白夜叉の私室へと案内された。

 

「来おったか、小僧ども」

 

白夜叉は上座に座っており、レティシアもそのすぐ横に待機していた。

 

「……いいのか?レティシアを堂々と侍らせておいて」

 

「心配はいらん、既に石像は届けられておるからな。仮に“ペルセウス”が訪れてきても店員から私に知らせが入る」

 

上哉達は朝一で来たのにもう届けられているということは、昨夜“ノーネーム”が帰った後にでも再び“ペルセウス”が来たのだろうか。なんとも仕事の早いことだ。ルイオスがそこまで勤勉だとは思えないので、優秀な部下がいるのだろう。

 

「それよりさっさと本題に入ろうぜ」

 

「そう急かすでない、順を追って説明しよう」

 

早く暴れたいのか急かす十六夜を抑えつつ、白夜叉は“ペルセウス”の試練について説明を始めた。

 

「“ペルセウス”の提示した試練とは、ゴーゴン退治の伝説を再現して作られたギフトゲームのことだ」

 

「ほぉ。つまり二つの試練とは、ペルセウスが故郷であるセリーポス島から旅立ち、死者の国の洞窟で寝ていたゴーゴンの首を刈り、セリーポス島の領主であったポリュデクテースに首を届けるまでに存在する何か、ということか」

 

十六夜は白夜叉の一言で試練の内容を大まかに推測し、

 

「ペルセウスがゴーゴンを討伐している以上、今回の試練にゴーゴンが出てくることはありえない。その他に出てきた二つの試練となると……ゴーゴンの妹・グライアイ三姉妹、海の怪物・クラーケンといったところか?」

 

十六夜の予想を聞いた上哉が二つの試練を特定した。

グライアイ三姉妹はゴーゴンの妹であり、ゴーゴンの居場所を尋ねるために会いに行った、三人で眼と一本の歯を共有する三相一体の老婆達だ。クラーケンは小さな島ほどの大きさを有する巨大なタコであり、セリーポス島への帰り道に遭遇する海の怪物である。

 

二人の仮定を聞いていた白夜叉とレティシアは、推測の内容にポカンとして顔を見合わせている。

 

「……説明の手間が省けて助かるが、外界から来てすぐのおんしらがよく私の一言でそこまで瞬時に考えられるものだな」

 

「それほど瞬時に見当を付けられるとなると、その分野について研究でもしていたのか?」

 

恐らくだが、箱庭の住人であっても博識であるか“ペルセウス”と関係がなければ知らないような知識だ。二人が不思議に思うのも仕方がないと言える。

 

「いや、ただの興味本位で学んだものだ」

 

「研究という程ではないが、少しな」

 

十六夜と上哉は特に語るつもりはないようで、簡単に言うと目線で次の話を白夜叉に促す。

 

「まぁ身の上話はまたの機会にしておこう。確かにおんしらの言う通り、“ペルセウス”の開催している二つの試練とはグライアイとクラーケンじゃ」

 

二人の推測を首肯する白夜叉。

 

「場所は“世界の果て”にあるトリトニスの大滝、そこをさらに上流へと遡った場所にある海……と言いたいところじゃが、正確には巨大な湖じゃな。そこで開催されておる」

 

「なるほど。伝説同様に行くまでの困難も再現しているってわけか」

 

“世界の果て”には強力なギフトの持ち主ーーー中には神格を保持する者までいるのだ。十六夜はそこに住む蛇神を打倒しているが、箱庭最下層の住人からすればただ十六夜が規格外なだけだと言える。

 

「常人であれば踏破したとしても往復で数日は掛かるであろうが、おんしらの身体能力と不夜上哉のギフトがあれば半日も掛からんじゃろうて」

 

「……うん?おんしら?」

 

遅れて白夜叉の言葉に反応した十六夜。身体能力について複数形で言われたことについて上哉の方を向くが、彼は面倒臭そうな顔で白夜叉を見ていた。

 

「……どうして俺の身体能力が逆廻と同列のように扱われているんだ」

 

「どうしてと言われると……勘、かの?私ぐらい幾星霜と生きて経験を積むと、なんとなく分かるもんじゃ」

 

「残念だが、俺にそこまでの身体能力はない。精々が逆廻の足元程度だろう」

 

……文脈的には謙遜しているように聞こえるが、十六夜の足元ほどの身体能力があれば十分規格外だ。十六夜は間接的に、レティシアは直接的にガルドとの戦いで上哉の身体能力を知っていたが、まさかギフトだけでなく身体能力まで隠していたとは思わなかった。ここまでくるとかなりの曲者だと言わざるを得ない。

 

「へぇ?こいつは思わぬ収穫だ。いつか戦ってみたいもんだな」

 

「勘弁してくれ……」

 

 

 

 

 

 

“サウザンドアイズ”から出発して一時間ほど。

白夜叉から聞かされた開催地までの距離が距離だったので、二人は長距離走の要領で体力を残しつつ森の中を走り抜けていた。……音速に迫る速度で。

 

(ヤハハ、こいつは上々‼︎ どうやら俺の足元並みっていうのは本当らしいな‼︎)

 

現在はトリトニスの大滝まで行ったことのある十六夜が先導する形で進んでいる。初日に黒ウサギが十六夜を追いかけた時は、箱庭から“世界の果て”まで三十分で走破したことを考えても中々の速さである。箱庭都市を出るまでは徒歩だったので実質的には変わらない速度だ。

 

(っと、そろそろ“世界の果て”だな……方向を変えるか)

 

まっすぐ行っても問題はないのだが、また蛇神に絡まれるのも今は面倒だと考えた十六夜。彼としては早く上哉の戦闘を見たいと思っているし、何より目的地はその上流なので迂回する形でトリトニスの大滝の上流を目指すことにした。

 

 

 

 

 

トリトニスの大滝から先は未知の領域ということで、小まめに方向を確認したり距離を大まかに測定しながら走ったりと慎重に目的地へと進んでいたため、白夜叉が推測した通りに半日ほど掛かってしまった。

 

「夜になると戦闘するには多少不利だ。万一のことを考えると、今日は軽く散策をして試練は明日にするぞ」

 

上哉は言いつつ懐中電灯を取り出して十六夜に投げ渡す。しかし取り出した懐中電灯は一つのみで、自分の分を取り出す気配はない。

 

「お前は要らないのか?」

 

「夜目が利くように訓練している。それに何かあれば“空間支配者”で把握できる」

 

二人して探す必要はないと分かれて別々に周辺を散策し、湖を一周して合流するという取り決めをしてから左右に分かれた。一時間ほどで再び合流した二人は、それぞれに散策の成果を報告する。

報告によれば十六夜が散策した側には浜辺のような場所があったようで、上哉が散策した側には関係しそうなものはなかったため夜が明けたらその浜辺に向かうことになった。

 

「取り敢えず、今夜は野営だな」

 

上哉はトランクのような物を取り出し、取り付けられたボタンを押す。するとトランクが開き、見る見るうちにテントを形成していった。

 

「おぉ、便利な物を持ってるな。空気送入式のテントか?」

 

「あぁ。晩飯は適当でいいな?」

 

上哉は着火材を取り出し、その辺りの木々を掻き集めてテント前に焚き火を作る。何かの肉を取り出して太腿のサバイバルナイフで捌き、串に刺して十六夜へと手渡した。

 

「焼き加減は自分で調整しろ」

 

「訂正する。便利な物じゃなくてお前が便利だわ。一家に一台欲しいレベル」

 

十六夜は肉を受け取りつつ、サバイバルという状況においてかなり快適に過ごせていることに感心する。肉を見た限り腐っているということもなく、異空間内は時間の流れがないかかなり遅いということが伺えた。異空間にいたレティシアが白夜叉の私室に現れた時の反応から恐らく前者だろう。

 

「馬鹿なことを言ってないで、さっさと食って寝ろ」

 

その後も色々と訊いてくる十六夜を上哉があしらいつつ食事を済ませ、テント内に入って休息することになった。

 

 

 

 

 

 

“ノーネーム”を出発してから二日目。初日の夜が明けた後、十六夜の案内ですぐに浜辺のような場所へと向かう二人。正確には砂ではなく砂利のようだが、確かに浜辺と呼べるような場所があった。

 

「……立つだけでは何も起こらないか」

 

二人して湖に向かい合って立つも変化は見られない。

 

「おーい。“ペルセウス”の提示する試練を受けに来たんだが、誰かいねぇのかー?特にババアとタコー」

 

かなり失礼な物言いの十六夜の声が周囲に響き渡る。それでも反応がないので、二人の脳裏に一瞬場所が違うのかという考えが浮かんだ。が、どうやらその考えは杞憂に終わりそうだ。

湖に気泡ができ始め、それが徐々に増えていくと最後には水がせり上がり、巨大な蛸とその頭部に乗るローブを被った三人の人影が姿を見せた。

 

「挑戦者よ、よくぞ参った」

 

「汝、試練を乗り越え我らを打倒すれば、ペルセウスへと挑む資格を認め、挑戦権を示す宝玉を差し出そう」

 

老婆という伝承の割に随分と高い声でグライアイ三姉妹の一人が声を発し、比例するように低い声でクラーケンが続きを話す。

グライアイとクラーケンが言い終わると同時、上哉と十六夜の前に“契約書類”が現れる。

 

 

【ギフトゲーム名 “英雄への挑戦を望みし者”

・プレイヤー一覧:“ペルセウス”へと挑む意思のある者

 

・クリア条件:グライアイの眼を奪い、クラーケンを打倒する。

 

・敗北条件:プレイヤー側が上記の勝利条件を満たせなくなった場合。湖から半径五〇〇m以上離れた場合。

 

宣誓:上記を尊重し、誇りと御旗の下、“ペルセウス”はギフトゲームを開催します。

“ペルセウス”印】

 

 

上哉と十六夜は、一つのゲームに二つの試練が内包されているのを読んで確認する。実は昨夜にどちらがどちらのゲームをするか決めていたのだが、無意味になってしまったと思いつつ、時間が短縮できてちょうどいいと二人同時に飛び出した。

 

「オラァァ‼︎」

 

十六夜がクラーケンに突撃して拳を振るう。クラーケンは八本の触腕で十六夜を絡め取ろうとするが、十六夜はそれを強引に引き千切って拘束を逃れた。

 

「一発でくたばんじゃねぇぞッ‼︎」

 

拘束を振り切った十六夜はクラーケンに拳を叩き込む。その尋常外の破壊力に押されてクラーケンは身体を揺らす。

 

「な、なんと⁉︎ クラーケンを一撃で揺らすとは‼︎」

 

甲高い声で喚くグライアイは、クラーケンの上にいるため予想外の一撃に自然と脚をふらつかせる。

 

「ーーー逆廻に驚いていている余裕があるのか?」

 

グライアイが突然の近距離から聞こえた声に顔を上げれば、いつの間にか目の前にいた上哉が視界に映る。

 

「その眼、もらうぞ」

 

完全な不意打ちに眼を移動させる時間的猶予はないと判断し、上哉は眼の獲得を確信した。だが、

 

「……何?」

 

目の前の一体から突然と眼が消失してしまった。

手を止めた上哉に目の前の一体が触手のような手を振るってきたので、後退しつつ残る二体を確認した。見ればそのうちの一体が眼を眼窩に嵌めている。

 

「なるほど、限定的な瞬間移動か」

 

三人で眼と一本の歯を共有するというグライアイの性質上、誰にでもすぐ使えるようになっているのだろう。

意外に手強そうな相手に逆廻の方を確認してみると、

 

「ハッ、中々タフじゃねぇか。少しは楽しめそうで安心したぜ」

 

クラーケンは異常な再生能力で引き千切られた触腕を再生し、軟体動物特有の柔軟な身体で衝撃を分散させて十六夜の一撃を耐えていた。そのまま再び再開される人間とタコの殴り合い。あちらも予想外に強い相手で楽しそうである。

 

さらに追撃を掛けてきた一体を捌きつつ、隙を突いて高速で接近して再度眼を奪おうとするが結果は同じ。そして背後からの触手の攻撃を回避する。

 

「随分と好戦的だな。さてはお前がエニューオーか?」

 

意味のない確認をしつつ、現在眼を保有している一体の足元を払うような攻撃を上に跳んで躱す。残りの一体が空中にいる上哉へと触手を剣のように鋭くして脚の腱を狙ってきたので、空間を踏み締めてさらに上へと跳躍する。

 

「となると……足払いをしてきた意地悪な奴がパムプレードー、機動力を躊躇なく削ぎにきた恐ろしい奴がデイノー……か?」

 

グライアイ三姉妹の名を伝承から推測して仮定し、上哉はそれぞれが名前の意味通りの特性であることを確認していく。

ならば、まず初めに対処するべきグライアイは……

 

「エニューオーだな」

 

戦闘力が最も高いであろう一体に決定すると、エニューオーに向けて暗器を投擲して懐に詰め寄り、フェイントを入れてから背後に瞬間移動して頭部を攻撃して昏倒を狙う。暗器とフェイントに触手を使用しているため、そこから一瞬で背後には対応できないと考えたのだが、

 

「そうか、眼のーーーいや、視覚の共有か」

 

前を向いたまま(かが)んで躱し、右脚で後ろ回し蹴りを放ってきた。その原理を理解して標的をエニューオーからパムプレードーに変更して瞬間移動し、眼を奪うのではなく内臓へとダメージを与える一撃を心窩に打ち込もうとする。

 

「全員倒せば視覚の共有もクソもないだろ」

 

上哉の意図を理解していたのか、他の二体も瞬間移動直後の上哉を狙おうとするが、上哉はさらにその先に手を打っていた。

 

「これは……⁉︎」

 

二体が驚くのも無理はない。攻撃が目の前の何もない空間に弾かれたのだから。

上哉は“空間支配者”による物理障壁を事前にエニューオーとデイノーの前に展開していたのだ。

 

物理障壁で身体全体を囲むことができればクリアは容易いのだが、実は展開できる物理障壁は六枚まであり、大きさもある程度限られているのだ。

万能に見える彼のギフトの使用にはこういった条件や制限が多々ある。それを隠すために戦闘では小道具の使用や肉弾戦が必然的に多くなっている。

 

だが攻撃を一瞬抑えるだけなら二枚で十分だ。彼の戦闘能力があればその間に目前のパムプレードーを沈められる。為す術もなく掌底を叩き込まれた身体は崩れ落ち、くの字に身体を折って前のめりに倒れ込む。

しかしパムプレードーの眼窩に眼はなく、上哉が確認した時にはデイノーが自らに移動させた後だった。

 

その時、足場にしていたクラーケンの身体が今まで以上に大きく揺れる。これまでも十六夜とクラーケンが戦闘している最中だったので揺れてはいたのだが、それ以上の大きな揺れとともに動かなくなってしまった。

 

「ヤハハハハ‼︎ いい運動になったぜ、軟体動物‼︎」

 

十六夜の勝ち誇った声が下から聞こえ、遂にクラーケンが沈んだことが理解できた。むしろ十六夜相手によく持ち堪えた方だと思う。

 

「こちらも終わらせるか」

 

上哉も終わらせるべく、鎖に鉄球が付いた星球武器を取り出した。振り回して遠心力が働いた鉄球をデイノーに向けて投擲する。

遠心力によって大幅に破壊力が増した鉄球を受け止められるはずもなく、デイノーは普通に躱し、

 

「ガッ……⁉︎」

 

躱したはずなのに後頭部を襲撃した鉄球にデイノーも沈む。

上哉は遠心力が働いた鉄球を、遠心力を殺さないまま手元から瞬間移動させて照準を無理矢理に変更したのだ。手元から離れるため戦闘中に連続して何度も使える技ではないが、不意を突くには打って付けである。

 

残ったエニューオーは眼を守るためにも自らに移して上哉と対峙する。両手の触手を振り回し、時折剣のように鋭くして斬撃も放つ。だが三人でも通用しなかった上哉に通じるわけもなく、全て対処されてしまう。

そうして全てを対処した上哉は拳をエニューオーに放ち、顔の寸前で拳を止める。

 

「これ以上続けるならお前も沈めて眼を奪うが……どうする?」

 

質問の答えは明白だった。何よりこの試練は“ペルセウス”に挑むための資格があるかどうかを測るためのもの。

片方はクラーケンを打倒し、片方はグライアイを追い詰めている。資格は十分に示していると言えるであろう。

 

「……分かった。貴様らの勝利を認めよう」

 

大人しく引き下がったエニューオーの宣言により上哉と十六夜はゲームに勝利し、“ペルセウス”への挑戦権を示す紅と蒼の二つの宝玉を手に入れたのだった。

 




グライアイとクラーケンの口調と声音はアニメからの抜粋、開催場所と“契約書類”とギフトは独自設定となっております。
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