ペルソナQ ~資質ゼロだったはずの少年の物語~ 作:甲斐太郎
□順平□
「総司。お前の交友関係広すぎない?」
「そうかなぁ。僕は普通に困っている人を見かけたら手を差し伸ばしてきただけなんですけど」
「それって簡単に出来ませんからね、総司さん」
俺は現在、血塗れになった総司の制服の洗濯をしている。総司の兄貴分としては情けないことに、放課後悪霊クラブのボスたちによる状態異常に成す術なく眠らされた俺。気付けばボスの討伐は終了。宝箱に入っていた一房の髪を見て、「おっと?」と思った面々も少なくない。ダンジョン内における湊っちの意味深な発言もあり、ベルベットルームでの鎖が弾け飛ぶイベントを終えた後、この世界が俺たちペルソナ使いを閉じ込めるためのものではなく、恐らく何者かが玲ちゃんを隔離するために作り出した空間である可能性が高いということを湊っちは語った。
その根拠は、俺の隣で洗濯用洗剤を使ってポロシャツから血抜きをしている総司が、幼い頃に病棟で会った少女が玲ちゃんであるということを双方が思い出したからだ。流石に察しの悪い俺でも分かる。過去の幼い総司が出会った病棟に居たという玲ちゃんが俺たちと同年代のはずがない。放課後悪霊クラブのボス部屋にあった宝箱の中身が一房の髪束ということは、玲ちゃんが患っていたのは薬の副作用で髪が抜ける病気だということ。一つ目のダンジョンの宝箱の中身がお尻に所にカタカナで「ニコ」と書かれたウサギの人形。2つ目のダンジョンの宝箱の中身が玩具の指輪。納棺された遺品ということなのだろう。
件の玲ちゃんは善の手を引いて、やそがみこうこうの文化祭の催事を楽しんでいる。それには月高の面々や八高の面々も混ざる。湊っちや優ちゃんからも玲ちゃんの誘いには全力で乗って欲しいと言われているので、俺も協力するのはやぶさかではない。玲ちゃんが輪廻転生を経て、新しい命に生まれ変わるために必要なことなんだと、湊っちは熱く語っていたし。
「それにしても乾くんは大きくなったらイケメンに育ちそうだよね」
「どうしたんですか、急に?」
「いや、優の成長を見て僕も思うことがあったんだ。身体もだけど、心もしっかりとしていてさ。陽介やちえきちといった仲間にも恵まれているし、優のためにも僕も妹離れした方がいいのかなって。進路も漠然とした考えでエスカレーター式で高等部に行くんじゃなくて、皆に褒めてもらった料理の学校。有名な処だと遠月学園とか、自分の得意なところを伸ばす場所を選択肢に入れてもいいんじゃないかなって思うようになったんだ」
天田少年と話す弟分の総司の意識に変化が見られることに俺は驚き、彼らに隠れて小さくガッツポーズをした。総司はまだ中学生にも関わらず、死生観がネガティブ寄りであった。俺や湊っちたちに対しては口を酸っぱくして『命を大事に』って言って来るにも関わらず、自分にそれを当て嵌めない。血の繋がった家族ならともかく、他人のために簡単に自分の命を懸けてしまう。様々な才能に愛されているはずなのに、将来への展望が無かった。そんな総司が、将来のことについて自分の言葉で語ったのである。嬉しくないはずがない。
「良い考えだけど、それを実行する前に家族会議はちゃんとしろよ。元の世界の優ちゃんは、成長する前の優ちゃんなんだからな」
「そうですね。両親とも話をしようと思います。乾くんも手伝ってくれてありがとう。おかげで綺麗になったよ」
「ボス戦では役に立てなかったので、これくらいは大丈夫です。それで物は相談なんですけど、レベル上げのメンバーに加えてもらえると凄く嬉しいんですけど」
「いいよ。何なら、これから僕と順平さんと乾くんの3人で行く?」
「うわぁ……。ちょっと、待ってください。順平さんと作戦会議するんで」
「いいよー。僕は制服を干して来るね」
軽く絞った制服を抱えて、物干し台に向かって歩いて行った総司を見送った天田少年が俺を見上げてくる。
「順平さん。あとで一緒に怒られてくれますか?」
「おう。据え膳食わぬは男の恥って言うしな!」
湊っちと優ちゃん、ナビゲーターの風花とりせちゃん辺りが恐ろしいし、真田先輩らも怒ることが目に見えている。だが、総司が自ら誘ってくれたんだし、乗らない手はない。改めて、総司と一緒にレベル上げに向かおうとした俺たちだったが、いつの間にかコロマルが足元にいた。無邪気に尻尾を左右に振っている。
「なんだよ、コロマル。お前も悔しかったのか?」
「わんっ」
天田少年の言葉に肯定するように吼えるコロマル。という訳で総司が持つぬらりひょんの固有スキル「無為自然」を使い、放課後悪霊クラブに入った俺たちはFOEを中心に戦うことになった。総司は弱体化の鎖を巻きつけるスキルを用いて行動の阻害を狙い、俺と天田少年は貸してもらったペルソナのスキルでガンガン高ダメージを与える。総司と組むと活躍出来ている感が増し増しで気持ちがいいんだよな。うん、癖になりそうだ。
FOEのかわいいあかちゃんと古ぼけた人形、それとパワースポットを回って資材の回収等を行い、レベル上げと同時に金策まで行う総司。確かにゲーム脳だわ、と天田少年と納得していると不意に言葉に凄みのある風花の声が頭に響いた。
「順平くん、何をしているのかなぁ?」
「よぉ、風花。ははっ、流石にばれるよな。今は、えーと、放課後悪霊クラブの3階層にいる。同行者は天田少年とコロマル」
「何のための監視だと思っているんですか。せめて、私かりせちゃんに声を掛けてください」
「いやぁ、流石に俺っちも総司に頼られると応えたい気持ちが勝るっていうか」
「もう……。ここからは私がサポートします。総司くーん、聞こえてますよね?」
「そんなぁ。ぬらりひょんの『無為自然』は完璧なはずなのに」
「使い過ぎです。りせちゃんはまだみたいですけど、私は完全にそれの気配は覚えちゃいました。虫の知らせみたいなものですけど、学園を一周して見かけないメンバーがいたらペルソナを通じて問答無用で繋げます。今後は、無断でダンジョンにレベル上げ目的で入れるとは思わないでくださいね。いいですか?」
「うっ……。はい」
有無を言わさない凄みを見せた風花に完敗な様子の総司。俺は笑ってしまったのだけれど、桐条先輩たちが手ぐすねを引いて待ってますよという風花の言葉に帰ったら処刑かとナイーブになった。こうなれば、桐条先輩のペンテシレアの攻撃も苦にならないくらいレベルを上げるしかない。そこでふと俺の脳裏にひとつの考えが過った。風花に頼んで個人通信にしてもらう。
「風花、『無為自然』の発生が分かるって言ったか?」
「ええ。今後は一切、見逃しません!」
「俺っちが言いたいのは、そうじゃなくて。このまま行ったら優ちゃんの話、そもそもの根底が崩れないか?」
「えっと。どういうことですか?」
「総司の死は、あいつがペルソナ使いになったことを満月の夜まで『無為自然』で隠し通したことが発端だ。この時点で風花が気付けるようになったのなら、総司の目論見は破綻するだろ?」
「言われてみれば、そうですね」
意気消沈した総司を天田少年とコロマルが慰めている様子を眺めながら、俺は必死に頭を働かせる。こういう時に、湊っちみたいな独創的な考え方が出来れば、あるいは八高の探偵王子の直人っちのような推理力があればいいのだが、残念ながら俺にはそのどちらもない。だから、俺が思いつくだけの色々な可能性を引っ張り出してきて、総当たりで考えるしかない。くそー、漫画じゃなくて、せめてライトノベルも読んでいれば。あとは自分の境遇に当てはめるしか……。
「自分の頭の悪さが憎いっ!あとちょっとのところまで出かかっているのに、うがぁーっ!」
「順平くん、考察は戻ってからにしましょう。総司くんたちがびっくりしてます」
「わりぃ。そうさせてもらうわ」
俺はそう言って風花との通信を切ると、総司たちには帰った先での桐条先輩たちからの処刑、もとい折檻について考えたら身体の震えが出てしまったと嘘を吐いた。いや、深く考えると戻りたくないのは事実なんだけどな。最終的に、ペルソナのレベルを上げて、ステータスの差を作れば問題ないと総司も天田少年たちも同じ考えに辿り着いたので、目いっぱいFOEを倒しまくり、レベルを上げて、肉体言語でボコボコにされた。真田さんと荒垣さんは卑怯っすよ、桐条先輩。
□クマ□
突然、校舎が揺れた。
震源地に行ってみると、やそがみこうこうの一角が氷によって閉ざされていた。
メンバー全員にレベル上げ行為がバレたのにも関わらず、師父は相変わらずナビゲーターの風花ちゃんやりせちゃんには告げずに同行者を募り放課後悪霊クラブに入っていたらしく、月高で生徒会長やっている美鶴ちゃんのペルソナによって教室ひとつを巻き添えにして氷塊に包まれた。流石にこれは、先生も怒るのではないかと思っていたが、先生も「兄さんは頭を冷やした方がいい」派のようで涼しい顔をしている。
「先生、変わったクマね」
「相棒のことか、クマ?」
師父に反省を促すため、氷はしばらく溶かさずにしておくことになり、監視のために陽介と残されることになったクマ。丁度良かったので、陽介に先生について思ったことを話してみる。すると、陽介も似たようなことを思っていたのか、会話が弾みだした。
「師父があんなことになっているのに、全然怒らなくなったクマ」
「ちゃんと怒っているよ。矛先が周りじゃなくて、本人になってるだけ。そもそも相棒が変わったというよりも、俺たちが知っている姿に戻っただけと俺は思うぜ?」
「戻った、クマか?……言われてみれば、そうクマ。むしろ、この世界で師父に会った時から先生は、ジュネスで迷子になってた子どもたちみたいだったクマ」
先生の過去の独白を聞いて、変わっても仕方がないと思った。この世界で死んだ兄と再会出来た。それがどのくらいの奇跡であるのか。自分が誰で、何のために生まれたのか分からないクマだけど、外の世界で先生や陽介たちと暮らしていれば、色々なことを知る機会がある。その中でも死別はもっとも辛いことであるってことも。
先生は双子の兄である師父と、陽介は初恋の学校の先輩と、菜々子ちゃんはお母さんと死別している。一緒に暮らさせてもらっている陽介も起きている時は明るく振る舞っているけれど、寝ている時にうなされている時があるクマ。そんな時、クマは布団を掛け直したり、お腹をリズミカルに叩くことしか出来ない。
「クマは、先生やヨースケたちと会えなくなるのは嫌クマ」
「急にどうしたんだよ、クマ。マジレスすると俺も嫌だよ。今はそれに月高の人たちも含まれている。勿論、総司もだ」
「もしも、師父も先生と一緒に稲羽市に来ていたら、運命が変わった人はきっといっぱいいたかもしれないクマね」
きっと、クマもその1人だったに違いない。正直、先生が率いる特別捜査隊は女性陣が強い。陽介や完二も頑張っているが、物理攻撃の千枝ちゃん、スキル攻撃&回復も出来る雪子ちゃんがいるのでリーダーを務める先生も入ると、探索メンバーは固定されがちだ。その時に出てくるシャドウの弱点に合わせて、あと1枠を争うことが多い。全員で行きはするのだけれど、マヨナカテレビ内のダンジョンはクマたちが縦横無尽に駆け回ることが出来るくらいには広くないのである。
「師父は後衛で仲間のサポートしながら指揮するのが得意だから、特別捜査隊に師父がいたらダブルチームでダンジョンの探索が出来るはずだったクマ」
「確かに。総長モードは役割が完全に反転しちまうけど、それはそれだよな。漢の浪漫つーか。ところでクマ、何か割れる音がしないか?」
「ヨースケ。師父は善に状態異常無効を持つペルソナを貸し出していたクマよ。氷結無効を持つペルソナを持っていてもおかしくないと思わないクマか?」
「……。確かにっ!」
「せぇいっ!あー、さむさむ。あれ、陽介とクマさんじゃん。もしかして、僕を待っていてくれたの?」
美鶴ちゃんがペルソナの力で作り出した氷の壁を粉砕しながら出て来た師父は手で二の腕を摩りながら出て来た。髪や制服の何か所かが凍り付いているけれど、元気そうではある。やそがみこうこうのフードコートに移動して、お好み焼きやたこ焼きを美味しそうに頬張りつつ、暖を取っているらしい師父に対して陽介が話しかける。
「その様子じゃ、レベル上げを止めるつもりはないんだろ?」
「勿論。仕方ないから、山岸先輩や久慈川先輩を入れる分、同行者を減らす形に落ち着くんじゃないかな。ぶっちゃけ、僕は前衛も後衛もやれるから最低2人でも行けるし」
「それ、相方になる奴が地獄を見るじゃんか」
「えー。そんなことはないよ。ね、クマさん?」
「ソ、ソウクマネ」
その時、クマの脳裏に一つ目のダンジョン『不思議の国のアナタ』で繰り広げられたレベル上げの様子が走馬灯のように駆け巡った。クマの心構えも出来ていない内に、走り出した師父がFOEの背中を蹴り飛ばして戦闘が開始。物量で押してくるシャドウを嬉々として斬り捨てていく師父を、全力で追いかけることが唯一生きる道だった探索道中。倒しても倒しても復活する金色のカブトムシを弱体化させた上で容赦なく屠り続ける師父の後ろ姿。
「あの時の師父は凄かったクマ」
「クマさんとのレベル上げは凄くスムーズだったのを覚えているよ。どう、クマさん?初心に返って、僕と2人で放課後悪霊クラブのレベル上げしてみる?ごーこんきっさでのアレ、気持ちよかったでしょ?」
「行くクマっ!先生はもとより、千枝ちゃんや雪子ちゃん、ヨースケたちから向けられた嫉妬の視線は忘れられんクマ!」
「ちょっと待て!俺はまだ、行かないとは言ってないぞ!」
「わーい!凄く助かるよ、陽介。地獄の一丁目にようこそ」
「あれぇ……。もしかして俺、地雷を自ら踏みに行った?」
何故か、この世界で会ったばかりであるはずの師父の掌の上でコロコロと転がされている感覚に、クマもヨースケも頭を抱える。師父は宣言通り、保健室でエリザベスさんからの依頼をいくつか受けた後、のんびりまったりと午後ティーを楽しんでいたりせちゃんをナビにして、レベル上げをするために放課後悪霊クラブに入った。そして、始まる。師父式ブートキャンプ。ダンジョンの地図を頭で記憶している師父は迷うことなくFOEがいる場所に向かって突き進む。出てくるシャドウの弱点や耐性もりせちゃんに確認することなく、的確について討伐していく。
「ちょっと休憩にしよっか。小腹が空いちゃった」
「師父。フードコートであんなに食べていたのにクマか?」
「陽介は久慈川先輩と話があるみたいだし、クマさんにだけ特別に『栗あんバターどら焼き』をあげようと思ったのに」
「いただクマーっ!」
師父は適当に拾って来た椅子を2脚持って来てくれたので並んで座ってどら焼きを頬張る。秋の味覚のひとつである栗を甘く似たものと餡子とバターの甘じょっぱさが絶妙で頬が緩む。そんなクマの様子を師父はニコニコとした笑みを浮かべながら見ている。
「どうしたクマか、師父?」
「何でもないよ、クマさん。また美味しいのを見つけたらあげるから一緒に食べようね。約束」
「分かったクマ。もしも、師父が約束を破ったら、クマは泣いちゃうクマよ?」
その時、違和感を感じて首元のジッパーをずらして中をまさぐったクマは、カードのような手触りにまさかと思って一気に引き抜く。全身を氷漬けにしたクマと一緒に大人っぽい姿の師父が突撃しているような姿が描かれているカードを、クマは嬉しさのあまり天に向かって掲げた。
「よっしゃー!これでヨースケや完二にばかり、いい顔させないクマ―!!……ところで師父。これ、何て読むクマ?」
「氷爪襲落(ひょうそうしゅうらく)だね」
「フォォーっ!響きも格好いいクマ―っ!」
この勢いのままヨースケに自慢してくれると振り返ったクマが見たのは、何故か廃病院の床で土下座しているヨースケの姿。状況を素早く判断したクマはカードを自分のキグルミの中に大事に仕舞い込んで、その場に正座した。そして、りせちゃんとの通信が繋がった直後に土下座した。その先にいるのが別人であることに確信があった。
「先生!すまんかったクマーっ!!」
「陽介もクマも兄さんに甘いのは分かっていた。これは私のミス。兄さんを連れて戻って来て。千枝たちがちょっと暴走してんの。早く帰ってこないと、『オムライス』の時のようなことになるわよ」
「了解しましたクマ!」
土下座をやめて振り返ると、意気消沈した様子の師父の姿が目に入る。前回は伊織と天田、あとにっくきマスコットキャラクターの座で争っているコロマルの4人で入って、邪魔が入ったと聞いていた。今回も似た階層で待ったが掛かってしまったらしい。どう声を掛けたものかとクマが思っていたら、ヨースケが先に話しかけていた。
「総司、今すぐ帰らねぇと死人が出る!」
「陽介。流石にそれは大袈裟なんじゃない?やそがみこうこうのアトラクションで死人が出るようなものは無かったと思うけど」
「違うんだよ!里中たちが料理してんだ!」
「は?それこそ、死人なんか出る訳ないじゃないか。料理が下手って言っても限度があるし。山岸先輩みたく、一口食べたら気絶して食中毒で病院送りになる訳じゃないでしょ。その山岸先輩だって、僕や師匠、乾くんと一緒に練習することで普通に作れるようになったし」
「なんか、ヤバい情報があった気がするけど。この際、置いておくな。触れたら拙い気がするし。えっと、やそがみこうこうのグラウンドにでかい鍋が出現したらしい。そこにシャドウたちが得体の知れないナマモノを投入していってて、それを止めさせに行ったら料理長とか名乗るシャドウが現れたらしい。それで何故か料理勝負を持ちかけられたんだと」
「なにそれ、面白そう!陽介、背後に向かってガルーラだ!」
「おう!……って、思わず反応しちまったけど、何で?」
「アメンティレイヴンが来てたクマ」
「そうなのか。ところでクマ。何で両手で目を覆っているんだ?」
「ヨースケのガルーラで墜落したアメンティレイヴンを師父が〆て、生きたまま捌いているクマ!」
「なるほど。聞き覚えの無い叫び声。これ、シャドウの断末魔か」
「陽介!クマさん!カエレールで帰ろうと思ったけど変更するね!雨見の壺から水を回収して、トランスツインズの棒と、ファントムメイジの悪霊のランタンを持って帰ろう。出来ればお守りレキシーか真面目カロシーの手足も欲しいから見つけたら言ってね」
「「……」」
クマはヨースケと顔を見合わせた。通信で繋がっているナビのりせちゃんは何も言ってくれない。その後、料理対決に使うと思われる食材を笑顔で回収する師父と、逃げ惑うシャドウたちを見ながら、料理の審査員が人間でないことを祈るクマであった。