あの後アブはすぐ医療スタッフによって治療がされた。
しかし、最善を尽くしたが未だに意識は戻らず、意識が戻ったとして
足が動く確率は・・・
限りなく0に近いという事だった。
~アブ達の部屋~
(私の所為で私の所為で私の所為で私の所為で私の所為で・・・・)
ラウラは自室に戻ってからずっと自分を責めていた。
目を開いてアブの居なくなった部屋を見れば自分を必要以上に責め、
目を閉じて現実逃避しようとすればアブの撃たれた瞬間が脳裏に繰り返し再生される。
ラウラは時が経つに連れてゆっくり精神が崩壊していく・・。
そんな時、
「う~っす、ラウラ居る~?」
「女子がそんな言葉を使う物じゃありません!」
「そんな事一々気にしなくても大丈夫だって。ねぇラウラ?」
「・・・・何の用だ?」
許可も無しに部屋に入ってきたのは鈴とセシリアだった。
ラウラは行き場の無くなった怒りをぶつける様に鈴たちを睨み付ける。
「ノリ悪いね~・・・そんなに自分を責めても何も変わらないよ?」
「そうですわ。私達はただ少し弔い合戦を一緒にしようとお誘いをしに来ただけですの」
「まぁ死んでないけどね~」
「・・・?しかし規則が、「アンタ〝も〟馬鹿ねぇ~・・・良い?ルールっていうのは破るためにあるの。アンタ自身そんなになるまで自分を責めてたのに、どうして復讐を思いつかなかったかね~」・・・だ、だがあのISは強すぎる・・・
とても我々じゃ無理だ・・・」
〝そんなになるまで〟
その言葉に、ラウラはふと自分の体を見る。
服は乱れ、制服の一部を強く握っていた所為で其処が破れかけ、さらに握っていた拳から血が大量に出ていた。
それを見た瞬間、今まで感じていなかった拳の痛みが一気に押し寄せる。
「・・・ッ・・・」
なんとかそれを我慢し、セシリア達の次の言葉を待つ。
「そう、あのISは『強すぎる』。だからこそ他に被害が及ぶ前に墜とす必要があると思いません?」
「・・・だがそれにしても戦力が」
「そう言うと思ってたよ・・・じゃ、入って来て良いよ~」
鈴の言葉により入って来たのは箒と、無理やり連れて来られた感の半端ないシャルロットだった。
「え、何なの?ねぇ何なのコレ?」
ラウラは鈴の言っていた〝アンタ『も』〟の意味を理解し、しかしそれを華麗に無視して反論を続ける。
「・・し、しかしそれでも教官が駄目と「じゃあアブの事、悔しくないの?」ぅ・・」
「何なの?ねぇ?聞いてる?」
「だが「ゴタゴタ言ってないで早く行くわよ。気付かれないようにすれば良いんだから」
「ねぇ?いじめ?いじめなの?皆して僕の事無視して、いじめなn「もし私たちで敵わなかったらどうする!?」・・・」
「そんなのアブや一夏と同じ、或るいはそれ以上のことになるに決まってるじゃん。
でもどっちにしろルールを破って出撃するんだから無事帰還できてもその後の結果は
同じようなものでしょ?」
「ねぇ、今〝ルールを破る〟とか〝出撃する〟とか聞こえたけど気のせいかな?かな?
ルールは守るためにあるんだから絶対に出撃しちゃ駄目だからn「よぉし急いで行こうさぁ行こう!」って待って服引っ張らないで!首!首締まってるからぁぁぁ...」
結局鈴が無理やり出発した為ラウラもそれについていくことになった。
シャルロットは・・・・・まぁ・・・うん、乙。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
~ラウラ達が出撃してから少しして~
アブは旅館の一室に寝かされていた。
アブは生きている事自体が奇跡という状態なので、ほんの少しの変化で容体が急変しないように、関係者以外は立ち入り禁止になっている。
そして、同じ部屋に一夏が寝かされていた。
一夏の方の容体は安定していたが未だに目覚めていなかった。
しかしそれは数分前までの状態。
今では一夏は意識を取り戻して、千冬によって許可されたため出撃準備を進めていた。
「・・・よし、行くか!「何処に行くんだ?」へぁっ!??」
一夏の背後に現れたのは、先程まで意識不明だった筈のアブだった。
「あッ、アブ!?さっきまでピクリとも動いてなかったのに!?」
「ほれ」
そう言ってアブが投げ渡したのは薬の瓶だった。
これはドイツ軍でもよく使っていたもので、先ほど千冬がアブの荷物にあるのを発見して投与したのだ。
「だ、だけどこんな薬一種類で治るわけが・・・」
「フッフッフ・・・
だが我がドイツの医学薬学は世界一ィィィ!できんことはないイイィーーーーッ!」
「シュ、シュト〇ハイム!??」
一夏はふと薬のラベルを見る。
「というかこの薬って・・ドイツじゃなくて日本製だけど・・「気にするな」気にするわ!!」
そんなやり取りの中、アブはある事を考えていた。
(ん・・・・・?シュ〇ロハイム・・・?なんかうちの部隊にいたような・・・でも何故一夏がそれを・・・?)
・・・もっとも、考えていた内容は全く関係無い事だったが。
そんなこんなしているうちに少し時間が経ってしまったが、漸く我らが主人公の逆襲の準備が整ったのだった。
「さて
「・・いや、撃墜されてさっきまで瀕死だった人のいう台詞か?ソレ」
・・・とにかく、逆襲が始まる。
ちなみにラウラが自分を責めてますが、実際には完全にアブ自身の所為です。