男性操縦者2人目はラウラの上官   作:ゆっくり分隊長

4 / 20
今回、ちょっと短くなるかもです。


代償

3人称視点

 

「・・・・・・・え?」

シャルロットは大佐の言葉に硬直する。

「だーかーら。」

大佐はこの上なく真剣な声で、

「ドイツ人にならないかって言ってるんだよ。」

「・・・・・はぁぁあああ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「つまり、身の安全の為に国籍を変えろと?」

 

「まぁ、そういう事だ。フランスはシャルロットを連れ戻したい。しかし、

シャルロットはドイツにいる。しかも、ドイツは保護している訳だ。

無理やり連れ戻そうとしても、問題が国規模になってしまう。下手したら戦争だ。」

 

「でも、ドイツ人になって、ドイツに居ても危険な事に変わりは無いんじゃない?」

 

「あ、言って無かったな。ドイツはドイツでも、後ろに軍が付く。」

 

つまり、シャルロットはドイツ軍に保護されると言う事だ。これでは尚更連れ戻せなくなるだろう。しかし、大佐は更に続ける。

 

「それに、ただの保護では無い。生活はドイツ軍基地になるし、部隊にも所属してもらう。そして、・・・」

 

シャルロットはまだあるのかと思った。

それもそうだ。この時点でフランスが連れ戻すのは不可能と言っていい。

連れ去ろうとしても(ドイツに保護されているので)無理、

実際に連れ去ろうと行動に移しても(ドイツ軍基地の中なので)無理、

連れ去ったとしても、(ドイツが自分の国の軍人が他国に攫われたとして

攻め込んで来るので)無理なのだ。

 

しかし、最後の所は若干不安要素があった。

いくら軍人とはいえ、たかが1人の為に軍を総勢動かすとは考えにくいからだ。

だから、大佐はこの手を使った。

 

「・・・シャルロットを代表候補生にする。」

 

こうすれば、最強の兵器であるISの操縦者を連れ去ったとして、

全軍で攻める事が出来るからだ。

 

・・・仮に連れ去る事が出来たらの話だが。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

シャルロットが正式にドイツ国籍になる事や、今後の事を話終えた大佐は、ラウラを呼ぶ事にした。

 

「ボーデヴィッヒ、入ってきていいぞ。」

 

解りましたと言う声がドア越しに微かに響く。

 

「終わりましたか?大佐」

 

「あぁ、終わった。外には誰かいたか?」

 

「いえ、誰も。それより大佐、〝時間〟は大丈夫ですか?」

 

「大丈夫だよ、まだ5分あるし。それまでにシャルロットを返せば「アーブラハムさん、居ますかー?」拙っ!」

 

扉からは一夏の声。しかし今は拙かった。シャルロットは男装がばれた為、男装

をやめていた。(といっても、コルセットの様な物を外し、そのままだと苦しいので

服を若干はだけさせただけだが)

 

しかし、男装の事をしらない一夏にこれを見られたら拙い。

事は秘密裏に進めたいのだ。というか、此処に居る事自体知られて欲しくない。

大佐は慌ててシャルロットを布団の中に押し込むと、冷静を装って返事をする。

「イチカ、どうした?こんな遅くに」

 

「ちょっと入れてくれませんか?」

 

「?まあいいが・・・」

「・・大佐、もうそろそろ〝時間〟です。彼女が時間を守らないとは思いませんが・・・」

 

「いや、来る前に帰らせるさ。」

 

大佐はドアを開け、なるべくベッドの方を見せないようにして、椅子に座らせる。

 

「で、どうしたんだ?」

「シャルルがいないので、探してたんですけど、ちょっと疲れちゃって・・・。」

「ああ、そうか。じゃあ紅茶でも出すよ。」

「有難う御座います。」

 

 

 

その後、一夏を先程から言っている〝時間〟になる前にギリギリ返せた。

しかし・・・

「・・・大佐、あと10秒です。」

「・・・・・。(諦め)」

シャルロットを帰らせる前にその〝時間〟になってしまった。

 

そして・・・

「やぁやぁやぁ二人とも元気?皆のアイドル束さんの登場だよ~!」

 

〝時間〟になった。

「ってあれ?もう一人居る?」

 

「ああ・・・」

大佐は苦虫を潰した様な顔になる。

 

「・・・まさか、篠ノ之束!?」

「そうだよー?君は?」

「ぼ、僕はシャルロット・デュノアです。」

 

「ふーん、宜しく。」

「よ、宜しくお願いします!」

 

シャルロットはいきなり大物に会えて、緊張しているようだ。

束は、シャルロットを見て、良い事を思いついたという顔になった。

 

「そうだ、はいっ、お薬。」

束がそういって渡したのは青いカプセル。

 

「・・・ああ、ありがt」

ヒョイッ

「・・・おい、何しt」

ヒョイッ

「早く渡s」

ヒョイッ

 

「・・・どういうつもりだ。」

 

薬を持った束の手は大佐の手から逃げ続けていた。

「ヌフフ・・・どういうつもりだろうねぇ・・・」

「いい加減にしろ。実力行使してもいいのか?」

「別に~?」

束は時計を見ながら〝もう1つの時間”を待っている。

 

「良いだろう。今すぐその減らず口を叩けないようにっ・・・!」

突然大佐が痛みに呻く。

「フッフッフ・・・」

束は時計を見ていた。

「まさか・・・もう・・あの時間・・・」

「そのまさか!あと5秒~!・・・3!2!1!0~!!」

「グッ・・・!ァァァァアアアアアッ!」

突然大佐は叫び始める。そして光に包まれていき・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・光が収まった時には、大佐は居なくなっていた。

変わりに、大佐に良く似た〝青年”が居た。

「・・・は?」

「・・・・・・。」

「・・・・♪」

一瞬の静寂。

シャルロットは茫然とし、ラウラは束に呆れ、束はシャルロットの反応を楽しんでいた。

「ぇぇぇぇえええー!?」

「はっっっはははははははは!!」

「「ハァ・・・」」

シャルロットの叫びと束の笑いに2人は溜息しか出なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

~数分後~

「えっと、つまり、アーブラハムさんは本当は15歳で、束さんの薬の所為でこうなっていると?」

「いや、〝所為”というか、僕がお願いしたんだけどね・・・」

 

大佐は元の姿に戻った為、口調もいつもの様な堅苦しい言い方を止めた。

 

「なんで?」

 

「ラウラは十数人としか会っていないからいいけど、、僕は人の上に立つ機会が多い。それに最近は女尊男卑だ。少しでも舐められない様に頼んだんだよ。」

 

ラウラは空軍から半独立したIS特殊部隊の所属の為、会う人数も少ない。

しかし大佐は、陸、空、ISの殆どの部隊を指揮している為(海軍は除く)、

人と会う機会が多いのだ。

 

「で、ラウラはこの事知ってたの?」

「ラウラは知っていたよ。僕が齢を偽る前に出会ったからね。後知っている人は

 

特殊部隊の皆とチフユと少将と・・・ハァ・・・」

「どうしたの?」

「いや、少将に弱みを握られているのを思い出してね・・・」

「弱みって?」

「本当の年齢と、ISが使える事(・・・・・・・)。」

「・・・へ?」

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・隠し事まだあったのぉぉぉぉぉおおおお!!!???」

シャルロット、遂に壊れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「で、さっきの話は本当?」

「勿論。適性が解ったのは3年前。適性ランクは・・・当初はAだったかな?

今はSだけど」

「・・・・ハァ、もう驚かないよ。それで、何でそれを私に隠さず話そうと思ったの?

「それは、信頼するに値すると思うし、これからも〝良い関係〟を続けるなら、

隠さない方が良いと思って。」

「い、良い関係?」

なぜかシャルロットの顔が赤くなったが、大佐は気付かず、続ける。

「で、お願いなんだが・・・この事は他の人には言わないでくれるか?」

「この事って全部?」

「全部」

う~んと悩んだシャルロットは、イイ笑顔でいった。

「いいけど、条件がある。」

「・・・・・・条件だと?」

「うん。・・・・今度、ISと使った僕と生身で戦って?」

 

次回、シャルロット復讐(大嘘)

 




・・・束の口調解らん。
束は大佐と出会った事で大分性格が柔らかくなっています。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。