生徒会長・イッセー   作:超人類DX

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……。よくわからんけどタイトル通りでありたい。

まーた、長々とですが、次の話からかなり展開を早くする予定ですので、もう少しお付き合いを……!


修行デート

 なじみと出会い、己を知って受け入れ、己を虐め抜いて初めて越えた壁の先へ到達した瞬間に生まれた俺の異常性……無神臓(インフィニット・ヒーロー)

 身に付けた全ての技術に置ける限界値を外し、無限の進化を促せるというスキルで、己を虐め抜いて壁を乗り越えようと常に考えている俺らしいスキル……らしい。

 しかし、勘違いしてはいけないのが、リアスの持つ正心翔銘(オールコンプリート)の様な模倣性は無神臓(インフィニットヒーロー)には無い。

 あくまでも無神臓は、『力を限界突破を促させるに特化したスキル』であって、コピー能力の様なものは一切無い。

 が、そうなれば何故俺が会った事もない黒神めだかの真骨頂を真似出来ているのか。

 それは、会っても無ければ話をしたこともない彼女を『尊敬』しているからであり、なじみから聞かされた彼女の人物像を自分なりに解釈して真似したからだ。

 そして、真骨頂を真似し続けた結果得られたのが……。

 

 

  無神臓(インフィニット・ヒーロー)・モデル黒神めだか・完成(ジ・エンド)

 

 

 黒神めだかの異常性……完成(ジ・エンド)だった。

 スキルを学習して瞬時に身に付け、完成させる事で問答無用に相手の上に立つこのスキルを、俺は数年掛けて『理解』する事で、完全なる再現を現実に可能となった。

 

 なじみは無神臓の他に完成を扱える様になった俺を見て、『おいおい、人物像を聞いただけでめだかちゃんの完成(ジ・エンド)を再現するだなんて、一誠はある意味で変態だな』と、言って笑って誉めてくれた事は今でもハッキリ覚えている。

 

 

「黒神めだかって、毎回聞くけど誰よ?」

 

「さてな。なじみから聞かされただけで、俺も会ったことは無い。

曰く、『戦うヒロインでありながら千年に一度の主人公』らしいぜ?」

 

 

 鉄骨だけのビルを足場にした、飛行禁止縛りでの組み手をレイナーレと行いながら、質問に答える俺は内心自嘲する。

 本人の知らない所で、黒神めだかに対して勝手な想像をして、あまつさえ彼女の個性であるスキルまでパクって無神臓(インフィニットヒーロー)の一部として組み込んでいるのだ。

 まあ、何と無く『めだかちゃん』ならそれを聞いてもニヤリと笑って許すと思うのだが……いや、許してほしいです。

 

 

「ということは、アンタが良く使う改神モードとか乱神モードとか……ええっと廃神モードの元はその黒神めだかって女なのね?」

 

 

 鉄骨ジャングルを飛び回りながらレイナーレに接近し、正拳突きを繰り出すも、咄嗟に身体を捩ってかわされ、僅かにレイナーレの着ていた衣服を擦っただけで直ぐ様距離が離そうと後方へ跳ぶ最中にしてきた質問に俺は頷く。

 

 

「あぁ……バカと思うかもしれんが、俺は会ったことも無い彼女を尊敬してるからな。

で、尊敬が行きすぎてこんな真似事までしちまったのさ」

 

 

 足場の悪い場所での戦闘を何の弊害もなく行えるをコンセプトに、鉄骨の上で全力で動き回りながらぶつかり合う俺は思わず笑いながらレイナーレにそう告げる。

 考えてみれば可笑しな話だもんな。

 会ったことも無ければ、話をしたことも無い相手を勝手にリスペクトした挙げ句、その特性を数年掛けてコピーしたとか……まさか俺ってストーカー気質でも持ってるのかもとちょっと悩んだ事もあった。

 

 

「会ったことが無いんだったらそれで良いけど……」

 

「会ってはみたいけどな。んで、サインとかして欲しい」

 

 

 なので、会ってみたくないか? と言われたらそりゃあ会いたいというのが本音だ。

 実際にどんな人物なのか、どんな声なのか、どんな表情を浮かべるのか。

 姿形はなじみから聞かされているので何と無く想像は出来るのだが、その中身は知らない。

 彼女や彼女を支えた者達がどんな人物なのか。

 どういう意思で生きて来たのか……俺を見たらどうリアクションしてくれるのか。

 

 

「彼女の人物像をなじみから教えられたお陰で、色々と獲られた物事は大きかった。

だからこそ俺は彼女達に会ってはみたいのさ」

 

「脱ぎ癖の変態男だと知ったら即座にドン引きされそうなものね」

 

「む……」

 

 

 会ってみたいと言う俺に、レイナーレはちょっと辛辣だったので、何と無くムッとなる俺は脱ぎ癖の変態では無いとこの際だから理解して貰う事にしようと、鉄骨を足場に俺を見下ろすレイナーレと同じ目線に立てる鉄骨へとよじ登る。

 

 

「レイナーレよ……。お前はまだ理解できて無いらしいな。

良いか? 俺は断じて他人に裸体を見せて快感を得るような者達とは違う。

機動性とパワー……。このどちらをも存分に引き出せる事を目的として研究開発を進めたこの自慢の肉体を見せても、恥ずかしいと思わんだけだ! そして見て貰って感想を貰いたいだけだ!具体的には『凄いなー』とか言われたい」

 

「それと露出狂の何が違うのよ! どちらも変態じゃない!」

 

 

 着ていた衣服を脱ぎ捨て、上半身裸となって見える練り上げまくった肉体を惜しげもなく見せてあげる俺を、レイナーレはどちらも変態だと切り捨てる。

 

 

「違う! ぐぅ、どうして分からんのだ!」

 

「分かって堪るか、この変態!!」

 

 

 どうしてだ! 人前で見せても恥ずかしくないだけなのに何故変態なんだ!

 大体、レイナーレ。お前はそう言うが……。

 

 

「脱いだら脱いだで、お前だって見るじゃないか!」

 

「なっ!? そ、それはアンタが脈絡無く脱ぐからで……」

 

「ほほぅ? そういう理由なら仕方ない……。

見せて誉めてくれるのはなじみだけだし、これからもうなじみにだけしか見せんことにするよ。今まで悪かったな!」

 

「ハァ!? ふざけんなコラ!

なんであの女にだけ見せるのよ! それが贔屓だって言ってんでしょうが!!」

 

 

 見たくないのなら仕方無いだろ! 贔屓とは違うし、何でそこで怒るんだ。

 

 

「ふん、見たくないとお前が言うから見せないと口にしただけに過ぎん」

 

「こっ……の!

所構わず見せようとするなって私は言いたいの! 見たくないなんて一言も言ってないでしょうが!」

 

 

 気付けば、互いに譲れない状況となっており、地上数メートルのビル鉄骨に立って互いに言い合いをする俺とレイナーレなのだが、何と無く冷静に考えるとかなりシュールな気がしてならない。

 だけど、だからと言って俺が折れることは無いと言うか、折れたら負けになってしまう気がするので、絶対に引かん。

 

 

「引かぬ、媚びぬ、省みぬ……では無いが、こればかりは譲らん。

どうしてもというのなら、俺を力付くで言うことを聞かせて見せろ」

 

 

 そんなに止めさせたいのであれば、俺より強いと証明して見せろ。

 なじみの様に『急にいい笑顔しながらさば折り攻撃』とか……とにかく俺を黙らせる程の強さを今から見せろ。

 そうすれば、お前の言うことを全幅で従ってやる。

 

 

「上等よ。アンタにこの場で勝って、レイナーレ様とかしづかせてやるわ!」

 

 

 互いに鉄骨の上に乗り、闘志を燃やす中、レイナーレはそう言った。

 ククク……そうだ、それで良い。

 お前にあるその『何がなんでも這い上がって見せる』という熱意とやる気。

 それがお前の強さの根底にあるものなのだ。

 だからこそ俺もその熱意に応えなければならん。

 

 

「フッ、食材を買わせに行かせたアーシアにはちと悪いが、やはりライザー・フェニックスとの戦いはコレが絶対に必要となるだろうな」

 

「は? 何がよ?」

 

 

 黒神めだかの真骨頂を真似、そこから自分なりに改造して作り、まだ90秒も維持できないこのモードを見せなければならん……。

 俺の言葉にキョトンとしながら意味がわからないと首を傾げるレイナーレを尻目に、俺は言葉に表す代わりに態度で示そうと、今まで見せていためだかちゃんモードを解除しながら小さく口を開く。

 

 

「良いかレイナーレよ……。

今から90秒だけ見せる俺の全てを見ろ……。そして何かを掴んでくれ」

 

「何がよ? 今見せてた乱神モードとか改神モードの事じゃ――っ!?」

 

 

 自身で積み上げた結果、生まれた『切り札』の片割れ。

 無神臓に完成の要素を組み込んだ際に偶発的に生まれた、存在する『矛盾』という言葉を取り除き、時には矛となり時には盾となって戦うオリジナルのモード。

 赤でも白でも黒にもならない……俺自身の色のまま全てを理解して吸収し、際限無き進化を続けるだけの、言ってしまえば鍛練不要で俺にとってはこの上無くつまらないモード。

 

 

「何よ、それ……?」

 

「ふっ……無駄に疲れるんだよコレは……。

だから今のところは90秒が限界なのだが、見せるのはレイナーレ……お前が初めてだ」

 

 

 それが俺が持つ表側の切り札で、俺だけの無神臓(インフィニット・ヒーロー)……。

 

 

「矛盾の壁を乗り越え、化け物ごっこがしたい子供が考

えた、乱神でも改神でも廃神でも終神でも無い、俺オリジナルのモードだ……!」

 

 

 更に鋭くなる感覚と視界が、驚くレイナーレを捉え、その特性を理解しようと頭の中で様々な言葉が続けざまに展開させる。

 お陰で鼻血が出そうなくらいに頭が痛くなるのだが、皮肉な事にそのお陰で俺は『矛盾』という壁を飛び越え、その先へと飛翔する。

 

 

 

 

 

 どう見ても所詮は人間と心の何処かで高を括っていた。

 そうでなければ、悪魔と契約して望みを叶えようとする人間の数が多いわけが無いのだ。

 だけど、主に連れられて来た配下達は、初めてまともにその人間を見て思ったのだ。

 お前は本当に人間なのかと……。

 

 

「やってるわねイッセー」

 

「……。あった筈の廃ビルが無くなってますわ」

 

 

 10日後に控え、自己を高めるためにとリアスに連れてこられた街外れの工事跡地に来た、眷属達三人は、先客として居た学園生徒会長として君臨しているのでは無い、恐らくこれが素なのだろう少年の姿を見た。

 

 

「ぐっ、やはり90秒程しか維持できんか……。

まだまだ実用には程遠いな『コレ』は」

 

「ま、まさかあんな事まで出来るなんて……。

一誠……アンタは人間を辞めすぎよ」

 

 

 上半身裸で、下はジャージズボン一枚姿の生徒会長が、同じ生徒会役員である堕天使の女と共に肩で息をしながら膝を付いていた。

 滝の様な汗を流し、鼻から血がボタボタと垂れているのを見ると、姿と相俟って何処かで変態チックにも見える。

 

 

「だから言っただろ、俺が化け物ごっこをしたいだけだって」

 

「……。なら、アンタは私を化け物だと思ってたの?」

 

「いや、お前はお前だ……。

言葉を話し、理解し合える時点でお前は堕天使というだけの女性さ……化け物だなんて思わんよ」

 

 

 何があったからなのか、疲弊しきった様子の中を笑いながら堕天使レイナーレの元へと近付き、手を差し出す一誠は、リアス達が近くで見ていることに気付かない様子だ。

 

 

「どうしたのかしら、あんなに疲れた顔するイッセーは初めて見るわ」

 

「そうなんですか?」

 

 

 眷属達には馴染みの薄い一誠だからこそ、大きく疲弊する姿を見ても特に何も思うところは無いが、リアスからすればあそこまで疲れきった様子の一誠を見るのは初めての事であり、普段ならどれだけ動き回っても疲れた顔を見せ無いと知ってるからこそ、フラフラになってレイナーレの手を取って立たせる姿に驚きを覚えいた。

 

 

「何があったのかは、取り敢えず後で聞くことにして、私達が来たことをイッセーに気付いて貰わないとね…………というか、さっきからレイナーレがくっつき過ぎだし」

 

 

 が、リアスにとって重要なのは、とにかく同じ様に疲弊した様子のレイナーレが一誠の手を借りて立ち上がった際、どさくさ紛れにそのままもたれ掛かっている事の方だった。

 

 

「あー……身体フラフラだわ……。

暫くアンタは柱になって頂戴」

 

「む……それは別に……いや、やっぱり駄目だ。

これでは女性に軽々しく触れちゃいかんというなじみの教えを破ってしまうし……」

 

「此方はアンタの攻撃でフラフラなのよ。女に優しくできないなんて男として失格よ」

 

「ぬ……それは確かに……うむ……だがな……」

 

「はい、余計な事は考えない。アーシアが戻るまではこうさせて貰うわよ……ふふ」

 

 

 

「フッ……」

 

「あの……部長?」

 

 

 上半身裸の、しかも今は居ない兵士の同僚に似た少年にもたれ掛かる堕天使の女という、眷属達にしてみればこの上ないシュールな絵面を目の前に、リアスが意味深に笑っているのを、騎士の駒である木場祐斗が恐る恐るといった様子で話し掛ける。

 よくは分からないが、リアスの様子が変なのだ……あの二人の様子を見てから。

 

 

「あの、レイナーレよ。思ったのだが、疲れたのならそこら辺で腰を下ろして休んだ方が効率が良い気がしないか? ずっとこの体制のままだと、他人からすれば変な誤解を持たれてしまう様な……」

 

「なに? 私とアンタの仲が誤解されて困ることでもあるの?」

 

「いや……そうは言ってないが……。

何か違う気がしてならんのだがな……」

 

 

 腑に落ちなさそうな顔で、もたれ掛かっているレイナーレを支えている一誠と、どうにも機嫌が秒単位で良くなっていくレイナーレ。

 確かにその姿は『外で何をしとるんじゃ貴様等!!』と怒られても仕方無い絵面とも言える訳で、現に本人達は疲労で気付いて無いが、少し離れた所から様子を見てるリアスと眷属達……特に眷属達には『まさかそんな関係なのか?』とか思われている。

 

 

「楽しそうね、イッセーにレイナーレ。

アーシアと安心院なじみは居ないようだけど?」

 

「っ!?」

 

「む……リアス? それに姫島3年と木場同級生に搭城1年?」

 

 

 そんな、端から見れば上半身裸の少年と美女と呼んでも差し支えない女が抱き合ってように見える二人に、いい笑顔で挨拶するリアスの心中は……誰にも彼にも分かりやしないのだ。

 

 

 

 誠八は最近思った……というよりは気付いた。

 一誠が見せるあの化け物じみた何かの正体は、彼が時折自慢気に語る『師匠』とやらが間違いなく原因なんだろうと。

 だからこそ、その師匠が誰なのかを調べるため、リアスからレーティングゲームのメンバーから外して貰い、独自に調査を開始した。

 その結果……。

 

 

「へぇ、わざわざそんな事をして僕に用事って何?」

 

「…………」

 

 

 誠八は簡単に一誠の背後に存在する『師匠』にたどり着いた。

 一誠が独り暮らしをしているアパートへと赴き、部屋の中へと侵入した時に居た、髪の長い……見た目なら自分達と全く代わらない歳の姿をした一人称が『僕』である少女に。

 

 

「ん? 僕に用があるからわざわざキミの嫌いな一誠と『僕の』家に来たのだろう?

だったら黙りなんてしてないで何か言って欲しいな?」

 

「…………………」

 

 

 一誠の師匠……謂わずもながら安心院なじみにとっての誠八は……『居ようと居まいと、何処から来たのかさえ興味の沸かない程度の小僧』……としか思っていなく、こうして家にまで押し掛けてきたのも自分に用事があると一言言ったっきり黙りを決め込んでしまったからだ。

 実にどうでも良い相手の心をわざわざ読む事すらしないなじみは、実に魅力的な声と笑顔で対応するのだが、誠八は何も語らず黙りのままなじみを見つめ…………。

 

 

「……。あの……すいません……俺を弟子にしてください」

 

「は?」

 

 

 何処かの魔王が彼女を前にして、思春期の少年よろしくに真っ赤な顔をしながらド丁寧な土下座をして弟子入りを希望したのだ。

 

 

「…………。一応聞くけど、なんで?」

 

 

 人の良さそうな笑顔から一変、急激に醒めた顔で『うっわ、一誠のパクり顔でこんな真似されるとぶっ飛ばしてやりてぇ』等と内心思いつつ、声だけは人の良さそうなまま土下座して動かない誠八に問う。

 

 

「すいません……アイツの成長の理由を知りたくて勝手に探った結果、貴女がその原因だと知りました。

それと……その……」

 

 

 一誠が使用してるベッドに腰掛け、足を組ながら醒めきった顔で見下ろすなじみに気付いているのかいないのか、誠八はもじもじと顔を赤らめながら、一誠の背後に居る存在に対しての衝撃と、それに連ねて芽生えてしまった感情を暴露しようとする。

 

 つまりこの誠八という正体不明の少年は……まるでどっかの魔王みたいにやらかしてしまったのだ……。

 

 

「その……一目――」

 

「あーもういいよ、大体分かったから」

 

 

 一目惚れを……安心院なじみに。

 

 

「じゃ、じゃあ……」

 

「弟子入りだっけ? 答えから言わせて貰うと『NO』だね。

僕は一誠にしか興味がないんでね」

 

 

 しかしながら、なじみはスッパリと即答で断る。

 くだらない対抗意識と+αで自分に近付きたがってる様だが、生憎興味すら沸かない餓鬼の面倒を見る程、なじみは人が良い存在ではなかったのだ。

 それに、こうやって一誠の名前を口にする度に顔を歪ませる時点で論外であった。

 

 

「じ、自分ならアイツ以上に結果を出せます!」

 

「知るかよそんなもん。双子の弟に嫉妬して醜態さらす様な餓鬼なんぞに興味なんて沸かないね。さっさと帰りたまえ」

 

 

 辛辣な言葉と共にアッサリと断るなじみに、誠八の表情は一誠を引き合いに出された事で更に歪む。

 

 

「アイツが言ったんですか……? 今の貴女が言ったことは……?」

 

「は? 一誠は何にも言ってないよ。

一誠に双子の兄が居ると聞かされ、僕が独自に調べて出した結論さ。

キミはその中にある強大な力を『持ってる』にも拘わらず、底から這い上がって来た弟に劣等感を勝手に抱いてるだけの、言うなれば被害妄想だらけのつまらんクソガキだよ。

そんな精神不安定な奴に教えることなんて何一つ無いね……だから断るんだよ。理解したかい?」

 

 

 一誠が良くて自分が駄目という結果に、殺気を振り撒き始める誠八に対して、なじみは一切取り合わず切り捨てる。

 

 

「分かりきった結果を、近くで見たって面白味があると思うかい? 僕は思わないな、だからキミしかり、その他しかりにも興味が無い。

では何故一誠が? これは簡単だ……他ならぬキミという存在が、一誠を未知の可能性への土台を作ったからさ。

謂わばキミは踏み台なのさ……その踏み台でしかねぇ餓鬼を育てるなんて時間の無駄だろ? まあ、僕には一京分の一のスキルである死延足(デッドロック)で、永遠を生きてる訳だけど」

 

「……………………」

 

 

 言ってる事とは真逆の『神ですら惚れさせそうな』笑顔で言い放つなじみに、誠八の心はプレス機で押し潰され気分になり、それと同時に、やはり一誠に対して更なるどす黒い感情が芽生えたのは謂うまでもなかった。




補足。

お兄ちゃん……速攻フラれましたの巻。
それが裏テーマです。
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