ラブライブ!~未来へ響く多重奏~   作:朝灯

16 / 66
明日が...最後の映画です。

色紙は誰が当たるかわくわくします!

しかし最初の2年生組の色紙の時は5人中4人が穂乃果、1人が海未

次の1年生組は6人中5人が花陽、1人が凛ちゃんという...

呪われてるレベルですよねw

もし友達が海未を当ててなかったら...




真姫家にて

「こ...これは!」

 

「お...大きいですね...」

 

西木野さんの生徒手帳を拾ったあと、俺は家に届ける為に先生に住所を聞いて今西木野さんの家の前にいる。

 

家はこれでもかというぐらい大きく、俺と小泉さんは門の前で立ち止まっていた。

 

「まあ...とりあえずチャイム鳴らしてみるか」

 

「は、はい」

 

門のせいで余計に小さく見えるチャイムのボタンを押す。

 

「はい、どちらさまですか?」

 

チャイムを鳴らして数秒後、ボタンの傍にあるスピーカーから女の人の声が聞こえてきた。

 

「あ、西木野さんの学校の友達で八坂優って言います。西木...真姫さんが落とした生徒手帳を届けに来ました。」

 

「八坂?...ちょっと待っててね?」

 

スピーカーから音が消え、代わりに門が音を立てて開く。そして中から女の人が出てきてこちらに手招きをする。

 

「行こうか」

 

「は、はい」

 

少し小走り気味に手招きしている女の人のところへ向かう。

 

「真姫ちゃんは今病院の方に顔を出しているの。すぐ帰ってくると思うから...上がって待っててもらえる?」

 

「あ、はい。...病院?」

 

怪我でもしたのか?それとも病気?怪訝に思った俺は素直に疑問を口に出す。

 

「といっても別に怪我や病気じゃないから安心してね?うちは病院を運営しているものですから」

 

「「えぇ!?」」

 

さらりと心を読まれた気がするが、それは置いといて...つまり...西木野さんはお嬢様ってことか!?それは...こんな家に住めるはずだ。隣で聞いていた小泉さんも驚いている。

 

「さ、ここで待っていてね。あ、そちらの女の子の名前を聞いていなかったわね。」

 

「あ、こ、小泉花陽...です!」

 

「そう...花陽ちゃんね、これからも真姫ちゃんと仲良くしてね?」

 

「は、はい!もちろんです!」

 

西木野さんのお母さん...なんかすごい物腰が柔らかい人だな。海未のお母さん...渚さんといい勝負かも知れない。

 

まぁ...あの人に限っては中身は想像つかなかったけどな...

 

「それで...八坂...優君だったかしら?」

 

「は、はい」

 

「お母さんのお名前は?」

 

「...美樹です」

 

いきなり自分の母親の名前を聞かれ、少々戸惑いながら返事を返す。

 

「やっぱり美樹ちゃんの子供なのね!」

 

「へ?母を知ってるんですか?」

 

「よく昔から私と美樹ちゃん...それともう1人を入れて一緒にいたのよ。懐かしいわぁ~!」

 

母さんの交友関係広いなぁ...

 

「あんなに小さかった赤ちゃんが...こんなに大きくなって...」

 

「...まさかとは思いますが、小さい頃に会ってたりするんですか?」

 

「あなたがまだ1歳ぐらいの頃かしら...抱っこもしてあげたし、あなたは西木野総合病院で生まれたのよ?」

 

「え!?そうなんですか!?」

 

俺は音ノ木坂で生まれたのか...てっきり母さんが理事長してる高校の近くかと思ってた...。

 

「自己紹介が遅れましたね。西木野美姫です、よろしくね」

 

「え?母さんと同じ名前なんですか!?」

 

「そうなの!だから昔からもう1人の友達は私たちを呼ぶときは困ってたわ」

 

「...どうでもいいことかも知れませんが...もう1人の友人というのは?」

 

「あなたもよく知ってる人よ?今は音ノ木坂学院の理事長をしているの」

 

「そ、それって!?」

 

「南ひばりちゃんよ」

 

マジでか...

 

「だからひばりちゃんは私のことをひめちゃんって呼んで美樹ちゃんをみきちゃんって呼んでたのよ~!」

 

「ただいま~...ママ~?誰か来てるの?」

 

俺と美姫さんが話していると玄関から西木野さんの声が聞こえてきた。

 

「真姫ちゃん、お友達が来てるわよ~」

 

「...何でいるの!?」

 

リビングに入ってきた西木野さんはこちらを見ると半歩後ずさる。

 

「生徒手帳落ちてたから...届けにきたんだけど」

 

「そ、そう...ありがとう」

 

「お茶入れてくるわね」

 

美姫さんはお茶を入れに部屋から出ていった。

 

西木野さんはテーブルを挟んで向かい側にあるソファに腰を下ろし、髪を人差し指でくるくるし始める。

 

「どこに落ちてたの?」

 

「μ’sのポスター見てた...よね?」

 

「わ、私が?知らないわ、人違いじゃないの?」

 

「でも...手帳もそこに落ちてたし...」

 

「えっ!?」

 

西木野さんは自分の鞄の側面のポケットを見てうろたえていた。

 

「ち、違うの!違っ!?」

 

「うわっ!?西木野さん!?」

 

西木野さんは立ち上がろうとした拍子に机に膝をぶつけて、そのままソファごと後ろにひっくり返る。

 

黒か...ってそうじゃなくて!

 

「大丈夫!?」

 

「へ、平気よ...もう!変なこと言うから!」

 

「ぷっ!ふふふふふ!」

 

「笑わない!」

 

小泉さんは笑いをこらえ、何か言い辛そうに口を開く。

 

「西木野さん...スクールアイドルやってみないの?」

 

「私が?スクールアイドルに?」

 

「うん...私、放課後いつも音楽室の近くに行ってたの。西木野さんの歌...聞きたくて」

 

「私の?」

 

「うん...ずっと聞いていたいくらい好きで...だから......」

 

「私ね...大学は医学部って決まってるの」

 

あぁ...家の跡を継ぐためか。

 

「そうなんだ...」

 

「だから...私の音楽はもう終わってるってわけ」

 

西木野さんは小泉さんから目を逸らし、どこか遠くを見る目をする。

 

...どこか感情を押し殺すような光を目に宿らせながら。

 

「それより...あなた.....アイドル、やりたいんでしょ?」

 

「え?」

 

「この前のライブの時、夢中で見てたじゃない」

 

「西木野さんもいたんだ?」

 

「あ、私はたまたま通りかかっただけだけど...やりたいならやればいいじゃない!そしたら...少しは応援、してあげるから」

 

「ありがとう」

 

小泉さんと西木野さんはお互いに顔を見て笑い合う。

 

「小泉さんは可愛いからきっと大丈夫だよ」

 

「えぇ!?///」

 

「先輩...いつか捕まるわよ?」

 

「何で!?」

 

俺が驚いていると携帯にLINEの通知が届く。

 

<何か今...優が女の子に向かって可愛いと言った気がするのですが...>

 

<あれ?海未ちゃんも?実は穂乃果もなんだ~!>

 

<ことりもだよ!>

 

「穂乃果!海未!ことり!どこで見ている!?出てこい!」

 

いるわけのない3人を赤面したままの小泉さんと呆れてみている西木野さんの前で探す。

 

「何してるのよ...」

 

「何でもない...そろそろ帰るよ、お邪魔しました!」

 

「お、お邪魔しました!」

 

「え、えぇ」

 

俺たちは西木野さんの家を出た。

 

***

 

「色々あるんですね...」

 

「そうだなぁ~...」

 

帰路に着いて歩いていると見覚えのある和菓子屋が見えてきた。

 

「あ、お母さんにお土産買って帰ろうと思います」

 

「俺もたまにはお土産買って帰るか」

 

小泉さんと一緒に穂むらと書かれた暖簾をくぐり、戸を開ける。

 

「あ、いらっしゃいませ~!」

 

「穂乃果、手伝いか?」

 

「ゆう君と花陽ちゃん!」

 

中には割烹着姿の穂乃果がいた。

 

「さすが和菓子屋の娘。様になってるな」

 

「褒めても何も出ないよ~!えへへ!」

 

「ここ先輩のお家だったんですね...」

 

「そうだよ~!あっ!もし良かったら上がっていってよ!今上に海未ちゃんが来てて、ことりちゃんももうすぐ来るし!」

 

「あ、いえ...私は...」

 

「じゃあ穂乃果の部屋行っとくぞ」

 

「は~い、じゃあ玄関にどうぞ~!私はまだ店番あるから!」

 

穂乃果が商品棚の整理を始めるのを見てから裏口に回る。

 

「お邪魔しまーす!」

 

「お邪魔します...」

 

「優君いらっしゃい、そっちの女の子は...彼女?」

 

「「えぇ!?///」」

 

「違いますよ!何言ってるんですか!秋穂さん!」

 

もし仮に本当に彼女だったとして何で友達の女の子の家に遊びにくるんだよ!?そんなレアケース聞いたことないわ!もしあったとしたらそいつはバカだ!

 

「ごめんなさい、冗談よ!冗談」

 

「うぅ...///」

 

「この子は小泉花陽さん、音ノ木坂の1年です」

 

「穂乃果の後輩なのね!私は穂乃果の母、秋穂よ!よろしくね!」

 

「あ、はい!よろしくお願いします!」

 

こういう元気が有り余っているところは本当穂乃果に似てるよな...

 

俺は少々疲れ気味に階段を上る。

 

「あ、ことりに写真でも送ってやるか。」

 

意味も無くそんなことを思いついた俺は携帯を片手に穂乃果の部屋の引き戸を開ける。

 

「じゃ~ん!みんなありがと~!」

 

そこには...笑顔でポージングを決める海未の姿があった。

 

パシャッ! ← 俺が反射的に写真を撮る音。

 

ギギギギッ! ← 海未がこちらをゆっくりと振り向く音。

 

パタンッ! ← 小泉さんが扉を閉める音。

 

ピロン! ← ことりに写真を送信する音。

 

スッ... ← 俺が黙ってクラウチングスタートの構えをとる音。

 

「小泉さん...」

 

「は、はい!」

 

「あとは任せた!」

 

「えぇ!?」

 

瞬間...引き戸がものすごい勢いで開き、その音を合図に俺は陸上選手もびっくりな完璧なフォームでスタートを切り、走り出す。

 

「捕まってたまるかぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「待ちなさぁぁぁぁぁぁい!!!!!」

 

玄関を開けて外に飛び出る。とそこにはことりが立っていて...俺はことりを押し倒してしまう。

 

「うわっ!?」

 

「きゃっ!?」

 

「わ、悪いことり!大丈夫か!?」

 

「う、うん...大丈夫なんだけどね?ゆー君...手/////」

 

ことりの視線の先には俺の右手。その位置は...ことりの胸の上だった。

 

状況を理解した俺は一瞬でことりの上から飛びのき、その勢いのまま土下座をする。

 

「本当にごめん!」

 

「いいんだけど///...海未ちゃんに謝った方がいいと思うよ?///」

 

「優?」

 

「本当に申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

俺の絶叫が夜の街に消えていった。

 

-To be continued-

 




今回の雑談コーナーはお休みです!

次回もよろしくお願いします!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。