省きに省いています。
ぶっちゃけ今までで一番酷いかもしれない......
サブタイトルも投げやり気味、いくら投稿出来てもこれじゃまずいので、反省点は次に活かします。
「さて、最初はどこの組から回ろうか」
ことりを中心にして穂乃果、花陽で組まれた衣装組。
海未を中心にして希、凛で組まれた作詞組。
真姫を中心にして絵里、にこで組まれた作曲組。
中心にいる3人がスランプに陥り、それを打破してラブライブ予選を勝ち上がる為の曲を作り出すのが今回の目標だ。
「と言っても......きっかけさえあればスランプなんて簡単に抜け出せそうなんだよな、3人は」
これまでだってμ’sの曲、衣装を作り上げてきたあの3人の能力は今更疑いようがない。
恐らく、ことり、海未、真姫がいなければ廃校を阻止するどころか、スクールアイドルとして活動することすらままならなかっただろうしな。
「......よし、最初は衣装組の方に顔を出してみるか」
確か、あの3人がテントを張ったのは川沿いの場所だったはず......
作曲組と衣装組のテントの組み立ては俺も手伝ったから場所は知っている。
作詞組はまだ場所が決まっておらず、後で呼びに来るとのことだ。
考えながら歩いていくと、涼やかな風に水の匂いが混じり始め、テントが見える。
テントの近くの川辺にはことりが座っていて、何やら難しそうな顔をして、手に持ったスケッチブックとにらめっこを繰り広げていた。
近づく俺に気が付いたことりがスケッチブックから顔上げて、こちらを見た。
「どうだ、調子は?」
「うん、さっきよりはアイデアも浮かんでるんだけど......イマイチまとまり切らなくて......」
えへへと笑いながらことりは言う。
確かにスケッチブックにはデザインのラフとイメージが書かれていて、白紙のページではなかった。
それだけでも安心だな。
「あ、優さん。様子を見に来てくれたんですか?」
背後から花陽の声がしたので振り返る。
両手でかごを持ち、その中には白い花が入れられているのが分かった。
花の名前は分からないけど、とても綺麗な花だ。
「花陽、その花は?」
聞くと彼女はかごから1輪花を取り出して、俺に差し出してきた。
「綺麗だったから、なんとなく衣装のアイデアにもなるかもしれないんじゃないかと思って......」
「わぁ~、綺麗!ありがとう、花陽ちゃん!」
白い花を手に取ってにこにこと笑うことりと花陽。
これがこの世における平和と癒しの終着点か......
川辺で花と戯れる、その姿はまるで......
「妖精みたいだな......」
無意識だったが、思っていた言葉がついこぼれ出る。
俺の言葉に花陽はほんのりと頬を赤く染め、ことりは目を丸くして固まった。
「え、えぇ!?いや、そんな妖精だなんて私なんかが......おこがましいです!!!」
「い、いや!そんなことはないけど、ただ川の側にいて、花を触っている姿が、そう見えただけだ!!!」
今度余計なことを言ったら俺はこの口を縫い合わさなきゃいけなくなる......
「ゆー君......いいアイデア思いついたかもしれない!!」
固まったままだったことりが、目を煌めかせ、その興奮のまま俺に顔を近づけてくる。
いや、近い!めっちゃいい匂い!間近で見ても可愛い!妖精って言ったのは失敗だったか!?これは天使の方がよかったんじゃないのか!?俺のバカ野郎!!
「ありがとう!!ゆー君、私頑張るねっ!」
そう言うと、ことりはスケッチブックに一心不乱にアイデアを書き出し始めた。
俺の失言が功を奏したようで、まぁ、よかったかな?
俺と花陽はことりを1人にする為に、頷き合ってそこから離れる。
あぁ、忘れるところだった。
「ほら、差し入れ。あとで3人で食べてくれ」
俺は作っておいたおにぎりの入ったタッパーを花陽に手渡した。
「はうっ!これは優さんのおにぎり......ありがとうございます!!」
頭を下げながら、嬉しそうにおにぎりを抱える花陽を見て、笑みをこぼしつつ、ふと1つ疑問を抱いた。
「そう言えば......穂乃果は?」
「えっと......あはは」
花陽が苦笑いをしながら指さした先にはテントがあって、近づくと中からは幸せそうな寝息が聞こえてきた。
それを聞いた俺はため息を吐きながら、しょうがないなと呟き、次の組の様子を見るべくその場を離れたのだった。
***
「次は......普通に考えて、作曲組か?作詞組はまだ場所が決まってないみたいだし」
衣装組に差し入れのおにぎりを渡した俺は、他の組に渡すための差し入れを取りに一度、別荘へと戻ってきていた。
「にゃー!!!ゆーサン助けてぇー!!!!」
「おわっ!?り、凛!?」
テーブルに置いてあったタッパーを手に取った瞬間に、泣き声と共に背中に衝撃が走った。
どうやら凛が飛びついてきたらしい。
「どうしたんだ?虫でも出たか?」
俺の問いに凛は涙目のままで首を横に振る。
「優、ここにいたんですか、私たちのテントの設営場所が決まったので手伝ってもらいたいのですが......」
海未がテントの道具を持ってリビングへと入ってきた。
後ろには希もいて、キャンプ用の道具を手に持っている。
「あぁ、場所が決まったから助けてってことか?」
凛は依然として首を横に振り続けている。
この怯えようは一体何なんだ......?
そういえば、海未たちの持っている道具はキャンプ用にしては物が多いような気がする。
......何か嫌な予感がしてきたぞ?
「よし、じゃあ海未と希は先に外に出ておいてくれ。俺はちょっとトイレに行ってから出るから。凛はこの
タッパー持ってここで待っててくれ」
「何故凛だけ残しておくのかは気になりますが......はい、分かりました。では希、行きましょう」
「せやね。いやー、でも山に登るのはうちも久々やね~」
......聞き逃せない単語が聞こえた気がするけど、凛に聞けば全部はっきりするか。
「で、助けてっていうのは......もしかして......」
「そうにゃ!海未ちゃんが山の上でキャンプしようなんて言い出して......凛、山になんて登りたくないよ!!ゆーサンだって嫌だよね!?」
「嫌に決まってる、まだ作曲組のところにも回ってないし、登山なんてしてたら体力がもたねえ」
つまり、俺はテントを設営しに、山に登り......設営を終えて下山するわけだ。
こんなハードコース誰だって嫌に決まってる。
「よし、話は分かった。要するに海未の気を山から逸らして、山のことを忘れさせて、別の場所にテントを張らせればいいってことだな?」
「さすがゆーサン!!話が分かる!!」
俺は凛と固い握手を交わし、決意を露わにした表情で海未たちの元に移動する。
とりあえず......話題を逸らしてみるか。
「では!行きましょう!!山が私たちを待っています!!」
「海未、その前に1ついいか?」
「はい?なんでしょうか?」
......言い出したはいいけど肝心の話題を考えてなかった!!
やっべえ、どうしよう!?
迷った末に俺はある1つの話題を閃き、口にする。
「しゅ......修学旅行ってどこに行くか......もう聞いてたりするか?」
俺のアホォ!!!このタイミングで修学旅行の話を振るやつがあるか!!!
「え、修学旅行ですか?......どうして今聞くんですか?」
めっちゃ怪しまれてるな......そりゃそうだろうな......
「り、凛も気になる!!お土産とか、頼んでおきたいし!!」
冷や汗だらだらな俺に凛から精一杯のフォローが入る。
凛が目線でもうちょっとマシな話題はなかったのか問いかけてくるが、お前が聞いても大して変わらないだろと、アイコンタクトを投げ返す。
既に醜い内輪揉めが起こり始めていた。
希は全てを見通したかのように、にやにやしながら俺たち2人を眺めている。
「......はぁ、今はラブライブの予選に集中するべき時ですよ?......ひとまず、沖縄だというお話は伺っておりますが」
どうしてこのタイミングで修学旅行の行き先を尋ねたのか、少々腑に落ちない表情の海未だが、これで少しは気が逸れたのかもしれない。
ここで畳みかける!!!
「へ、へぇ~!沖縄かぁ......ということは、あれだな!!水着だ!!!俺、海未の水着楽しみにしてる!!!!!」
「なっ!?あなたはいきなり何を言い出すのですか!?ハレンチですよ!!!!」
俺の落とした爆弾は、海未を赤面させ硬直させるほどの威力はあったようだ。
してやったぜ!という目を凛に向けると、ドン引きしたような顔をして、そこから2歩ほど距離を空ける凛の姿があった。
何でだよ!!!味方しろやごらぁ!!
威嚇気味に凛を睨むと、渋々といった感じで元の距離まで歩いて戻ってきた。
......コイツっ!!!
もはや協力関係すら無くなりかけている俺たち。
漫才ならコンビネーション抜群といったところだろう。
実際、希は顔を俯かせて、肩を震わせて、笑いをこらえていた。
「......何か、忘れているような気もするのですが、一体何の話をしていたんでしたっけ?」
「何も忘れてなんかいないだろ?忘れてたとしても、忘れるのは大した用事じゃなかったからだ」
「そうだよ!!気にしすぎだよ!!」
凛から俺への好感度を犠牲に、ミッション完遂は間近なようだった。
このままだと俺は女子の水着姿を楽しみにする変態という評価になってしまうが、それはあとで口封じしよう。
......ラーメンという抑止力を使って。
「......さっきから2人して怪しいですね。何か私が思い出したら都合の悪いことがあるんじゃないですか?」
ま、まずい!!ここまできてバレてたまるか!
目標は達成間近だ!!気合で押し切る!!
「いやいや、何も隠してないから!!なっ?凛!!」
「そうにゃ!別に何もやましいことなんてないにゃ!!」
「......やましい。はっ!!そうです!山です!!」
『えぇぇぇぇぇぇ!?!?』
なんと、やま、付いた言葉に反応して、思い出してしまったようだ。
「やましいなんて使い慣れない単語使うんじゃねえよ!!」
「誰もそこから連想して思い出すなんて想像つかないにゃ!!!」
「あー、見てて面白かったで?ほな行こか」
ひとしきり笑い終えた希の言葉と海未のこれ以上余計なことを言ったら......どうなるかわかりますね?という無言の圧力を受けて、俺と凛ははいと言いながら素直に後ろに付いて歩くしかなかった。
***
結果、俺がまだ作曲組のテントに回っていないということを必死に伝えて、どうにか山の中腹でテントを張るということに落ち着いた。
海未は渋々だったが、風の影響が強いから山頂までは無理という希の言葉が後押しとなり、俺と凛は希に向かって拝み倒し、急いでテントを設営することになった。
それにしても、こういう山の天候にまで詳しい希って一体......
疑問を頭に浮かべたまま、作業を進めていく。
「では、ことりはスランプを脱しそうなのですね?」
「あぁ、さっきいいアイデアが思いついたって言ってからスケッチブックにひたすら何かを書き込んでたぞ」
作業中に先ほどまで、ことりたち衣装組のところにいたということをかいつまんで説明し、穂乃果が寝ていたという部分まできっちり伝えた。
「......すみません、私はまだ何も思いついていなくて......山を登ったという達成感からインスピレーションを得ようとしたのですが......迷惑をかけてしまいましたね」
「いいよ、俺登山ってしたことなかったから、案外やってみるといいものだな。なんか......こう、今までに見えなかったものが見えてきそうな感じがするよな」
......この険しい道のりが、μ’sの今を表しているんだとしたら......長く険しい道を超え、登り、その先に待っているのが夢への挑戦権だとしたら、彼女たちはきっと――
「――μ’sは今、夢の扉を開きかけているんだな」
「......夢の扉、なんだか......ストンと胸に落ちてくるような......優、ありがとうございます。おかげでいい詩が書けそうです」
そう言った海未の横顔に、もう迷いは存在しなかった。
テントを張り終え、役目を終えた俺は、残された作曲組のテントへと向かうため、登山で疲れた足に鞭を打ち、1人下山を始めるのだった。
―To be continued―
お詫び、まず衣装組辺りの話がスッカスカ!話も作詞組の半分以下の短さ!
更新することに拘ってクオリティを落としてしまいました。
次で合宿編は最後になる予定なので、ちゃんとクオリティを上げられるように頑張りたいと思います!