比企谷八幡が海浜高校で生徒会長をしたら   作:時雨煉

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なんか、今日は書くのが早いです。
今日、二回目の投稿です。
貯めておくのもいいんですけど、なんか投稿したくて。
もしかしたら、今日にもう一回投稿するかも?貯めるかもしれませんが。


第4話

「なあ、折本」

「何?」

「お菓子ってそんなにいるものなのか?」

「さあ?」

「さあって……」

 

 クリスマス会の会議に行く途中のコンビニに立ち寄っている。

 平塚先生曰く、お菓子などは持っていた方がいいそうだ。

 

「あ、これも欲しい」

「まだ買うのか……」

「いいじゃん、経費もらってるんだからさ」

「余るだろ」

「余ったら持って帰るし」

 

 いくら経費を貰っているとはいえ、使い切る必要はない。それに、もうすごい量だ。カゴいっぱいいっぱいだ。

 

「って言うか、余るの期待してるだろ?」

「あー、バレた?」

「さっきから自分の好きなものばかり選んでるみたいだしな」

「別にいいでしょ、比企谷にもあげるし」

「いらん、ってか太るぞ?」

「女子に体重の話振るとかマジなくない」

 

 女子に体重の話したら駄目みたいなのってなんなの? 1キロとか全然変わんねえだろ? 女子は1キロぐらいでうるさい。

 まあ、折本が太ろうが俺には関係ない。

 

「そろそろ行くぞ、早くしないと遅れる」

「もう、そんな時間?」

「だから、さっさと決めろ」

「じゃあ、はい」

 

 カゴを渡される。

 重っ、こいつどんだけ入れてるんだよ。

 

「お会計は4860円です」

「うわ、ギリギリかよ」

 

 俺は平塚先生から渡された五千円札を店員に渡す。

 

「お釣りは140円になります」

「ありがとうございましたー」

 

 俺と折本はコンビニから出る。

 

「お金ギリギリだったねー」

「お前が買いすぎるからだ」

「それに重いし……」

 

 無駄に重量のありそうなやつもあるし……。

 

「私も半分持つよ」

「いや、いい」

「遠慮しないでさー」

「こうゆう、力仕事は男に任せとけ」

「い、意外と頼りになるー」

「意外は余計だ」

 

 というか、大きい袋にまとめて入れられたので、二人で持つとなると、取っ手の部分を一つずつ持たなくてはならない。それは恥ずかしいから嫌だ。

 

「すぐそこだから早く行くぞ」

「早くなーい」

 

 

 

 

 

「総武高校の生徒会長の一色いろはって言います。よろしくおねがいします」

 

 周りから拍手が起こる。

 

「ねえねえ、比企谷」

「なんだ?」

「あの子、ちょー可愛くない?」

「まあ、可愛んじゃあないの?」

「あれ、お気に召さない感じ?」

「別にそんなんじゃねえよ」

 

 なんて言うか、一色いろはは本物ではない。そんな感じがする。あの可愛さはデフォルトではないオプションだ。あいつは好かれるために可愛い自分を演じている。そんな気がする。

 

「ふぅん……次比企谷だよ」

「ああ」

 

 生徒会長として、自己紹介をしなければならない。

 俺が立った瞬間、総武高の連中、えっって顔してた。何?庶務とかだと思った? 残念、生徒会長だ。

 

「海浜高の生徒会長の比企谷八幡だ。まあ、なんだ、よろしく頼む」

 

 部屋が静まり返った。

 えっ、何これ? パチっの一つも聞こえてこないんだけど……。

 一色いろはだけが、かろうじで拍手しようとしたが周りを見てやめた。

 一色、いい奴なんだな……。

 一色の好感度上がりまくりである。

 仕方なく、静かに席につく。

 

「拍手の一つもされないとかウケる」

「いや、ほんと黙って下さい、マジで」

 

 あれ、可笑しいな、目から汗が……。

 

「それじゃあ、始めますねー」

 

 一色いろはのもと会議は行われた。

 

 

 

 

 

「えっと、あー、生徒会長の先輩!」

「……なんだ?」

 

 何? 名前覚えてないの? 生徒会長の先輩って……。

 

「今日はありがとうございました」

「いや、全然」

「折本先輩もありがとうございました」

「ううん、全然大丈夫だよ? いろはちゃん」

 

 あれ? 一色さん? 折本の名前は覚えてて僕の名前は覚えてないんですか? 別にいいんですけどね、別に。

 

「このあと、食事でもどうですか?」

「いいねー、それ」

「どこにします?」

 

 二人が俺に視線を向けてくる。

 あれ、俺も行くの?

 

「サイゼとかな……」

「さ、サイゼ……」

 

 折本は笑いを必死に抑えている。

 えっ、駄目なの? サイゼ、サイゼは千葉発祥だよ? みんなでサイゼ。

 

「ま、まあ、近いですし、私はいいですけど」

「いろはちゃんもサイゼ賛成? なら、サイゼでいいよ」

 

 やっぱり、サイゼだよね。一色が気を使った? 気のせいだろ。


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