東方〜博麗神社の居候妖怪〜   作:ルミナス

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第八話

雪華の怪我などが回復し、また移動を始めた霊夢達だったのだが、

 

「……此処どこよ」

 

いきなり分からない場所へとやって来ていた。

 

「雪華、私達の中ではあんたが一番長生きなんだから、此処が何処だか知らない?」

 

「知るわけないじゃん。私は二代前の時から殆どあの神社にいたんだから」

 

霊夢の質問に雪華はいつの間にかいる狼に乗って答えた。

 

「……なあ?その狼は何処から現れたんだ?」

 

魔理沙の疑問に対して、雪華は訳が分からないというような顔をする。

 

「何処って、私達が飛んできた方向からだけど?私が途中で呼んだの」

 

「ちょっと。『トウヤ』は飛べないんだから今此処で呼ばないでよ」

 

「トウヤの事なら大丈夫。私に任せて」

 

霊夢はそれを聞くと、もう反論するのが面倒になったのか、また飛び始めた。

 

それを見て、魔理沙と咲夜も後を追うように飛び始め、雪華がトウヤに掛かる『重力』を軽くし、飛べるようにしてから追い掛けた。

 

その雪華が霊夢達に追い付くと、目の前には見た事もない屋敷があった。

 

「……何この屋敷。本当に見た事ない」

 

「となると、ずっと隠されてた訳ね……」

 

雪華の言葉に霊夢がそう推測すると、前から音が聞こえたので顔を戻すと、其処には猫又の少女がいた。

 

「あ、貴方達!何しに此処に来たのですか!?」

 

「いや、単に迷っただけなんだけど……」

 

その少女からの問いに、変な事を言えば間違いなく面倒なことになると直感した雪華が素直に言うと、その少女は警戒レベルを下げた。

 

「そうですか……だから、此処に来れたのですか。あ、私は『橙』と言います。此処は『マヨヒガ』と言って……」

 

「『迷った者が辿り着く家』……だから『迷い家』って事か」

 

「考えとしてはそれで合ってます」

 

雪華が呟くように言った言葉は橙に届いており、橙は頷いてそう言う。

 

「此処がマヨヒガなら……もしかしなくても財宝が!」

 

しかし、もう一人マヨヒガの事を知っている人物である霊夢は、それを聞いて目を輝かせる。

 

それに目ざとく気付いた橙は霊夢を睨もうとするが、その霊夢の服を来た道の方に引っ張る雪華。

 

「財宝なんて放ってもう行くぞ〜」

 

「ちょっと!財宝が!」

 

「だ〜か〜ら〜、面倒な事になる前にさっさと帰るぞ〜」

 

雪華はそう言いながら容赦せずに霊夢の服を引っ張り、霊夢は引きずられるように来た道の方へと戻っていった。

 

それを見て魔理沙は苦笑いを浮かべ、咲夜は表情を変えずに後についていった。

 

「……あ!私が案内しますから!」

 

その四人の後を、マヨヒガから帰す為に橙も付いていった。

 

***

 

マヨヒガから出てきた雪華達が次に向かったのは、魔法の森だった。

 

それに魔理沙も雪華も首を傾げるが、霊夢の勘だと言われれば何も言えなくなる。

 

暫く魔法の森を歩いていると、前から二人の人物が現れた。

 

一人は金髪の人形の様に可愛らしい少女。

 

もう一人は暗いピンク色の短い髪をツインテールにして、暗い赤のゴスロリを来たフランス人形を抱きしめている少女。

 

しかし、後者の方が前者よりも背が低く、見方によっては『年の離れた姉妹』にしか見えない。

 

「……誰?」

 

小さな少女から、抑揚の無い声で問いかけられた魔理沙達は自己紹介をすると、背の高い方の少女の目が少し開いた。

 

「やっぱり……久しぶりね、三人とも」

 

その少女は霊夢、魔理沙、雪華を見ながらそう言うが、三人は首を傾げる。

 

「何処かで会ったかしら?」

 

「私は覚えがないぜ……雪華はどうだ?」

 

「いや全く」

 

雪華も知らないといい、また三人が首をかしげると、その少女は溜息を吐いた。

 

「まあ、覚えてないならそれもそれで構わないのだけど……」

 

「……お姉ちゃん、寂しい?」

 

「いいえ、寂しくないわよ?『フィール』」

 

その金髪少女は、『フィール』と呼んだ少女の頭を撫でる。

 

しかし、少女は嬉しそうな顔をせずに、大事に抱えているフランス人形に声を掛ける。

 

「……撫でられて嬉しいね、『フィリア』」

 

『フィール』は無表情にそう言ってから、霊夢達に顔を向けた。

 

「……それで、どうして此処に?」

 

「簡単な事よ。あんた達がこの異変の犯人?」

 

霊夢が目を細めてそう聞くと、金髪の少女は少しだけ笑みを浮かべる。

 

「流石に異変主ではないけど……異変を解決するヒントは持ってるわ」

 

「そう。なら、痛い目にあう前にそのヒントを出しなさい」

 

「あら?それなら弾幕ごっこで解決しましょう?私と『フィール』、貴方ともう一人で」

 

霊夢はそれを聞くと、雪華を掴んだ。

 

「……は?」

 

「あんた、付き合いなさい」

 

「いやいやいや!?私は弱いって言ってんじゃん!」

 

「その鈴、取ってあげるから」

 

それを聞くと、雪華は心底面倒そうな顔をする。

 

「なんでそんな面倒なことをしないといけないわけ……」

 

「良いから。折角いるんだから、役に立ちなさい」

 

「はぁ……」

 

雪華はそれを聞くと、参った様に両手を挙げた。

 

それを見ると、雪華の髪飾りに付いている鈴を外した霊夢。

 

そして、トウヤから降りた雪華は霊夢の隣に立つと、氷の薙刀を手に持った。

 

「……はぁ、面倒」

 

その雪華の呟きは他の人には聞こえておらず、霊夢は二人の少女を様子を見る様にしていた。

 

「それじゃあ、始めましょうか。私は『アリス・マーガトロイド』よ」

 

「……『フィール・マリオネット』。よろしくお願いします」

 

「私は博麗霊夢よ」

 

「小倉雪華。よろしく」

 

お互いの自己紹介を終えると、弾幕ごっこを始めた。

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