だって書きたかったんですもん!仕方ないじゃないですか!!
それでは!もうぞ!
後少しで昼となる時間、アルカは日除け傘を差し、雪華の隣をついて歩きながら、霧の中にある花々は見回していた。
「やはり、霧の中でも季節外れの花が咲くのは、幽霊の所為なのか……」
「そりゃもちろん、幽霊の所為だよ。季節相応の花が咲いてたらちょっと判断に困るけど、季節外れの花が咲いてたら、まず間違いなく幽霊の所為だね」
雪華もまた辺りをキョロキョロ見渡しながら歩いている。普段、二人とも空を飛べるからこそ、移動手段が飛行になりがちで、こういう風に地を歩くことは珍しく、物珍しそうに周りを見ていた。そんな二人に霧の中から近付く影が一つ。
「お花がたっくさん咲いてるです〜♪」
「……あれ?あれって……」
「知り合いの妖精か?」
「まあ、知り合いだね。春雪異変の後の宴会の時に会ったな。まあ、多分実際はもうちょっと前にあってるかもだけど……」
「忘れたと……」
「あっちも忘れてるだろうし、問題ないね!」
「大有りだが、お互い忘れてるなら、まあ、仕方ないか……」
アルカはそう結論付け、前からやってくる妖精の様子を伺えば、明らかにフラフラとあっちへ行けばこっちへ行きな状態で、前方にいるアルカ達に気づく様子はない。
「あ〜……このままだと当たるね」
「声を掛けるか……おい、危ないぞ?」
アルカが声を掛ければ、其処でようやく前方にいる存在に気付き、驚いたように急停止すると、なぜかくるりと一回転した。その後、それに少しだけ呆けた様子を見せ、楽しそうな笑顔を浮かべた。
「面白かったです!一回転面白いです〜!」
「あれ?この妖精、変な楽しみ方覚えたぞ?」
「おい、ワクワクするな。楽しそうにするな。絶対に能力使うなよ?」
「ケチだな〜。まあ使わないけど。この程度なら私は使わないって!」
「常日頃、何もしてない俺に対して色々能力使ってくる奴が何を言ってる」
アルカがジト目で雪華を見れば、雪華は首を傾げる。
「あれ?私、あんたにそんなことしたことあるっけ?」
「『試させろ!』と言って許可も取らずにする時があるだろ」
「あ〜……したことあるような、ないような?」
雪華は思い出せないのか首を傾げていると、アルカは遂に溜息をついた。
「で?フウノ、あんた何してんの?」
雪華は其処でフウノに何しているのかを聞けば、フウノは目を輝かせて答える。
「たくさんお花が咲いてるのが珍しくて、花の冠を作ろうと思うのです〜!チルノちゃんの分と大ちゃんの分を作るのです〜!」
フウノはそれを言うと、辺りに咲き誇る露草、月見草、勿忘草を順番に見て行き、気に入ったものを必要な分だけ手折り、結んでいく。
「あれ?話終わった……ま、いっか。アルカー、いくぞー」
「ああ、分かった」
雪華がアルカを呼び、そのまま歩いていくその後ろを、アルカはフウノを横目で見ながら追いかけていった。
***
霧の湖を抜ける頃になると、アルカがふと、思ったことを口にした。
「そういえば、リラは誘わなかったんだな」
「ん?ああ、花見に?」
雪華が問い返せば、アルカはそれに頷く。それを見ると、雪華は困ったような笑顔を浮かべた。
「いやね?誘っても良かったんだけど、多分、あいつもテンションが上がってるからね〜。頭に思い浮かぶ音色を弾くのに忙しいと思うし、何より、そんな時に邪魔をすると……怖いし」
「?怖い?リラが?」
アルカは意外そうな顔を浮かべるが、逆に雪華は遠い目になる。
「いや〜、あいつは怒ると怖いよ?いや、精神的にくるんだよね。大抵、怒るとなると、口で説教するもんだけど、あいつはそれをしない。ただ、楽器作りをするように笑顔で道具を押し付けてくるだけ」
「そこまで怖くないな……作って許してもらえるならそれに越したことはないだろ」
「そうだね〜、それに越したことはないけど……条件が出されるんだよね……」
『条件』のひと言にアルカは続きを促すように雪華を見れば、それに答えるように続きを話し出す。
「まず、一週間で仕上げること。一週間で仕上がらなかったらもう一週間しなきゃいけない。まあ、そこまで難しくないように感じるだろうけど……寝る時間を与えられない」
「……」
「寝ようとしたり、舟を漕ぎ出したら耳元でガラスを引っ掻くような音が出される……しかも出した本人はちゃっかり耳栓してるから被害なし。寝ずに、しかも一週間と経たずに出来ても、そこで終わっちゃいけない。一週間、ずっと楽器作り……これの苦しさがわかる?」
「……怖いな」
リラが怒るとやることは、外で言うところのブラックな作業に近い。普段、温厚な者を怒らせてはいけないと言う教訓である。
「で、お前、これからどこに向かおうとしているんだ?」
「一番はやっぱり人里かな〜?そこの方が、私の知り合い……付喪神が多いし」
「……その知り合いの付喪神もまた、お前が変えたのか?」
アルカが当然のようにそう問えば、雪華はそれに笑顔で頷いたのだった。
あれ?結局短い(・_・?
まあ、二連投したし、私にしては頑張ったよ、うん(ーー;)
実は案外、私はこの章の話を書きたかったので、もしかしたら、また近いうちに投稿するかもです。
それでは!さようなら〜!