スーパーを出てとりあえず辺りを見渡す。
打ち止めはどこにいるのか大方の予想をつける。
「ああいう、ゴミのやることなんざ大体予想がつく。 その辺の路地裏だ」
一方通行は、そういうと手近にある路地へ入る。
「ところでそいつらの目的は? なんだと思ってる」
「……さァな。 あいつを掻っ攫うってことは学園都市の研究者かオレに何か因縁のあるやつか……、どちらにせよろくなことは考えちゃいねェだろ」
打ち止めはかつて二度連れ去られている。
一つは天井亜雄によるもの、もう一つは
どちらにも共通して言えることだが確かに一方通行の言うとおり、ろくな使い方はされなかった。
「腐ってやがンだ……この街の
一本目、二本目の路地裏には残念ながら敵の姿はなかった。
しかし、三本目の少し広めの路地を発見した上条はそこで止まる。
「なあ、誘拐したってことはやつらは車を持っている可能性は高いわけだよな? そしたら、こんな広めの路地に車を停めている可能性はないか?」
「……バカにしては考えるじゃねェか」
「この辺りは蜂の巣か……オレ、ここにはいい思い出がないんだよなあ……」
蜂の巣、雑居ビルの密集した商業施設の名前のことだ。
この雑居ビルは誰でも借りることのできる、賃貸用として機能している。
しかし、審査基準はゆるく、時にはスキルアウト、時にはその他の暗部組織、時には魔術側の人間などでも簡単に借りることができてしまう。
ビルの密集地であるため当然、路地裏も名前のとおり蜂の巣のように複雑で、中は暗く、不気味なため人気はほとんどない。そのせいか、軽いものでかつあげ、重いもので強姦、殺人などの犯罪の温床にもなっている。
「躊躇してる時間はねェ。 さっさと行くぞ」
そうだな、ととりあえず前のあの事件のことは忘れることにし、この路地に踏み込む上条。
しばらくは一本道で、右、左、また左と複雑な道を走っていると、不意に銃声が聞こえた。
「なんだ!? 今のは、銃声だよな?」
「……アサルトライフル、おそらく二丁だ」
「……ッ! いや、まだ大丈夫なはず。 音は近かったよな?」
上条の頭の中に血だらけの少女の体が浮かぶが首を振って振り切った。
打ち止めを攫って車まで用意しているとしたら、今すぐに殺す必要はない。
きっと、まだ生きている。
「……おい、あそこじゃないか?」
そこには……
蜂の巣 ……とある魔術と科学の群像活劇をやるとわかりやすいかも
第七学区にある雑居ビル郡の俗称。