ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く 作:始まりの0
曹操と戦う為に零は絆の力である【ソウルコード】を発動した。
そんな彼の背後には赤い物体が出現していた。
「ガンダァァァァム!」
零がそう叫び、指をパチッと鳴らす。すると赤い物体が花が開く様に開く。
中から光が飛び上がり、零へと落ちた。光が消えるとそこには、白い鎧を纏った零の姿が在った。
「【ソウルコード:ゴッドガンダム】!」
それはかつて共に戦ったファイターの乗っていたガンダムの力を再現した物だった。
「貴様の腐ったその性根!この拳で叩き直してやる!」
何時になく、テンションの高い零。凄い熱気が放たれてるのは多分気のせいだろう。
「………貴方はそんなキャラだったか?」
「
曹操に聞かれ、そう返答する零。
「良くは分からないが………やる気を出してくれたなら、それはそれでありがたいけども………まぁ、いいか」
「そうそう、ごちゃごちゃ言わずにかかってこいやぁ!」
「では遠慮なく…………行かせて貰う!」
曹操は言い終わる前に常人では見えない速度で駆け出し、零に突きを放った。その攻撃を受け、凄まじい衝撃と共に土煙が上がった。
「「零さん(御子殿)?!」」
それを見て、アーシアと九重が九尾の御大将の陰から声を上げた。
「ふぅ………流石は神殺しの槍。それを使うお前も日々鍛錬を欠かす事なく行っていた証か」
「ハハハ………前の時で分かっていたが、少しショックだな。これでもそれなりに自信は在ったんだがな」
神殺しの槍を平然な顔をして受け止めている零。少し驚いた様子の曹操だが、直ぐに槍を引き離れた。
「これまで俺も色々な修羅場を越えて来たからな。この程度はな………それより未だ本気を出してないだろう?」
「おや、御気づきだったか。しかしアレは未だ未完成の代物だからな…………しかしそうは言ってられんか。では行くぞ【
曹操の槍が眩いばかりの光を放つ。少しすると、光が納まった。
神器の奥の手とも言える
だが、曹操のそれは少し違った。槍自体には何も変化はない、その代わり曹操の背後に神々しく輝く輪後光が現れ、彼の周囲にはボウリング球くらいの7つの光球が浮かんでいた。
「ほぅ………」
「これが俺の
「成程………見た目から察するにその光球1つ1つに能力がありそうだな」
「ほぉ、流石は伝説の戦士殿。それは戦いの中で見せよう」
そう言うと、曹操は槍を構える。零もそれを見て、腰を落とし構えを取る。
「「いざ尋常に…………勝負!」」
2人は同時に駆け出し、激突した。
「オオオォォォォォォォォォ!!!」
「セイッ!セヤァァァァァァァァ!!!」
拳と神殺しの槍がぶつかり合い、火花を散らせる。
零が曹操の突きを避け、腕を掴むとそのまま背負い投げの要領で投げ飛ばした。凄まじい勢いで飛ばされた曹操は自身の禁手化の能力【七宝】の1つ
「ヌン!オラァァァァァァ!!!」
零は
槍となった
「ならばこれでどうだ!
七宝の1つ
「分身能力か」
「攻めきれないなら数で押させて貰う!」
合計10人の曹操が零に襲い掛かる。
「そう言うのならこっちにもあるんだよ!分身殺法!ゴッドシャドー!」
零が両手を広げると、ゴッドガンダムの背面ジェネレーターが展開する。すると零から9人の零が現れた。
「そっちが10人で来るなら、こっちも10人だ!」
10人の零と10人の曹操がそれぞれ戦闘を始めた。
「「「「「「「「「「オラッオラッオラッ!」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「でやぁぁぁぁぁぁぁ!」」」」」」」」」」
それぞれ、凄まじい戦いを繰り広げている。
これまでの事は凄まじい速さで行われている為、アーシアや九重、戦闘に慣れてる者達から見てもあらゆる場所で火花が発生している様にしか見えない。
「分身は面倒だ!一気に決める!」
「「「「「「「「「おう!」」」」」」」」」
本体の零がそう言うと、分身達が応え、曹操達に蹴りを入れ下がった。分身の曹操達は一ヶ所に集められ、分身の零達はそれを囲う様な位置にいた。
「なにを」
曹操は警戒する。
分身の零達は両手を上げ、片足で上げた格好……簡単に言えば荒ぶる鷹のポーズである。すると、分身の零達の身体がH緑色の渦巻き状のエネルギーに包まれる。
「「「「「「「「「超級覇王電影弾!打てぇぇぇぇ!オリジナル!!!」」」」」」」」」
「しゃあ!はいー!!!」
本体の零は凄まじい速度で移動しながら、分身達を後ろから殴り、打ち放った。
曹操の分身達は凄まじい勢いで打ち出された分身の零達に反応できず直撃を受け消えた。零の分身達もそれと同時に消えてしまった。
「はぁ……すぅ」
零は着地すると息を深く吐いた。
「伝説とは違うが凄まじい力だ」
「別に俺が凄い訳じゃない。これはあくまで借り物だ。共に戦った仲間の力を借りただけの事だ、本当に凄いのはこれを扱っていた仲間だよ」
「仲間……」
「この身は1人で戦っている訳じゃない。今は此処にいないが、俺は常に仲間達と共に戦っている」
零の言葉を聞いて、曹操の脳裏に英雄派のメンバーの顔が浮かぶ。だが何故か直ぐにそれは消えてしまった。
「…………」
「(フム………やっぱりか)少しギアを上げるぞ!」
零は曹操に違和感を感じ、それが何なのかを気付いた様だ。そして更に力を解放する。胸部の装甲が展開し、ハートの紋章が浮かび上がった。
「おおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
凄まじい速度で曹操に向かい駆け、一気に攻めに転じる。
再び拳と槍が火花を散らせる。
「くっ……仕方ない」
曹操は先程より増した零の攻撃は七宝の能力では対応しきれないと考えたのか、七宝を消した。すると曹操の攻撃も激しさをます。
「ほぉ!よっ……敢えて能力を……せりゃ!封じる事で戦闘能力を……どらぁ!増したか!」
「その……はぁ!通り!………ほっ………オーラを収束させ能力を………せやっ!増幅させたんだ!」
凄まじい攻防をしながら、会話をしている2人。常人には絶対できない事である。
拳と槍が攻防を繰り返す中、曹操は零の拳を避けると、身体を倒し、腕で身体を支えるとその勢いで零の腹に蹴りを入れて蹴り飛ばした。
零は直ぐに体勢を立て直すと、右手の拳を握りしめた。
「ハアァァァァァ!俺のこの手が真っ赤に燃える!お前を倒せと轟き叫ぶ!」
背面ジェネレーターにより、エネルギーが増幅され、右腕のプロテクターが手の甲を覆う。
「!」
「行くぞ!曹操!爆熱!ゴッド………」
真っ赤に燃える様な手が構え、深く腰を落とし駆け出そうとする零。対し曹操は聖槍の矛先に自身の力を収束させ、渾身の突きを放とうとする。
「フィンガァァァァァァァァァァ!!!!」
「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
ゴッドフィンガーと聖槍が激突し辺りが閃光に包まれた。