ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く   作:始まりの0

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 今回はアーシアの話です。


EP54 黄金?変態の間違いだ

 ~用意された零の部屋~

 

 アーシア、白音、黒歌、オーフィスは零に連れられてグレモリー家の屋敷に用意された自分達の部屋に戻っていた(それぞれに部屋が用意されているが、自然と皆は零の部屋に集まっていた)。

 

 

「零さん、お部屋に戻ってきてどうするんですか?」

 

 

「あぁ、実質は此処とは違う場所でするんだが………まぁいい。そこでジッとしててくれ」

 

 零はそう言うと、眼を瞑り深呼吸する。

 

 

「『世界を構成する総ての存在よ、世界の理よ、原初の神が子である我に従え【世界は神の意のままに(ワールディング・ザ・ゼロ)】』」

 

 零の身体から光と闇が溢れ出し、辺りを浸食していく。そして周りが白と黒の染められた。零が手を振ると白と黒が混じり合いやがて、何処かの荒野に姿を変えた。

 

 

「すっ凄いですぅ……これどうなってるんですか?」

 

 

「これは【世界は我が意のままに(ワールティング・ザ・ゼロ)】って言ってな。俺の心象風景を現実に再現するもの……俺の心象は【無】。総ての始りであり、終わり。どんな物にも属さず、どんな物でもなる……だから俺の意志しだいでどんな風景でもなるし、どんな事だって出来る。よしアーシア、さっき渡した奴出してみてくれ」

 

 

「はい」

 

 アーシアが紫の宝玉のついた金色の短槍を取り出した。

 

 

「今からその中に宿るドラゴンを呼び出すぞ」

 

 零が手を翳すと、宝玉が光り出し舞い上がると眩い光と共に金色の翼のないドラゴンが現れた。ドラゴンは零達を見降ろしたまま沈黙している。

 

 

「初めまして、五大龍王の一角『黄金龍君(ギガンティス・ドラゴン)ファーヴニル』」

 

 

 《………》

 

 

「アレ?」

 

 

 《金髪……美少女》

 

 ファーヴニルはアーシアをジッと見つめ、そう呟いた。

 

 

「えっ私ですか?……ファーヴニルさん、初めましてアーシア・アルジェントと申します」

 

 

 《アーシア……たん》

 

 

「「「はぁ?」」」

 

 突然、ファーヴニルがアーシアのことをたん付けで呼び出した。あまりに予想外のことに驚く、零、白音、黒歌。

 

 

 《はぁはぁ………生アーシアたん、クンクン、スリスリ、ペロペロしたい》

 

 この龍王は一体何を言い出すのだろうか、アーシアを見て息を荒げ始めて、変態じみたことを言い出した。

 

 

「【ソウルコード:ジークフリート・幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)】!」

 

 零は右手に柄に青い宝玉が嵌め込まれた大剣が現れた。これはかつてファーヴニルを倒した英雄ジークフリートが使用していた剣。龍に対して絶大な効果を発揮する。

 

 

 《まっ待て!俺様、害を成す気はない!》

 

 

「うるさいわ!アーシアに何をするつもりだ!この変態ドラゴンが!」

 

 

 《アーシアたん、可愛い。俺様にとって金髪美少女であるアーシアたんは絶対》

 

 

「ムッ(キュピーン!」

 

 

 《あっ(キュピーン!》

 

 零とファーヴニルが何処かのニュータイプ達の様に共感し合った。

 

 

「お前……中々やるな」

 

 

 《そっちこそ》

 

 零は幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)を消すと、ファーヴニルの前脚を叩く。

 

 

「それでだ。アザゼルと契約していたらしいけど、それは解除した。どうだ、ファーヴニル。契約するのはお前が気に入っているアーシアがいいと思うんだが……まぁ龍王との契約だしそれなりに対価がいるだろう」

 

 ファーヴニルは頷いた。此処までは零が予想していた通りだろう、だからこの【世界は我が意のままに(ワールティング・ザ・ゼロ)】を使用した。世界は我が意のままに(ワールティング・ザ・ゼロ)は、使用中は世界が零のイメージのままに現実になる。例えば、零が海に行きたいと思えば周りが海となる。どんな無茶な事でも現実になる。それはどの様な法則にも縛られない、例え神が定めた理であっても、例外ではない。

 

 だからこそ、零はファーヴニルがどの様な事を要求しても対応できるようにしたのだ。

 

 

 《俺様……アーシアたんに代価を求める………アーシアたんのおパンティほしい》

 

 

「………(駄目、此奴早くなんとかしないと)」

 

 

「しっ下着ですか?……」

 

 アーシアは下着と聞いて顔を真っ赤にしている。

 

 

「ご主人様、へっ変態です……兵藤先輩と同じ匂いがします」

 

 

「ドラゴンってこんなんばっかなのかにゃ?赤龍帝はエロガキ、白龍皇はドM戦闘狂……ドラゴン関係って変態が多いにゃ」

 

 ファーヴニルの変態発言に退いている白音と黒歌。零に至ってはまるで一誠やヴァーリに向ける様な目でファーヴニルを見ている。

 

 

 《女の子のおパンティ……どんな財宝でも得られない神秘的な宝。故に俺様は求める》

 

 ファーヴニルが淡々とそう述べると、ドヤ顔をしている。零は今にもファーヴニルに襲い掛かりそうだが、何とか抑え込んでいる。

 

 

「ファーヴニル、久しい」

 

 

 《むっ……オーフィス、久しぶり》

 

 

「ファーヴニル、パンツほしい?……なら我のパンツ上げる。零が選んでくれたお気に入り」

 

 

 《アーシアたん以外のはお断り》

 

 零は心の中で「ドラゴンとなんでこんなやり取りをしてるんだ?」と思いながら、異空間に仕舞ったアーシアの鞄を取り出しアーシアに渡した。

 

 アーシアは鞄から自分の下着をとりだすと、ファーヴニルはそれを受け取った。

 

 

 《ひゃほっ~い!アーシアたんのおパンティ!》

 

 ファーヴニルはアーシアの下着を受け取ると、はしゃいでいる。その様子を見てオーフィスは首を傾げた。

 

 

「零、ファーヴニルは何故喜んでいる?」

 

 

「さぁ?俺には良く分からん趣味だ……」

 

 こうしてファーヴニルはアーシアと契約は終了した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何故だろう、凄く疲れた………はぁ」

 

 零はファーヴニルの性格・趣味が予想外過ぎて対応して疲れていた。オーフィスと白音を抱きしめ、撫でる事でその疲れを癒していた。

 

 

「落ち着く、落ち着く………よし!じゃあ気を取り直して修行の続きをしようか。えっと何処からだった?」

 

 

「確か、アーシアの指導者を呼ぶとか言ってたにゃん」

 

 

「あぁ、そうだったな。【ソウルコード:ジャンヌ・ダルク、マルタ:召喚】」

 

 零の眼が輝きを放つと、零の前に鎧のついた旗を持ち白い服を纏った金髪の女性、杖を持った女性が現れた。

 

 

「ジャンヌ・ダルク、呼び掛けに応じ参上しました」

 

 

「マルタ、呼び掛けに応じ参りました」

 

 ジャンヌ・ダルク。彼女はオルレアンの乙女と呼ばれた英霊。彼女は神の声を聞き、女性でありながら軍を率いて戦った。時代が時代であったため、普通なら考えられない事だった。だが彼女はその聖旗を振り、フランスを勝利へ導いた。しかし最後には権力者達の思惑により処刑させられてしまった。時が経ち、彼女は聖人認定され英霊の座へと上げられた。

 

 マルタ。彼女は悪竜タラスクを説伏した聖女である。神の恩恵を受け、幾度もの試練を越え他の者達からも聖女と称され、龍殺し(ドラゴン・スレイヤー)でもある。

 

 

「ジャンヌの方はアーシアも見た事あるだろう」

 

 

「…………」

 

 

「アーシア?……お~い、アーシア」

 

 

「はっ!?ぜっ零さん!?こっこれは夢なんでしょうか!?」

 

 我に呆然としていたアーシアは零に声を掛けられ、我に帰るとかなり慌てている。今の状況が夢だと思って居る様だ。

 

 

「だっ…だって!聖女マルタ様やジャンヌ・ダルク様に御目にかかれるなんて!」

 

 

「ぁあ……まぁ普通はそういう反応になるな。でもアーシア、ジャンヌはお淑やかでまさに聖女って感じだけど、マルタは【こぶs『ドゴッ!』】ぶへっ!?」

 

 

「あらっ失礼、手が滑ってしまいましたわ。ホホホ」

 

 何かを言おうとした零に、魔力弾が飛来し強制的に黙らせた。どうやらその魔力弾はマルタの持つ杖から飛んできたようだ。しかもマルタは目が笑っていない笑みを浮かべている。

 

 

「ハハハ、超痛い。絶対ワザとだろう……まぁいいや。ジャンヌにはそれの使い方を教えて貰いな」

 

 零がそう言って指差したのは以前、アーシアに渡した金の十字架だった。

 

 

「マルタには竜を統べる方法を教えて貰え」

 

 

「はっはい!」

 

 

「ジャンヌ、マルタ、アーシアの事を頼んだぞ。白音と黒歌は違う場所で行うぞ、じゃあ時間になったら迎えにくるからな」

 

 零がそう言うと、黒歌達と共にその場から消えてしまった。




【世界は我が意のままに(ワールティング・ザ・ゼロ)】

 零の固有結界に似た神の力。

 零の根源は本人曰く【無】。それは言葉通りの力で【無】そのもの、零曰く「何者でもなく、何者でもある」「総ての存在の始りであり、終わり」だそうだ。零は【無】から力や物を創造し、破壊により【無】に帰す。 

 現実世界に自分の心象(自分の根源)である【無】を放って、世界を自分の思うがままに再現させる空間。発動時は辺りが白と黒の二色に染まる。

 例えば零が目の前に宝石があると思えば、目の前に宝石(実物)が現れる。それは【世界は我が意のままに】を消した後も残る。

 発動時、零の任意により中で存在できる。零が認めなければこの空間内に入る事はできない、仮に入れたとしても【無】によって消滅させられる。












 【ソウルコード:ジャンヌ・ダルク】
 
 かつてフランスを救った英雄。彼女の遺品である金の十字架は零の手により、アーシアに渡された。

 以前にアーシアが死んだ時に彼女は蘇えらせたのもジャンヌによるもの。

 今回はアーシアの修行をつける為に零により召喚された。





 【ソウルコード:マルタ】

 民を苦しめる悪竜タラスクを鎮めた聖女。

 誰にでも優しい聖女としての顔と、親しい者にだけ見せる素の自分の顔を持っている。零がその事を言おうとした時、顔面に魔力弾をぶち込んだのはあくまでも「手が滑った」からである。

 ファーブニルを従えるアーシアの事を考え、同じく竜(タラスク)を従える者としての心得を教える為に零により呼び出された。















 【黄金龍君:ファーブニル】

 翼を持たない黄金のドラゴン。

 オーフィスや他の龍王達とは顔見知りで、普段は無口。

 アーシアを見て興奮し、変態発言をした時は零に斬られそうになったが、何故か零と共感し合い気があった。

 「どの様な財宝でも得られない神秘的な宝」と称したアーシアの下着で契約を果たした。

 零、白音と黒歌からは一誠やヴァーリの様な変態として認識されているが、アーシアを護ろうとする心は本物である。
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