ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く 作:始まりの0
~グレモリー家 客室(零の部屋)~
修行を終えたアーシア達は何時もの様に零と共に眠っていた。
零は目を覚ますと、身体を起こそうとするが動かなかった。正確にはアーシア、白音、黒歌、オーフィスに抱き着かれているので動かなかった。
「全く此奴等は……まぁ……慣れたがな……そう言えば今日は……ぁあ……準備しないとな」
零は『天使・悪魔・堕天使の三大勢力の友好協定』があるのを思い出した。この友好協定には天使の長・ミカエル、堕天使の総督・アザゼル、魔王達が参加する。
それに加え今回は後見人として北欧神話のオーディンを呼ぶとの事だった。
日本神話代表として零もこの協定に参加する為に冥界までやってきたのだ。でなければ絶対来ないだろう。三大勢力の中には零を襲おうなどと馬鹿な考えをする輩はいないだろう。しかし対策はしておくべきだろう。
~数時間後~
白音達も目を覚まし、友好協定の場に参加する事になっていた為に天照が用意したそれぞれのイメージカラーの巫女服を纏っている。白音の横には制服姿のギャスパーがいた。
零もこの時ばかりは私服ではなく、以前に来ていた白い衣と太陽の冠・金の装飾・勾玉を装備していた。
「すげぇ……アレ、本物の金か?」
零の格好を見た一誠がそう呟いた。因みにリアスは紅いドレス、朱乃は黒い着物、それ以外のメンバーは駒王学園の制服を着ていた。
「フム………そろそろか」
零がそう言った瞬間に周囲の景色が宇宙空間に変わった。
「「「なっ!?」」」
全員が驚き何が起きたのかと思い、周りを見回すと直ぐに景色は元に戻った。そして零に視線を向けると、その前に黄金の鎧を着た男達が立っていた。
「
「
「
「
「「「「王が呼び掛けに応え、御前に」」」」
黄金の鎧の男達は零の前に膝を着いた。
「あのさぁ……毎度言ってるけど俺は王なんて柄じゃないからその呼び方は止めてくれ。お前達が仕えるのは
「確かに我等が仕えるのは
「
「我等は貴方の生き様に、その心に……
「そういう事じゃ」
カノン、サガ、シオン、童虎はそう言うと零は呆れた様に溜息を吐いた。
「はぁ……もういい。じゃあ今回は護衛の方を頼むよ」
「「「はっ!」」」
彼等はとある世界に居た地上を守護していた戦士達。
彼等もまた零のソウルコードによって実体化した存在だ。
「あっあの……この方達は?」
「………此奴等は俺達の護衛だ。例えお前等に俺に敵対する意志はなくとも、もしもの時の事を考え呼んだ。お前等の警備では心許ないからな」
リアスは零にそう尋ねた。一瞬、零は嫌そうな表情をするがそう答えた。
「では行くとするか………」
~パーティ会場 超高層ホテル~
友好協定が行われる会場に到着した一同は魔王達の元に向かった。勿論、黄金の鎧を着た者達(カノン達)がいるので周りの悪魔達が凝視している。
「ほぉ……ここに居るのが全員悪魔とはのぅ」
周りの悪魔達を見て感心している童虎。
「取り敢えず俺は魔王に挨拶をしてくる。カノン、サガは一緒に来てくれ……アーシア達はシオンと童虎と居ろ。直ぐに戻ってくるから」
「「「「分かった(にゃ・ました)」」」」
「シオン、童虎、アーシア達を頼むよ」
「「分かりました(おうさ!)」」
零はカノンとサガを連れ魔王達の元に向かった。
~零side~
零はサガとカノンを連れて、天使の長・ミカエル、堕天使の総督・アザゼル、魔王・サーゼクス、セラフォルーとその他の魔王達がいる段上に昇った。
「ぉお、これは【伝説の戦士】殿じぁねえか」
「アザゼル、殴るぞ?」
「おいおい、冗談じゃねぇかよ。そう怒るな」
茶化したアザゼルに本気の殺気を込めた目で睨む零。
「これは天王理殿、お久しぶりです」
「会談ぶりかな大天使ミカエル。個人的には貴方と話があるがこの協定を終えてからにしよう」
零はミカエルに向かいそう言うと、視線を魔王達に向けた。
「お久しぶりです、天王理殿。妹とその眷族が色々とお世話になった様で」
「魔王サーゼクス。俺は俺のする事をしただけだ………まぁお前の妹は気に喰わないのは変わらんがな。ハハハハハハ」
零は笑いながらそう言うが、黒歌や白音のこと、転生悪魔のこともあって悪魔達には良い印象を持っていない様だ。母である天照の顔に泥を塗らない為にも今は堪えているが、何かあれば魔王であろうが、魔神であろうが零は殲滅するだろう。
「さてと、それは置いておいて。大神の用事を終わらせるとしよう。未だ見届け人が来てない様だし、魔王殿達にはコレに目を通して署名して貰おうか」
零はそう言うと、懐から紙を出しこの場にいる4人の魔王達にそれを渡した。
「「「「!!!?」」」」
魔王達はそれを見ると驚愕した。
「いやはや、母・天照大神が出した条件を護らずに日本各地にいる悪魔共が暴れ出したらしくてね。色々と俺も動かないといけなくなって大変だったよ」
日本各地に在住している純血悪魔達は日本神話の出した条件に反抗し、暴動を起こしていた。それを抑える為に天照達に呼び出される零の1日を振り返って見よう。
~最近の零の1日の行動~
AM 5:30 起床
AM 5:45 朝食の用意
AM 6:30 アーシア達を起こす
AM 6:45 皆で朝食
AM 7:05 天照からの呼び出し(悪魔関連)
AM 8:05 天照の用事を済ませ登校
AM 9:00~PM 3:30 学校の授業(間で急遽呼び出し、日本各地に飛ぶ)
PM 4:30 帰宅
PM 5:00 再び天照達からの呼び出し、日本各地で起きている暴動を治めにいく
PM 8:00 帰宅したのち入浴(近頃はオーフィス達だけでなくアーシアまで一緒に入ろうとする。何故だろう?)
PM 8:30 夕食
PM 10:30 全ての片付けを終え、自分の時間(基本的には皆と遊ぶ)
PM 11:30 天照からの電話(出たら面倒なので出ない事が多い。緊急で在れば念話で呼び出しが掛かる)
AM 0:30 就寝
夜中に悪魔の暴動が起きれば、直ぐに起きて現地へ向かう。
この様な生活を会談後からしている。だが何故零がその様な事をしているのかと言う話だが、日本妖怪・日本の神々が動けばいいのだが話はそう簡単な事ではない。
日本にも魔王と肩を並べる程、強大な力を持つ神や妖怪はいる。その神々や妖怪が動けば悪魔の暴動を鎮静させるものも可能だろう。
更に日本側の法に則り裁く事は既に魔王達に了承させている。だが零はあえて自分が動く事で悪魔にかつて天使・悪魔・堕天使を救った【伝説の戦士】が誰の味方なのかと言うのをハッキリとさせ、圧倒的な力で悪魔の反抗する意を失わせようとした。
まぁこれには天照達も大反対した。先の会談の時に三大勢力が零に向けていた視線に含まれた感情を読み取ったが故にこれ以上、零に向かいその様な視線を向けられる事自体が天照達からすれば我慢ならない。もし次にその様な場面を目の当たりにしたならば
『『『我が子(甥っ子)を侮辱する者は生きている事を後悔させましょう(てやる)!他の勢力との戦争が起きる?止むなし』』』
となるだろう。そんな事になれば、三大勢力は全滅するだろう。
~現在に戻る~
「何処かの
説明する零の額に青筋がたっており、全身からは黒いオーラが立ち昇っていた。
「母様がそこに書いてある条件を飲むのであれば、今回の事は穏便に済ますそうだ」
「しっしかしこの条件は流石に……」
零が魔王達に渡した紙には、先に起きた悪魔達の暴動に対して日本神話側が出した新たな条件を出した。それは悪魔側にとってかなり痛手になる条件だ。その内容とは
【今後100年、日本への立ち入りを禁止する。現在日本に居る悪魔は、此方で認めた者達以外は直ぐに冥界への帰還させる。
今回、暴動を起こした純血悪魔達は日本側の法に則り処罰する。また暴動で起きた被害は、総て悪魔側に請求する。
今後、悪魔が暴動を起こした場合はその悪魔の一族を断絶する。それがはぐれ悪魔・眷族悪魔の場合はその主である一族が対象となる。
以上3つの事に従わない場合は、日本にいる全悪魔を強制送還する】
と言うものだった。悪魔からすれば一方的過ぎると思うが、これまで悪魔達がしてきたことを考えればかなり譲歩しているだろう。
「さぁ………サインして貰いましょうかね」
零にそう言われると顔を顰める魔王達。1つ目、2つ目の条件は魔王達も仕方ないと思うだろうが………
3つ目の条件【今後、悪魔が暴動を起こした場合はその悪魔の一族を断絶する。それがはぐれ悪魔・眷族悪魔の場合はその主である一族が対象となる】。この条件だけはそう易々と飲む訳にはいかない。これを認め、仮に日本で悪魔が問題を起こした場合、その悪魔の血族は断絶される。それは純血が減っている悪魔からすれば絶滅の危機だ。
ならば条件を護ればいい話だが、殆どの悪魔が「何故、高貴な自分達が極東の島国の神などに従わなければならない」という思想だ。それが今回の暴動を引き起こしたのだろう。
しかしこの条件を飲まないなら日本にいる悪魔は全て強制的に送還される。そうなれば今後、日本との交渉は真面にできないだろう。
条件を飲めばもしもの場合は絶滅に近付くことに、飲まなければ全悪魔は日本に居れなくなる。どちらでも日本に利益しかない。
条件を飲まず日本を去るか、条件を飲み自分達の首を更に締めながらも日本で活動するか…………魔王達はどちらを選ぶのだろう。
「賢明な判断だ、魔王方……俺的には出て行ってくれた方が面倒事がなくなってありがたいが……まぁいいだろう」
最終的に魔王達は条件を飲む事を決断した。今回はこの程度で済んだが、次は無いだろう。だが条件を飲んででも悪魔達は日本から離れる訳にはいかない。
現在の悪魔達の活動の大半が日本で行われているからだ。その理由は日本の文化を気に入る悪魔達が多いこと、日本で眷族を探すこと、悪魔の契約を利用する人間が多いことだ。
文化を気に入る理由は分からないが、日本で眷族を探す理由は簡単な話だ。日本の妖怪の殆どは悪魔より弱いが黒歌や白音の様に仙術などの特殊技能を持つ妖怪が多いからだ。
零は魔王達がサインした契約した書類を懐に仕舞うと何かの気配を感じ顔を上げた。
「フム……まさかお主が噂に聞く【伝説の戦士】だったとわのぅ。久しぶりじゃな零よ」
そこにいたのは、銀髪の女性を連れた1人の老人だった。
・ソウルコード紹介
【黄金聖闘士(ゴールドセイント)】
ある世界に居た黄金の聖衣を纏う聖闘士逹。12正座を模した聖衣を纏い、内なる小宇宙で戦う
元々いた世界では死んでしまったが、零によりこの世界で生を受けた。
かつてはとある女神に忠誠を誓い、地上の愛と正義の為に戦っていた。黄金聖闘士たちは何処かは分からないが、その女神と零が似ているらしく零を「王」と呼び従っている。
【双子座:サガ、カノン】
双子の兄弟で、どちらもかなり強く、空間を操る事に長けている。現在は裕子の仲間達の屋敷や孤児達の世話をしている。
零曰く「以前は兄弟揃って表情が少なかったが、子供達に手を焼きながらも自然と笑みが出て来る様になった」とか。
因みにサガの双子座の聖衣は元々本人が持っていたもので、カノンの聖衣は零が創ったものだとか。
使用技:ギャラクシアン・エクスプロージョン。アナザーディメンション
【牡牛座:シオン】
黄金聖闘士の中でも教皇と呼ばれていた存在で、実力はかなりのもの。
零により再び得た生を聖闘士ではなく1人の人間として子供達を育てる事に熱意を燃やしている。本人曰く「戦う必要のないこの世界では、子供達に未来を選択させてやりたい」と言っており勉学・道徳などを教えている。
麻呂眉が特徴的である。童虎とは戦友。
使用技:クリスタルウォール、スターダストレボリューション
【天秤座:童虎】
シオンの戦友で、実力もシオンと同じ位の強者。
シオンと同じくこの世界では子供達を育てる事に熱意を燃やしている。主に子供達の体力作り・体作り・もしもの時の為に武術などを担当しているがやり過ぎてシオンに怒られている場面も多々あると零は語っている。
一言で表すなら熱血漢。
使用技:廬山百龍覇、廬山昇龍覇