ハイスクールD×D 勇者の絆を持つ神の子が往く 作:始まりの0
~兵藤家~
駒王の一軒家が立ち並ぶ住宅街の一角、他と比べたら異質な屋敷が建っていた。
この家は兵藤家……一誠の家なのだが……本来、この家は一軒家であった。何故この様な屋敷になっているのかと言うと、グレモリー伯爵……つまりリアスの父の配慮だ。
グレモリー眷族の信頼関係を深める為に、魔王であるサーゼクスの命令で同居する事になったのだが……リアス、朱乃、裕子、ゼノヴィア、レイナーレ、ミッテルトと6人も増えると住む場所に困るだろうと、グレモリー伯爵がモデルルームと言う名目を使ってリフォームしたのだ。
因みに一誠は、リアスや朱乃達と同じベッドで寝ることになっているので寝不足になるのはいうまでもない。
その兵藤家の一室を借りて、大天使ミカエル、魔王サーゼクス、セラフォルー、堕天使総督アザゼルが会談を行っていた。
「それで……だ。お前達はアイツについてどう考えているんだ?」
「それは……」
アザゼルの言葉に詰まる魔王と天使の長。アザゼルの言うアイツと言うのは零の事だろう。
「アイツの正体は丸っきり分からねぇ。日本神話の歴史を見直しても、アイツみたいな奴は全くいない。だが主神クラス……二天龍を簡単に倒す様な力を持ってる天王理 零と言う存在は確かに存在する」
「えぇ……私達の知る限り、その様な存在いる筈がない。しかし現に我等の前で二天龍を倒した伝説の戦士が彼だと言うのは明確の事実です」
アザゼルの言葉にそう返すミカエル。
「しかし、今回リアス達が彼等の会話から聞きなれない単語を聞いたと報告があった」
「【原初世界】ね」
リアス達からの報告で、バハムート神式やオーディンの言葉から【原初世界】という言葉を聞いていた。
「あぁ………なぁ、俺の仮説聞いてくれるか?」
アザゼルが突如、そう言い出した。しかしそれを止める者は此処にはいない。
「前の三勢力会談の事件の時、アイツの言った言葉が妙に引っかかったんだよ。あの四神を模した巨大な奴等……【超機人】とか言ったか……零はあの時、こう言った『此奴等はとある文明が産み出した人類を守護せし超機人という存在だ』ってな」
「そう言えばそんな事を言っていましたね」
「その前にも、アイツの正体に迫った時『まるで突然、この世界に現れた』って言葉に零は反応してやがった。そこで俺がたてた仮説は天王理 零は【この世界の者じゃない、違う世界の存在だ】って事だ」
「「「………」」」
流石にこの言葉には全員押し黙ってしまった。それはそうだろう、突然違う世界なんて言われても信じられる訳がない。
「突拍子もないのは分かってる、俺も自分が正気かどうか疑いたくなる」
「まぁ仮にその説が合っていたとしてだ、何故日本の神々やオーディン殿は彼の事を身内だと言っている?あの方々が入れ替わったとは思えん」
「そうよねぇ~、オーディン様は昔と全然変わってなかったし」
セラフォルーの言葉に同意しているサーゼクスとミカエル。
「はぁ……それなんだよな……残る問題は………ぁあ!分かんねぇ!どうしてもそれだけが問題なんだよ……」
そう言って煙草を吹かせているアザゼル。理解できないので頭に手を当てている。
「我等、悪魔側は自業自得だとしても……これ以上、制限を掛けられれば日本での活動が立ちいかなくなる」
「日本の文化を気に入っている平和を愛する悪魔達も沢山いるし………出来れば日本側とは和解したいんだけど」
それは無理な話だろう、悪魔の性で日本の妖怪や人々が多く犠牲になっており、無理矢理悪魔にされた挙句、転生悪魔だからと差別されていると聞けば簡単には許す訳にはいかない。
日本の妖怪や神々の結束固い、故に仲間が犠牲になれば怒りもするし、仇を憎むのも当然だろう。
それに加え、三大勢力会談の時にリアスの言葉だけでも悪魔を殲滅しようとした三貴士。「零の為なら、戦争もやむなし」との考えを持つ三貴士だ、それに加えつい先日悪魔達の起こした暴動でも日本側に追放されなかっただけマシだろう。
日本の神々、伝説の戦士の零、加えて
天照達やオーフィスを抜きにしても、零1人で勝てそうだからである。
「まぁお前等悪魔の事は自業自得だとしてもだ……零が日本側にいる以上、俺達は大人しく従がわなきゃ全滅しちまう。零本人は自分や周りの連中に手を出さなきゃアイツ自身はこっちに敵対するつもりはないらしいが……」
「そうですね……私の方にも近々来る様にとこの間、直接言われましたし」
遠い目をしているミカエル。天使の長は三勢力の和平の時、時間が開いたので零と話した時の事を思い出した。【アーシアの事で話しあるから来い……否定するなら超機人で攻め込んじゃうぞ?なるべく早くね】と言われた日には生きた心地がしなかったそうだ。
「問題山積みだな、零本人が話してくれればいいんだが………」
「無理でしょうね」
「「「「はぁ~」」」」
そう言って溜息を吐く三大勢力のトップ達だった。
~その頃 駒王街のホテル街~
「あっ朱乃さん、此処はその」
ここは大人が利用するホテルの集う様な場所なのだが、一誠と朱乃がいた。何故此処に居るかと言うと……朱乃が突然、デートして欲しいと言うので2人で出かけたのだが……リアス達も恋する乙女なので気になる訳で、後を追い掛けた。それに気付いた朱乃は一誠の手を引き走り出した。そして現在に至る訳だ。
「いいよ……一誠が望むなら」
と顔を真っ赤にして一誠の手を掴む朱乃。何時もはドSお姉さん系だが、今の朱乃はかなりしおらしい。しおらしい朱乃が可愛く見え自分の衝動を何とか抑えている一誠。このまま流されてはいけないとなんとか理性で抑え込んでいる。
「ホホホ、こんな所で何をしておる若いの」
吹きかえると、そこにはオーディンがいた。
「オーディン様!?何故此処に?!」
「零を愛で……コホン、日本神話との会談の帰りにおっぱぶに寄っての……」
「オーディン様、此方に居られまs……朱乃?」
そこに現れたのは、オーディンの警護をしていたアザゼルの部下であり、朱乃の実の父バラキエルだった。