真・女神異聞録 ペルソナ -Wild of Shadow- 作:日陰。
結局ぶち込んで文字数が前の倍以上になったし…
でもここで入れないと本編前に設定書けないしなぁ
最初の戦闘シーンもどきは切り取って前話にくっつけるかもしれない(忘れて…もとい編集する元気があれば
E3の任天堂放送で♯FEの新しいトレーラー見たけど…
何度見てもFEでもメガテンでもどちらでもねーなあれ
個人的にデビルサバイバーや魔神転生みたいのを想像してたんだがコラボする意味あるの?
「遅くなってごめんね、2人とも」
「神父様っ‼」
声が聞こえた方へ顔を向けると、いつの間にか高杉さんが立っており男へと鋭い視線を飛ばす。
対する男も先ほどとは違い獰猛な笑みを浮かべ、ぎらついた視線を交わらせる。
「-くっくく 待っていたぞ高杉ぃぃいいいい ようやくお前に合えた」
「…どうやらこいつは僕に用があるみたいだねぇ カレン君、明君を連れて教会に行くんだ。
こいつは僕が受け持つ」
普段の抜けた態度とは打って変わり、剣呑な雰囲気を纏ったままカレンさんに指示を出す。
「はっはい‼ご、ご武運を」
少し小走りで脇を抜けていく彼女達を横目で見送ると、にやにやしたままの男へと視線を戻す。
「やれやれ、待たせたね」
「-くくっなにかまわんよ、足手まといがいては貴様も本気を出せんだろうからな。
足かせのある相手と戦っても意味がない」
「へー、こっちとしてはありがたいけど随分余裕じゃないか。割とむかつくね」
「-あの時お前に打ちのめされて以来俺は力を求め、高め続けてきた。
すべてはお前を殺し屈辱を払うためにっ‼」
「んー?昔に僕に合ったような口ぶりだねぇ でもごめんねぇ
お前なんかぜんっぜん覚えてねーんだよ変質者が」
互いの身から発せられる覇気と殺気が周囲を冷たくきしませる中、互いに軽口を叩きあう。
どちらかが言葉を発するたびに重く張りつめていき、いつ戦闘に入ってもおかしくはない。
「-…そうか覚えていないか、ならば死んでも忘れぬよう貴様の体に刻みつけてくれる‼」
「いやーそこまでしてもらわなくてもいいよ どうせすぐに忘れるからさっ‼」
『アギダインッ‼』
『ザンダインッ‼』
互いの魔法が空中でぶつかり合い、衝撃をまき散らす中躊躇することなく飛び込み
互いに拳や足で殴打を浴びせる。そのまま着地し2,3度殴り合い距離を開ける。
「-ふっ どうした高杉、以前とは違いキレがないではないか。戦場から離れて腑抜けでもしたか?」
「はっ ほざけよ。そういうセリフは僕を倒してからにしな」
『マハラギオン‼』
『マハザンマッ‼』
広範囲に放たれた炎がその身を焦がさんとせまり衝撃波がそれを押し返す。
「-やはり生ぬるい、以前の貴様なら会話などせず。一方的に蹂躙するだけだったはずだ。
それが今や録に殺気も出さず軽口を叩くとはな」
「…何がいいてえんだてめぇ」
「-かつての貴様の方がいい動きをしていたぞ〈神の使徒〉よ」
「ってめぇ‼」
今まで煽っていた側の高杉だが癇に障ったのか自分から殴りに踏み込む。
「-ふっははいいぞ、だんだん近づいてきた。だがあまり熱くなりすぎるなよ?足元をすくわれるぞ」
こんなふうにな。『シバブー』
そう小ばかにするような口調の後、高杉の動きが止まる。
まるで何かに括られているように。
「ぐぅっくそ 離せてめぇええぇぇ」
「-怒鳴り散らす獣のままでは何も得られはしない。かつて私をそう蔑んだのは誰だったかな?」
しばらく優越感に浸っていた男は、なにかを思いつくと教会に向け歩いていく。
嫌らしい笑みを浮かべて。
「てめえ、何をする気だぁ」
「-はっはは、私が〈殺し合い〉たいのは貴様のような腑抜けではない。かつての殺戮マシーンだ、
わざわざこのような島国まで来たのでな。ぜひとも目的は果たしたい… そこでだ」
数歩足を進め、今にも声をあげようかと言うほどに笑みを深めた男は、まるで演説でもするかのように軽快に口を
動かしていく。
「-私が思い出させてやろう。なに、遠慮はいらんさ私なりの〈おせっかい〉だ。ありがたくうけとれ」
周囲の魔力をかき集め、先ほどよりも大きいサイズの火球をもてあそぶ…
身動きが取れない高杉とは逆の方向に向けて。
「おまえ何をっ つっ‼よせっやめろぉおおおおお」
後ろから聞こえてくる叫び声をあび、盛大に高笑い上げたまま。その手に溜めた
巨大な火球を教会へと向け解き放った。
* * *
教会:カレン
ぼやけた視界に映りこんだのは途方もない光景であった。
多少年季を帯びた壁は崩壊し、炎にあぶられ黒く煤けた瓦礫が重なり合う。
ご近所さんからもきれいだと称賛されたステンドグラスは、粉々に砕け散った後
当てられた熱によって軽く溶けだしていた。
(うぅっ 私なにを な、なにが起き…)
周囲を確認するために体を起こそうと手をつくと鋭い痛みが走る。
(いたっ‼ なにこれ、ガラス?それに… 足、動かない)
手のひらに刺さった破片をとろうと身をよじるが、どうやら瓦礫に足が挟まれているようで動くことが出来ない。
(どうして、こんなことに…)
あの子を連れて教会に逃げ込んだ後、常備薬や包帯などかき集めて治療をしたのは覚えている。
そのあといきなり爆発音が…‼
「明君? 明君っ ねえっ、どこっ‼返事してっ‼」
先ほどまで自分の側にいた人物がいないことに気づき、手を傷つけることも顧みず必死に周囲を探る。
首を一振、二振。見つからない、嫌だ諦めたくない もう一度目を凝らす。見つけた‼
カレンから少し離れた位置に倒れている。幸い瓦礫の下敷きにはなって無いようだがその身に炎が迫っている。
(急がなきゃ でも足がっ挟まって…)
身体に圧し掛かる瓦礫は相当に重く身動きが取れない。
「ぐぅ お願いっ天使様ぁあ‼」
ペルソナを呼び瓦礫を持ち上げさせ。隙間からはい出る。
足の骨が折れているのか、動くことが出来ない。そのまま這いずりながら明の元に向かう。
(待っててね 今、行くから…)
雨宮カレンには友達と呼べるものはいなかった。
日本人離れした容姿と〈ペルソナ〉という異質な力は、人を遠ざけるのに十分な力を発揮した。
たとえ日常的に使わなくとも、内側に巣食う力の波動は敏感な時期の子供を遠ざける。
最初の印象は深く。初期に生まれた溝はなかなか埋まらず、成長したカレンに寄って来るのは
体目当ての男たちばかりで、それをこころよく思わない女子生徒達からいじめにもあった。
幸い〈ペルソナ〉のおかげで直接的な被害を受けたことは無かったが…
それもまた他人を寄せ付けない原因にしかならない。
そんな日々に救いの手を伸ばしたのは高杉神父だった。
『君の力は人を救うことが出来る尊いものだ、君さえよければ教会に来ないかい?』
そういって彼女に生きる理由をくれた。
だが高杉は保護者にはなれても友達にはなれない。孤独からは解放されたが寂しさはぬぐえない。
そんな彼女が覚えたのは笑顔の〈仮面〉を被ること、笑っていれば話をしてくれる。相手をしてくれる。
かまってくれる… いつの日か彼女の顔からは笑顔しか見れなくなった。
そんな彼女の〈仮面〉を剥がしたのが明であった。
『見た目は子供、中身は大人。』他人とのコミュニケーションが不足し不安定なまま成長したカレンにとって。
同じくアンバランスな存在である彼との相性はよく、彼との会話が楽しくてしょうがなかった。
相手がどう思ってるかは分からないが、カレンは明の事を友達だと思っているし。
今ではそれ以上の感情も抱いてる。
そんな彼が倒れ伏しているのだ、何をもってしても助けたかった。
「はぁ、はぁ 明、君… 必ず助けるから…ね」
ようやく明のところにたどり着いたカレンは愛おしげに頭を撫でる。と同時に周囲の床から
ミシミシと嫌な音が響く崩れた瓦礫と迫る炎により限界が来ていたのだろう。
「っっ‼きゃぁあああああ」
カレンはとっさに明を抱き寄せるとそのまま床板と共に下へと落ちて行った。
「あ…うぅ いったぁぁ もう何回目よこれぇ」
背中から打ちつけられた彼女はうめき声をもらす。ペルソナを使用した際の強化が
残っているのか、あんがい平気そうだ。
「君は大丈夫明君? …明君?あきらくんっ明君‼」
先ほどの衝撃でもピクリともしない明に不審に思い声を掛けるが反応が無い。
(かろうじて呼吸はあるけど脈が弱い…このままじゃっ)
なんとしてでも助けたい。その一心で思考を動かし続ける。
(見たところ地下室のようだけど。なにか役に立つものを… なにかっ、なにかないの?)
そんなカレンの視界に映りこんだのは壁際に倒れ伏した本棚であった。
一見するとただの本棚だが、そのまま見つめているとどうにも違和感を覚える。
先ほどから目が離せない、まるで本自らが視線を集めているような感覚。
(地下?確か普通の人に見せられない本を地下に置いてあるって)
そう高杉神父が言っていた言葉を思い出し、わずかな希望にすがるように本棚へと這って行く。
自信の怪我も顧みずに移動したカレンを出迎えたのは一冊の開かれた魔道書。
多少怪しみながらも目を通すとそこに記されていたのは〈蘇生呪文〉自らの命を与え
他者を救う禁術と呼ばれる類のもの…
本来床一枚でしか仕切られていない地下室なんぞにあるのはおかしいレベルの禁書。
しかもおあつらえ向きに開かれたページは今まさに望んでいるもの。
そんな素人目から見ても、誰かに謀られているかのように都合のいい展開。
普段の彼女ならばこんな見るからに妖しいものに手など出しはしないだろう。
だが、このまま目の前で見知った命が失われるのは耐えられない。
一瞬倒れている明のもとへ目を向けると、よぎった不安を振り払うように勢いよく魔道書に手を伸ばした。
* * *
気が付くとすべてが真っ白な空間に立ち尽くしていた。
それも普段とは違い大人の姿の出で立ちで。
(ここは… どこだ?)
自分の記憶が確かなら、先ほどまで変なおっさんに追いかけられ、燃やされ、死にかけていたはずだ。
それがどうしてこんな珍妙な空間にいるのか。
色々と考えてみたが答えは浮かばない、もしやすでに自分は死んで天国にでもいるのだろうか?
『そんな結果だとお姉さん少し困っちゃうな~』
思考に埋もれていた脳みそに聞こえてきた声。その方向に振り向くとカレンさんが立っていた。
(カレンさんっ!?なんでここに…ってかどうやって?)
『こんにちは明君♪いろいろと話したいことはいっぱいあるんだけど、まずは謝らないといけないね』
謝らないといけない?そう素直に聞き返してしまった俺に対し、カレンさんはニコニコと微笑んだままうなずく。
『まず、私たち関係者の争いごとに巻き込んでしまってごめんなさい。
ほんとうなら一般人の君を守り通さなきゃいけなかったのに…』
大けがをさせてしまった。そう沈み込んだカレンに向け声を掛ける。
(顔をあげてくださいカレンさん。元はと言えば俺が首突っ込んだようなもんだしカレンさんはなにも…)
『うぅん。私が未熟じゃなかったらもっと早く助けに入れたし、あなたを守ることだってできたわ。
それにこれからもあなたにつらいものを背負わせてしまう…』
彼女が言葉を発するごとに、この世界は輝き視界を徐々に白く染めていく。
(何言ってんだよっカレンさんはちゃんと俺を守ってくれたよ。それにカレンさんが
くれたものにつらいものなんて一つもない)
『ごめんね… ごめんね明君。ほんとは人一人の魂を背負うなんてことさせたくなかった。
でも、そうしないと…君がいなくなっちゃうから。そんなの耐えられないから』
次第に強くなる光にあらがい泣きじゃくるカレンさんを見失わないよう精いっぱいの俺は、聞こえてきた言葉を理解することが出来ないでいた。
『ごめんね… これから先は私も一緒に支えていくから。見えないけれどずっと一緒にいるから。
今だけ許して。そして…』
-私の分まで生きて。
完全に白く塗りつぶされた視界の中、最後にそう聞こえた。
* * *
「待っ…て?」
今にも消えてしまいそうなカレンさんを見失わないように必死に目を開けた。
が、飛び込んできた光景は先ほどとはほど遠いものだった。
壁に設置されたワインセラーをぐるりと囲むようにソファーが配置され。
小さな窓から照らす光が群青色を際立たせる。
窓の外は霧にまみれて何も見えないが、視界がわずかに上下に揺れており波の音が聞こえる。
おそらく船の一室なのだろうが、人の気配が感じられないためまるで漂流船だ。
しばらく呆然と室内の様子を眺めていた俺にどこからともなくしゃがれた声が聞こえてくる。
【ほぅ なにやら異質な力を感じたと思えば、なんとも奇妙なお客人だ】
いきなり響いた声に驚き周囲を見渡すと、先ほどまで誰も居なかったソファーの一つに一人の老人が座っている。
【私めも、長年ここの管理を任されておりますが。このような事態は初めてでございます フフッ】
先ほどから妙なことが連続で起こっているため、頭の処理が少し追いついていない。
謎の空間からのこの奇妙な部屋。そしていかにも怪しげな老人。
いきなりこの場に現れたこともそうだが、この老人やけに鼻が長いのだ。もしや天狗かなにかの末裔だろうか?
【フフッ 気になりますかな?ならばまずここの説明からいたしましょうか… どうぞ御かけになって】
先ほどから、不信感むき出しのままだった俺だが。老人から向けられるギラギラとした視線に抗えず。
促されるまま対面のソファーへと腰を下ろす。
【さて、ようこそ〈ベルベットルーム〉へ 私の名はイゴール。ここの管理人を任されている… そして】
「エリザベスでございます。お見知りおきを。」
っっ‼またもや人が現れた。今度は銀髪の女性が先ほどの老人の横に座っている。
一体なんなんだここは?ここの従業員は瞬間移動がデフォルトなのだろうか、まるで忍者だ。
【ここは 夢と現実、精神と物質の狭間にある場所…
本来は、何らかの形で契約を果たされた方のみが訪れる場所でございます】
老人の話を聞くあたりどうやら俺は本来来れない場所に来てしまったようだ。
今までずっと老人たちを怪しいと思っていたが、実際の不審者はこちらだったというわけかそれは失礼をした。
【本来ならば、一時的とはいえベルベットルームのお客人であるあなたに対し。
なんらかの手助けをさせて頂くのが私の使命でございます… ですが】
【どうやらあなた様に対して。我々は一切の干渉が出来ないようですな】
ん?いったいどういうことだ?なんらかのサポートをしてくれると説明を受けた矢先に
門前払いをくらってしまった。
【それをご説明するには 我々の〈立ち位置〉をお話ししなければいけませんな…
私どもは普遍的無意識の一部であり、心の海を管理、調整する役割を担っております】
【基本的には完全中立を掲げておりますが我々にもスタンスは存在します。】
「具体的に言うならば、光あるもの。善良的な中立。LIGHT-NEUTRALそれが我々のスタンスでございます。」
【したがって、必ずしもどこか相容れないもの達も存在しうるのが現状でございます。】
「その相容れない勢力が、闇に潜むもの。猟奇的な中立。DARK-NEUTRALと呼ばれる者たちでございます」
完全にとは言い難いが、ある程度は理解したつもりだ。だが、そのスタンスとやらが俺になんの関係があるのだろうか?
【…あなた様の魂には、我々と敵対する〈闇の欠片〉が纏わりついておられる】
-…なんだって?
【こうして私どもめと会話が出来ることから、あなた様自体は健全なる魂をお持ちなのでございましょう】
「ですが、多少なりとも闇の因子が検知されたならば。不用意な干渉は行えないのでございます」
いまいち納得はできないが原因が分かっただけでも良しとしよう。現状どうすることもできない。
【我々が干渉しえない理由はご説明させていただいたが。お客人相手におもてなしの一つもしないというのは、
私どもの礼儀に反する】
瞬きの一つもなくこちらを見つめ続けていた老人、いやイゴールだったか。彼は急に左手をあげパチンッと指を鳴らす。すると俺と彼との間にトランプほどの大きさのカードデッキが乗せられたテーブルが現れる。
もはやなんでもありだ…
【そこで、あなたのお力について一言、助言を差し上げたい。…〈占い〉は信用されますかな?】
手元のカードには目もくれずデッキを崩し纏めシャッフルする。2度程繰り返した後、手品師のようにカードを動かしスゥーッとテーブル上に一列に並べた。
【お好きなカードを1枚お取りください… それがあなた様のアルカナでございます】
一連の流れに目を奪われていた俺はなんの考えなしにカードを抜き取る。
手元のカードの目を落とす。赤と白で色分けされた十字架が描かれており。下にはローマ数字で〈Ⅷ〉が記されていた。
【正義のアルカナとは、フフッかつてのお客人の1人を思い出しますな】
俺に向けぎらついた笑みを向けながらイゴールは残ったカードから1枚取り表に返す。
出されたカードには0の数字が描かれているが、先ほどの正義と違い上下が逆さに置かれている。
【貴方の能力は〈ワイルド〉。無限の可能性を秘めた他者とは異なる特別なもの。しかも通常のワイルドとは少々勝手が違うようですな】
またよくわからない単語が出てきた… がこちらの事情にはお構いなしのようで、話は続いていく。
「本来、ワイルドという能力は自らの心の海に眠る〈内なる可能性〉を目覚めさせ、力へと昇華する能力。
しかし貴方の能力はそれとは異なり〈外なる可能性〉つまり他者の力を自らのものとする物」
他人の可能性を奪う!?そんなのいかにも悪人みたいではないか。
【フフッ確かにそこだけ聞くとそう思いになるもの無理からぬ話ですな。しかしあなたの能力の真価は
〈他者が切り捨てた可能性〉をもご自身の力へ変えることが出来ることにある】
「暗闇をもがき苦しむシャドウ達から可能性をすくい上げることが出来る…
言うなれば〈影のワイルド〉」
シャドウ?いいかげんわからない単語を出すのをやめてくれ
【いずれ貴方様もシャドウと会いまみえることとなるでしょう。その時はくれぐれもご注意を…
長々と失礼いたしました。貴方様がその身にまとう闇を拭い去ることが出来れば、再び顔を合わすことに
なりましょうそれでは… ごきげんよう】
* * *
どうやら長い夢を見ていたようだ…
回復した俺の目に映ったのは先ほどとは違い、普段目にしている物理的な白色の天井だった。
辺りには薄く薬品の臭いが漂い、遠くの方でパタパタと足音が聞こえる。
腕に感じる違和感をたどり横を向くと。点滴の袋と共に軽快に電子音を鳴らす機械が一定のリズムで音を奏でている。
ここは… 病院?
「よかった、気が付いたみたいだね」
声のした方に目を向けると高杉さんが座っていた・・
「高杉さん?… っそうだカレンさん カレンさんは」
勢いよく上体を起こそうとして止められる。
「そうだね… 君にはちゃんと話さないと… カレン君は」
-亡くなったよ。
俺の思考が止まった
「カレン君は君を助けるために… 君に命をあげたんだ」
どういう…こと?
「あの男が… っ逃げた後に教会に君たちを迎えに行ったんだ。そしたら、君を抱きしめたまま倒れていたんだ。
そのそばに… 見覚えのない魔道書が落ちてたんだ」
「…魔道書?」
「そう魔道書。術者の命を他者に与え、蘇生する術が記されていた。
君の容態がほんとに危なかったんだろうね、おそらくカレン君はそれを使ったんだ」
あんな魔道書、目にしたことも手に入れたこともないんだけどね。そう高杉さんはもらした
「そのことを真摯に受け止めて… 生きていかなきゃいけないよ」
固まったままの顔から涙が出てきた。
「そんな… じゃあさっきのは」
そのままうつむいてしまった俺に高杉さんはただ見守るだけで静かな時間が訪れる。
(コンコン)
静寂を破るように部屋にノック音が響く。
「ど、どうぞ」
『失礼するわ』
病室に入ってきたのは一人の外国人女性だった背が高く金髪で目立つ容姿をしている。モデルか女優だろうか?
そんな人は知り合いにいないため不振がってしまう。
「だ…だれ、ですか?」
「あぁ、明君この人は…」
戸惑う俺に対し説明しようとする高橋さんを女性は手で制すと。こちらへと厳しい目を向け口を開く。
「…初めまして、でいいかしら?私はクリス カレンの母親よ」
その言葉に冷や水を浴びせられたような感覚に襲われる。今にも泣きそうになってしまう。
うつむいたままの俺とクリスさんとの間に再び沈黙が訪れる。
「俺の… 僕のせいだ、僕のせいでカレンさんは…」
その沈黙に耐えきれずぽつぽつと俺の口から言葉が漏れる。
「僕の、せいだ。僕が教会に向かおうとしなければ、助けを求めなければっ
僕の…僕の。全部僕のっ」
一度言葉が漏れだし歯止めが効かなくなった俺は、唐突に抱きしめられた。
「始めはあの子が命を張って助けた子供が、どういう子か確かめたかった。
だけどもういい… もういいのよ君は悪くないわ」
「違う、僕の… 僕が関わらなければっ」
「つらかったね、しんどかったね、君は悪くないわ、悪くない、悪くない。」
君は悪くない。そういってずっと俺をあやしてくれた。
しばらくして落ち着いた俺に対しクリスさんは何かを差し出してくる。
受け取ると何かが書かれた紙と、薄汚れた十字架だった。
「それは… カレンが付けていた十字架よ。あのこが最後まで持っていた遺品」
胸の奥がズキリと痛みあやうく十字架を落としかける。
「今のあなたにはつらいだろうけど、それを持っていてほしいの。あの子の命を受け継いだ… 君に」
それを聞いて十字架へと視線を落とすと、あふれ出る涙を抑えるように震える手でギュッと握りしめた。
「紙切れの方には 私の連絡先が書いてあるわ。辛くなったら連絡しなさい、いつでも駆けつけるから」
「僕の連絡先も渡しておこう 困った時があれば連絡してほしい いつでも力になる」
大人たち2人から向けられる優しさに震えながら俺はベッドの上で泣き続けた…
これで無駄に長かったプロローグは終了です。
新しい本編の前に設定を入れようと思うので。
ストーリーの更新は設定の後になります。
また今回?前回から不定期更新になりましたが多分もとに戻りません。てか一度崩れたら戻れません。なのでそのまま不定期更新になります。多分タグも増えます。
ちなみにオリ主はベルベットルーム使えません。これが最初で最後です(再来場くらいはするかもしれないが利用はしないと思う 多分
以上お知らせでした。
* * *
ザン系:女神転生シリーズ
代々アギやブフと同じく4大魔法を担っていたうちの一つ
発展系は ザン ザンマ ザンダイン
基本的にペルソナではガル系、メガテンではザン系と疾風属性魔法は住み分けがなされているが
初代ペルソナにて同席しガルは疾風、ザンは衝撃と区別された。
ザン系統最強技はリムドーラ。消費MPが8という破格な数字にも関わらずメギドラオンと同等の威力を持つバランスブレイク魔法
シバブー:女神転生シリーズ
敵単体、稀に2体あまりを束縛状態にするバステ魔法。
かかった者は回復するまで一切の行動が出来なくなる
同じような効果を持つバインドボイスがちょー強い
ベルベットルーム:ペルソナシリーズ
作品を重ねるごとに狭くなっていると噂の青い部屋、ペルソナの召喚や合体等をしてくれる。
ジャズバーから始まり エレベーター、リムジンと確実に狭くなっている
ペルソナQでは文化祭のテントにまで縮小された。
ペルソナ5は大丈夫だろうか…
ペルソナ2まではペルソナ使いでなくとも霊感が強い人なら扉が見えてたようだが最近ではワイルドの力を持たなければペルソナ使いでも見えなくなった、これも縮小の影響だろうか?