ダンジョンに忍者がいるのは間違っているだろうか   作:兵庫人

15 / 15
第十四話

 イタチとキラー・ビーと一緒にダンジョンを一時間くらい潜り続けていると地下十八階層まで辿り着いた。

 

 地下十八階層はモンスターが出現しない上に天井にある水晶群が光を放っているため地上のように明るく、その事から「迷宮の楽園」と呼ばれているそうだ。

 

 そしてこの迷宮の楽園には、ここに来てそのまま居着いた冒険者達が同業者相手に商売をしている「リヴィラの街」というのがあるらしく、俺達三人は休憩を兼ねてそのリヴィラの街へ向かうことにした。

 

「ここがリヴィラの街か……。随分と活気があるんだな」

 

 リヴィラの街の中を見回してみると、そこら中から露店を開いている冒険者が同じく冒険者の客に威勢の良い声で売り込みをしている光景が見えた。こうして見るとここがダンジョンの中だとは思えないな。

 

「ここは下の階層で手に入ったアイテムを売る冒険者も多いですから、物価は地上に比べてずっと高いですけど掘り出し物も結構ありますよ」

 

 リヴィラの街を案内してくれているイタチが耳よりな情報を教えてくれる。へぇ、そう言うことだったらベル君やヘスティア様のお土産をここで探しても良いかもしれないな……って、ん?

 

「……なあ、イタチ? キラー・ビーはどこに行ったんだ?」

 

「え? ……そういえば」

 

 気がつけばさっきまで一緒に歩いていたキラー・ビーの姿がどこにもおらず、イタチと二人で辺りを見回してみると……少し離れた場所に人だかりができていて、そこから何やら聞き覚えがある声がしてきた。

 

「俺様が♪ 八尾がサビのキラー・ビー♪

 リヴィラの街で♪ 突然ビリビリ電撃ライブ♪ ウィー!」

 

「「ウィー!」」

 

 キラー・ビーの右腕を掲げながら言った言葉に何人もの冒険者達が同じく右腕を掲げながら叫び返す。ああ、なるほど。リヴィラの街に来て大勢の冒険者達を見つけたからゲリラライブをしようと思ったわけね。

 

 ……しかしこう思ってはキラー・ビーに失礼なんだが、NARUTO時代の不人気さを知っている身としてはあの人気ぶりは見ていて寒気がするんだが?

 

「キラー・ビーの奴……。ああなったらしばらくここを動かないぞ? どうするイタチ? ……って、イタチ?」

 

 ノリノリでライブを始めたキラー・ビーを見て俺はため息をつきながらイタチに話しかけようとしたが、そしたら今度はイタチの姿が見えなくなっていた。

 

「あ、あの! 『魔眼』のイタチさんですか!?」

 

「ええ、そうですが?」

 

「やっぱり! 私達、イタチさんのファンなんです! サインを書いてもらえませんか?」

 

「あっ、ハイ。それは構いませんが……」

 

「………」

 

 イタチを探していたらイタチの奴、女性の冒険者達に囲まれてサイン攻めにあっていた。

 

 まあ、イタチは顔も性格も良くて、ここで三人しかいないLv.7の冒険者だもんな。しかもNARUTO時代の悪い噂はここに来た他の忍者達のお陰で真相が知られているみたいだし、そりゃあ人気も出るよな。

 

「しかしイタチもキラー・ビーもしばらくここから動けないとなると俺はどうしたら……え?」

 

「やっと見つけました! 何をこんなところで油を売っているんですか!?」

 

 イタチもキラー・ビーもそれぞれファンに囲まれているのでその間どうしようかと考えていると、突然誰かに腕をとられてしまった。

 

 俺の腕をとったのはまだ若いエルフの少女で、その細い腕からは想像できない力強い腕力で俺を引きずるように走っていく。……え? いや、この子誰?

 

「ちょっ!? ちょっと待ってくれ! 君は誰だ? 人違いなんじゃ……?」

 

「いいから走ってください! もう集合時間はとっくに過ぎているんですからね!」

 

 俺はエルフの少女に人違いだと言うのだが、エルフの少女はよっぽど急いでいるのか俺の言葉に耳をかそうとせず走り続ける。

 

 いや、本当にこの子誰? 俺は一体どこに連れて行かれるんだ?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

忍界の英雄はオラリオで英雄になるのか!!(作者:もるさっさ)(原作:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

▼ 第四次忍界大戦が終わり世界が平和になったかと思ったが、人々は尾獣を求めて争い始めた。▼ナルトは争いの原因がなくなれば平和になると思い、尾獣を己の体に取り込み、六道仙人の術によって忍界から姿を消し、オラリオで冒険を始めるのだった。▼初めて小説を書きます。▼誤字脱字が多いと思いますが、楽しく読んででもらえるように頑張ります!!▼誹謗中傷はやめてください。


総合評価:1558/評価:7.67/連載:21話/更新日時:2026年04月27日(月) 20:09 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>