番外編その2もやっと折り返し。
長い……
取り合えずどうぞ
目が覚める。
木面の天井がその時見えた。いや、見えてる。
少し肌寒いが、起床には問題無いようだ。
布団から出て周りを見渡す。
隣で布団に入って寝息を立てている幼い顔の総二、そして少し離れている所にれいちゃんがいる。それと二つ、布団が畳まれていた。
どうやら朝のようだ。少し周りが明るい。
ここは、一色家。俺と総二はれいと共にこの家にやっかいになることになったのだ。
ここまでの経緯を話すと…
俺が変身を解いた後、仕方がなく変身を解いた総二。その後、ツインテールの女の子(ヒロイン)がまさかの男(ヒーロー)だったことに驚かれたが異世界の技術や属性力、トゥアールの変態レベルを知っているれいの説得もあり受け入れて貰えた。
そして、あかねちゃんやあかねちゃんのお爺ちゃんである一色博士(カワウソの縫いぐるみ)と今後の事を話し合った結果(ぶっちゃけ、総二は一色博士に驚いていたが、俺は別世界で色々見ていたので少しは耐性があった)、一色博士がれいと協力して元いた世界に戻す装置を造ってくれると約束してくれたのだ。だが、その間、俺と総二の衣食住が無いことに気が付き、どうするかと話していたらあかねちゃんが「なら家に泊まりなよ!」と………………。
ぶっちゃけ、どうしてこうなった?って感じ。しかも、一色博士はそれを快く受け入れちゃったし、れいちゃんも泊まることになってしまった。
数日後には貸家を見付けてくれると一色博士が言っていたので(結構凄い博士らしく、そこそこに権力もあるみたい)その間は一色博士宅ことあかね宅に泊まることに。
で、あかねに連れられて来た家がなんと、あの俺達が最初に見つけた家で、更にはあかねの妹がももちゃんだった訳。
いやー、偶然ってあるもんだね。
そして、一泊したわけ。
で、更にもう一つ決まった事があった。
それは、暫くは俺と総二はあかねちゃんやももちゃん、れいちゃんが通っている学校に通うという事。
見た目が中学生になってしまった以上、平日に下手に出歩いていれば色んな人に迷惑をかけてしまう。それに、学校ならばあかねちゃんやももちゃん、れいちゃんの事情を知っている人がいるので安心はある。
後は、学校ならば自分等を逃がさないように制限かけられるって事も相手にとってはいい条件だろう。
早起きな俺は早速着替えを始める。元の世界の服はブカブカだし夏物なので着れない。なので、一色博士に頼んで学校の制服&下着等を支給して貰った。本当は他にも服は欲しかったが現状、あまり頼みすぎるのは少し気が引ける。
制服を着た後、茶の間に行きあかねちゃんもしくはももちゃんがいないか確かめてみる。
案の定、ももちゃんが朝食とお弁当を作っていた。
「あ、おはようございます、輝跡さん」
「おはよう、ももちゃん。」
挨拶を交わし台所に立つ。
「手伝うよ」
「ありがとうございます。でも…」
「いいって。一宿一飯の恩義だと思って」
「なら、手伝ってくださいね」
とももちゃんと料理を始める。
朝食を終えた後、俺と総二は先に学校に行くことに。
というよりも黒い車が家の目の前に止まりそれに乗せられて来たのだ。
車の中にて学校の説明を担任の天城先生から教えて貰った。後、天城先生はなんでもあかねちゃん達の監督官だとか。
一色博士の説明ではこの世界でアローンとかいう巨大な奴が示現エンジンとかいうエネルギー源を発生させる施設を狙って攻めてきたとか。
それと戦ったのがあかねちゃん達らしい。
他にも友達が三人いるらしいのだが、全員海外に行っているため戻って来るのに時間がかかるそうだ。それに、レッド(テイルの方)が壊したアローン(モドキ)からの謎の電波だかで航空管制だけがおかしくなっており、日本に直接飛行機が降りれないそうだ。普通大騒ぎなはずなのだが、対処が次々と行われているためかそこまでパニックにはなっていないらしい。
学校にて
「えっと…しばらくの間一緒に勉強することになった二積輝跡です」
「観束総二です」
転校なんかすると自己紹介ってのは当たり前だ。当たり前なのだが…
「門矢士だ。よろしく」
「結城友奈です!よろしくお願いします!!」
見たことある少年と少女が一緒に転校してきたんですけどぉーー!?
「暫くだが仲良くしてやってくれ」
おいーー!?それでいいのか!先生!?
昼休み
俺と総二、あかねちゃんはある教室に呼ばれていた。
教室に入るとそこには先程のお二人と天城先生がいた。
「やっぱ輝跡君だ!小さくなってたからわかんなかったや!」
「久しぶり、友奈ちゃん。ってか友奈ちゃんも中学生位になってるじゃん」
「輝跡と友奈は知り合いなのか?」
「そうだよ、総二。一回会ってるんだ。あ、朗報だよ。友奈ちゃん達が探してる奴に会ったよ」
「本当!」
「ワンパンかましてやった」
「うわ…」
「オホン、もうそろそろ話してもいいかな?」
少し怒り気味の天城先生。完全に忘れてました。
「さて、何故、このメンバーを集めたかというと…」
「打倒ミドルギアスだろ。この世界の戦士が集まれない以上、別世界の戦士達が集まって何とかするしか無い。そういう事だろ?」
「…」
天城先生の言いたいことを全て言ってしまった士さん…。会話ブレイクですわ。
「まぁ、俺は好きなようにさせて貰うぜ」
と言って教室から出ようとしたところをあかねちゃんと友奈ちゃんに捕まれる士さん。
「お願いします!一緒に戦ってください!」
「お願いしますよ!ディケイドさん!」
ん?友奈ちゃん、今、ディケイドって…。
確か、それを知ってるのって目の前で変身した所を見た俺ぐらいのはずだぞ?
「止めろ!わかったから。戦えばいいんだろ。全く」
あ、士さんが折れた。
呆れた顔で此方を向き直す。
「はぁ、俺は門矢士。仮面ライダーディケイドだ。よろしくな。ツインテイルズ」
「「え!?」」
「俺は異世界を飛んで歩いてるんだぜ?それを無効化して正体知ってもおかしくはないだろ?」
そう言って俺と総二のテイルブレスを指差す。
「それに、ツインテイルズっていえばアルティメギルのブラックリストに載ってるし、何より俺の知り合いから話は聞いてるからな」
「ツインテイルズ?輝跡さんが?」
そう言って友奈ちゃんが此方を見る。
そういや、友奈ちゃん(達)も異世界を渡り歩いてるんだっけ?
「うん。俺はテイルエアー。で、隣の総二がテイルレッド」
「嘘!ツインテイルズの二人が男なんて!ビックリ!」
総二が悲しい目になる。まあ、別世界だとしてもツインテールの女神が男なんてばれたらどんな事言われるかわかるよな………………。
「輝跡君!総二君!凄いよ!」
「え?」
「だって男の子なのに女の子になって皆の為に戦うなんて!本当に凄いよ!」
………………………………総二、確かお前、「ツインテールを守る!そのおまけに人類を救う」みたいなこと言ってたよね。
総二の目が完全にバタフライ始めた。
「と、取り合えず、仲良くしよう。な。」
目が泳いでいる人の代わりに俺が答えた。
とある空間にある大きな飛行船らしき乗り物の一室。
会議室のその部屋には現在生き残っているミドルギアスの面々が揃っていた。
「…本日集まったのは他でもない。現在侵攻している世界にてツインテイルズと勇者部、並びにディケイドが現れたこと。そして、この世界にも戦士がいたことについてだ」
そう言ったのはマントをつけたドラゴンをモチーフにしたかのような2メートルはあろう怪人。このミドルギアスの隊長、ドラゴザレディである。
「それでは、ドラゴザレディ様、この世界の侵略は諦めるのですか?」
手を上げ発言したのは狐をモチーフにした怪人、フォックスザレディ。
「いや。それは出来ぬ」
そう言って閑散とした会議室を見るドラゴザレディ。
「ミドルギアスの主戦力はお主と私のみ。別世界に行くまでのエネルギーが無い以上、この世界のエネルギーを奪わなくてはならない。たった二人のみではあるが、全ての戦力を込めればツインテイルズ共など、恐れるにたりぬ。アルティメギルはそれをしないから負け続けるのだ。何が武人だ」
エレメリアンの性質と違う異質の存在。それがエネレリアン。エレメリアンが好きというエネルギーならばエネレリアンは物理的なエネルギーによる生命体。
そして、何より趣味と言うものよりも種の存続を考える存在でもある。彼らは巨大なエネルギーから仲間を作り出す事ができるが、そのエネルギーを何故か作り出す事が出来ないのだ。だからある程度発展した世界に行きそこを侵略、歯向かうならば虐殺さえする。人間はエネルギーを作るだけの存在程度に考えているのだ。
人間を虐殺するエネレリアンと人間の属性力を糧にしているエレメリアンはとことん相性が悪い。そのため二つの戦力は潰しあって来たのだ。だが、エレメリアンの強さは本物であり、エネレリアンはエレメリアンに負け続けであった。
「全ての戦力を集めろ!明日、総攻撃を仕掛け示現エンジンを奪うのだ!」
「は!」
ドラゴザレディの声とフォックスザレディの声だけが悲しくもこの会議室に響いたのだった。
夜
俺は一人でただ空を観ていた。
冬のため空気が澄んだ空には満点の星が煌めいていて、まるで俺を包み込もうとしているかのような感覚に襲われてしまう。
「輝跡、こんな所にいたのか…」
そんな声が聞こえ俺はそちらの方を顔だけ向けてみる。そこには一緒にこの世界に来てしまった総二がいた。
「いや、少し考え事をさ…」
そう言ってまた空を眺める。
「…あのさ、愛香の誕生日会の事を思い出してさ…」
「そうだな。今頃俺達がいない中やってるだろうな…」
俺はポケットからある物を取り出す。
トゥアールフォン。トゥアールが俺達のために作ってくれた携帯だ。ツインテイルズの面々や協力してくれる人は大概持っている。
俺もライトグリーンのトゥアールフォンを貰った。そのトゥアールフォンの時間を見てみる。
「これ見てくれ」
そう言ってトゥアールフォンの画面を見せる。
なんも変化も無い画面ではあるが、日にちや時間が全くもって違うのだ。
「現在の時間は大体夜の10時頃のはずなんだが、トゥアールフォンでの時間は8月8日の午前1時過ぎなんだ…」
「え?」
「この世界と元の世界での時間の進みは違うってことだよ。もしかしたら愛香の誕生日会に間に合うかも知れねぇ」
「本当か!」
「あぁ。まあ、確証は無いけどね」
そう言って俺はある事を訪ねてみる。
「あのさ、総二は愛香のことどう思っているんだ?」
「え?親友だけど?」
……そうか、総二も当真系だったな。
素直に俺が言うべきか?それとも愛香が自ら言うのを待つか?
後者だと絶対にトゥアールに先越されそうだよな。それに慧理那先輩も何気に総二を見る目が怪しい。尊先生は例外。
「あのさ、総二って恋愛感情も全部ツインテールへの愛へ還元してるよな…」
「え?」
「本人はそういったことにへたれだから俺が言うけどさ、多分、愛香、お前のこと好きだぞ?」
「俺も愛香の事は好きだぞ?ツインテールも含めて」
「それは友達として、だろ?」
「あぁ」
「そういうのじゃなくて恋愛的な意味だよ」
頭に?を出している総二。ダメだこいつ。今度一から教えてやらねぇと。
「はぁ…総二と当真のウブ差には呆れるね…」
そう言って俺は泊まっているあかね達の家へ向かった。
「どういう意味だよ?」
それを追い掛けてくる総二に呆れ顔をしながら。
「…」
パソコンをずっと睨みながらキーボードを叩いていた少女。そしてenterを押した瞬間にキーボードから両手を離しゆっくりと背伸びした。
「終わったのかね?れい君」
「はい。一色博士。一応完成です」
そう言って銀色のドアを見る。明からにあの秘密道具を思い出しそうな見た目ではあるが色が統一の銀色という違いが目を引くだろう。
「これで輝跡君達が元の世界に帰れるな」
「えぇ。でも…」
「…やはり気になるか?奴等の事や姉の事が?」
「姉さんの事はあまり思ってません。問題はやはりミドルギアスの行動ですね」
「主な戦力はあかねと友奈、士に輝跡と総二だけじゃからの。そのうちの二人がいなくなっては…」
「このドアが使えるのは一回切りですからね」
「他のビビッドチームも呼んではいるが…いつになることやら…」
「でも、士さんの話では奴等に戦力は残っていないと…」
「なら、余計に心配じゃ…」
その二人の会話がただ静かにながれていたのだった。
オリジナルの敵キャラを考えるのに一苦労しました……。
さて、それではまた次回