神々の戦争   作:tuki21

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第32話:群生する植物

「行け! 波動竜騎士 ドラゴエクィテス! 痩身の男にダイレクトアタック!」

 

 和輝(かずき)の激しい攻撃宣言。少年の命を受け、竜騎士が雄々しい声を上げ、手にした突撃槍(ランス)の切っ先を痩身の男に向ける。

 次の瞬間、大気を削り取るような突撃(チャージ)。その一撃は痩身の男に直撃。その身体を振っとばし、ライフを0にした。

 

「あと一人!」

 

 ロキの声に、力強く頷く和輝。その脳裏を、昨日見た光景がよぎる。

 フローラたちを取り逃がした後、和輝たちはなんとか、彼女たちが拉致した少女たちの“保管庫”を見つけた。

 そう、保管庫、だった。決して、監禁場所などではない。

 まるで人形をゴミ捨て場に捨てるように、打ち捨てられた少女たち。全員、生きてはいるようだ。

 ただし、呼吸をしているだけなのを、生きていると言えれば、だが。

 

「彼女たちには魂がない。これじゃあ起きない。永遠に眠り続けるだけだ」

 

 ロキはそう言った。伊邪那岐(いざなぎ)もまた、険しく、沈痛な表情で首肯した。二柱の神が下した結論は、和輝たちに取って重々しいものだった。

 彼女たちが元に戻れるかどうかは分からない。ロキも伊邪那岐も、フローラと相対するまでわからない。と言っていた。

 ふざけた話だ。人間を、その魂を何とも思っていない神の所業には、毎度のことながら頭に来る。

 こんな非道がまかり通っていることが我慢ならない。ましてや、綺羅(きら)が巻き込まれるなど、絶対に許容できない。

 

「来やがれ! てめぇもぶっ倒してやる!」

 

 残った肥満体の男に向かって、和輝はそう言い放った。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 洋館裏口。そこでも戦いは始まっていた。

 神々の戦争。龍次(りゅうじ)とクーデリア。伊邪那岐とフローラ。龍次は銀灰色の、クーデリアがエバーグリーンの宝珠の輝くを胸に宿し、神々のチームが対峙する。

 

 

龍次LP8000手札5枚

フローラLP8000手札5枚

 

 

「俺の先攻!」

 

 先攻を勝ち取ったのは龍次。彼は初期手札の五枚を一枚ずつ吟味する。と、その耳に、半透明となった伊邪那岐の声が届いた。

 

「龍次。フローラのパートナーですが、明らかに性格が豹変しています。これは、彼女の魂が、フローラによって加工された結果です」

「魂の、加工だと?」

 

 怪訝な表情の龍次、頷く伊邪那岐。

 

「はい。おそらく、フローラの契約者である少女。彼女の魂に、複数の魂が後付けで取り付けられています。混ざり合った魂が、拉致された少女たちのものでしょうね」

「何とかできないのか?」

「現時点では何とも言えません。もっと情報を集めなくては」

 

 舌打ちする龍次。だが文句を言っても始まらない。とにかく、行動しなくては。

 

「俺は、H・C(ヒロイック・チャレンジャー) アーバレストを召喚!」

 

 龍次のフィールドに現れたのは、青い左肩の身を守る軽装鎧に、バイザー付きの青い兜をかぶった戦士。その手には名前通りの巨大な石弓(アーバレスト)

 

「アーバレスト効果発動! 召喚成功時、デッキからヒロイックモンスター一体を墓地に送って、相手に800のダメージを与える! 俺は、デッキからH・C サウザンド・ブレードを墓地に送る!」

 

 龍次のデッキから一枚のカードが排出され、墓地に送られる。次の瞬間、彼のフィールドのアーバレストが、手にした石弓から弓を発射。発射された弓はまっすぐクーデリアの宝珠を狙った。

 

「ハッ!」

 

 おとなしめな少女の印象とは一転、クーデリアは非常に機敏な動作で跳躍し、龍次のモンスターが放った一矢を躱した。

 

「いい、いいわクーデリア。それでこそわたしが苦労して多くの少女たちの魂を与え続けた甲斐があるというもの。そのアグレッシブさ、素晴らしいわ」

 

 自分の思い通りの変貌を遂げた契約者に対して、フローラは満足げに笑う。その有様を、龍次が不快そうに頬を歪めて眺めていた。

 

「けったくそ悪い。カードを二枚セットして、ターンエンドだ!」

 

 

H・C アーバレスト 地属性 ☆4 戦士族:効果

ATK1400 DEF1300

(1):このカードの召喚に成功した時に自分のデッキから「ヒロイック」モンスター1体を対象にして発動できる。そのモンスターを墓地に送り、相手に800ポイントのダメージを与える。

 

 

龍次LP8000手札2枚

クーデリアLP8000→7200手札5枚

 

 

「私のターン、ドロー!」

 

 勇ましい声と共に、クーデリアがカードをドロー。大きく広げた五枚の手札からカードを一枚、躊躇なく引き抜いてデュエルディスクにセットした。

 

「ローンファイア・ブロッサム召喚、効果を発動。自身をリリースして、デッキから二体目のローンファイア・ブロッサムを特殊召喚」

 

 クーデリアが召喚したのは、植物族最強のリクルーター。植物族ならばレベル関係なしでデッキから特殊召喚できる、非常に強力なモンスターにして、植物族の展開の起点だ。

 

「二体目のローンファイア・ブロッサムの効果を発動。自身をリリースして、三体目のローンファイア・ブロッサムを特殊召喚」

「同じモンスターを何体も……。デッキ圧縮と、墓地肥しが目的ですね」

「ああ。デッキの枚数を減らせば必要なカードを引く確率が高まるし、墓地を肥やせばデュエル中盤から終盤が有利に働くからな」

 

 そうこうしているうちに、三体目のローンファイア・ブロッサムが効果を発動。デッキからギガプラントを特殊召喚した。

 

二重召喚(デュアルサモン)発動。これで増えた召喚権を使って、ギガプラントを再度召喚。効果を使うわ。墓地からローンファイア・ブロッサムを特殊召喚」

 

 凛としたクーデリアの声が洋館裏口に響く。植物の怪物という形容がふさわしいギガプラントが野太い咆哮を上げた。そして墓地からまさしく植物のごとく生えてくるローンファイア・ブロッサム。

 

「ローンファイア・ブロッサム効果発動。自身をリリースして、デッキから姫葵(ひまり)マリーナを特殊召喚」

 

 ローンファイア・ブロッサムが何の前触れもなく発火。自然に炎上したその向こう側から現れたのは、ひまわりの化身ともいえる女神。

 巨大なひまわりの花から生えた緑の髪に褐色の肌の女性。頭にはひまわりの形をした帽子と髪飾り、顔には勝気そうな笑みを浮かべた、まさに太陽のような女性だった。

 

「まだよクーデリア。攻め時なのだから、一気に行きましょう」

「勿論そのつもり。永続魔法、一族の結束を発動。これで私の植物族の攻撃力は800アップ」

「これは……、警戒しなければいけない数値になってきましたね」

「しかも植物ならではの展開力のおまけつきだ!」

 

 険しい表情の伊邪那岐と龍次。そしてクーデリアが動く。

 

「バトルフェイズ、ギガプラントでアーバレストを攻撃!」

 

 攻撃宣言が下る。ギガプラントが絶叫を上げ、己の触手を地面へと突き出した。

 次の瞬間、アスファルトを突き破って、地中を突き進んだ触手が槍となってアーバレストの足元から急襲。戦士を串刺しにしてしまった。

 

「が……ッ! だ、だがこの瞬間、墓地のサウザンド・ブレードの効果発動! このカードを攻撃表示で特殊召喚する!」

 

 ダメージのフィードバックが龍次を襲う。よろめき、しかし踏みとどまる龍次。そんな彼に対し、クーデリアは容赦のない追撃を浴びせた。

 

「マリーナでサウザンド・ブレードに攻撃」

 

 今度は花の姫が動きだす。マリーナは右手の指を鳴らし、次の瞬間、彼女の頭のヒマワリが輝きだす。

 まるで太陽の光を吸収、凝縮したような極光。そして放たれたのは、太陽もかくやという熱線。サウザンド・ブレードが浴びればひとたまりもないだろう。

 

「させるか! リバーストラップ、陰謀の盾! こいつをサウザンド・ブレードに装備! これで、サウザンド・ブレード一ターンに一度だけ、戦闘では破壊されず、戦闘ダメージも受けない!」

 

 熱線を受け、切り裂くは禍々しい紫色のオーラを放つ巨大な盾。背中に数多の刀剣類を持つ戦士、サウザンド・ブレードを完全に守り通した。

 

「ならば、カードを二枚セットして、ターンエンドよ」

「待った。あんたのターン終了時に、俺は伏せていたもう一枚のカード、共鳴召喚LV4を発動。この効果で、俺はサウザンド・ブレードと同じレベル4、戦士族モンスター一体を特殊召喚できる。俺はH・C エクストラ・ソードを守備表示で特殊召喚!」

 

 クーデリアのエンド宣言に、龍次が待ったをかけた。もう一枚の伏せカードが翻り、龍次のデッキから現れたのは、軽装鎧姿の二刀流の戦士。龍次のフィールドに、反撃のための布陣が整った。

 

「改めて、ターンエンド」

 

 忌々し気なクーデリアのエンド宣言。ターンは移る。

 

 

ローンファイア・ブロッサム 炎属性 ☆3 植物族:効果

ATK500 DEF1400

1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体をリリースして発動できる。デッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する。

 

ギガプラント 地属性 ☆6 植物族:デュアル

ATK2400 DEF1200

このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、通常モンスターとして扱う。フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。

●1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に発動できる。自分の手札・墓地から昆虫族または植物族モンスター1体を選んで特殊召喚する。

 

姫葵マリーナ 炎属性 ☆8 植物族:効果

ATK2800 DEF1600

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、このカード以外の自分フィールド上の植物族モンスター1体が戦闘またはカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊できる。

 

一族の結束:永続魔法

(1):自分の墓地の全てのモンスターの元々の種族が同じ場合、自分フィールドのその種族のモンスターの攻撃力は800アップする。

 

H・C サウザンド・ブレード 地属性 ☆4 戦士族:効果

ATK1300 DEF1100

「H・C サウザンド・ブレード」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。(1):1ターンに1度、手札から「ヒロイック」カード1枚を捨てて発動できる。デッキから「ヒロイック」モンスター1体を特殊召喚し、このカードを守備表示にする。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「ヒロイック」モンスターしか特殊召喚できない。(2):このカードが墓地に存在し、戦闘・効果で自分がダメージを受けた時に発動できる。このカードを墓地から攻撃表示で特殊召喚する。

 

陰謀の盾:通常罠

発動後このカードは装備カードとなり、自分フィールド上のモンスター1体に装備する。装備モンスターは表側攻撃表示で存在する限り、1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。また、装備モンスターの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

 

共鳴召喚LV4:通常罠

(1):自分フィールドのレベル4モンスター1体を対象に発動できる。デッキから対象モンスターと同じ種族のモンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する。この効果によって特殊召喚されたモンスターは攻撃できず、S召喚の素材にできない。

 

H・C エクストラ・ソード 地属性 ☆4 戦士族:効果

ATK1000 DEF1000

このカードを素材としたエクシーズモンスターは以下の効果を得る。●このエクシーズ召喚に成功した時、このカードの攻撃力は1000ポイントアップする。

 

 

ギガプラント攻撃力2400→3200

姫葵マリーナ攻撃力2800→3600

 

 

龍次LP8000→6200手札2枚

クーデリアLP7200手札1枚

 

 

「俺のターンだ! ドロー!」

 

 先制ダメージは与えたものの、返しのターンで更なるダメージを受けてしまった龍次。

 

「さて、思わぬダメージを受けてはしまいましたが、モンスターは残せました。ならばやることは決まっていますね?」

「ああ。だがまずは準備だ。サウザンド・ブレードの効果発動! 手札のH・C ダブル・ランスを捨て、デッキからH・C クラスプ・ナイフを守備表示で特殊召喚する!」

 

 サウザンド・ブレードが頭上で手にした薙刀を旋回させ、雄たけびを上げる。それが合図となり、龍次のデッキから白い鎧甲冑に身を包んだ戦士が現れた。右手が折りたたみ式の巨大なナイフとなっている。

 

「クラスプ・ナイフの効果発動。デッキから二枚目のダブル・ランスを手札に加える。そして今手札に加えたダブル・ランスを召喚。効果を発動し、墓地のもう一体のダブル・ランスを特殊召喚」

 

 瞬く間に、龍次のフィールドがモンスターで埋め尽くされる。

 

「く……」

 

 険しい表情のクーデリア。昨日までの彼女のイメージからはほど遠い、今にも噛みつきそうな表情だった。

 

「行くぞ! ここからはダブルエクシーズだ! エクストラ・ソードとダブル・ランス、サウザンド・ブレードとダブル・ランスの二組でオーバーレイ! それぞれのモンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

 

 龍次の頭上に、渦巻く宇宙のような空間が二つ展開。その空間の中心点に、黄色い光と化した四体のヒロイックモンスターたちが二組ずつ飛び込んでいく。

 

「まずはこいつだ!」

 

 虹色の爆発が起こり、強大な力を宿した新たなモンスターが龍次のフィールドに現れる。

 

梵天(ぼんてん)より賜りし神弓は、火天(かてん)を通じ帝釈(たいしゃく)の御子へと受け継がれる。神話よ、蘇れ! 一射必中、H-C(ヒロイックーチャンピオン) ガーンディーヴァ!」

 

 まず一体目。現れたのは鎧を纏った黒馬に跨り、必中の弓矢を備えた金と黒の鎧姿の戦士。兜の隙間から覗く鋭い眼光が矢よりも先に相手を射抜く。ちなみに、エクストラ・ソードを素材にしてエクシーズ召喚に成功しているので、その効果でガーンディーヴァの攻撃力は1000アップして3100になっている。

 そして二体目。

 

「曇り無き王の聖剣、数多の闇を切り裂き王道を作りだす! いつか湖の貴婦人の手に返されるその日まで、輝きは消えはしない! 約束された勝利の剣、H-C エクスカリバー!」

 

 龍次が最も信頼する、彼のデッキの最大火力。赤い外装、黒銀の内装鎧の姿は逞しく、また非常に頼もしい。聖剣の輝きに一点の曇りもない。

 

「エクスカリバー効果発動! ORU(オーバーレイユニット)二つを取り除き、エクスカリバーの攻撃力を4000にまで上昇させる!」

 

 エクスカリバーの周囲を衛星のように旋回していた二つの光球が同時に消失する。ほぼ同時に、エクスカリバー自身の攻撃力が4000にまで上昇。一族の結束で強化されたクーデリアのモンスターたちと比べても、なお上を行く。

 

「バトルだ! エクスカリバーでマリーナを攻撃!」

 

 攻撃宣言が下る。龍次が勝負に出た。エクスカリバーが手にした剣を金色の輝かせ、大きく振りかぶる。

 

「行け! エクスカリバー、まずはそのめんどくさいお姫様をぶった切る!」

 

 マリーナはほかの植物族モンスターが破壊されると、報復としてこちらの戦力を削ってくる。厄介なモンスターだ。ギガプラントで復活されるかもしれないが、このまま放置するわけにはいかない。

 

「させるわけにはいかないわね、クーデリア!」

「ええ! リバースカード、シフトチェンジ! 攻撃対象を、マリーナからギガプラントに変更!」

「な!?」

「対象変更カードですか!」

 

 目を見開く龍次と伊邪那岐。そして、エクスカリバーが放った極光の一撃は進路を変更させられ、ギガプラントに直撃した。

 

「ああ……! くぅ……! いや……、こんなの……!」

 

 ダメージのフィードバックに苦悶の声を上げるクーデリア。その時、一瞬だけ彼女の瞳が揺れた。そして、助けを求めるような弱弱しい声音と視線を龍次は読み取った。

 

「伊邪那岐、今!」

「ええ。今、彼女の魂が揺らいだ。無理矢理継ぎ足しされた魂との結合がはがれかけたのでしょう。行けますよ、龍次。ダメージを与え、彼女を揺さぶるんです。そうすれば、彼女をもとに戻せます」

 

 確かにそれは明るい話題だ。神々に翻弄される人間を捨ておけないのは何も和輝だけではない。救えるのなら、救ってやりたい。勿論、罪は罪で、また別の問題だが。

 だが今はそれとは別の問題がある。怒りに満ちたフローラとクーデリアの声が飛んでくる。

 

「この瞬間、マリーナの効果発動。貴方のガーンディーヴァを破壊!」

 

 報復の時は来た。マリーナの全身から炎が噴出し、次の瞬間には赤い激流となって解き放たれた。炎の奔流をまともに食らったガーンディーヴァは断末魔の悲鳴を上げる暇もなく焼失した。

 

「くそ! バトルを終了。メインフェイズ2、強欲なカケラを発動し、カードを一枚セット、ターンエンドだ!」

 

 

H・C クラスプ・ナイフ 地属性 ☆1 戦士族:効果

ATK300 DEF100

このカードが「H・C」と名のついたモンスターの効果によって特殊召喚に成功した時、デッキから「H・C」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。「H・C クラスプ・ナイフ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

H・C ダブル・ランス 地属性 ☆4 戦士族:効果

ATK1700 DEF900

このカードが召喚に成功した時、自分の手札・墓地から「H・C ダブル・ランス」1体を選んで表側守備表示で特殊召喚できる。このカードはシンクロ素材にできない。また、このカードをエクシーズ素材とする場合、戦士族モンスターのエクシーズ召喚にしか使用できない。

 

H-C ガーンディーヴァ 地属性 ランク4 戦士族:エクシーズ

ATK2100 DEF1800

戦士族レベル4モンスター×2

相手フィールド上にレベル4以下のモンスターが特殊召喚された時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、その特殊召喚されたモンスターを破壊する。この効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

H-C エクスカリバー 光属性 ランク4 戦士族:エクシーズ

ATK2000 DEF2000

戦士族レベル4モンスター×2

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を2つ取り除いて発動できる。このカードの攻撃力は、次の相手のエンドフェイズ時まで元々の攻撃力の倍になる。

 

シフトチェンジ:通常罠

自分フィールド上のモンスター1体が相手の魔法・罠カードの効果の対象になった時、または相手モンスターの攻撃対象になった時に発動できる。その対象を、自分フィールド上の正しい対象となる他のモンスター1体に移し替える。

 

強欲なカケラ:永続魔法

自分のドローフェイズ時に通常のドローをする度に、このカードに強欲カウンターを1つ置く。強欲カウンターが2つ以上乗っているこのカードを墓地へ送る事で、自分のデッキからカードを2枚ドローする。

 

 

H-C エクスカリバー攻撃力2000→4000、ORU×0

 

 

龍次LP6200手札0枚

クーデリアLP7200→6400手札1枚

 

 

「私の、ターン!」

 

 クーデリアの様子はデュエル開始時に戻っていた。彼女の垣間見えた本音が、フローラによって再び彼女の望むような外皮に塗り固められてしまった。

 

「リバースカード、リビングデッドの呼び声を発動。墓地のギガプラントを特殊召喚。そして、再度召喚。効果発動! 墓地のローンファイア・ブロッサムを経由して、デッキから二体目のギガプラントを特殊召喚!」

 

 二体の植物の怪物がクーデリアのフィールドに現れる。不可解な咆哮が二重に響き渡った。

 

「装備魔法、スーペルヴィスを通常モンスター状態のギガプラントに装備。そして、効果を得たギガプラントで、もう一度ローンファイア・ブロッサムを挟んで、デッキから桜姫(おうひ)タレイアを特殊召喚!」

 

 巨大な桜の花の下半身、藤色の和風の着物姿の美女、黒髪、扇、桜の花の形をした髪飾り。先ほどのマリーナと同じく、花の化身の女神の顕現。

 

「さぁクーデリア。バトルよ、花を散らせる不埒ものに、罰を与えましょう」

「はい、フローラ。スーペルヴィスを装備したギガプラントでエクスカリバーに攻撃します」

 

 フローラの命に従い、クーデリアが攻撃を宣言する。微妙に口調が変わっているのは、変質させられた魂が影響を及ぼしているためか。

 自爆特攻。ここでクーデリアがダメージを受ければ彼女の魂はまた不安定になってしまうかもしれない。だが仕方がない。相手を滅ぼすための犠牲だ。それに、仮に魂の定着が不安定になったとしても、また安定させればいい。何人の少女が犠牲になるか、知ったことか。

 

「龍次!」

「分かってる! リバースカード、強制終了を発動! クラスプ・ナイフを墓地に送り、バトルフェイズを終了する!」

 

 植物たちの進軍は突如として止まる。龍次が突然提示した終了命令に従い、不満そうな様子を見せながらもずこずこと引き下がっていった。

 

「あらあら、臆病なことね。進軍に対して、ちっぽけなモンスター一体の命を対価にとどまってくれなんて」

「仕方がないわ、フローラ。だって彼は今、蹂躙されるしかないんだもの。いろんなものを切り捨てて、細々と延命するしかないわ」

 

 女神と契約者の嘲笑に、龍次はぐっと耐える。今は防御に廻るしかない。悔しいが、手札も貧相、フィールドも制圧されかかっていると在らば、ここは屈辱に歯を食い縛って耐えるしかない。

 

「ターンエンド」

 

 クーデリアのターンが終了すると同時に、エクスカリバーの攻撃力も元の2000に戻った。

 

 

リビングデッドの呼び声:永続罠

(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

 

スーペルヴィス:装備魔法

デュアルモンスターにのみ装備可能。装備モンスターは再度召喚した状態になる。フィールド上に表側表示で存在するこのカードが墓地へ送られた時、自分の墓地に存在する通常モンスター1体を選択して特殊召喚する。

 

桜姫タレイア 水属性 ☆8 植物族:効果

ATK2800 DEF1200

このカードの攻撃力は、自分フィールド上の植物族モンスターの数×100ポイントアップする。このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、このカード以外のお互いのフィールド上の植物族モンスターはカードの効果では破壊されない。

 

強制終了:永続罠

自分フィールド上に存在するこのカード以外のカード1枚を墓地へ送る事で、このターンのバトルフェイズを終了する。この効果はバトルフェイズ時にのみ発動する事ができる。

 

 

桜姫タレイア攻撃力2800→4000

H-C エクスカリバー攻撃力4000→2000

 

 

「俺のターン、ドロー! この瞬間、強欲なカケラの上にカウンターが一つ乗る」

 

 これで次の龍次のターンまで強欲なカケラが残っていれば、龍次はカードを二枚ドローできる。だがそれまでは、今引いた一枚で対処するしかない。

 

「龍次、ここは守りに入るべきです。今の手札では攻めるに攻められない。勝負は、次の君のターンだ」

「そう、だな。俺はカードを一枚セットして、ターンエンドだ!」

 

 

強欲なカケラカケラカウンター×1

 

 

「私のターン、ドロー!」

 

 相変わらず勇ましい――本人にとっては大いに歪められた――声音と凛とした眼差しで、クーデリアは龍次を見据える。

 ふと疑問に思う。それは、魂を加工されて、どこか心の奥深くに沈み込んでしまったクーデリア自身の魂が感じた疑問だろうか。

 なぜこの少年は、こんなにも一生懸命なのか。見ず知らずの、敵であるはずの自分の魂を解放しようなどと、救おうなどと考えたのか。さも当然のように。

 

「どう、して……」

 

 どうして貴方は私を助けてくれるの? そう問いかけたかった。だがクーデリアの変化を目敏くかぎ取ったフローラが乱入する。

 

「クーデリア?」

 

 いいながら、フローラはクーデリアの魂に後付けされた少女たちの魂を操作。クーデリア本人の意見を封殺し、フローラが望む凛とした、美しい――とフローラは思っている――人格を呼び出す。

 

「何か気になることがあるのかしら? いいえ、ないわよね?」

「おいお前――――」

「ええ、ないわ。なにも」

 

 クーデリアの様子の変化と、――おそらくは――フローラの介入によって無理矢理軌道修正されられた一連の様子を見せられ、龍次は何かを言おうとした。だがそれよりも前に、フローラによって元に戻させられたクーデリアが、龍次の言葉を遮った。

 

「そう。じゃあ、続きよ。敵を倒すの。わたしたちの敵を」

「ええ。そうね。じゃあ、私は再度召喚したギガプラントの効果を発動。この効果で復活させたローンファイア・ブロッサムの効果を経由して、デッキから椿姫(つばき)ティタニアルを特殊召喚!」

 

 新たに現れた花の女神。椿の花から現れる女性の上半身。椿の花の帽子に肩飾り、美しく、棘のある危険な女、という印象だ。

 

「バトル! マリーナでエクスカリバーに攻撃!」

 

 龍次のフィールドに強制終了がある限り、クーデリアの攻撃は届かない。だがそれでも強制終了のコストは有限だ。何度も攻め続ければやがてじ

り貧になり、クーデリアの攻撃は届く。それ以前に、魔法、罠破壊カードを引いてしまえばそれで十分だ。儚い盾は崩壊する。

 

「通さない! リバーストラップ、トゥルース・リインフォース発動! さらにそれにチェーンして、強制終了の効果! 墓地に送るのはトゥルース・リインフォース! 逆順処理で、まず強制終了の効果が発動。トゥルース・リインフォースを墓地に送ってバトルフェイズを終了させる。そしてトゥルース・リインフォースの効果で、デッキからH・C アンブッシュ・ソルジャーを特殊召喚する」

 

 龍次が取った一手は防御だけではなく、次の逆転につながるもの。強制終了がマリーナの放った熱線を退け、次に発動された罠が反撃のための狼煙となる。

 現れたアンブッシュ・ソルジャーは龍次が過去に何度か使った、墓地のH・Cの展開に使えるモンスターだ。

 

「失敗か。けれど私の有利は変わらない。カードを一枚セットして、ターン終了」

 

 

椿姫ティタニアル 風属性 ☆8 植物族:効果

ATK2800 DEF2600

自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体をリリースして発動できる。フィールド上のカードを対象にする魔法・罠・効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する。

 

トゥルース・リインフォース:通常罠

デッキからレベル2以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する。このカードを発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。

 

H・C アンブッシュ・ソルジャー 地属性 ☆1 戦士族:効果

ATK0 DEF0

自分のスタンバイフェイズ時、フィールド上のこのカードをリリースして発動できる。自分の手札・墓地から「H・C アンブッシュ・ソルジャー」以外の「H・C」と名のついたモンスターを2体まで選んで特殊召喚できる。「H・C アンブッシュ・ソルジャー」のこの効果は1ターンに1度しか使用できない。この効果で特殊召喚に成功した時、墓地のこのカードをゲームから除外する事で、自分フィールド上の全ての「H・C」と名のついたモンスターのレベルを1にする。

 

 

椿姫ティタニアル攻撃力2800→3600

 

 

「俺のターンだ、ドロー! この瞬間、強欲なカケラの上にカケラカウンターが乗り、効果を発動。このカードを墓地に送って、二枚ドロー!」

 

 立て続けにカードをドローする龍次。このターンが勝負どころだ。ここで逆転のカードを引き寄せることができなければ、ジリ貧で負ける。

 果たして引いたカードは――――

 

「よっしゃぁ! まずはスタンバイフェイズ、アンブッシュ・ソルジャーの効果を発動! このカードをリリースし、墓地からクラスプ・ナイフ、サウザンド・ブレードを特殊召喚! クラスプ・ナイフの効果で、デッキから三枚目のダブル・ランスを手札に加えるぜ!」

 

 龍次の瞳に力が宿る。耐え忍ぶ時間は終わりだ。ここからは反撃。クーデリアの分厚い布陣を崩す時だ。

 そのためなら、あえて盾を捨て、背水の陣になってやろう。

 

「強制終了を墓地に送り、マジック・プランター発動。二枚ドロー! ダブル・ランスを召喚し、効果発動。墓地のダブル・ランスを特殊召喚。さぁここからだ!」

 

 龍次が叫び、右手を天に向かって掲げた。

 

「二体のダブル・ランスでオーバーレイ! 二体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

 

 エクシーズ召喚。龍次の頭上に、エクシーズ召喚を現す、宇宙の渦のような空間が展開、その空間に、黄色い光と化した二体のダブル・ランスが飛び込む。

 一瞬後、虹色の爆発が起こった。

 

「刃の下に、心あり。闇に紛れ、疾風(はやて)となって敵を討て! 機甲忍者ブレード・ハート!」

 

 爆発の余韻である粉塵を突きやって現れたのは、闇を思わせる紫のバトルアーマーに身を包んだサイバー風の忍者。身をかがめ、両手に握った刀をわずかに月光に反射させる。

 

「まだだ! サウザンド・ブレードの効果を発動! 手札のH・C キドニーダガーを捨てて、デッキから二枚目のエクストラ・ソードを特殊召喚! そして手札から魔法カード、共振装置を発動し、クラスプ・ナイフのレベルをエクストラ・ソードと同じ4にする!」

「レベル4戦士族が、三体……!」

 

 新たなエクシーズ召喚の素材があっさりと揃った。その事実に驚愕するクーデリア、歯噛みするフローラ。それらを前に、龍次は不敵に、ふてぶてしく笑った。

 

「サウザンド・ブレード、エクストラ・ソード、クラスプ・ナイフの三体でオーバーレイ! 三体の戦士族モンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

 

 エクシーズエフェクトが走り、虹色の爆発が起こる。粉塵の向こうから、新たなモンスターが現れる。

 

「大蛇より生まれし神剣は表裏一体。怪物を誅せし英雄の手より、万難排する力となれ! H-C ムラクモ、推参!」

 

 現れた姿は、H-C クサナギに酷似していた。ただ鎧の色が青黒く、冑からたなびく飾り紐は緑。手にした剣は水を張ったように濡れた実体剣。両刃で、青色に薄く輝いている。

 攻撃力はクサナギと同じ2500だが、エクストラ・ソードを素材にしたため、上昇して3500だ。

 

「ムラクモの効果発動! 一ターンに一度、ORUを一つ取り除き、魔法、罠カードを一枚、破壊する! これは相手ターンにも使用できる、注意するんだな! 俺はORUを一つ取り除き、一族の結束を破壊する!」

 

 ムラクモの周囲を衛星のように旋回していた光球――ORU――の一つが消失。直後、ムラクモが手にした剣を一閃。斬撃はそのまま光の一撃になり、クーデリアのフィールドの一族の結束を真っ二つにした。

 

「ッ!」

「これでお前のモンスターたちの攻撃力は下がった。さらに俺も一族の結束を発動。俺の墓地もフィールドも、全て戦士族一色。よって攻撃力は800アップだ。さらにブレード・ハートの効果を発動。ORUを一つ取り除き、ブレード・ハートに二回攻撃を付与する。

 バトルだ! ブレード・ハートでマリーナを攻撃!」

 

 一気呵成に攻め立てる龍次。機械の忍がその姿を消失、一瞬にしてひまわりの女神との距離を詰め、手にした刀を一閃。マリーナはX字に切り裂かれて消失した。

 

「ああ……!」

 

 ダメージのフィードバックがクーデリアを襲う。その度、フローラによっていじくられた彼女の本来の魂が顔をのぞかせる。

 

「いた、い……。なに、が……」

 

 たどたどしい声音のクーデリア。龍次はそんな彼女に痛ましげな視線を向けるものの、攻撃の手は緩めない。ここでの情けはクーデリアのためにならない。彼女の身体を雁字搦めに束縛している鎖を断ち切るためには、ここで躊躇してはならない。

 

「……続いて、ブレード・ハートの二撃目でティタニアルを攻撃!」

 

 二の太刀が椿の姫に迫る。ティタニアルは抵抗しようと手を掲げたが、その腕ごと両断された。

 

「あ、う……。誰、か、助けて……。アイーダ、どこ? いつものように、私を助けて……」

 

 親とはぐれた幼子のような様子のクーデリア。だが彼女が名前を呼ぶアイーダもまた、彼女の変質に関わっているものの一人だということを、知らないらしい。あるいは、記憶の混濁でもあるのか。

 

「龍次、それでも私たちにできる事は―――――」

「分かってる。攻撃の手を緩めはしない! エクスカリバーで、スーペルヴィスを装備したギガプラントを攻撃!」

 

 続く一撃。エクスカリバーが放った白銀の一閃が、ギガプラントを頭頂部から真っ二つに両断した。

 

「ああ……!」

「くっ! この瞬間、スーペルヴィスの効果が発動よ! 墓地のギガプラントを特殊召喚するわ!」

 

 痛みにあえぐだけのクーデリアに変わり、フローラがカードの宣言を行う。だが、龍次がそれに待ったをかけた。

 

「悪いが、その効果は通さない! スーペルヴィスの効果にチェーンして、墓地のキドニーダガーの効果発動! このカードをゲームから除外し、お前の墓地のギガプラントを除外する! これによりスーペルヴィスの効果は対象不在により不発だ!」

「あっ!」

 

 龍次の墓地から飛び出した小柄な影が、手にしたキドニーダガーで刺突を繰り出し、クーデリアの墓地からギガプラントを排除した。

 

「ッ!」

「最後だ! ムラクモでタレイアを攻撃!」

 

 ムラクモが水を張った神剣を横一文字に一閃。桜の女神を切り裂く。強固に見えたクーデリアの陣営を、龍次の粘りが切り崩したのだ。

 

 

マジック・プランター:通常魔法

自分フィールド上に表側表示で存在する永続罠カード1枚を墓地へ送って発動できる。デッキからカードを2枚ドローする。

 

機甲忍者ブレード・ハート 風属性 ランク4 戦士族:エクシーズ

ATK2200 DEF1000

戦士族レベル4モンスター×2

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、自分フィールド上の「忍者」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。このターン、選択したモンスターは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。

 

共振装置:通常魔法

自分フィールド上に表側表示で存在する同じ種族・属性のモンスター2体を選択して発動する。選択したモンスター1体のレベルはエンドフェイズ時まで、もう1体のモンスターのレベルと同じになる。

 

H-C ムラクモ 地属性 ランク4 戦士族:エクシーズ

ATK2500 DEF2000

レベル4戦士族モンスター×3

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドの魔法・罠カード1枚を対象にして発動できる。そのカードを破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。(2):???

 

H・C キドニーダガー 地属性 ☆1 戦士族:効果

ATK0 DEF0

「H・C キドニー・ダガー」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。(1):自分フィールドのこのカード以外の「H・C」モンスター1体を対象にして発動できる。このカードのレベルはそのモンスターのレベルと同じになる。(2):墓地のこのカードをゲームから除外し、相手の墓地のカード1枚を対象にして発動できる。そのカードをゲームから除外する。この効果は相手ターンでも使用できる。

 

 

H-C エクスカリバー攻撃力2000→2800

機甲忍者ブレード・ハート攻撃力2200→3000

H-C ムラクモ攻撃力2500→4300

 

 

龍次LP6200手札1枚

クーデリアLP6400→6200→6000→5600→4600手札1枚

 

 

 耐えていた龍次の反撃によって、クーデリアの陣営に穴が開いた。それは同時に、フローラの画策が崩れてきていることも現していた。クーデリアは変質させられた魂ではなく、本来の彼女が戻ってきている。ならば――――

 

「このまま一気に、行かせてもらうぜ!」

 

 龍次は今、自分に傾いている勝負の流れを離すまいと、そう宣言した。

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