神々の戦争   作:tuki21

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第61話:小さな希望

 龍次(りゅうじ)が怒りに任せ、大切なものを救うために己の葛藤をも蹴飛ばして戦っている最中、現実側の病院駐車場には、ある人物が来訪していた。

 

「ああ、今着いたよ、フレデリック。残念だがもう始まっている。伊邪那岐(いざなぎ)のパートナー。風間(かざま)龍次君と言ったかな。阿手蔵(あてくら)議員の息子さんだとか」

『認知はされていない。彼は議員の愛人の子供だ。まぁ彼の出自についてはこの際重要ではない』

「分かっているとも」

 

 頷いたのは女。

 ウェーブのかかった灰色の長い髪、金色の右目と青い左目のオッドアイ、蒼いスーツに身を包んだ麗人。冷厳で泰然とした騎士の佇まい。

 Aランクプロデュエリスト、穂村崎秋月(ほむらざきしゅうげつ)

 電話の相手はイギリスロンドンに事務所を構える探偵、フレデリック・ウェザースプーン。彼は以前、ロンドンでデュエルを行った和輝と咲夜の前に現れ、今は神々の戦争の参加者として、北欧神話の神、ヘイムダルと契約を結び、水面下で動いていた。

 穂村崎は病院の駐車場を見やる。

 余人の目には何も映らないが、そこは現実空間と位相を異にする異空間、バトルフィールド内で今まさに神々の戦争が行われ、龍次が大切なものを取り戻そうと戦っている場所だった。

 

「いずれにしてもこれは彼の戦いだ。私が手を出すとしたら、それはもう本当に彼一人の力ではどうしようもない時か――――」

『風間君が倒れ切ってもなお立ち上がろうとするとき、だね?』

「人の言葉尻を捕えるのは好きではないな、フレデリック」

 

 では、と穂村崎は電話を切った。一息ついて一言。

 

「戦いは続いているね。さて、私は手を出すべきではないな。何しろ、これは風間龍次という少年の、小さな、だが大事な一戦だ。例えここで彼の命運が尽きようとも、戦いが終わるその瞬間まで、私は傍観者でいるしかないのだろう。――――――辛いな、それは」

 

 穂村崎の呟きは夏の夜風に千切れて消えた。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 出産の際、我が子からあふれ出た炎に焼かれて、妻が死んだ。

 その時伊邪那岐は怒りにかられ、息子、加具土命の首を切り落とした。

 妻を失い、子を殺した伊邪那岐は己のしたことを悔い、妻を失ったことを嘆き、悲しんだ。

 悲嘆にくれた伊邪那岐は妻、伊邪那美(いざなみ)に会いたくて、会いたくて、会いたくて。

 だから黄泉国に渡った。

 地上と黄泉国をつなぐ通路を探し当てて、黄泉平坂を駆け抜けて、妻を迎えに行った。

 だが全ては遅かった。伊邪那美はすでに黄泉国の食物を口にしてしまい、死者の一員となってしまった。

 地上と黄泉国。文字通り住む世界は分かたれた。そのことを理解した伊邪那岐は、哀しみ縋る妻に背を向けて去っていった。

 逃げたのだ、と伊邪那岐は述懐する。

 己は、世の理を超えて妻を抱きしめることもできず、ただ逃げたのだ。住む世界が変わったと理由をつけて。

 逃げて、逃げて、逃げて。黄泉国へ通じる道を封じて。

 悲嘆にくれて、狂い果てた伊邪那美を止めるならば、どうすればいいのか。目に見えた答えに縋ることさえできずに、伊邪那岐はパートナーの戦いを見守るしかなかった。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 バトルフィールド内。夜の闇が周囲を食い尽くすその場に、真昼の太陽を思わせる白の光が現出した。

 光は周囲の闇を圧倒し、駆逐する。そしてその光の中から現れる戦士の姿。

 白を基調にした金縁の鎧。威風堂々とした立ち姿は王のそれに通じ、手にしたのは赤い柄に黄金の穂先を持つ槍。この槍こそが逆賊を註した聖槍の名を持つヒロイックの由来であろう。その周囲を衛星のように回る五つの光球、即ちORU(オーバーレイユニット)の数こそが、このモンスターが規格外であることを指している。

 そして、自身のナンバー、「86」は左腿に刻んでいた。

 これが、新たな龍次の切り札。そして、彼の両親が、彼のために送ってくれたカード。複雑な思いをあえて棚上げし、龍次は勝利のため、(あかね)を救うため、このカードを使うことを決意したのだった。

 

「ロンゴミアントは所有するORUの数によって効果が追加される特殊な(エクシーズ)モンスターだ。だがその前に、俺はロンゴミアントのX召喚に、H・C エクストラ・ソードとH・C 早駆けのファルシオンを素材にしている。この二体を素材とした時、ロンゴミアント自身の効果として発動するモンスター効果がある!

 まず、エクストラ・ソードを素材としたため、ロンゴミアントの攻撃力は1000アップ! さらにファルシオンを素材にしたため、俺はカードを一枚ドロー!」

「よし! 龍次、これで君の手札は四枚。そして、ロンゴミアントは二つ以上のORUを持っている時、攻撃力が1500アップします。エクストラ・ソードを素材にした分の1000と合わせ、その攻撃力は4000」

「ああ。そして一つ以上のORUで戦闘耐性を、三つ以上で、自身以外の効果を受け付けない!」

 

 伊邪那岐の歓声交じりの声に呼応して、龍次もまた声を高める。それらを前にして、茜を操り人形にしている伊邪那美は哀しげに吐息した。

 

「哀しいです。貴方様は愛するものを救うという大義名分のために、(わたくし)を害そうとしてるのですね。ひどいです、哀しいです。私はただ、伊邪那岐様と一緒に居たいだけなのに。貴方様も、愛する少女と一緒に私の国の住人になればすべて丸く収まるのに」

「ほざけ! お前を倒し、茜を救う! お前が死人だというなら俺が再び黄泉の国に叩き込んでやる! お前が犠牲にした全ての人に地獄で詫びろ!

 ロンゴミアントの効果発動! このカードが五個以上のORUを持っている時、一ターンに一度、相手フィールドのカードを全て破壊できる! 消し飛べ死者ども!」

 

 龍次の一括が伊邪那美の戯言を文字通り吹き飛ばした。そして彼の命令が轟き、ロンゴミアントが黄金の槍を横一文字に薙ぎ払った。

 瞬間、轟音が鳴り響き、衝撃が目に見えぬ波となって走り、伊邪那美のフィールドを蹂躙した。

 衝撃波は黄金の色を帯びた波となり、伊邪那美のモンスター、刀神-不知火、戦神-不知火を飲み込んでいく。

 その直前、伊邪那美はデュエルディスクのボタンを押したが、エラーのブザーを聞いて眉をひそめた。

 

「これは――――、なぜ、リビングデッドの呼び声の効果が発動しないのでしょう?」

「ORUを四つ以上持っているロンゴミアントがいる限り、お前はモンスターを召喚、特殊召喚できない! モンスターを特殊召喚するリビングデッドの呼び声は不発になったのさ!」

「ああ、ああ―――――。私は哀しい。私の国への道が閉ざされてしまった。ひどいです。貴方様もまた、私を拒む、私を阻む、生者の国で、私から離れていくのですね。どうして誰も私の国に来ることを忌避するのでしょう?残酷です。

 仕方がないので、戦神-不知火の効果を発動致します。フィールドのこのカードが戦闘、カード効果によって破壊された場合、除外されている守備力0のアンデット族一体を墓地に戻します。私は不知火の鍛師を墓地の戻しましょう」

「残酷だぁ? 当たり前だ。お前が殺した人たちも、茜も! 生きてるんだよ! 生きたいと思ってんだよ! お前の恋慕を否定する気はねぇ。だから伊邪那岐を愛しているのも本当なんだろう。けどそのための行動がめちゃくちゃだ! 多くの生命を巻き込んで! 国ごと呪って! そんな行動を、認められるわけねぇだろうが! 受け入れられるわけねぇだろうが!」

 

 これで伊邪那美のフィールドはがら空きだ。そして龍次のフィールドにはまだ攻撃していないロンゴミアント。

 千載一遇のチャンス。龍次はこのまま攻撃すればどうなるか、結末を考えられる精神的余裕もないまま、目の前にぶら下げられた好機という名の餌に狗の様に喰いついた。

 

「待ちなさい龍次! 今怒りに任せて攻撃してはいけない!」

 

 伊邪那岐の警告が飛ぶ。だが龍次の耳には入っていなかった。

 

「ロンゴミアントで、ダイレクトアタック!」

 

 烈火のごとき怒りを燃料に、龍次は怒号とともに攻撃宣言を下した。

 主の意志を、心を受け取り、ロンゴミアントが動く。

 身をかがめ、槍を投擲の姿勢に持って行く。

 一瞬の沈黙の後、その槍が放たれた。

 音さえ置き去りにする一瞬の後、轟音と衝撃波が周囲をかき乱し、無形の牙や爪で傷をつけていく。

 肝心の槍は光の矢となって空気を焦がしながら突き進む。

 ここで、龍次のヒートアップした頭は急速に冷えていき、そして彼にとって絶対にあってはならない事実に行き着いた。

 今の茜は操り人形だ。そんな彼女が、果たしてダイレクトアタックを躱せるのか?

 できるわけがない。人形と化した茜は立ったまま、ロンゴミアントの一撃を受けるだろう。伊邪那美が茜の身体を操り、回避させない限り。

 そして今のところ伊邪那美が動く気配はなかった。そして龍次は見た。伊邪那美の口角が、かすかに笑みの形に吊り上がっていることに。

 龍次は直感的に理解した。この女は茜を逃がすつもりはない。寧ろこうして盾にして、龍次が苦悩するのを楽しんでいるのではないか?

 宝珠が砕ければ神々の戦争に脱落するというひどくまっとうなリスク管理も、この女神は行わないかもしれない。何しろ、ここまで見て誰の目にも明らかな事実が一つあった。

 

 伊邪那美は、狂ってる。

 

「ッ! ロンゴミアント、攻撃をやめろォォォォォ!」

 

 思わず龍次は叫んでいた。だが一度放たれた攻撃が消滅することはない。しかし所有者の意志は攻撃に介入で来た。光の槍による極大光の一撃は急激にカーブ。まっすぐの軌道から右にそれた。

 直後、光の一撃は茜の傍を通り過ぎた。

 ぞっとする龍次。その余波が茜の華奢な体を、それこそガラス細工のように粉々に砕いてしまうのではないかと、そんな光景を幻視してしまったのだ。

 結論を言えば、龍次の危惧は杞憂だった。攻撃を逸らすことにギリギリで成功したのだ。夢遊病者のようにゆらゆらと体を揺らしている茜は無傷だった。

 

「茜……」

 

 少女の無事を確認し、龍次はほっと安堵の息を吐いた。だがすぐに気を引き締める。戦いはまだ続いている。茜を救うまで、決して気を緩めてはならない。

 だが、言語にできない不安の暗雲は、静かに、だが確かに、龍次の心に広がっていった。

 

「俺は、これでターンエンドだ」

 

 

No.86 H-C ロンゴミアント 闇属性 ランク4 戦士族:エクシーズ

ATK1500 DEF1500

戦士族レベル4モンスター×2体以上(最大5体まで)

(1):相手エンドフェイズ毎に発動する。このカードのX素材を1つ取り除く。②:このカードが持っているX素材の数によって、このカードは以下の効果を得る。

●1つ以上:このカードは戦闘では破壊されない。

●2つ以上:このカードの攻撃力・守備力は1500アップする。

●3つ以上:このカードはこのカード以外の効果を受けない。

●4つ以上:相手はモンスターを召喚・特殊召喚できない。

●5つ以上:1ターンに1度、相手フィールドのカードを全て破壊できる。

 

 

No.86 H-C ロンゴミアント攻撃力1500→4000、ORU×5

 

 

龍次LP2500手札4枚

伊邪那美LP8000→4000手札4枚(うち2枚はゾンビ・マスター、不知火の隠者)

 

「私の手番ですね、ドロー致します」

 

 ライフを一気に半減されても、伊邪那美の態度に変化はない。ただ物憂げな表情と仕草で、淡々と、しかし容赦なく戦術を披露するだけだ。

 そして伊邪那美の戦術は、何も盤上のことだけではない。

 伊邪那岐の視線が龍次を捕えた。

 

「攻撃を、逸らしましたね。分かります。ええ、とても。愛する人は傷つけられませんよね。決して」

 

 伊邪那美の声音には理解と共感があったが、龍次にはそれが吐き気を齎す雑音にしか聞こえない。目の前の女とは徹底的に価値観が合わない。見ているものが、感じているものが、住んでいる世界がまるで違う。

 

「黙れよ。お前」

 

 嫌悪感も露わに吐き捨てる龍次。彼の姿を、背後の伊邪那岐は哀しげに見つめる。否、哀しげに見つめているのは、龍次ではなく、その向こう。今もなお、本当に哀しげな表情で、嘆きの言葉を口にするかつての妻、伊邪那美だった。

 

「伊邪那美。君の哀しみを私にぶつけるのは分かる。しかし他のものを巻き込んではいけません。ましてや、私の契約者の精神をいたずらに追いつけることは許しませんよ」

「……哀しいです、伊邪那岐様。私は貴方様にも、貴方様の契約者にも、私の国に来て、私と共に暮らしてほしいだけなのに」

「何度でも言ってやる。お断りだ。そして茜も、おまえの国に連れていかせない」と龍次。その怒りは秒単位で膨らんでいく。

「早くターンを進めろよ」と最後に吐き捨てた。

「ああ、哀しいです。ですがその論理には頷きましょう。とはいえ、その聖槍の担い手が放つ楔により、私ができることはほとんどありませんね」

 

 今のロンゴミアントが龍次のフィールドに存在する限り、伊邪那美はモンスターの召喚、特殊召喚はできず、さらにロンゴミアントはほかのカード効果を受け付けず、戦闘では破壊されない。そして攻撃力は4000ある。

 このターンの終わりにORUが一つ取り除かれるので、その数が四つになるから、もう一度伊邪那美のフィールドが更地にされることはない。もっとも、それもORUを補充されなければの話だが。

 

「ここはこう致しましょう。一時休戦を発動致します。出番を終了致します」

 

 伊邪那美のエンド宣言。この瞬間、ロンゴミアントのORUは一つ取り除かれて四つになった。

 

一時休戦:通常魔法

(1):お互いのプレイヤーは、それぞれデッキから1枚ドローする。次の相手ターン終了時まで、お互いが受ける全てのダメージは0になる。

 

 

「俺のターンだ!」

 

 ドローカードを確認するが、龍次は憤りを鎮めることに苦労していた。せっかく攻撃力4000、完全耐性のロンゴミアントの召喚に成功しても、何のダメージも与えられない現状がもどかしい。そして仮にダメージを与えられたとしても、茜を狙い、彼女の身体を傷つけず、宝珠だけを破壊することができるかどうか。龍次は決断できずにいた。

 だがそれでもターンは進めなければならない。スタンバイフェイズが終了し、メインフェイズ1に移行する。

 

「一方的に攻めてきて、反撃で焼け野原にされた途端に一時休戦かよ。勝手だな」

「龍次。とにかくターンを進めましょう。このターン、伊邪那美にダメージを与えられないのは仕方ありません。次の彼女のターン終了時に彼女は召喚制限の楔から解放される。ですがそれまでは、反撃に出ることはできません」

 

 伊邪那岐の声が龍次の冷静さを蘇らせる。息を吸うのではなく、吐くことに集中する。長く息を吐いて、必要な分だけ吸う。

 少し落ち着いた。

 

「カードとモンスターを一枚ずつセットして、ターンエンドだ」

 

「私の手番ですね。――――――()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「何?」

 

 ロンゴミアントが場に出ていようとも、モンスターはセットできたはず。だが伊邪那美はそうしなかった。

 ロンゴミアントのORUが三つになる。だがもう、伊邪那美に一時休戦の守りはない。そして、今一度ロンゴミアントのダイレクトアタックを受ければ、伊邪那美のライフは0になる。

 龍次は伊邪那美を睨みつけた。その瞳が語っている。貴方様はこの少女を殺せますか? と。

 伊邪那美は龍次が攻撃に苦心していることを知っている。

 愛しい存在を傷つけなければならない苦悩を知っている。知っていて、分かっていて、いま彼女は平然と茜を盾にしている。

 あまつさえ、伊邪那美は言い放った。

 

「ああ、素晴らしいです。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ご安心くださいませ。例え愛しいものに殺されたとしても、貴方様の魂は天ではなく、私の国に来る。そこで永久に、私と暮らすのもよいでしょう」

 

 するりと茜に近づいて。その頬に指を這わせる。後ろから抱きすくめる。虫の集合体が人間の形をしたおぞましい何かが茜の身体の上を這いまわっているのを見るような嫌悪感が龍次の胸の奥から湧き上がってきた。

 爆発寸前という絶妙なタイミングで、冷水を浴びせかけるように伊邪那岐が声をかけてきた。

 

「龍次。あらゆる私的感情を介したうえで客観的に言うならば、攻撃すべきです」

「な――――」絶句する龍次。構わず伊邪那岐が言葉を紡ぐ。

「まず伊邪那美は狂っていますが冷静です。無防備を装ってはいますが、その実、生き延びるための手段は手にしている。端的に言ってしまえば手札誘発の防御カードを握っているはずです。前のターンでも、きっとそういうカードを握っていた。握っていて、ぎりぎりまで見せなかった。そうすることでこの今後のの精神的優位を手にしようとしていた。結果論ですが、そうでしょう。

 そして、ここで攻撃を躊躇してしまえば、伊邪那美はその防御手段を握ったままになってしまう。それはもしも今後このデュエルの勝敗を決する場面で、必ずこちらの不利になります」

 

 伊邪那岐は感情論を配した論理で龍次に冷静さを促した。龍次もまた、教壇の上で抗議する教師然とした伊邪那岐の言葉に冷静さを取り戻す。

 確かに、伊邪那美は言動こそ狂気に染まっているが、プレイングはまっとうで、容赦のないもの。とても狂人ができるものではない。先ほどのターンも、伊邪那岐の言う通りならば数ターン先の優位不利も考えていることになる。

 ならば防御カードはほぼ確実に握っているだろう。

 それでも暗い影が心に忍び寄るのを止められない。恐怖を振り払えない。

 もし、伊邪那美の態度の全てが狂気によって彩られた本物だったならば?

 もし、伊邪那美がハッタリをしているだけで、本当は防御カードなど持っていなかったら?

 一度でも考えてしまえばその恐怖を振り払えない。

 選択肢は二つ。進むか退くか。

 硬く目を瞑る。瞼を開いた時、龍次は決断した。

 

「ロンゴミアントで、ダイレクトアタック!」

 

 選んだのは進むこと。ロンゴミアントが主の命令を受けて、一度身を低くかがめた。

 次の瞬間、疾走開始。一個の弾丸のような、怒涛の突撃(チャージ)。そのまま茜の胸元、光り輝く宝珠を狙ってまっすぐ突き進む。

 伊邪那美は指令を発する。人形となった茜は表情一つ変化させず、手札を一枚提示した。

 

「手札の不知火の巫女(ふじょ)の効果を発動致します。手札よりこのカードを捨てて、このバトルフェイズを終了させていただきます」

 

 ロンゴミアントの動きが空間に縫い留められたかのように停止する。攻撃はかわされたのだと悟った龍次は舌打ちをこらえ、メインフェイズ2でセットしていたH・C ソード・ブレイカーを反転召喚。H・C 夜襲のカンテラを召喚し、二体のモンスターでH-C ガーンディーヴァをX召喚。カードを二枚伏せて、ターンを終了した。

 

 

不知火の巫女 炎属性 ☆4 アンデット族:効果

ATK500 DEF0

このカード名の(1)の効果はデュエル中、1度しか発動できない。このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。(1):相手モンスターの直接攻撃宣言時にこのカードを手札から捨てて発動できる。バトルフェイズを終了する。(2):このカードがゲームから除外された場合に発動できる。カードを1枚ドローする。

 

H-C ガーンディーヴァ 地属性 ランク4 戦士族:エクシーズ

ATK2100 DEF1800

戦士族レベル4モンスター×2

相手フィールド上にレベル4以下のモンスターが特殊召喚された時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、その特殊召喚されたモンスターを破壊する。この効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

No.86 H-C ロンゴミアントORU×3

 

 

「わたしの手番ですね、ドロー致します」

 

 結局、龍次は伊邪那美の召喚を制限しながらも、攻め込むことができなかった。龍次は下唇を噛みしめ、伊邪那岐は沈黙した。一人と人柱は感じている。今、勝負の流れは自分たちから相手に流れたと。

 

「ああ。哀しいです。その強力な聖槍の化身が、私の契約者を殺そうとする」

「茜じゃねぇ。ぶっ倒すのはお前だ!」

 

 思わず叫ぶ龍次。だが伊邪那美は意に介さない。彼女は彼女の内面世界のみを見ている。

 

「そんな、恐ろしい槍も、此方の出鼻を射抜いてくる矢も、全て、()()()()()()()()()()()()()

 

 何を? そう問おうとした龍次は、自分のフィールドに異常が起こっていることに気づいた。

 龍次のフィールド、そのモンスターの数が増えていた。

 ロンゴミアント、ガーンディーヴァ。その二体の傍らに、もう一体。

 裾がぼろぼろの、黒い着物を着た老人。肩に一枚は織物をし、白髪交じりの黒髪をなびかせて、ゆらりと、まるでそこにいるのが当たり前のようにじっと佇んでいた。

 

「なんだ? こいつは――――――」

 

 得体の知れない老人。老人はゆっくりと、龍次の二体のヒロイックに歩み寄っていく。

 何をするつもりか。懐から取り出した棒を手に、老人は一歩一歩近づいていく。

 カチンと音がした。老人が手にしているのは棒ではなく、鞘に収まった刀。仕込み杖だと気付いた。

 

「やめろ!」

 

 叫ぶ龍次。だが止められない。老人の手から刀が閃いた。

 一閃。二閃。白銀の煌めきの後、その首を切断された二体のH-Cが消滅した。

 

「馬鹿な! ガーンディーヴァはともかく、ロンゴミアントはまだORUを三つ持ってる! 効果は受け付けない!」

「哀しいです。勘違いされてしまっています。私が()()()()()()()()()()特殊召喚したのは、神出化生(しんしゅつけしょう)ぬらりひょん。このカードは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「リリース、か……ッ!」

「確かに、それならばあらゆる効果を受け付けないロンゴミアントも排除できますね。溶岩魔神ラヴァ・ゴーレムの特殊召喚と同じく、リリースはコストですから。効果ではない以上、ロンゴミアントの耐性も無意味となる」

 

 愕然とする龍次と伊邪那岐。伊邪那美の声がさらに続く。

 

「ですがぬらりひょんは相手のモンスターをただ安全に除去するだけではありません。ぬらりひょんは自身の特殊召喚時にリリースしてモンスターの数だけ、相手にドローの恩恵を与えます」

「今、リリースされたのは二体。俺は二枚のドローか」

 

 手札が増えたのは嬉しいが龍次としては攻めの要であるロンゴミアントを排除されたのが痛い。ぬらりひょんの守備力は3000あるが、わざわざこちらによこしたのだ。当然、ぬらりひょんを除去する手段は持っているだろう。

 龍次の考えを証明するように、伊邪那美が動いた。

 

「永続魔法、魂吸収を発動致します。墓地の妖刀-不知火の効果を発動致します。このカードと戦神-不知火を除外し、エクストラデッキから炎神(ほむらがみ)-不知火を特殊召喚致します」

 

 一拍の間。そして朗々と伊邪那美の声が夜に響き渡る。

 

「黄泉路は炎によって彩られる。死出の道を遡り、来たれ炎神。滅ぼせ。命を、文明を。疑似シンクロ召喚、炎神-不知火!」

 

 ゴウと熱波を伴って炎が迸る。炎の帳の向こうから現れたのは、今まで守護霊か何かのように不知火モンスターの背後や傍らに現れていた亡霊の正体。

 赤く光る馬に跨った陣羽織姿の美貌の将軍。

 まとめあげた白銀の髪、鎧付きの陣羽織、右手に握るは青白い炎を発する刀。その攻撃力は3500、レベルは10。これが、不知火モンスターの最上位だと、龍次は直感的にそう思った。

 

「二体のモンスターが除外されたことにより、私のライフが回復致します。さらに特殊召喚成功時に、炎神-不知火の効果が発動致します。私の墓地か、除外されているアンデットSモンスターを任意の数エクストラデッキに戻すことで、戻した数だけ相手フィールドのカードを破壊できるのです」

 

 伊邪那美の墓地か除外ゾーンにあるアンデットSモンスターは二体。

 つまりこれで龍次の場に居座るぬらりひょんは除去できるし、たとえぬらりひょんを破壊しなくても三枚のうち二枚の伏せカードを割られることになる。

 

「さすがにこれを通すわけにはいきませんよ、龍次」

「分かってる! これで止めるさ! リバースカードオープン! ブレイクスルー・スキル! これで炎神-不知火の効果を無効にする!」

 

 翻るリバースカード。龍次のトラップは成功し、炎神-不知火はこのターンのみ、効果を失った。

 

「哀しいです。このように抵抗されてしまうなんて。伊邪那岐様どころか、その契約者様も、どこまでも私を拒むのですね。ですが私は求めます。伊邪那岐様を。私の国に来てくれる方々を。

 伏せていた不知火流 輪廻の陣を発動致します。そして、不知火の宮司を召喚し、効果で手札の不知火の隠者を特殊召喚致します」

 

 現れる死出の国、黄泉路の宮司と隠者。また嫌なカードの組合せだ、と龍次は思う。実際に伊邪那美は実に嫌な動きをして見せた。

 龍次は確かに炎神-不知火の効果を止め、カードを守った。だがそれがどうしたと、伊邪那美は言っているようにカードを手繰る。

 

「不知火の隠者の効果を発動致します。不知火の宮司をリリースし、デッキから二枚目のユニゾンビを特殊召喚。効果を発動致します。手札のゾンビ・マスターを捨て、ユニゾンビのレベルを一つ上げます」

 

 再び揃うアンデット族のチューナーと非チューナー。合計レベルは8。またレベル8S不知火、戦神-不知火が現れるのか。そう身構える龍次だったが、その考えを見透かし、否定するかのように伊邪那美が笑う。

 

「レベル4の不知火の隠者に、同じくレベル4のユニゾンビをチューニング」

 

 S召喚のエフェクトが走る。天へと飛翔する二体のアンデット。ユニゾンビが四つの()()光の輪となり、その輪をくぐった隠者が同じく四つの黒い光星へとなり替わる。

 四つの星を貫く赤黒い――まるで血に染まった路面――光の道。不吉な夕焼けのような光が辺りを照らす。

 

「黄泉路は闇に包まれる。死出の道を遡り、来たれ(おぞ)ましき蛆蝿の王よ。喰い散らせ、あらゆる命を。シンクロ召喚、魔王龍 ベエルゼ!」

 

 夕焼け色の帳を食い破り、現れるは漆黒のドラゴン。

 どことなく蠅の顔面を思わせる胴体、尻尾の下半身、肩から生える餓えた双頭、胴体の上から直接生えた人間の女性部分。異形で異常な悍ましく恐ろしい、まさに魔王の名を冠するにふさわしい最凶のドラゴンが降臨した。

 

「魔王龍 ベエルゼ!」と伊邪那岐。

「攻撃力3000の上に戦闘や効果に対する破壊耐性まで持っていやがる。こいつは、やばい……!」慄く龍次。戦慄を有した一人と一柱を前に、伊邪那美は笑う。

「宮司の効果で隠者は除外させます。そしてこの瞬間、隠者の効果を発動致します。本来ならば、帰還できる除外不知火モンスターは一体のみ。ですが私のフィールドに不知火流 転生の舞がある場合、その数は二体に増えます」

 

 訝し気に目を細める龍次。「転生の舞? そんなもの、お前のフィールドにはないだろう」

 険しい表情で首を横に振る伊邪那岐。「いいえ、龍次。伊邪那美のフィールドにはすでに転生の舞は存在しています。彼女が発動した永続罠、不知火流 輪廻の陣。あれは魔法&罠ゾーンにあるかぎり、転生の舞として扱われます。つまり、彼女の隠者は二体特殊召喚の条件を満たしている」

 伊邪那岐の言葉は現実に肯定される。伊邪那美のフィールド、除外されていた不知火の宮司と不知火の武士が特殊召喚された。勿論、隠者の効果による帰還だった。

 

「不知火流 輪廻の陣の効果を発動致します。除外されている妖刀-不知火と隠者を墓地に戻し、一枚ドロー致します。龍の鏡(ドラゴンズ・ミラー)を発動致します。墓地の宮司と巫女を除外し、ドラゴン族融合モンスターを融合召喚致します」

 

 伊邪那美のフィールドの空間が歪み、渦を造る。その渦の中に、墓地から飛び出した二体のアンデット族が吸い込まれていく。

 

「黄泉路は闇に包まれる。死出の道を遡り、来たれ冥府の河渡る禍々しき龍よ。六文銭を踏み散らし、御魂を喰らえ。融合召喚、冥界龍 ドラゴネクロ!」

 

 現れる三体目の大型モンスター。

 大きく広げられた悪魔のごとき翼、尻尾の下半身、筋肉と骨が逆転したかのような体格、禍々しい顔つきのしゃれこうべのような顔、超高密度の骨そのもののような外骨格。

 攻撃力3000、ベエルゼと同等の強力モンスター。さらに除外融合のため、魂吸収の効果で伊邪那美のライフも回復している。

 しかも伊邪那美のデッキの場合、もう一つ動きがあった。

 

「除外された宮司と巫女の効果を発動致します。宮司の効果でぬらりひょんを破壊。さらに巫女の効果でカードを一枚ドロー致します」

 

 守備力3000の壁(ぬらりひょん)は龍次の予想通り、あっさり破壊された。さらに一枚のドローなので、たった一枚のカードから大型モンスターを召喚し、壁を破壊し、さらに消費した手札も補充した。本当に無駄がない。

 しかも厄介なことに、この長い伊邪那美のターンはまだ終わりではないことだ。

 

「レベル4の宮司と武士で、オーバーレイ! 二体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

 

 次なる召喚はX召喚。誘いの頭上に渦巻く銀河のような空間が展開、その中に赤い光となった二体の不知火モンスターが飛び込んだ。

 虹色の爆発が起こる。

 

「黄泉路は骨によって築かれる。死出の道を遡り、来たれ骸の巨獣よ。その骨鳴らす音が多くを狂わせる。エクシーズ召喚、鎧骨(がいこつ)大帝ガシャドクロ!」

 

 爆発の向こうから現れたのは、見上げんばかりの巨大な人骨。理科室にあるような骨格標本をそのまま馬鹿で隠したようなシンプルな代物。ただし伽藍洞のはずの眼下にはギョロギョロと蠢く二つの眼球がある。

 

「ガシャドクロの効果を発動致します。一ターンに一度、ORUを一つ使い、除外されている自分のアンデット族モンスター一体をデッキに戻すことができます。この効果で、馬頭鬼をデッキに戻します。

 さらにガシャドクロ二つ目の効果を発動致します。このカードをアンデット族一体の装備カードとできます。私はガシャドクロを炎神-不知火に装備いたします」

 

 いきなりガシャドクロの巨体が揺れる。崩れ去る。

 轟音と共に自らバラバラに分離した骨の巨人。その骨の一つ一つが意志あるもののように浮遊、飛来し、炎神-不知火の元に集結。次々に組み合わさり、重ね合わさって骨でできた大鎧に組み上がる。

 炎神に装備された大鎧。これにより、炎神―不知火の攻撃力は1500アップして5000の大台に。一撃で龍次のライフを消し飛ばすには十分な数値へと至った。

 

「バトルです。炎神―不知火でダイレクトアタック」

 

 進撃が始まる。骨の大鎧を身にまとった炎神が馬を駆って無人の野となった龍次のフィールドを踏破。一気に距離を詰めて龍次本人に肉薄してくる。

 この一撃を受ければ龍次のライフは0になる。下手をすれば宝珠を砕かれ、神々の戦争脱落どころか死ぬかもしれない。というか、伊邪那美は龍次を茜もろとも自分の世界、死後の世界の住人にする気満々なのだから、殺意は十分すぎる。

 

「龍次、防御を!」

「分かってる! リバースカードオープン! エクシーズ・リボーン! 墓地の希望皇ホープを復活させて、このカードをORUに!」

 

 翻るリバースカード。蘇る希望の担い手、No.39 希望皇ホープ。その身に宿る衛星のような光、即ちORUは一つ。それだけでは伊邪那美の軍勢を退けるには足りない。ホープの効果で防げる攻撃は一度だけ。それ以降は攻撃対象にされただけでホープは自壊する。

 紙にも等しい防御。だから伊邪那美は攻撃を続行した。

 迫る炎神。龍次は叫んだ。声の限り、力の限り。

 

「希望皇ホープの効果発動! ORUを一つ使い、炎神-不知火の攻撃を無効にする!」

 

 ホープの背中のウィングパーツが前面に展開。あらゆる攻撃を通さない鉄壁の盾へと変貌する。

 炎神の太刀が希望の盾によって弾かれる。だがこれでホープのORUは0。あとは無力。

 本来ならば。

 

「今です龍次! 最後の伏せカードを!」

「ああ! モンスターの攻撃が無効になったこの瞬間、リバース速攻魔法オープン! ムーンバリア! このまま、お前のターンを強制終了させる!」

 

 ターンの強制終了。まさかの展開に、伊邪那美の目が丸く見開かれた。

 そしてこれはチャンスでもあった。今、伊邪那美の手札は一枚、伏せカードはない。つまり次の龍次のターン、龍次は誰にも妨害されずに動け、攻撃を防がれる心配も薄いということだ。

 

 

神出化生ぬらりひょん 闇属性 ☆8 アンデット族:効果

ATK0 DEF3000

(1):このカードは相手フィールドのモンスターを全てリリースして相手フィールドに守備表示で特殊召喚できる。(2):このカードがこのカードの(1)の方法で特殊召喚に成功した時に発動できる。この効果を発動したプレイヤーはデッキからリリースしたモンスターの数ドローする。

 

魂吸収:永続魔法

このカードのコントローラーはカードがゲームから除外される度に、1枚につき500ライフポイント回復する。

 

炎神-不知火 炎属性 ☆10 アンデット族:シンクロ

ATK3500 DEF0

アンデット族チューナー+チューナー以外のアンデット族モンスター1体以上

自分は「炎神-不知火」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。自分の墓地のカード及び除外されている自分のカードの中から、アンデット族Sモンスターを任意の数だけ選んでエクストラデッキに戻す。その後、戻した数だけ相手フィールドのカードを選んで破壊できる。(2):自分フィールドのアンデット族モンスターが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地の「不知火」モンスター1体を除外できる。

 

ブレイクスルー・スキル:通常罠

(1):相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。その相手モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。(2):自分ターンに墓地のこのカードを除外し、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。その相手の効果モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。

 

不知火流 輪廻の陣:永続罠

(1):このカードは魔法&罠ゾーンに存在する限り、カード名を「不知火流 転生の陣」として扱う。(2):1ターンに1度、以下の効果から1つを選択して発動できる。●自分フィールドの表側表示のアンデット族モンスター1体を除外して発動できる。このターン、自分が受ける全てのダメージは0になる。●除外されている自分の守備力0のアンデット族モンスター2体を対象として発動できる。そのモンスター2体をデッキに戻してシャッフルする。その後、自分はデッキから1枚ドローする。

 

魔王龍 ベエルゼ 闇属性 ☆8 ドラゴン族:シンクロ

ATK3000 DEF3000

闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードは戦闘及びカードの効果では破壊されない。また、このカードの戦闘または相手のカードの効果によって自分がダメージを受けた時に発動する。このカードの攻撃力は、そのダメージの数値分アップする。

 

龍の鏡:通常魔法

(1):自分のフィールド・墓地から、ドラゴン族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

冥界龍 ドラゴネクロ 闇属性 ☆8 ドラゴン族:融合

ATK3000 DEF0

アンデット族モンスター×2

このカードは融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。このカードと戦闘を行うモンスターはその戦闘では破壊されない。また、このカードがモンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時、そのモンスターの攻撃力は0になり、そのモンスターの元々のレベル・攻撃力を持つ「ダークソウルトークン」(アンデット族・闇・星?・攻?/守0)1体を自分フィールド上に特殊召喚する。「冥界龍 ドラゴネクロ」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。

 

鎧骨大帝ガシャドクロ 闇属性 ランク4 アンデット族:エクシーズ

ATK0 DEF1500

レベル4アンデット族モンスター×2

(1)1ターンに1度、このカードのX素材を一つ取り除いて発動できる。自分の墓地か、ゲームから除外されている自分のアンデット族モンスター1体をデッキに戻してシャッフルする。(2)自分のメインフェイズ時、自分フィールド上のこのモンスターを、攻撃力1500ポイントアップの装備カード扱いとして自分フィールド上のアンデット族モンスターに装備できる。また、装備モンスターが破壊される時、代わりにこのカードを破壊する。

 

エクシーズ・リボーン:通常罠

(1):自分の墓地のXモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚し、このカードを下に重ねてX素材とする。

 

ムーンバリア:速攻魔法

(1):モンスターの攻撃が無効になった時、以下の効果から1つを選択して発動できる。

●このターンのエンドフェイズになる。

●自分フィールドの「希望皇ホープ」Xモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで元々の攻撃力の倍になる。

(2):自分フィールドの「希望皇ホープ」XモンスターがX素材を1つ取り除いて効果を発動する場合、取り除くX素材の代わりに墓地のこのカードを除外できる。

 

 

炎神-不知火攻撃力3500→5000

 

 

龍次LP2500手札4枚

伊邪那美LP4000→5000→5500→6500手札1枚

 

 

 状況は圧倒的不利。だが希望は残った。戦うための意志を両足に込めて、龍次は立つ。立ってまっすぐ伊邪那美を睨みつけた。倒すべき敵を。次いで茜を見つめた。救うべき少女を。

 

「まだ、俺負けてない。死んでない! 伊邪那美、お前を倒すまで、俺は死ねない!」

 

 拳を握り締め、龍次は叫んだ。

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