誰も立ち入る者のないバトルフィールド内で、新たなに神々の戦争が始まった。
対峙する
互いの胸にともる宝珠の光。和輝は赤。フレデリックは
始まりの言葉はすでに下された。であれば、残るは雌雄を決するのみだ。
和輝LP8000手札5枚
フレデリックLP8000手札5枚
「私の先攻のようだね。ふむ、モンスターをセット。面白みのない一手だが、これでターンエンドだ」
「俺のターンだ、ドロー」
自信に満ちた佇まいとは裏腹に、大人しいフレデリックの布陣。和輝はドローしたカードを手札に加え、思案を巡らせる。
そんな和輝の隣に、半透明のロキが現れた。
「さて、バックはなし。攻めるチャンスだけれど、どうだろうか?」
「罠か、それとも舐めているのか。まぁ、踏み込めばわかるさ。俺はマスマティシャンを召喚」
和輝のフィールドに現れたのは、ローブ姿に学者帽、丸眼鏡の老人。ロンドンで
「マスマティシャンの効果発動。デッキからブラック・ファミリアを墓地に送る。そしてこの瞬間、墓地に送られたブラック・ファミリアの効果が発動する。このカードが墓地に送られた場合、俺はデッキからブラック・マジシャンモンスター一体を手札に加えることができる。俺はブラック・マジシャンを手札に加える」
和輝のデッキから手札に、彼のエースにしてフェイバリットモンスターが加えられた。エースを手札に加えた和輝を、フレデリックは楽し気な笑みで見据えた。
「早速君のフェイバリットが手札に舞い込んだわけだ。さて、次は何かな? イギリスのウェールズで、我が友クリノから貰ったペンデュラム召喚かね? スケールが8のモンスターがいれば、今手札に加えた君のエースも召喚できるしね」
我が友クリノ。聞き捨てならない台詞が飛んできたが、和輝の心にはさざ波一つ立たなかった。
幼いころはカウンセラー、今はデュエルの師であるクリノ・マクベス。彼の私生活は謎だから、目の前の男のような謎めいて胡散臭い友人を持っていたとしても不思議はない。それにしても世界は狭いと、そう思うだけだ。
「俺はスケール4の猿渡の魔術師と、スケール8の
和輝の左右に、青白い光の柱が立ち昇る。
柱の中にはそれぞれのPモンスター。
一本目には猿の耳を模した装飾がついたカチューシャを頭につけ、明るい緑の生地に黄色い花を咲かせた丈の短い着物姿で大胆に足を晒し、茶色の髪、黄色い瞳の女魔術師、即ち猿渡の魔術師と、その下方にある楔文字の「4」。
二本目の柱。牛の角を模したアクセサリーを頭につけた長髪黒髪、金の瞳、臙脂色の着流し姿に閉じた扇子を手にした雅な雰囲気を醸し出す男、即ち牛刺の魔術師と、その下方に楔文字で「8」。
どちらも魔術師というには和風な出で立ちで、どちらかといえば巫女や陰陽師という雰囲気だ。
「これで俺は、レベル5から7のモンスターを同時に召喚できる!
振り子は揺れる。避けえぬ宿命を乗せて! 天空に描かれる光のアークが、異界への門へと変じる! ペンデュラム召喚! 手札より現れよ、ブラック・マジシャン!」
和輝の頭上に異界の門が開き、光が一筋、彼のフィールドに舞い降りる。
現れたのは和輝のデュエルで何度も登場している魔法使い族モンスター。眉目秀麗な顔、黒衣姿。手にした杖を己の身体の延長のように自在に操り、不敵な笑みを浮かべる。
「バトル! ブラック・マジシャンで攻撃!」
攻撃宣言が下る。ブラック・マジシャンが杖の先端をフレデリックの守備モンスターに向ける。
一瞬後、黒い稲妻が幾筋も迸り、矢のように守備モンスターに突き刺さった。
黒い閃光がデュエル場を席巻する。その光景はすさまじいが、いくら見た目が派手でも、守備モンスターへの攻撃は基本的にダメージにはならない。
そのはずだった。
「グフゥ!?」
だがダメージのフィードバックが見えざる矢となってフレデリックの胸に突き刺さった。
「なぜ、ウェザースプーン卿にダメージが?」
観戦してきたカトレアが疑問の声を上げる。痛みに呻き声をあげるフレデリックも視線で同様の疑問を和輝に対して投げかけた。
「牛刺の魔術師のP効果だ。こいつが俺のPゾーンにいる限り、俺の魔法使い族モンスターは全て、貫通効果を得る。つまり、ブラック・マジシャンの攻撃力2500は、今や鋭く思い槍ってわけだ」
「な、なるほどね。確かに不意を突かれた。だが私の守備モンスターは素早いモモンガ。その効果を発動し、まず1000ライフを回復する。さらにデッキから残る二体の素早いモモンガを裏守備状態で特殊召喚しよう」
ダメージは軽減された。さらに壁が増えた。普通に考えれば実に鬱陶しい展開だ。
「さて、倒したと思ったら相手モンスターが増えた。嫌になるよね」とロキ。
「ならその盾もぶち抜くまでだ。マスマティシャンで攻撃!」
マスマティシャンが手にしたロープをふるい、黄色い光線を放つ。光の一撃が二体目の素早いモモンガを打ち貫き、貫通ダメージがフレデリックを襲う。
「はぁ、やれやれ。これでは身が持たないね」
室内ゆえに外していたシルクハットを団扇代わりに仰ぐフレデリック。ダメージは確かに通っているし、バトルフィールドでのデュエルである以上、ダメージを感じているはずなのに、最初の不意打ち以外、彼にはダメージらしいダメージがない。
「俺はこれでターンエンドだ」
マスマティシャン 地属性 ☆3 魔法使い族:効果
ATK1500 DEF500
(1):このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキからレベル4以下のモンスター1体を墓地へ送る。(2):このカードが戦闘で破壊され墓地へ送られた時に発動できる。自分はデッキから1枚ドローする。
ブラック・ファミリア 闇属性 ☆3 魔法使い族:効果
ATK500 DEF0
このカード名の(1)、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。(1):このカードが墓地に送られた場合に発動できる。自分のデッキから墓地から「ブラック・マジシャン」モンスター1体を手札に加える。(2):???
猿渡の魔術師 闇属性 ☆5 魔法使い族:ペンデュラム
ATK500 DEF2500
Pスケール4
P効果
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。(1):???
モンスター効果
(1):このカードが相手モンスターの攻撃対象となった時に発動できる。このカードを手札に戻す。
牛刺の魔術師 闇属性 ☆4 魔法使い族:ペンデュラム
ATK1900 DEF1900
Pスケール8
P効果
(1):自分の魔法使い族モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
モンスター効果
なし
ブラック・マジシャン 闇属性 ☆7 魔法使い族:通常モンスター
ATK2500 DEF2100
素早いモモンガ 知属性 ☆2 獣族:効果
ATK1000 DEF100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、自分は1000ライフポイント回復する。さらにデッキから「素早いモモンガ」を任意の数だけ裏側守備表示で特殊召喚できる。
和輝LP8000手札3枚
フレデリックLP8000→5600→6600→5200→6200手札4枚
「私のターンだ、ドロー!」
テンションが上がってきたのか、フレデリックの声音が跳ね上がる。これはフレデリックが「熱くなってきた」証拠だ。そしてテンションが上がり、エンジンがかかってくるほど、フレデリックのデッキは回り、強くなる。そのことをカトレアは知っていた。
「まずは永続魔法、天輪の鐘楼を発動しよう」
「あのカードは――――」知り合いのカードに軽く眉を上げるロキ。
「烈震も使っているな。S召喚の度に一枚ドロー。相手にも恩恵があるとはいえ、これにターン制限ないのは何かの冗談だとしか思えん」と顔をしかめる和輝。
「理解しているようでなによりだね。というわけで、
まだまだ。手札のボルト・ヘッジホッグを捨てて、クイック・シンクロンを特殊召喚! そして墓地のボルト・ヘッジホッグを、自身の効果により特殊召喚!」
裏側守備表示の素早いモモンガ一体のみだったはずのフレデリックのフィールドが、いつの間にかモンスターで埋まった。
まさしく瞬く間としか言いようのない展開に、和輝は言葉を失い、そんな彼の様子を見て、溜飲が下がったといわんばかりに得意げな表情を作るカトレアであった。
「さぁ準備は整った。前座はこれで終わり、メインの役者
二体のモンスターが天へと飛翔する。
ジャンク・シンクロンが三つの緑の光の輪となり、その輪をくぐった素早いモモンガが二つの白い光星となる。光星を光の道が貫き、白い光がデュエル場内に満ちる。
「開け白の門! 来たれ絆紡ぎし
現れたのは、青紫色の体躯を持つ鋼の戦士。背中のブースターを吹かし、メタリックなボディに反した大きな目を持つ意外に愛嬌のある顔。空中でくるりくるりと旋回し、右拳を大きく突き出したポーズを決めてフレデリックのフィールドに降り立った。
「鐘楼の効果で一枚ドロー。ジャンク・ウォリアーの効果発動だ。私の場のレベル2以下のモンスターの合計攻撃力は1800、よってジャンク・ウォリアーの攻撃力は1800アップし、4100だね」
「攻撃力4100……。神に匹敵する、大台だね」
「もちろんこれで終わるほどつまらなくはないとも! 私はボルト・ヘッジホッグと素早いモモンガでオーバーレイ! 二体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」
今度はX召喚。フレデリックの頭上で、渦巻く銀河のような空間が展開、渦の中央に二体のレベル2モンスターが黄色い光となって飛び込む。
直後、虹色の爆発が起こった。
「開け黒の門! 来たれ大空を渡る雄大なる翼! エクシーズ召喚。君に決めたよ、ダイガスタ・フェニクス!」
爆発の向こうから現れたのは、青白い炎を全身にまとわせたプテラノドンのような形状をした怪鳥。大きな嘴を開いて一声鳴き、フレデリックのフィールドで滞空する。
「ダイガスタ・フェニクスの効果発動。
次はこれだね。レベル2のボルト・ヘッジホッグに、レベル5のクイック・シンクロンをチューニング!」
二度目のS召喚。先ほどの焼き回しが走り、光が満ちる。
「開け白の門! 来たれ鋼鉄の狂戦士! シンクロ召喚。君に決めたよ、ジャンク・バーサーカー!」
咆哮とともに現れたのは、返り血を全身に浴びたような朱に染まった鎧に、鬼面のような冑姿の戦士。
「鐘楼の効果でドローだ。そしてジャンク・バーサーカーの効果発動! 墓地のジャンク・シンクロンを除外し、ブラック・マジシャンの攻撃力をジャンク・シンクロンの攻撃力分ダウン!」
つまり1300ポイントダウンし、ブラック・マジシャンの攻撃力は1200。一気にこの場で最弱のモンスターとなってしまった。
「ちょっと待った! 伏せのないこの状況って、相当まずくない!?」
悲鳴のような声を上げるロキ。和輝は無言。だが表情は険しく、状況が彼にとって芳しくないことは明らかだった。
「さぁウェザースプーン卿。今こそ攻勢の時ですわ」
「いよいよバトルといこう! ジャンク・ウォリアーでブラック・マジシャンを、ジャンク・バーサーカーでマスマティシャンを攻撃!」
カトレアの囁きが聞こえたわけでもないだろうが、フレデリックは指でターゲットを指し示し、攻撃を宣言した。
攻撃宣言を受け、フレデリックのモンスター達が疾駆する。
ジェット噴射の速度も加算したジャンク・ウォリアーの拳がブラック・マジシャンを穿ち、有り余る膂力を持って振り下ろされたジャンク・バーサーカーの斧がマスマティシャンを両断した。
ダメージのフィードバックが和輝を襲う。
「ぐ……ッ! マスマティシャンの効果でカードを一枚ドロー!」
「だがこれで君を守るモンスターはいない。ダイガスタ・フェニクスでダイレクトアタック!」
天井付近まで舞い上がったダイガスタ・フェニクスが一転、急降下で和輝に向かって弾丸のごとき速度で降ってくる。
「これが通れば、オカザキカズキのライフは残りわずか。やはりウェザースプーン卿が目をかけるほどの人物ではなかったということですわね」
「この瞬間! 手札の落龍の魔術師の効果発動! このカードは相手モンスターの攻撃宣言時、自分フィールドのカード一枚を破壊することで特殊召喚できる! 俺は猿渡の魔術師を破壊し、落龍の魔術師を特殊召喚! さらに破壊された猿渡の魔術師のP効果発動! Pゾーンのこのカードが破壊された場合、俺のモンスターゾーンに特殊召喚できる! 猿渡の魔術師を守備表示で特殊召喚する!」
鼻を鳴らしたカトレアに対する声なき返答のように、和輝は吠えた。同時、彼のフィールド、青い円柱の一本が折れ砕け、新たに赤い、ドラゴンの鱗を全身に生やした竜人型のモンスターが現れる。
赤い鱗、縦に開いた瞳孔を持つ黄色い瞳、しかし人に近い体躯を覆うのは紫のローブ。樫の木でできた杖を手に、ひげは生えていないが、男の魔術師然とした姿だった。
さらに先ほどまで円柱の中にいた猿耳をつけた魔術師が、身軽な動作で和輝のフィールドに降り立った。
「ほう、その効果ならば、もっと早いタイミングで効果を発動していれば、より少ないダメージでこの場を切り抜けられたはずだが……、それだと、君が残せるモンスターの数は0になるね。つまり、多少のダメージを覚悟しても、君は次の反撃のための手段を整えたわけだ」
「御託はいい。まだターンを続けるのか? それとも終了するのか?」
「短気は損気、そんな言葉を知っているかね? カードを一枚セットして、ターン終了だよ」
天輪の鐘楼:永続魔法
「天輪の鐘楼」はフィールドに1枚しか表側表示で存在できない。(1):自分または相手がS召喚に成功した場合に発動できる。そのプレイヤーはカードを1枚ドローする。
ジャンク・シンクロン 闇属性 ☆3 戦士族:チューナー
ATK1300 DEF500
(1):このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のレベル2以下のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
クイック・シンクロン 風属性 ☆5 機械族:チューナー
ATK700 DEF1400
このカードは「シンクロン」チューナーの代わりとしてS素材にできる。このカードをS素材とする場合、「シンクロン」チューナーを素材とするSモンスターのS召喚にしか使用できない。(1):このカードは手札のモンスター1体を墓地へ送り、手札から特殊召喚できる。
ボルト・ヘッジホッグ 地属性 ☆2 機械族:効果
ATK800 DEF800
(1):自分メインフェイズに発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。この効果は自分フィールドにチューナーが存在する場合に発動と処理ができる。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
ジャンク・ウォリアー 闇属性 ☆5 戦士族:シンクロ
ATK2300 DEF1300
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):このカードがS召喚に成功した場合に発動する。このカードの攻撃力は、自分フィールドのレベル2以下のモンスターの攻撃力の合計分アップする。
ダイガスタ・フェニクス 風属性 ランク2 鳥獣族:エクシーズ
ATK1500 DEF1100
レベル2モンスター×2
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、自分フィールド上の風属性モンスター1体を選択して発動できる。このターン、選択したモンスターは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃する事ができる。
ジャンク・バーサーカー 風属性 ☆7 戦士族:シンクロ
ATK2700 DEF1800
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
自分の墓地に存在する「ジャンク」と名のついたモンスター1体をゲームから除外し、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。選択した相手モンスターの攻撃力は、除外したモンスターの攻撃力分ダウンする。また、このカードが守備表示のモンスターを攻撃した場合、ダメージ計算を行わずそのモンスターを破壊する。
落龍の魔術師 闇属性 ☆7 魔法使い族:ペンデュラム
ATK2700 DEF2300
Pスケール1
P効果
なし
モンスター効果
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。手札からこのカードを特殊召喚する。その後、自分フィールドのカードを1枚破壊する。(2):???
猿渡の魔術師 闇属性 ☆5 魔法使い族:ペンデュラム
ATK500 DEF2500
Pスケール4
P効果
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。(1):Pゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。このカードをモンスターゾーンに特殊召喚する。
モンスター効果
(1):このカードが相手モンスターの攻撃対象となった時に発動できる。このカードを手札に戻す。
ジャンク・ウォリアー攻撃力2300→4100
和輝LP8000→5100→3900手札2枚
フレデリックLP6200手札2枚
「俺のターンだ、ドロー!」
「岡崎君。一つ聞いていいかね?」
反撃に移ろうとした和輝に、フレデリックの声が投げかけられた。和輝の手が止まる。
「なんだよ?」
「君は、どんな願いを抱いているのかね? 良ければ教えてほしい」
願い。いったい何のことを言っているのか、和輝は一瞬分からなかった。
「ほら、和輝。最初に言ったろ? 神々の戦争に優勝したチームへの賞品だよ。神は神々の王に。そしてパートナーの人間には、どんな願いだってかなえられる権利を手にすることができる。あの紳士は、その権利に何を願うのか、そう聞いているんだよ」
そうだった。普段意識していないことだから、つい忘れてしまいがちだ。
フレデリックが首肯する。
「ふむ。その反応を見る限り、君に願いはないのかね?」
「悪いかよ」
肯定と同じ返答。カトレアが僅かに眉を上げる。フレデリックは微笑を浮かべた。半ば答えを予期しながら、フレデリックはさらに続きを促した。
「ではなぜ? なぜ君は戦うのかね? 命までかけて」
和輝は最初沈黙を貫こうとした。そんなことまで語る義務はないと思ったし、そう簡単に明かしてもいい心情でもない。
だが、傍らでロキが囁いた。
「和輝、ここは正直に答えよう」
「何?」
「彼はこちらを試している。実力だけじゃない、多分、その心も。こちらがどんな信念を持っているか、どんな志を胸に抱いてこの戦いに参加しているか。正確には、ボクじゃなくて、君の、内心を知りたがっているんだと思う」
和輝は視線をロキからフレデリックに移した。フレデリックは微笑しながらこちらの答えを待っている。和輝は小さく息を吐き出した。
フレデリック・ウェザースプーン。邪悪について忠告してきた男。正体不明、目的不明。わかっているのはヘイムダルの契約者ということと、ほかにも仲間がいるということだけ。
「……俺は、我慢ならないだけだ」
「我慢がならない? 何に対して?」
「神々がもたらす理不尽に対して」
いったん言葉を切る和輝。脳裏をよぎるのは七年前の、炎に包まれた地獄の光景。
それらを胸に抱いたまま、告げる。
「七年前、それまでの俺の一切合切が燃えてなくなった。神の圧倒的な力と理不尽な精神は、そういう災厄を簡単に振りまける。そして、それを是としているばかりか、積極的に行おうとしている神がいる」
例えばカイロスのように。アレスやエリスのように。
「また、神々の戦争の参加者になって、特権によって力を得て、それで好き勝手に多くの人を傷つける人間がいる」
例えば、パズズの契約者のように。
「そんな奴らがのさばっている現状が、俺には我慢できない」
「だから、君は神々の戦争に参加したと? 理不尽を打ち砕くために?」
「悪いかよ?」
「いいやまったくちっとも」
「素晴らしいことだ。数多の人間が世にいるが、そのように正義を根にして動ける人間はそうはいない。勿論悪行を見過ごせない人間はいるが、それでも大抵は自分の欲望――願いともいうね――が第一だからね」
「褒めても何も出ないぞ」
「何かを出してほしくて言ったわけではないよ。さ、中断して済まなかったね。ターンを続けてくれ」
「勝手に質問して、勝手に打ち切って。あまりいい気はしないが、まぁいいさ。俺は苦渋の決断を発動。デッキからギャラクシーサーペントを墓地に送り、二枚目のギャラクシーサーペントをデッキから手札に加え、召喚。
行くぞ――――。レベル5の猿渡の魔術師に、レベル2のギャラクシーサーペントをチューニング!」
和輝の右手が天へと突きだされる。シンクロエフェクトが再び発生し、白い光が辺りを包む。
「集いし
光から現れる女魔導士。ゆったりとしたローブをわずかに揺らし、凛とした視線をフレデリックのフィールドに向ける。
「鐘楼の効果で一枚ドローだ。S召喚成功時に効果発動。
ここで、アーカナイト・マジシャンのもう一つの効果発動! このカードの上に乗っている魔力カウンターを一つ取り除き、あんたの場に伏せカードを破壊する!」
アーカナイト・マジシャンが手にした杖を前方に向ける。杖の宝珠がエメラルドグリーンの光を放つ。
何もなければこのままフレデリックのリバースカードが破壊されるだろう。だがフレデリックが先に動いた。
「では、アーカナイト・マジシャンの効果にチェーン! 手札を一枚捨て、リバース速攻魔法、ツインツイスター! 君のPゾーンに残っている牛刺の魔術師を破壊しよう! さらに捨てたカードはダンディライオン。その効果を発動し、私の場に綿毛トークン二体を守備表示で特殊召喚しよう!」
フレデリックの伏せカードが翻った瞬間、一陣の突風が和輝のフィールドを通り抜ける。突風は旋風の刃と化し、和輝の場の青白い光の円柱を根元から破壊、瓦解させる。当然、円柱の中にいた魔術師ももろとも破壊された。
舌打ちする和輝。「スケールが完全に崩されたか!」
呆れるロキ。「おまけに、コストにしたダンディライオンは効果でトークンを残す。リカバリーも完璧ってわけだね」
頷く和輝。「だがこれでバックはない。俺はもう一度アーカナイト・マジシャンの効果を発動! このカードの上に乗っている魔力カウンターを一つ取り除き、ジャンク・ウォリアーを破壊する!」
先ほど不発した魔力の本流は、今度は邪魔されることなく目標を包み込み、崩壊するように破壊した。
「ふむ。ジャンク・ウォリアーが破壊されたか。攻撃力4000オーバーの火力は貴重なのだがね」
「涼しい顔してよく言うよ」
「なら、今度こそ苦い顔をしてもらおう。俺は墓地のブラック・ファミリアの効果を発動! 墓地のこのカードをゲームから除外し、俺の墓地からレベル7以下の闇属性魔法使い族一体を特殊召喚できる! 俺はブラック・マジシャンを復活!
ここで、ブラック・マジシャンとアーカナイト・マジシャンをオーバーレイ! 二体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」
S召喚の次はX召喚。和輝の頭上に渦巻く銀河のような空間が展開され、そこに白と黒の光に分かれた二体のレベル7魔法使い族モンスターが飛び込む。
一瞬後、虹色の爆発が起こった。
「
爆発の中から現れる新たなモンスター。それはブラック・マジシャンに酷似したモンスター。違うところといえば、ローブの色が若干淡く、蒼に近くなり、肌の色が褐色になったこと、そしてローブの上から、金に縁どられた藍色の魔導鎧を着込んだことか。
「魔力カウンターを失い、攻撃力の下がったアーカナイト・マジシャンをうまく再利用したものだ。何がうまいって、ランク7Xモンスターの召喚に成功しただけでなく、さらに新たな魔法使いを展開できるのだからな!」
「あんたのカード知識に合の手を入れるつもりはない。幻想の黒魔導師の効果発動! ORUを一つ使い、デッキから二枚目のブラック・マジシャンを特殊召喚する!」
幻想の黒魔導師の周囲を衛星のように旋回する光の玉の一つが消失し、代わりに和輝のデッキから新たな黒の魔術師が現れた。二体目のブラック・マジシャンも、一体目と同じく気障な笑みを浮かべて指をふるった。
「バトル! ブラック・マジシャンでジャンク・バーサーカーを攻撃! そしてこの瞬間、幻想の黒魔導師の効果発動! ジャンク・バーサーカーを除外する!」
攻撃命令を受けたブラック・マジシャンが杖を手に進み出る。次の瞬間、ブラック・マジシャンが良く放つ黒い稲妻が繰り出されるかと思った。
だが違った。ブラック・マジシャンは囮。真の攻撃はその背後に控えていた幻想の黒魔導師。手にした杖をふるうと、ジャンク・バーサーカーの背後の空間に亀裂が発生。亀裂はどんどん広がっていき、ついに空間そのものがガラスが砕け散るような音を立てて破壊され、驚異的な吸引力がジャンク・バーサーカーを捕え、空間の向こう側へと引きずり込んでしまった。
「むぅ……!」
「相手モンスターの数が変更されたため、戦闘の巻き戻しが起こる! ブラック・マジシャンで綿毛トークンを攻撃! さらに落龍の魔術師でダイガスタ・フェニクスを、幻想の黒魔導師で残った綿毛トークンを攻撃する!」
和輝のフィールドの魔法使い族たちが次々に杖をかざす。
がブラック・マジシャンが放った黒い稲妻が綿毛トークンAを焼き焦がし、続く幻想の黒魔導師の赤紫の炎が激流となって綿毛トークンBを焼き尽くす。
さらに落龍の魔術師が放った水流が莫大量の質量となってダイガスタ・フェニクスを捕え、沈め、圧壊させた。
「見事に反撃してきたものだね!」
「これくらいはする。伊達に神々の戦争で生き残ってきたわけじゃない。カードを一枚セットして、ターンエンドだ!」
苦渋の決断:通常魔法
「苦渋の決断」は1ターンに1枚しか発動できない。(1):デッキからレベル4以下の通常モンスター1体を墓地へ送り、その同名カード1枚をデッキから手札に加える。
ギャラクシーサーペント 光属性 ☆2 ドラゴン族:チューナー
ATK1000 DEF0
アーカナイト・マジシャン 光属性 ☆7 魔法使い族:シンクロ
ATK400 DEF1800
チューナー+チューナー以外の魔法使い族モンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカードに魔力カウンターを2つ置く。このカードの攻撃力は、このカードに乗っている魔力カウンターの数×1000ポイントアップする。また、自分フィールド上の魔力カウンターを1つ取り除く事で、相手フィールド上のカード1枚を選択して破壊する。
ツインツイスター:速攻魔法
(1):手札を1枚捨て、フィールドの魔法・罠カードを2枚まで対象として発動できる。そのカードを破壊する。
ダンディライオン 地属性 ☆3 植物族:効果
ATK300 DEF300
(1):このカードが墓地へ送られた場合に発動する。自分フィールドに「綿毛トークン」(植物族・風・星1・攻/守0)2体を守備表示で特殊召喚する。このトークンは特殊召喚されたターン、アドバンス召喚のためにはリリースできない。
ブラック・ファミリア 闇属性 ☆3 魔法使い族:効果
ATK500 DEF0
このカード名の(1)、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。(1):このカードが墓地に送られた場合に発動できる。自分のデッキから墓地から「ブラック・マジシャン」モンスター1体を手札に加える。(2):墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。自分の墓地からレベル7以下の闇属性・魔法使い族1体を特殊召喚する。
幻想の黒魔導師 闇属性 ランク7 魔法使い族:エクシーズ
ATK2500 DEF2100
レベル7モンスター×2
このカードは自分フィールドのランク6の魔法使い族Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。「幻想の黒魔導師」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。手札・デッキから魔法使い族の通常モンスター1体を特殊召喚する。(2):魔法使い族の通常モンスターの攻撃宣言時、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを除外する。
和輝LP3900手札2枚
フレデリックLP6200→5000手札1枚
よもやフレデリックの猛攻を紙一重で躱すばかりか、反撃の手段もしっかり整え、実際に盤面をひっくり返して見せるとは。まさに肉を切らせて骨を断つ。和輝のそんな戦術に、カトレアはかすかな驚きを得ていた。
確かにこの少年は戦力として期待できそうなタクティクスを有しているようだ。
だがそれで彼を認めるかといえばそうではない。全てはこのデュエル中で見出されることだろう。
(なんだか、ずいぶん偉そうだけれど、私が見たところ、彼の実力は相当なものよ。同年代のアマチュアでは相手にならないでしょうね)
「わたくしはプロではありませんがオカザキカズキに負けるつもりはありません!」
姿を見せぬ神のからかい半分の言葉に、本気で憤慨して反論するカトレアであった。
「私のターンだ、ドロー!」
何やら喚いているカトレアが気になったが、どうせ
(なかなかやるな、ロキの契約者。それに、いい正義を持っている。ふん、アンラマンユがもたらした災厄の現場にいて、なおかつロキが心臓を半分与えた人間というから、その悪性に毒されているかと思ったが、なかなかどうして、まっとうに育っているではないか)
「本人の気質、そして周りの人々の献身的な努力の結果だろうね。彼の善性は得難いものだよ。
さぁ! デュエルを続けよう! 私は貪欲な壺を発動。墓地の三枚の素早いモモンガ、ダンディライオン、ダイガスタ・フェニクスをデッキに戻して、二枚ドロー!
さぁどんどんギアを上げていくよ。
「ここしかないな。チェーンして手札の増殖するGの効果発動! このターン、あんたがモンスターを特殊召喚するたび、俺は一枚ドローする!」
「牽制としては十分だろう。しかし私は止まらんよ。チューニング・サポーターを召喚し、機械複製術を発動。デッキから、残る二体のチューニング・サポーターを特殊召喚する」
フレデリックのフィールドに現れる二種類のモンスター。テンガロンハットにマント、リボルバー拳銃と西部劇のガンマンの様な出で立ちのロボットと、なぜか中華鍋を頭にかぶった忍者風のロボット。後者のチューニング・サポーターに至っては残る二体もデッキから出撃してきた。
「レベル1のチューニング・サポーター三体に、レベル5のクイック・シンクロンをチューニング!」
フレデリックの右手が勢いよく天を衝く。次の瞬間、五つの緑の輪となったクイック・シンクロン。その輪をくぐった三体のチューニング・サポーターがそれぞれ一つずつ、白い光となる。
「開け白の門! 来たれ雄々しく吠える鋼鉄の破壊者! シンクロ召喚、君に決めたよ、ジャンク・デストロイヤー!」
光の向こうから現れる
「S素材となった三体のチューニング・サポーター、そして天輪の鐘楼の効果で、四枚ドロー! さらにジャンク・デストロイヤーの効果! 岡崎君、君のフィールド、蹂躙させてもらう! ブラック・マジシャン、落龍の魔術師、伏せカードを破壊する!」
ジャンク・デストロイヤーの両上腕、そして右の下腕に白い光が灯る。
光は砲弾となって、ジャンク・デストロイヤーの腕の振りに合わせて放たれ、熱量を伴った一撃が和輝の二体の魔法使いと、伏せカード、永遠の魂を打ち砕いた。
「ぐ、くそ……! だがこの瞬間、落龍の魔術師の効果発動! このカードが破壊されたとき、俺のPゾーンの空いたところにこのカードをセットできる! 当然、スケールスケール1の落龍の魔術師をセッティング!」
崩れたはずの円柱が再び建立される。中におさめられたのは落龍の魔術師。
「リカバリーはそこまでかね? ならばもう一歩、踏み込もうか! 手札からシンクロキャンセルを発動! ジャンク・デストロイヤーをエクストラデッキに戻し、S素材となったクイック・シンクロンと三体のチューニング・サポーターを特殊召喚しよう!」
再びフレデリックの場に現れる、クイック・シンクロンと三体のチューニング・サポーター。げっとロキが呻き声を漏らす。
「これまずいんじゃないかな? これでまたフレデリック氏はカードをドローするよ」
「だが俺だって増殖するGの効果でドローできている」
「だがそのドローの大半は、次の君のターンにならねば使えまい? 手札誘発が増えてきても、まだまだ絶対数は少ないからね! 使えるのなら使えばいい。君の隠し玉を一つ削げる。私は再びレベル1のチューニング・サポーター三体に、レベル5のクイック・シンクロンをチューニング!
開け白の門! 来たれ戦士たちを束ねし鋼の王! シンクロ召喚。君に決めたよ、ロード・ウォリアー!」
現れる新たなSモンスター。
金の鎧にマント状のリアパーツ、威風堂々とした佇まいは王の名にふさわしい。
「ロード・ウォリアー効果発動! デッキからレベル1チューナーモンスター、ジェット・シンクロンを特殊召喚!」
ロード・ウォリアーが背部のマントパーツを取り外し、それを上空に掲げて見せた。するとマントから光が溢れ出し、光はやがて道となった。
その道を通って現れたのは、ジェットエンジンに手と頭をくっつけたようなチューナーモンスター。
勿論、フレデリックがただモンスターを特殊召喚し、和輝に一ドローを進呈するはずがない。
「墓地のジャンク・ウォリアーをゲームから除外し、手札から
非チューナーモンスターが現れる。それは和輝も使っている光放つ翼竜。
「レベル4のワイバースターに、レベル1のジェット・シンクロンをチューニング!」
一つの緑の輪、四つの白い光の星。それを貫く一筋の光の道。
「開け白の門! 来たれ音速轟音の戦士! シンクロ召喚。君に決めたよ、ジェット・ウォリアー!」
現れたのは、漆黒のボディをした、ジェット機が変形したロボット、といった出で立ちのモンスター。戦士族だが、機械的な無表情で、デュエル場の天井付近で滞空しつつ、腕を組んで和輝を見下ろした。
「鐘楼の効果で一枚ドロー。ワイバースターの効果でデッキから暗黒竜コラプサーペントをサーチ。
そしてS召喚に成功したため、ジェット・ウォリアーの効果発動! 幻想の黒魔導師を手札に戻す! もっとも、Xモンスターである幻想の黒魔導師が戻るのは、手札ではなくエクストラデッキだがね!」
ジェット・ウォリアーの姿が幻のように掻き消える。
どこに行ったのか。和輝が周囲を見渡した刹那には、もう音速の戦士は幻想の黒魔導師の背後に回り込んでおり、その身を羽交い締めにしていた。
何をする気か。和輝の疑問はすぐに解消された。そのままジェット・ウォリアーは天高く上昇し、どこまでもぐんぐん上っていき、ついに天井を突き破った。
なお上昇を続ける二体のモンスター。このまま成層圏に行きついてしまうのではないかと思ったあたりになって戻ってきた。ただし、ジェット・ウォリアーだけが。幻想の黒魔導師はフィールドに帰還することかなわず、和輝のエクストラデッキに戻ってしまった。
貪欲な壺:通常魔法
(1):自分の墓地のモンスター5体を対象として発動できる。そのモンスター5体をデッキに加えてシャッフルする。その後、自分はデッキから2枚ドローする。
死者蘇生:通常魔法
(1):自分または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。
増殖するG 地属性 ☆2 昆虫族:効果
ATK500 DEF200
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できず、相手ターンでも発動できる。①:このカードを手札から墓地へ送って発動できる。このターン、以下の効果を適用する。●相手がモンスターの特殊召喚に成功する度に、自分はデッキから1枚ドローしなければならない。
チューニング・サポーター 光属性 ☆1 機械族:効果
ATK100 DEF300
(1):フィールドのこのカードをS素材とする場合、このカードはレベル2モンスターとして扱う事ができる。(2):このカードがS素材として墓地へ送られた場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。
機械複製術:通常魔法
(1):自分フィールドの攻撃力500以下の機械族モンスター1体を対象として発動できる。デッキからその表側表示モンスターの同名モンスターを2体まで特殊召喚する。
ジャンク・デストロイヤー 地属性 ☆8 戦士族:シンクロ
ATK2600 DEF2500
「ジャンク・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカードのシンクロ素材としたチューナー以外のモンスターの数までフィールド上のカードを選択して破壊できる。
落龍の魔術師 闇属性 ☆7 魔法使い族:ペンデュラム
ATK2700 DEF2300
Pスケール1
P効果
なし
モンスター効果
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。手札からこのカードを特殊召喚する。その後、自分フィールドのカードを1枚破壊する。(2):このカードが相手によって破壊された場合、自分Pゾーンに空きがあるなら発動できる。このカードを空いたPゾーンにセットする。
シンクロキャンセル:通常魔法
フィールド上に表側表示で存在するシンクロモンスター1体を選択してエクストラデッキに戻す。さらに、エクストラデッキに戻したそのモンスターのシンクロ召喚に使用したシンクロ素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、その一組を自分フィールド上に特殊召喚できる。
ロード・ウォリアー 光属性 ☆8 戦士族:シンクロ
ATK3000 DEF1500
「ロード・シンクロン」+チューナー以外のモンスター2体以上
(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。デッキからレベル2以下の戦士族・機械族モンスター1体を特殊召喚する。
ジェット・シンクロン 炎属性 ☆1 機械族:チューナー
ATK500 DEF0
「ジェット・シンクロン」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。(1):このカードがS素材として墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「ジャンク」モンスター1体を手札に加える。(2):このカードが墓地に存在する場合、手札を1枚墓地へ送って発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
輝白竜ワイバースター 光属性 ☆4 ドラゴン族:効果
ATK1700 DEF1800
このカードは通常召喚できない。自分の墓地から闇属性モンスター1体を除外した場合のみ特殊召喚できる。この方法による「輝白竜 ワイバースター」の特殊召喚は1ターンに1度しかできない。(1):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「暗黒竜 コラプサーペント」1体を手札に加える。
ジェット・ウォリアー 炎属性 ☆5 戦士族:シンクロ
ATK2100 DEF1200
「ジェット・シンクロン」+チューナー以外のモンスター1体以上
「ジェット・ウォリアー」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。(1):このカードがS召喚に成功した場合、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを持ち主の手札に戻す。(2):このカードが墓地に存在する場合、自分フィールドのレベル2以下のモンスター1体をリリースして発動できる。このカードを墓地から守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
瞬く間に潰滅する和輝の軍勢。今、彼のフィールドには一枚のカードもない、正真正銘の丸裸。これは実にまずい状況であった。
そして和輝のライフは残り3900。フレデリックのモンスターの総攻撃力は5100。この攻撃を受け入れてしまえば和輝のライフは尽きる。場合によっては宝珠も砕かれるかもしれない。
絶体絶命。そんな言葉がお似合いな状況であった。