神々の戦争   作:tuki21

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第71話:風間龍次、修行中:前編

 クロノスによる神々の戦争から逸脱した行動。

 復活するティターン神族。増える敵、強大な敵。詳細不明の勢力、そして、いまだ動きを見せぬエジプトの神々。

 数多の謎、思惑が交錯する神々の戦争。

 和輝(かずき)はその戦いを前に覚悟を決め、デッキの調整に余念がない。

 だが戦っているのは和輝だけではない。

 彼の仲間たちもまた、邪悪と戦う運命の渦中に身を投じようとしていた。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 夏場にも拘らず、軽井沢(かるいざわ)の澄んだ空気は肌に心地よく、夏場でも冷たくて気持ちいい。

 だからこそ、この場は避暑地として人々に愛されるのだろう。

 だが、そんな自然の恩恵を、風間龍次(かざまりゅうじ)は全く享受できていなかった。

 龍次の眼前に、一人の戦士が立ちはだかっていた。

 良く見知った戦士だった。

 月光を固形化したような、白と黄色の鎧。肩に担いだ片刃の大剣。凛々しく威風堂々とした佇まい。その左肩に「39」のナンバー。

 No.(ナンバーズ)39 希望皇ホープ。

 龍次のデッキの切り札モンスター。だが今、対峙するホープは彼のものではない。

 龍次の対岸、ホープを従えた女性デュエリストが、自信に満ちた笑みを浮かべている。

 百八十センチ前後と、女性としては高めの身長。ウェーブのかかった灰色の長髪、右目が金、左目が青のオッドアイ、蒼い男物のスーツ姿、凛とした顔立ちと背筋を伸ばした佇まい。冷厳で泰然とした騎士の風情。

 Aランクのプロデュエリストにして、現・龍次の師匠。穂村崎秋月(ほむらざきしゅうげつ)であった。

 

「さぁ、行くぞ風間君。これでラストだ! 希望皇ホープでダイレクトアタック!」

 

 凛とした声が軽井沢の澄んだ空気の中に響き渡る。

 直後、希望皇ホープが背中のウィングパーツを展開し、飛翔する。

 思わず上を見る龍次。見上げた先、ホープの姿が太陽の黒点へと隠れた瞬間、急転直下に接近してくる戦士の姿を確認、認識したときには立体映像(ソリットビジョン)の剣が右肩から左脇にかけて袈裟懸けに通り抜けていった。

 

「うお!?」

 

 驚く龍次。左手につけたデュエルディスクが、ライフが0になったことを告げる電子音を上げていた。

 

「くそ!」

 

 伊邪那美(いざなみ)に敗北し、大切な存在を救えなかった龍次は、己の弱さを払拭すべく、その場を訪れた穂村崎に教えを乞うことにした。

 穂村崎は龍次を軽井沢にある自身の別荘に招待した、

 そこで龍次は穂村崎の教えを受けることになった。

 そして分かったのは、穂村崎の強さだ。

 Aランクのプロデュエリスト。世界にも三十二人しかいない、超一流の実力者。その実力を肌で痛感できたのは大きい。

 何しろここまで三十二戦して、一度も勝てていないのだ。強すぎる。いいところまで行っても、デスティニードローで逆転されてしまう。

 SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング。その圧倒的パワーと突破力で逆転を許してしまう。ライトニングを警戒すれば今度はONEで吹っ飛ばされるし、ほかにもホープの派生でガンガン攻め込まれる。

 

「元は防御型のカードなのに、進化派生型のカードが悉く超攻撃的なのはなんでなんだ」

「さて、それは作ったクラインヴェレ社に問い合わせてみないことには分からないね。まぁ――――何かを守るためには、力が必要なのかもしれない」

 

 デュエル敗北後、背中が汚れるのも構わずに地面に大の字になって仰向けに寝ている龍次の頭上から、苦笑気味の穂村崎の声が降ってきた。

 

「俺、強くなってるんですかね?」

「ここに来た時よりは確実に強くなっているさ」

 

 敗北を重ねている龍次に、実感はなかった。

 

 

 ある日、こんなことを言われた。

 

「ここ数日のデュエルで、現時点の君の実力は分かった。残念ながら、今の君は私のいる領域(Aランク)には届かない。なのでその実力を引き上げるために、君のデッキの方向性を決めようか」

 

 昼食後のコーヒー――龍次が淹れた。弟子期間中の掃除洗濯、炊事は龍次の仕事だ――を飲みながら、穂村崎がそう切り出した。

 対面に座る二人。テーブルの上には龍次のデッキが扇状に広げられていた。

 

「方向性?」

「私とのデュエルで君も学べるものがあるだろう。なので、ここらで一つ、根本的な解決を図ろうと思ってね」

「それが、俺のデッキの方向性?」

 

 そう、と穂村崎は頷いた。扇状に広げられた龍次のデッキを眺め、穂村崎はふむと頷いた。

 

「ヒロイック。よくまとまっている。しかし戦闘に関係する効果が多いため、必然、モンスターの破壊も戦闘に頼ることになる」

「まぁ、戦士族ですしね」

「戦士族はガチンコが多いからね。君がヒロイックを使い続けるなら、魔法や罠で除去手段を増やす方向にもっていこう」

 

 そこでいったん沈黙。穂村崎がテーブルの上で腕を組み、その上に顎を乗せてずいっと前のめりになった。ちょっと気おされて、龍次は僅かに上半身を後退させた。

 

「さぁ選択だぞ、風間君。君は、ヒロイックを使い続けるかね? 伊邪那美相手に大敗を喫してしまった、ヒロイックを」

 

 龍次は無言で、己のデッキを見つめた。

 ヒロイック。その意味は勇ましい、雄々しい、英雄的など、華々しいものだ。

 ヒロイック・チャレンジャー。挑戦するもの。

 ヒロイック・チャンピオン。勝利者。

 龍次がこのデッキを使い始めたのは、単純に戦士族モンスターが好きだったことに加え、その意味が気にったからだ。

 勇ましく戦い、いかなる困難にも打ち勝つ屈強な戦士たち。

 

「使い続けますよ。ヒロイックを。俺はこのカテゴリーが気に入ってますし、あいつも、(あかね)も好きだって言ってくれてましたしね」

 

 山吹(やまぶき)茜。龍次が戦う理由。そして伊邪那美の契約者。彼女を取り戻すため、今龍次はここにいるのだ。

 そのために強さを求める。だがどんな強さでもいいわけじゃない。己の意地を、矜持を貫き通し、そのうえで茜を救える。都合がいいかもしれないが、そんな強さを求めた。また彼女に、笑ってもらいたいから。

 

「そうか。ならば君の選択を尊重しよう。では次だ」

 

 そう言って、穂村崎は龍次のエクストラデッキから三枚のカードを抜き出した。

 希望皇ホープ、ホープレイ、そしてホープレイV。

 

「君のデッキの切り札、だね。エースとしてはもちろんH-C エクスカリバーだが、隠し玉的な切り札はこの二枚。防御の要の希望皇ホープに、相手を破壊し、大ダメージを与えるホープレイV。逆境で力を発揮するホープレイ。彼らをまた、使用していくかね?」

 

 選択、パート2。龍次は黙って三枚のホープを見つめた。

 ヒロイックと同じく、これもまた、思い入れ深いカードだ。

 希望皇ホープ。あれは茜から誕生日プレゼントにと貰ったカードだった。どんな辛いことがあっても、その手に希望を抱き、胸に消えぬ光を灯せるるように。そんな、子供じみたおまじない。だが今はそれに縋るしかすべがなかった。

 

「使い続けますよ。ヒロイックも、ホープも。それでこそ俺だ。そんな俺だから、茜を救いたいんです」

 

 龍次の返答に、穂村崎は満足げにほほ笑んだ。

 

「上出来。では、その考えに沿って君のデッキを強化しよう。

 ただ、残念ながらヒロイックは戦闘に特化している分、拡張性に薄い。だからここは、ホープを隠し玉ではなく、もう少し前面に押し出してみよう。私のカードを君に進呈する。存分に強化するといい。アドバイスくらいはしてあげられるが、最終的には君が決めるんだ」

 

 そして龍次のデッキ強化が始まった。

 昼夜を通しての試行錯誤、トライアンドエラー。勿論弟子入りした以上、師匠の身の回りの世話もしなければならない。

 慌ただしく動きながらも龍次の頭では己のデッキの強化案がいくつも並べられ、その中で無理のあるものが淘汰させ、無理のないものの中からさらに厳選される。

 完成すれば今度は穂村崎とデュエルをして、実戦での運用性を確かめた。旨く回らなければまたやり直し。とにかくその繰り返しだった。

 

 

 またある日、来客があった。

 

 それは、見るからに紳士然とした男だった。

 撫でつけられた灰色の髪に落ち着きのあるディープブルーの瞳、黒いシルクハットとフロックコート、きっちりと着込まれたベスト。玄関口に立った男はシルクハットを外し、穂村崎に対して一礼した。

 

「久しぶりだね、穂村崎君。そして、初めまして、風間龍次君。私はフレデリック・ウェザースプーン。君については、まぁ、そこそこ知っているよ」

 

 最初は初めて見るキャラクターに気圧された龍次だったが、すぐに伊邪那岐の警告を聞き入れ、表情を険しくした。即ち、目の前の紳士から神の気配を感じると。

 だが龍次の警戒は師によって解かれた。

 

「安心したまえ風間君。彼は私の友人さ。久しぶりだねフレデリック。さぁ龍次君、これから神々の戦争に関する大事な話がある。そのため、紅茶を用意してくれたまえ」

 

 そして龍次、穂村崎、フレデリックの人間三人と、伊邪那岐、マルス、ヘイムダルの神三柱を交えた話が交わされた。

 フレデリックが告げた話は、彼が和輝やロキにしたのと同じだった。クロノスと、彼の部下、ティターン神族の復活から始まる神々の戦争全体に波及する異常事態について。

 すでにギリシャのオリンポス十二神は壊滅状態であり、クロノスの契約者の正体、即ちゾディアックCEO、射手矢弦十郎にも言及された。

 

「クロノス、ティターン神族、射手矢弦十郎……」

 

 あまりに奇想天外な新ワードの続出に、龍次も沈黙した。

 悩める弟子に、師匠は苦笑して言った。

 

「全て本当のことだよ、風間君。神ほどの力は持たないが、怪物や妖精が跋扈し始めたことは依然話しただろう? きっと、ティターン神族の復活も無関係ではないはずだ。神々の戦争は、この戦いは、凄まじい速度で加速していく。その行きつく先が、誰にも予測できないほどにね」

 

 沈黙する龍次。その内面で気持ちの整理がつく前に、状況の方が先に動いた。龍次の心情整理を、世界は待ってくれなかった。

 

「敵だ」

 

 簡潔極まりないヘイムダルの言葉が、その場に緊張をもたらした。

 

「ふむ。数は?」

 

 ただ一人、例外的に落ち着いてカップから立ち上る湯気を顎に当てていたフレデリックが聞く。ヘイムダルは簡潔に答えた。

 

「三つ。さらに遠くに一つ。この遠くの一つが司令塔だな」

 

 ヘイムダルがそう言った時、世界が変わった。

 がらりと変わる世界。即ち位相の違う空間、バトルフィールドが展開されたのだと、その場にいる全員が気付いた。

 と、三人と三柱の頭上が陰った。まだ昼間で、夏の日差しが別荘の中に降り注いでいるにもかかわらず、だ。

 

「ッ!」

「散れ!」

 

 マルスの怒号。即座に反応したのは神々だった。

 怒号を発したマルスはそのまま傍らの穂村崎を抱きかかえて離脱。ヘイムダルも、フレデリックの襟首を掴んで身を翻した。

 だが龍次だけは位置が悪かった。窓からも、部屋の出入り口からも遠い壁際。ゆえに彼のみ、反応が遅れた。

 直後、轟音が破砕となって降り注いだ。上から何かとてつもなく巨大なものが鉄槌のごとく振り下ろされた。

 砕かれる屋根、壁、家具、ガラス。別荘そのものが大雑把に破壊された。

 

「風間君!」

 

 マルスに連れられて離脱した穂村崎が、悲鳴に近い声を上げた。いつもどこか余裕を持ち、飄々としている彼女にしては珍しい、明らかな焦りを帯びた声音だった。

 マルスの手で地面に卸されるや否や、穂村崎は倒壊した別荘へと駆け出した。その肩を力強い手が掴む。

 

「マルス! 何故邪魔をする!?」

「落ち着け秋月。そのようなことをしなくてもよい。あの小童は無事だ。伊邪那岐がいる。いざとなれば彼奴が救う。それよりも、敵に集中した方がいい」

 

 ローマの戦神の忠告に、穂村崎は駆けだしかけた足を止めた。

 確かにマルスの言う通りだろう。穂村崎はいったん大きく息を吸い、吐いた。冷たい空気を取り込んで頭を冷やすのだ。

 龍次の安否は不明だが、伊邪那岐を信じるしかない。フレデリックとヘイムダルの姿も見えない。彼らは彼らで、敵を倒しに行ったらしい。

 

「行くぞ秋月。迎撃だ。我らは、我らの敵を。それぞれがそれぞれの仕事を果たせば、勝利は向こうからやってくる」

 

 落ち着いた声音のマルスに言われては、冷静にならざるを得ない。穂村崎は先ほどの動揺、焦燥が嘘のように余裕を含んだ笑みを浮かべた。

 額にかかった前髪をかき上げて、言う。

 

「そうだね、では、私たちはこの無粋な襲撃者を排除しに行こう」

 

 

 落ち着いた穂村崎が動き出す。そして誰もいなくなったの別荘、その瓦礫の一部が、下側から吹き飛ばされた。

 

「無事ですか、龍次?」

 

 瓦礫から顔を出した伊邪那岐が、傍らのパートナーに目を向ける。龍次は不機嫌そうな表情だったが、肯定の返事をした。

 

「最悪だ。せっかくの飲みかけの紅茶とお茶請けが台無しだ」

「それは仕方がありません。その不満は怒りに変えて、敵にぶつけましょう」

 

 すでに問答無用で圧し潰しに来た以上、友好的な展開になるはずがない。龍次は頷き、左腕に装着したデュエルディスクの動作に支障がないことを確認し、伊邪那岐の誘導に従って気配のする方に向かって走り出した。

 

「三方の気配のうち、別荘後方、右側にはすでにマルス、ヘイムダルが向かいました。ならば私たちは、残る一つ、正面に行きましょう」

「高みの見物を決め込んでいる相手のところにはいかないのか!?」

「距離があります。ここから追っても取り逃がしてしまう。ならば――――」

「いずれぶつかること確定の敵を、早めに潰しておこうってことか。いいぜ、新しいデッキも試してやる!」

 

 にやりと好戦的な笑みを浮かべ、龍次は走る。その様子を見て、伊邪那岐は安堵していた。

 伊邪那美に敗北してから揺れていた龍次の精神、それが安定を取り戻している。いいことだ。動揺した精神では勝てる戦いも勝てない。

 そんな冷静な計算をしている自分に嫌気がさしながらも、伊邪那岐はパートナーの背中を見守ったのであった。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 龍次が目にした相手は、女だった。

 龍次と同じくらいの、少女。長袖の白いワイシャツ、紫のロングスカート、黒のタイツ。清楚な印象を与える格好だがその表情がその印象を大きく裏切っている。

 ウェーブがかかった茶色の髪、艶やかな光を放つ金色の瞳。赤いルージュを引いた唇は艶めかしく、背筋が官能でぞくりとする。

 一見すると純情、清純といった彼女だったが、その内面は淫靡で退廃的だ。このちぐはぐさ、噛み合わなさは――――

 

「洗脳、ですね」

 

 嫌悪感を露わにして、伊邪那岐が言った。龍次もその可能性を考えていたので、自然、茜を思い出して表情が険しくなる。

 

「わたしの相手は貴様か、伊邪那岐の契約者君」

 

 にやりと、少女が笑う。やはりその笑みは少女本来のものとは思えない。

 

「てめぇ、その子に何をした!」

「簡単なことだ」

 

 笑う女。蛇が笑えばこうなるだろうかと、熱くなりかけた頭で龍次は思う。

 

「この娘はわたしと波長が合った。だが戦いには向かない。だから眠ってもらっているのさ。そして、その体をわたしが使っている。精神を、魂を握りつぶして操り人形にするよりは人道的だと思うが?」

 

 神々の身勝手な理論を振りかざされて、龍次は怒りで拳を握り締めた。拳がみしりと軋んだ。

 龍次の怒りが爆発する前に、伊邪那岐が割り込んだ。

 

「君は何者ですか? 神の気配は感じませんが」

「わたしはラミア。今はクロノス様に仕える一介の悪霊(エンプーサ)だよ」

「ラミア……。そうか、ギリシャ神話の怪物」

「その通り。悪い子はいないかな? いればこのラミアが連れ去り、喰ろうてくれよう―――――とね。そうやって、親はわたしを使って子供たちを脅すのさ」

「だが今は、ただの怪物ってわけか」

「神が私を変え、人が望み、わたしは怪物へと歪み果てた。ならばあとは、怪物らしく暴れるだけだ。さしあたって――――」

 

 女、ラミアが左手のデュエルディスクを起動させる。臨戦態勢に入ったのを見て取って、伊邪那岐も姿を半透明のものに変えた。

 

「貴様を、喰らおうか」

「――――お断りだ!」

 

 叫び、龍次もまた、デュエルディスクを起動させた。

 龍次の胸元に銀灰色の宝珠が輝いたが、ラミアの胸元には何も輝かなかった。

 訝しむ龍次。「宝珠が、ない?」

 自嘲するように笑うラミア。「わたしたちは神ではないからね。宝珠はない。砕かれる心配はないが、やはり神ではないので存在の力が弱い。だから、一度でもデュエルで敗北すればこうして人界には干渉できなくなる。一回で終わり、コンテニューはない」

 頷く伊邪那岐。「そして神でもないため、自身の分身である神のカードも持たない。そこが、彼女たちのような怪物や精霊と、神性存在であるティターンとの違いでしょう」

 

「さぁ、始めよう!」

「いいぜ、まずはお前を倒し、敵の数を減らす!」

 

 準備は万端。繊維は万端。ならばあとは――――

 

決闘(デュエル)!』

 

 戦うだけだ。

 

 

龍次LP8000手札5枚

ラミアLP8000手札5枚

 

 

「わたしの先攻だ。フィールド魔法、召喚制限-エクストラネットを発動しよう」

 

 二人の頭上を、薄い網目状の光が覆う。ドームのような巨大なネットのお出ましだ。

 

「エクストラネット……。エクストラデッキからモンスターの特殊召喚に成功した時、成功したプレイヤーから見た相手はカードを一枚ドローするフィールド魔法でしたね」

「目的は、牽制か? 確かに俺のデッキはエクストラデッキを多用するから、攻めようと思えば必然的に相手の手札を増やしちまう」

「同時に、彼女のデッキはあまりエクストラデッキに頼らないのかもしれません。そうであれば、こちらのエクストラデッキからの召喚を牽制でき、こちらが攻勢に出れば、手札を増やせる。どう転んでも()()()

 

 龍次と伊邪那岐の考察を肯定するかのように、ラミアは口元に微笑を浮かべた。

 

「モンスターをセット。カードを二枚セットし、ターンエンドだ」

 

 

召喚制限-エクストラネット:フィールド魔法

(1):自分または相手がエクストラデッキからモンスターを特殊召喚した場合にこの効果を発動する。そのモンスターを特殊召喚したプレイヤーから見て相手は以下の効果を適用できる。

●デッキから1枚ドローする。

 

 

「俺のターンだ、ドロー!」

 

 ドローしたカードを確認して、龍次は考える。

 相手、ラミアのデッキはまだ情報が少ない。せいぜい主力、もしくは切り札はメインデッキに入っていることと、今までの敵と違い、神のカードは持っていないことは分かる。

 とはいえ待ちの姿勢を取られている以上、こちらから打って出て、膠着状態を打破したい。

 

「ならば、()()()()みましょう」

「ああ。了解だ。相手フィールドにのみモンスターが存在するため、俺は手札から、H・C(ヒロイックチャレンジャー) 強襲のハルベルトを特殊召喚! さらにH・C ダブル・ランスを通常召喚!」

 

 龍次のフィールドに現れる二体のモンスター。紫のバトルアーマーに身を包み、手には自らの名を現す武器、ハルベルトを装備した屈強な戦士と、同じく名が体を現した、二本の槍を持つ戦士。

 

 

「このままバトルだ! 強襲のハルベルトで、守備モンスターに攻撃!」

 

 攻撃宣言を受けて、戦士が地を蹴って駆ける。

 疾風のごとき速さから振り下ろされるハルベルトの一撃が、見事にラミアの守備モンスターに下った。

 

「ぐぁ……!」

 

 ダメージのフィードバックがラミアを襲う。強襲のハルベルトは貫通効果を持っているので、生半可な守備モンスターは壁どころかかえって己のライフを傷つけてしまう。

 

「相手に戦闘ダメージを与えたこの瞬間、強襲のハルベルトの効果発動! デッキからH・C サウザンド・ブレードを手札に加える!」

「そうか。だがわたしの守備モンスターはレプティレス・ナージャ。このカードは戦闘で破壊されないし、このカードと戦闘を行ったモンスターはバトルフェイズ終了時に攻撃力が0になる。

 そして戦闘ダメージが発生したことで得をしたのは貴様だけではない。わたしはお前の攻撃に合わせ、永続罠、ダメージ=レプトルを発動していた。この効果により、デッキからレプティレス・スキュラを攻撃表示で特殊召喚する」

 

 レプティレス・スキュラの攻撃力は1800、攻撃力1700のダブル・ランスでは敵わない。

 仕方なしに、龍次はバトルフェイズを終了した。そしてこの瞬間に、レプティレス・ナージャの効果が発動。強襲のハルベルトの攻撃力は0になった。

 

「攻撃力0のモンスターを晒したままターンを終えるのは危険ですね」

「ああ。仕方がない。メインフェイズ2、俺は強襲のハルベルトとダブル・ランスをオーバーレイ! 二体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!」

 

 攻撃力0を晒し続け、相手に攻撃のチャンスを与えるくらいならば、あえて一枚のドローを進呈してでも、強力なモンスターを残す。それが龍次の選択だった。

 

梵天(ぼんてん)より賜りし神弓は、火天(かてん)を通じ帝釈(たいしゃく)の御子へと受け継がれる。神話よ、蘇れ! 一射必中、H-C(ヒロイックーチャンピオン) ガーンディーヴァ!」

 

 X召喚のエフェクトが走り、虹色の爆発が起こる。現れたのは鎧を纏った黒馬に跨り、必中の弓矢を備えた金と黒の鎧姿の戦士。兜の隙間から覗く鋭い眼光が矢のように鋭い。

 

「エクストラネットの効果で一枚ドローだ。礼を言うよ」

「いらねぇよ。俺はカードを一枚伏せて、ターンエンドだ」

 

 

H・C 強襲のハルベルト 地属性 ☆4 戦士族:効果

ATK1800 DEF200

(1):相手フィールドにモンスターが存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。(2):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。(3):このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。デッキから「ヒロイック」カード1枚を手札に加える。

 

H・C ダブル・ランス 地属性 ☆4 戦士族:効果

ATK1700 DEF900

このカードが召喚に成功した時、自分の手札・墓地から「H・C ダブル・ランス」1体を選んで表側守備表示で特殊召喚できる。このカードはシンクロ素材にできない。また、このカードをエクシーズ素材とする場合、戦士族モンスターのエクシーズ召喚にしか使用できない。

 

ダメージ=レプトル:永続罠

1ターンに1度、爬虫類族モンスターの戦闘によって自分が戦闘ダメージを受けた時に発動できる。その時に受けたダメージの数値以下の攻撃力を持つ爬虫類族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。

 

レプティレス・ナージャ 闇属性 ☆1 爬虫類族:効果

ATK0 DEF0

このカードは戦闘では破壊されない。このカードがモンスターと戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、そのモンスターの攻撃力を0にする。また、自分のエンドフェイズ時、フィールド上に表側守備表示で存在するこのカードを表側攻撃表示にする。

 

レプティレス・スキュラ 闇属性 ☆4 爬虫類族:効果

ATK1800 DEF1200

このカードが戦闘によって攻撃力0のモンスターを破壊した場合、そのモンスターを墓地から自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚できる。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

 

H-C ガーンディーヴァ 地属性 ランク4 戦士族:エクシーズ

ATK2100 DEF1800

戦士族レベル4モンスター×2

相手フィールド上にレベル4以下のモンスターが特殊召喚された時、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、その特殊召喚されたモンスターを破壊する。この効果は1ターンに1度しか使用できない。

 

 

H-C ガーンディーヴァORU(オーバーレイユニット)×2

 

 

龍次LP8000手札3枚

ラミアLP8000→6200手札2枚

 

 

「では、わたしのターンだな、ドロー」

 

 一枚ドローを献上したが、ガーンディーヴァは一ターンに一度、レベル4以下のモンスターの特殊召喚に対して牽制の効果を持つ。うかつにモンスターを特殊召喚すれば、必中の矢でズドン、だ。

 

「しかし、ガーンディーヴァの矢は特殊召喚したモンスターしか狙わない。わたしはレプティレス・バイパーを召喚しよう」

「チューナーか」

 

 龍次の表情が引き締まる。エクストラネットのドローをものともしない、ということか。

 

「レベル4のレプティレス・スキュラに、レベル2のレプティレス・バイパーをチューニング」

 

 ラミアのフィールド、レプティレス・バイパーが二つの緑色の光の輪となり、その輪を潜ったレプティレス・スキュラが四つの白い光の玉となる。

 星のように輝く光球を、光の道が刺し貫いた。

 

「我が毒は力なきものを屠る。弱者よ、食われ腐り果て、我が糧となれ。シンクロ召喚、レプティレス・ラミア!」

 

 現れたのは、ひどく醜悪なモンスター。

 蛇の尻尾の下半身、女の身体、ドレス、そして、首か生えた五つの蛇の首。

 シャーシャーと五つの蛇頭がそれぞれ五方向から威嚇の声を上げている。

 

「醜いだろう? まるでこのわたしのようじゃないか」

 

 可憐な少女の顔で、ラミアは自嘲気味に笑った。

 

「どこが、お前みたいなんだ?」

「それはそうだろう。わたしを含め、人間、特に一神教に異端の烙印を押され、神の座を追われたもの、怪物として狩られたもの。倒される側に回ってしまったものは大勢いる。人間の観測が、わたしたちをこのような化け物に変えたのさ」

 

 淡々としていながらも、どこか悲哀と、そして消えぬ恨みを感じさせるラミアのセリフに、龍次は返す言葉もなかった。

 だから、言葉を放ったのは龍次ではなく、伊邪那岐だった。

 

「確かに、そういう面もあるでしょう。しかし君もまた、怪物であることを是とし、そう在り続けたのではありませんか? 在り方に抵抗せず、受け入れてしまった。だからこそ、英雄に倒される側になってしまったのではないのですか?」

「知った風な口を利く。だが、もはやどうでもいいことだ。過去に思いを馳せるほど、暇ではない。デュエルを続けよう。

 レプティレス・ラミアの効果発動。S召喚成功時、君のフィールドの攻撃力0のモンスターを全て破壊する」

「攻撃力0? そんなモンスター、俺のフィールドにはいないぜ?」

 

 デュエルの中ならば言えると、龍次が嘲るようにそう言った。が、その笑みが凍り付いたのは次の瞬間だった。

 

「そうかね? では、()()()()()()。ラミアの効果にチェーンし、リバーストラップ、おジャマトリオ発動。お前のフィールドに、三体のおジャマトークンを特殊召喚する」

 

 龍次のフィールドに現れたのは、ビキニパンツ以外何も身に着けていない、素っ裸リーチ状態の不細工な顔つきの獣人(?)三体。無駄にポージングを決めて龍次に暑苦しい笑みを向ける。

 

「うげ」

「嫌悪感を示している場合ではありませんよ、龍次。このトークンたち、全て攻撃力0です!」

 

 にやりと笑うラミア。指を弾いた瞬間、レプティレス・ラミアが蛇の頭を蠢かし、鞭のように俊敏な動作で三つの首が動いた。

 刹那、三体のおジャマトークンは蛇の牙に捕らわれ、哀れにも咀嚼されてしまった。

 

「おジャマトークンが破壊されたため、お前に合計900のダメージ。さらにわたしは三枚ドローだ。――――いいカードを引いた。永続魔法、一族の結束を発動。これでわたしの爬虫類族モンスターは全て、攻撃力800アップだ。レプティレス・ナージャを攻撃表示に変更。

 バトルだ。レプティレス・ラミアでガーンディーヴァを攻撃!」

 

 攻撃宣言を受けて、レプティレス・ラミアが嬉々とした咆哮を五重に上げた。

 蛇の首が鞭のようにしなり、その牙が一斉にガーンディーヴァへと殺到する。その瞬間、龍次が動いた。

 デュエルディスクのボタンを押し、足元に伏せていたカードを翻す。

 

「ここだ! 手札を一枚捨て、サンダー・ブレイク発動! 一族の結束を破壊する!」

 

 雷光一閃。迸る雷が神速の槍となってラミアのフィールドの永続魔法を突き穿った。

 次の瞬間、ラミアのレプティレスたちが大きくパワーダウン。龍次は敵の布陣の主力(レプティレス・ラミア)よりも、800という馬鹿にできない数値を供給し続ける一族の結束を破壊することは選んだ。その判断は正しい。結果として、ガーンディーヴァが相打ちで終わったとしてもだ。

 もっとも、そううまく事は運ばなかったが。

 

「ならば、ダメージステップ、手札から速攻魔法、禁じられた聖衣を発動! ガーンディーヴァの攻撃力を600ダウンさせる!」

 

 ここにパワーバランスは一変した。矢による迎撃を行っていたガーンディーヴァの攻撃はレプティレス・ラミアの鱗によって弾かれた。そして五つの頭がガーンディーヴァを文字通り()()()()()()()

 

「ぐっ! だがこの瞬間、墓地のH・C サウザンド・ブレードの効果発動! 攻撃表示で特殊召喚する!」

 

 仁王立ちし、龍次を守るように立ちはだかるのは、背中に無数の刀剣類を背負った、僧兵チックなヒロイック。そのモンスターを見て、ラミアが眉をひそめた。

 

「今発動したサンダー・ブレイク。その時の手札コストとして、すでに墓地に送っていたか。抜け目のない男だ。カードを一枚伏せて、ターンエンドだ」

 

 

レプティレス・バイパー 闇属性 ☆2 爬虫類族:チューナー

ATK0 DEF0

このカードが召喚に成功した時、相手フィールド上の攻撃力0のモンスター1体を選択してコントロールを得る事ができる。

 

レプティレス・ラミア 闇属性 ☆6 爬虫類族:シンクロ

ATK2100 DEF1500

「レプティレス」と名のついたチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカードがシンクロ召喚に成功した時、相手フィールド上の攻撃力0のモンスターを全て破壊し、破壊した数だけ自分のデッキからカードをドローする。

 

おジャマトリオ:通常罠

(1):相手フィールドに「おジャマトークン」(獣族・光・星2・攻0/守1000)3体を守備表示で特殊召喚する。このトークンはアドバンス召喚のためにはリリースできない。「おジャマトークン」が破壊された時にそのコントローラーは1体につき300ダメージを受ける。

 

一族の結束:永続魔法

(1):自分の墓地の全てのモンスターの元々の種族が同じ場合、自分フィールドのその種族のモンスターの攻撃力は800アップする。

 

サンダー・ブレイク:通常罠

(1):手札を1枚捨て、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。

 

禁じられた聖衣:速攻魔法

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。ターン終了時までそのモンスターは、攻撃力が600ダウンし、効果の対象にならず、効果では破壊されない。

 

H・C サウザンド・ブレード 地属性 ☆4 戦士族:効果

ATK1300 DEF1100

「H・C サウザンド・ブレード」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。(1):1ターンに1度、手札から「ヒロイック」カード1枚を捨てて発動できる。デッキから「ヒロイック」モンスター1体を特殊召喚し、このカードを守備表示にする。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「ヒロイック」モンスターしか特殊召喚できない。(2):このカードが墓地に存在し、戦闘・効果で自分がダメージを受けた時に発動できる。このカードを墓地から攻撃表示で特殊召喚する。

 

 

龍次LP8000→7100→6500手札3枚

ラミアLP6200手札3枚

 

 

「俺のターンだ、ドロー!」

 

 ドローカードを確認した龍次の目が細められた。こくりと一人頷く。

 

「そろそろ、エンジンも温まって来たころだ。永続魔法、エクシーズ・チェンジ・タクティクスを発動。そしてアステル・ドローンを召喚!」

 

 レベル4のモンスターが二体。すでに先ほども見せた布陣。ラミアは軽く身構えた。

 

「サウザンド・ブレードとアステル・ドローンでオーバーレイ! 二体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!

 出でよNo.(ナンバーズ)39! 希望の担い手、ここにあり! その優しき光で弱きものを守り通せ! 希望皇ホープ!」

 

 虹色の爆発を突き抜けて現れたのは、月とそこから溢れる月光のような、黄色と白の鎧姿の戦士。背にはウィングパーツ、腰の両脇に片刃の剣をそれぞれ一本ずつ下げ、左肩には自身のナンバーである「39」。

 龍次のエースの片割れ、希望皇ホープ。

 

「ここで、アステル・ドローンとエクシーズ・チェンジ・タクティクスの効果により、500ライフを払い、合計でカードを二枚ドロー!」

「だがわたしもエクストラネットの効果で一枚ドローだ」

 

 好きにさせる。とにかく、ここは攻める流れだ。

 

「手札のZW(ゼアルウェポン)極星神馬聖鎧(スレイプニール・メイル)をホープに装備する!」

 

 龍次のフィールドに、鎧がパーツごとに分解され、それぞれが合致、接続され、馬のオブジェを形作ったものが現れる。

 オブジェが一瞬のうちに分解、まさしく鎧のパーツとなり、ホープに装着。鎧との相乗効果で、ホープの身体が一回り大きくなったように見えた。

 ZW、これこそが新たに龍次が入手した力、新しい、ホープのサポートカードたち。その一端を、ここに解き放つ。

 

「これでホープの攻撃力は1000アップ。バトル! 希望皇ホープでレプティレス・ラミアに攻撃!」

 

 攻撃宣言が下るや否や、ホープが背中のウィングパーツを展開して飛翔。上空からの急降下の勢いを追加した大上段からの斬撃で、レプティレス・ラミアの中央の頭と尻尾の先までを一刀両断した。

 

「ぐぅ……! だがこの瞬間、ダメージ=レプトルの効果で、デッキからレプティレス・ガードナーを特殊召喚する」

「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

エクシーズ・チェンジ・タクティクス:永続魔法

自分フィールド上に「希望皇ホープ」と名のついたモンスターがエクシーズ召喚された時、500ライフポイントを払い、このカードの効果を発動できる。デッキからカードを1枚ドローする。「エクシーズ・チェンジ・タクティクス」は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。

 

アステル・ドローン 地属性 ☆4 魔法使い族:効果

ATK1600 DEF1000

このカードをエクシーズ召喚に使用する場合、このカードはレベル5モンスターとして扱う事ができる。また、このカードを素材としたエクシーズモンスターは以下の効果を得る。●このエクシーズ召喚に成功した時、デッキからカードを1枚ドローする。

 

No.39 希望皇ホープ 光属性 ランク4 戦士族:エクシーズ

ATK2500 DEF2000

レベル4モンスター×2

(1):自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。そのモンスターの攻撃を無効にする。(2):このカードがX素材の無い状態で攻撃対象に選択された場合に発動する。このカードを破壊する。

 

ZW-極星神馬聖鎧 光属性 ☆4 獣族:効果

ATK1000 DEF1000

自分のメインフェイズ時、手札または自分フィールド上のこのモンスターを、攻撃力1000ポイントアップの装備カード扱いとして自分フィールド上の「希望皇ホープ」と名のついたモンスターに装備できる。装備モンスターが相手に破壊される事によってこのカードが墓地へ送られた時、自分の墓地の「希望皇ホープ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚できる。「ZW-極星神馬聖鎧」は自分フィールド上に1枚しか表側表示で存在できない。

 

 

No.39 希望皇ホープ攻撃力2500→3500、ORU×2

 

 

龍次LP6500→6000手札3枚

ラミアLP6200→4800手札4枚

 

 

「さて、龍次。君の新しいデッキ、どこまで通用するか、試してみましょう」

 

 伊邪那岐の言葉に、龍次は無言で頷いた。せっかくAランクプロに弟子入りしてまでデッキ、タクティクスを強化したのだ。ならば、その真価を引き出したい。そう思う龍次を止めることはできなかった。

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