文字通り絵に描いたような、あくまでドラゴンメインの高校生活   作:ぐにょり

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十六話 深夜、黄昏よりも昏く、血の流れよりも紅く

「見に行かんでええの?」

 

宿題を片付け、明日の準備をしていると、デフォルメされた大蛇型のクッションに埋もれながら日影さんがそんな事を言い出した。

初見を済ませたグレモリーチームと、絶滅危惧種を除けば十把一絡げの雑兵しか居ないフェニックスチームの試合。

瞼を開く必要性を欠片も感じないチンケな見世物、見に行く、というのも語弊があるが、言いたいことはわかる。

今日は塔城さん、というか、グレモリー先輩が婚約解消の為にレーティングゲームとかいう戦争遊戯を行う日なのだ。

実のところ此方自身は今日の今日まで忘れていたのだが、夕食前にメイドさんが招待状を持ってきてくれたお陰で思い出せた。

 

「日影さん、少し常識的に考えよう。明日は平日で授業があるよね?」

 

対して、レーティングゲームは今日の夜十一時開始で終了時間は最長で明け方まで伸びるらしい。

はっきり言って付き合っていたら明日の授業に差し支えてしまう。

というか、一応温泉を借りるついでに力を貸しはしたけれど、試合の結果自体はグレモリー先輩が勝とうが負けようがどうでもいいので勝手にやっていればいいと思う。

あと、招待状に召喚用の魔法陣が見えないように加工して仕込んであるのも気に食わない。

夜更かしも深夜徘徊も早起きも早朝散歩も大好きだけれど、此方の意志によらない外出はすこぶる嫌いなのだ。

偏屈と言われても仕方がない、しかし、誰だってそんなものだろう。

どうせ、この家の敷地内で他所製の転移陣なんて発動しないから渡される分にはいいけど。

予告なくこういう小技を仕込む小狡さはマイナス評価に値する。

 

「なんや、あの娘がどう戦うか、気になっとるもんかと思った」

 

「それはあの後確認したの。まぁまぁ使いこなせてるみたいだから、ベストを尽くせば勝てるんじゃない?」

 

なんでーなんでーと泣き喚かれるとどれくらいやれるようになったかが分かり難いのでそこら辺の思考パターンを弄りはしたけれど、戦闘時の機転はあれくらい利けば十分戦えるだろう。

少なくとも今現在、塗り潰し無しのニンジャスタイルで戦う此方相手に、グレモリー眷属の中で一番長生きできるのは彼女だ。

きっかけ無しでの著しい成長が見込めない三人はともかく、兵藤先輩と比較しても長生きできるんだから結構なものだと思う。

 

「後は塔城さんの頑張り次第、真剣さ次第だよ。ほら、日影さんも風呂入る準備してー」

 

「めんどいのぉ……脱がしてくれん?」

 

「せめて風呂場まで行ってからね」

 

此方に向けて両手を広げた日影さんににべもなくそう返しながら時計を見る。

開演まであと二時間。

……こうして時間を気にしてしまう辺り、気にならない、というのは嘘なのかもしれない。

招待状の形をした文字列をゴミ箱から拾い上げ、一文書き足す。

 

【五秒後に煙も出さずに燃え上がり一瞬で灰になる】

 

そのままゴミ箱へ戻す。

似たような処理を度々行うので元から陶器製にしてある為危険性はない。

ぼしゅ、という点火と鎮火の音を聞きながら、此方は携帯を手に取った。

 

―――――――――――――――――――

 

午後十一時五十分、レーティングゲームの開始を前に、部室には部長も眷属仲間も全員が集まっていた。

アーシアさんの気合の入ったシスター服を除けば、私達のチームは全員が学生服。

違いがあるとすれば、私の指ぬきグローブに、祐斗先輩の手甲に脛当程度のもの。

多少の付属品はあれど違和感はない。

何時もの格好、何時ものメンツで、何時も通りに戦うだけ。

読んでいた小説をテーブルの上に置き、指ぬきグローブをしっかりと付け直す。

ギチギチと音を立てて絞られる頑丈な生地に満足し、深呼吸。

吸って、吐く。

 

イッセー先輩が部長の家族関係の話を聞いて驚いているのをBGMに、心と身体を整える。

胸の高鳴りは不安か期待か。

不安は何処から来る?

負けたら部長が望まない結婚をさせられるから?

いや違う。満足に力を出し切れずに撃破されたら、そう考えると不安になる。

それは考えるだけ無駄、とにかく、撃破されないように頑張る。

期待は何処から来る?

勝てば部長が自由になるから?

それもいいけれど、とにかく、全力を出し切りたい。

見つめなおして見つけたこれが、嘘偽り無い私の心。

 

ふと、ポケットの中に入れていた携帯を取り出す。

開くのは一通のメール。

ゲーム開始直前でもない、それこそあちらの時間的都合だけで出された受信時刻。

タイトルすら無く、本文はたったの三行。

 

『ネイチュアは多弁です』

『奥ゆかしさを忘れずに行きましょう』

『ノートは取ってありますので、後で複写ドーゾ』

 

余りにも色気のないメールを眺め、頬が少し緩む。

 

「大丈夫」

 

携帯を机の上に置き、グレイフィアさんに促されるまま魔法陣へ。

大丈夫、そう、大丈夫だ。

気取らず、気負わず、出せるものを出して戦おう。

それしか無い、とは言えない程には、出せる手があるのだから。

 

―――――――――――――――――――

 

転移した先は、さっきまで寛いでいたオカルト研究部の部室の中。

だけど同じ場所じゃない。

見た目、材質がほぼ同じステージを用意したんだろう。

次代を担う純血悪魔の今後を決める戦いだけあって手が込んでいる。

皮肉というか、揶揄している部分もあるのかもしれない。

未だ成人していない未熟な学生のレーティングゲームであるという意味と、定まっていない未来に方向性を与える場所であるという意味。

ここをステージとして設定した人が部長に贔屓しているというのでなければ、とんだ皮肉屋だと思う。

 

ミーティングはスムーズに進む。

ルールがルールなだけあってやることは非常にシンプルだ。

少し変則的な形になるけれど、自陣に罠を設置して、敵陣への道を作り出す。

そして、出来る限り早急に敵の兵士を叩き潰す。

その、早急に兵士を叩き潰す為の策を告げる部長の顔は笑顔だった。

 

「巣穴の中に居るアリを殲滅しようと思った時、貴方ならどうする? 誘き出す?」

 

余談だけど、部長の笑顔は男子受けがいいらしい。

普段なら流石学園のお姉様(笑)だ。でも少し判定を待って欲しい。

本来笑顔とは攻撃的な意味を持つもの。

さっきの部長の笑顔は正しくそれだ。

部長が私と副部長に下した命令の内容を聞いて、それでもお姉様と呼べる根性のある人はどれくらい居るのだろうか。

 

「恐ろしい……」

 

「将来がかかっているんだから、仕方がないわ」

 

副部長が久しぶりに大人だ。

体育館の入り口、旧校舎側の外側に並び立つ。

体育館には既にイッセー先輩が突入して、敵の眷属を引き付けている。

本来なら、私もそっちに行くはずだった。

いや、そっちに行くしか無かっただろう、戦車の私にできるのは、前に出て戦う事だけ、本来なら。

だけど、今の私なら……。

 

「今だ!」

 

中央口から、背と両腕に赤い装甲を纏ったイッセー先輩が飛び出す。

時間ピッタリ、とはいかない、けれど、十分に余裕はあった。

呪文を詠唱しきるだけの時間は。

今日のために、一夜漬けもいいところだけど早口言葉の練習だってしたのだ。

間に合わない筈もない。

後ろに立っていた副部長が天に向かって手を翳し、それに応えるように巨大な雷槌が体育館に突き刺さる。

ここだ、この瞬間、このタイミングでこそ意味がある!

混沌のことば(カオス・ワーズ)による詠唱を終え、低い姿勢を保ったまま地面に指先を添え、紡がれた式を呪と共に解き放つ。

 

地撃衝雷(ダグ・ハウト)!」

 

身体から何かが抜けていく感触と共に地面がまるで地震でも起きたかのように大きく揺れた。

それはまるで、雷槌の威力が余りにも巨大過ぎたが故に起きた地響きのようにも感じられただろう。

私の呪文すら雷の起こす轟音でかき消された筈だ。

雷槌で砕かれた体育館の残骸から奇妙な程に土煙が漂っている事に気付ける人がどれだけ居る?

あの雷槌が見た目ほどの威力を備えていない見掛け倒しである事を見抜ける相手は?

戦車である私が護衛の様に女王である副部長の近くに控えている事に不信感を抱ける相手は?

 

『ライザー・フェニックス様の「兵士」三名、「戦車」一名、戦闘不能!』

 

此方の先制、一度に四名の撃破という快挙が誰の手によるものか。

兵士で敵を引きつけてから、戦車に守られた女王、雷の巫女の高火力で一網打尽にしたのだと。

そう考えられない相手が居るだろうか。

実は、私達の女王はそれほど消耗していない、と、わかる相手は居るだろうか。

この大破壊がその実、知る人ぞ知る女王ではなく、取るに足らないと思っていた戦車が引き起こしたものであるとわかる者は居るだろうか。

 

(わからないでしょう)

 

たった10日、されど10日だ。

注目していなかった、副部長とイッセー先輩以外は脅威とも見なしていなかった相手が、この変化に気付けるか。

土煙に紛れ、新たな魔法の詠唱を行う。

何もかもが思い通りに行くとは思わない。

されど10日、しかしたった10日。

それどころか、この力は手に入れてからまだ五日も経っていない。

付け焼き刃もいいところで、今現在も効率的な運用が出来ているかは怪しい。

早口言葉で詠唱時間を短縮するのだって言うほど簡単じゃない。

今回のゲームで鍵となる幾つかの呪文だけを集中的に練習してきたからこそ実になっているようなもの。

新しい力を得たと言っても、結局はそんなものだ。

 

だけど、それでいい。

勝利への道は薄氷を踏むが如き危うい道筋の上にある。

この前までは無かった勝利への道、強度に文句を付けるのは贅沢というものだ。

渡りきって見せれば、それが薄氷でも舗装された道でも変わらない。

 

『みんな、聞こえる? 最高の一撃が決まったわ。でも、ここからがキモよ。小猫、手筈通りにね』

 

返答を期待はされていない。返答してしまえば部長の言う『キモ』は台無しになってしまう。

予想されるタイミングは近い。

早口でない詠唱、それを更にゆっくりと遅延し、身体に力を入れて待ち構える。

それでいて、遠目には敵騎撃破を喜んで気が緩んでいる様な素振りで……。

 

『小猫、今よ』

 

通信機から聞こえる部長の声、同時に、身体を焼く熱と衝撃。

呻き声は上げない、叫ぶなんてもっての外。

替わりに、声を落として小さく、呪文を完成させた。

 

地精道(べフィス・プリング)

 

―――――――――――――――――――

 

「小猫ちゃん!」

 

目の前で爆発と共に消えた小猫ちゃんに、俺は演技ではなく半ば以上本気で叫ぶ。

俺の目は確かに小猫ちゃんの口が呪文を唱えていたのを捉えていた。

だけど同じくらい鮮明に、爆発に飲まれていく姿も見ていた。

知り合いの、仲間の、しかも幼気な美少女がそんな目になって平気で居られる程俺は冷血には出来ていない。

それを隠す必要はないと部長は言っていた、その方がリアリティが出ると。

でもそれだけじゃ済まない。

叫ぶと同時に、今だ不自然に土煙に覆われている地面を蹴りつけ、小猫ちゃんの居た場所に空いた少し小さめの穴を崩す。

角度を考えて開けたからか、その穴は俺の蹴りで崩れた土で呆気無くふさがり、まるで爆発で地面が抉られたようにしか見えない。

これで、第一段階は成功。

小猫ちゃんも一先ずは大丈夫な筈だ。

 

撃破(テイク)……とは、いかなかったみたいね、しぶといこと」

 

声に見上げれば、そこには翼を広げて浮遊しているフードを被った魔導師風の格好の女性。

ライザーの下僕、部長の予測通り、そこに居たのは最強の下僕である『女王』だった。

 

「獲物を狩るときは、獲物が何かを成し遂げた瞬間が一番狙いやすいの。それに、私達は多少『犠牲(サクリファイス)』しても痛くも痒くもないわ。わかるでしょ?」

 

数で劣る俺達は、一人減るだけでも大打撃。

それも、俺達では最終的にライザーを倒せないと考えているなら、こんな大胆な戦法も有り得る。

互いの下僕が全滅しても、王同士の決戦になった時点で勝負は決しているのだから。

気に食わない、実に気に食わない話だ。

部長ならそんな策は使わない。仲間を只の駒として扱うような真似は、絶対に。

 

「てめぇっ! 叩き落としてやる!」

 

背中の翼に力を込め、拳を握りしめて空に叫ぶ。

作戦だ。細かい台詞なんかは指定されていなかったけど、ここで怒って叫ぶところも纏めて作戦。

だけど俺は本気だ。

制止の声が無ければ今すぐにでもあの女を殴り落とす(そしてひん剥く)為に飛び出せる。

できればそうしたい。

別にやましい気持ちしか無い訳じゃないから安心して欲しい。

あくまで怒りに震えるからこそ一発殴って撃破して(でも消える前にとりあえず服は剥きたい)やりたいという思いを抑えきれないのだ。

 

「ふふふ、貴方がリアス様のお気に入りの『兵士』ね。厄介そうだし、貴方もここで爆発してみる?」

 

魔導師の腕がこちらに向けられる。

撃たれるという理性と、だからどうしたという本能を、俺を庇うように間に割って入った朱乃さんが遮った。

 

「貴女のお相手は私がしますわ。ライザー・フェニックスの『女王』、『爆弾王妃(ボム・クイーン)』のお力、見せて頂きましょう」

 

ちら、と向けられた視線に頷き、翼を収めて走り出す。

迷わない、振り向かない。

小猫ちゃんは最初の役割を果たし、今も新たに動き始めている。

俺だけが遅れる訳にはいかない。

 

「朱乃さん、頼みます!」

 

振り返らず、叫び、後方から聞こえて来る雷音と爆音を背に受け、そのまま木場の待つ運動場へ駆ける。

さぁ、中盤戦、露払いの時間だ。

 

―――――――――――――――――――

 

リアス・グレモリーの眷属、『兵士(ポーン)』の兵藤一誠は、高い潜在能力を備えていた。

下級から中級程度の堕天使が放つ光の槍を容易く砕く防御力、一般的な『騎士(ナイト)』に勝るとも劣らない機動力。

元から戦士としての才能があったのか、悪魔への転生で異常な変化を遂げたのか、それとも覚醒した神器の影響で変質しているのか。

理由がわからないなりに、そのままに運用してきたリアス・グレモリーを責める事は出来ないだろう。

イッセーの能力は確かに平均的な兵士を上回るものであったが、そのどれもが有り得なくもない程度に収まっていた。

 

『ライザー・フェニックスさまの「戦車」一名、リタイア』

 

兵士の駒を八つ全て使わなければ転生できなかった、神器は龍の籠手の亜種だった。

そう認識した時点で、彼女の中で兵藤一誠という元人間のポテンシャルが極めて高い、という結論に至ったのは仕方がないだろう。

 

『ライザー・フェニックスさまの「兵士」二名、「騎士」二名、「僧侶」一名、リタイア』

 

だから、鍛えた。

剣術や格闘術の才能まで備わっているかは未知数だったが、恵まれた身体能力を活かす為に、対人戦の経験を積ませ、身体の動かし方を覚えさせた。

 

『リアス・グレモリーさまの「女王」一名、リタイア』

 

有り余る潜在能力を引き出させる為に、過酷な運動を課して、その肉体をより強靭なものに作り変えた。

実際、イッセーはリアスの求めに応えるようにひたむきに鍛え、その身体能力を異常な程に発達させた。

 

『リアス・グレモリーさまの「騎士」一名、リタイア』

 

それらが間違っていたとは思わない。

イッセーは確かに強くなった。

剣を振るう相手の間合いを理解し、自らの肉体を凶器として戦う相手の立ち回りを覚えた。

とても戦い方を覚えた、と言えるようなレベルではないが、戦いの場で動けない、という事もない程度には鍛え上げられた筈だ。

だが、それは最良では無かったのだろう。

 

「しつ、こいっ!」

 

声が近づいてきている。ライザーの女王の声。

爆弾王妃の名を持つ、上流階級では名の知れた悪魔は今、たった一人の下級悪魔を相手に苦戦していた。

しかし、それを責めることを誰ができようか。

見よ、追いすがる下級悪魔、リアス・グレモリー唯一の兵士である兵藤一誠の、その姿を。

 

「逃げんな! 朱乃さんと小猫ちゃんの仇だ! あとついでに木場のも!」

 

言動こそ常のエロ小僧であるイッセーのままだが、今の彼を見て、人間であった頃の兵藤一誠を思い浮かべることができる者はどれほど居るだろうか。

まず、籠手とは言えない程に肥大化、拡大し肩口までを覆う神器の装甲。

龍の如く変容した頭部、獲物を噛み砕かんと打ち鳴らす歯と顎こそ神器の装甲と同じものだが、明らかに生身の部分までもが変形している。

更に、神器の生み出した装甲と同じ色を持つ、真紅の翼。

悪魔の翼ではない、鱗を持った龍の翼に、まるで機械的なパーツを無理矢理生き物の身体で再現しようとでもしたかの様なブースター。

極めつけは、尻尾。

制服を突き破りイッセーの尾てい骨から生えているそれは、恐らく制服の下を通り背中の龍翼と繋がっているのだろう。

太く長く、赤く滑るような色味の鱗に、鎧の如き神器の装甲が斑に噛み合い覆われている。

明らかな異形、いやさ、(ドラゴン)

この試合で初めて見せる、イッセーの本気の姿。

これを見て焦ること無く冷静に対処できるような相手であれば、万が一の勝ち目は更に薄くなるだろう。

 

「いい加減に──落ちなさい!」

 

女王がイッセーに腕を向け、爆発が巻き起こる。

下級悪魔なら一撃、少なくともリアスのこれまでの眷属でこの爆発を無防備に受けてリタイアしない眷属は居ない。

それほどの威力。通り名というのはそれほどまでに極まった者にこそ付けられる。

だがどうだ、イッセーはどうだ。

装甲はところどころひび割れ凹んでいる、鱗が剥がれ血が滴り落ちている。

しかし止まらない。

飛翔するのに必要な部分が傷付いていないから?

いや、そんな説明が必要だろうか。

巻き起こった爆炎を突き破り現れるその姿。

火を噴く山に住まう古の龍が如き姿を見て何故焦らずに居られようか。

 

洋服崩壊(ドレス・ブレイク)!」

 

装甲に覆われた腕がかするように振りぬかれ、込められた魔力は正しい形で結実する。

粉々に砕け散る女王の衣服。

洋服破壊の魔術は呆気無く布と金属で作られた衣服を奪い去った。

次いで叩き込まれる拳が美しい裸体を、肉の創りだす曲線の下にある骨を粉々に打ち砕く。

 

『ライザー・フェニックスさまの「女王」一名、リタイア』

 

光の粒子となって消えて行くライザーの女王。

成し遂げたのは鼻の下を伸ばしながら口元はにやりと笑うという器用な表情を仮面に隠したイッセー。

表情が見えないからか、その異形も相まって、まるで凶悪な魔獣にも見える。

強い、絶対に強い!

──惜しむらくは、あの力がリアスの特訓の成果ではないところか。

共に積み重ねた努力もまた無意味ではなく、確実に身にはなっただろうが、このイッセーの力を引き出したのは自分ではない。

リアスの心にあるのは嫉妬か負い目か、だが、今は、この状況こそが全てだ。

満身創痍のリアスが不敵に笑う。

 

「……これで、形勢逆転ね」

 

三対一。

正確に生き残りをカウントすれば、後方でやる気なく兄の勝利を信じて動かずに居るライザーの妹レイヴェル、ダメージを負ったまま隠れたリアスの戦車である小猫で一人づつ増える。

だが今、この場で対峙しているのはこの四人。

滅びの力を扱うリアス、ライザーの女王を真っ向から打ち倒す膂力を持つイッセー、そんな二人を回復できるアーシア。

布陣としては申し分ない。

だが、ライザーの表情からは未だ余裕が伺える。

 

「まぁ、数の上ではそうなるんだろうな。そこのドラゴンの小僧の活躍も想像以上だった。それで、君はどうやってこの俺を倒すつもりなんだ?」

 

「こうするのよ!」

 

頬を掻きながら問うライザーの頭を、リアスの放った魔力弾が消し飛ばす。

跡形も残らずに消えた頭部の位置を、所在なさげにライザーの指先がすり抜ける。

シュールな光景、だが、消失したライザーの頭部の辺りに炎が吹き出し、徐々に新たな頭部を形成し始めた。

フェニックス、不死鳥特有の再生能力、これこそがライザーの自信の表れ。

数の上では不利だろう。

だが、だからどうしたというのか。

如何に数が多かろうが、自分を殺しきれる力を持たなければ意味が無い。

元より勝ちの決まっていた勝負に何かしらの感慨を抱くこともない。

 

「リアス、投了(リザイン)するんだ。君も、君の眷属も良く戦った。実戦経験のある俺の眷属達を相手に、俺以外の全員を撃破(テイク)してみせた。それで十分じゃないか。君と君の眷属の名誉は守られた、これは誇っていい結果だよ」

 

諭すように、優しさすら含んだ声で語りかけるライザー。

間違いなく、これはライザーの本心からの言葉だった。

いや、この時ライザーは、以前には見下していたグレモリー眷属の事を認めてすらいた。

少数精鋭を目指す今の冥界の方針に則した、模範となるような眷属構成。

雷の巫女だけではない、ドラゴンの小僧も含め、自分の自慢の眷属を凌駕する逸材。

フェニックス家とグレモリー家の婚儀が成った暁には、正式なバックアップを行ってもいいとすら考えていた。

だからこそ、自分を相手に無駄な努力を重ね、敗北を無様な形にする事を嫌ったのだ。

 

「随分な高評価だけど、それじゃあまだ足りないわ」

 

頭部を完全に再生させたライザーの目の前で、僧侶(ビショップ)であるアーシアがリアスとイッセーの傷を癒していた。

無意味な足掻きだと、ライザーは溜息を吐く。

哀れみと悲しみの滲んだ吐息。

闘志の消えていない、燃えるような輝きを秘めた瞳。

今までのレーティングゲームで戦ってきた相手も、似たような目をしていた。

だからこそ、リアスの美しい瞳が、打ち負かしてきた相手と同じく絶望に濁る事を避けたかったのだ。

 

「ならリアス、君はこれ以上何が欲しい。これ以上、このゲームで何を手に入れられると?」

 

勝てると思っているのか、と、言外に言い放つライザー。

自身の再生能力に絶対の自信を持つが故の傲慢とも取れる発言に、答えたのはリアスでは無かった。

 

「……未来だ。この戦いで、部長は未来を手に入れる」

 

イッセー。

人の形から大きく逸脱し、その声も何処かエコーが掛かっているように聞こえる。

だが、その言葉に込められた意思はどうだ。

獣のものではない。

恐らく、悪魔のものでもない。

 

「未来ならあるだろう。輝かしい、純血悪魔の繁栄という未来が」

 

「違う。悪魔の世界に必要な未来でも、それは部長の望む未来じゃない。部長が欲しい未来じゃない。部長の夢は、そこには無い。だから」

 

どこまでも青臭い、小さな、少年が少女を思う心。

あくまでも、兵藤一誠の意思。

龍の本能でもない、ちっぽけな一つの意志。

 

「だから、応えろ! 赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)ァァァッッ!!!」

 

叫びに込められた思いこそが、神の創りだした神器に力を与える。

 

『Dragon booster!!』

『welsh dragon extra limited booster!!!!』

 

イッセーの異形化した肉体を、神器から溢れ出す赤光が包み込む。

夜天すら赤く染める光。

籠手の宝玉に現れた紋章は、正しく伝説に残る赤龍帝の証。

全身を包み込む赤光は次第に輝く装甲と化し、イッセーの肉体を更に変化させた。

光が晴れた後に現れた姿。

人間と龍を無理矢理に組み合わせた異形の姿は何処にもない。

そこに居るのは、正しく『半龍』と言うべき存在だ。

ツギハギで作られた人と龍のモザイクではない、緩やかな融合の果てに生まれたとしか思えない、完全なる統合。

人型と龍型の見事な調和が完成したその姿は、それが神器の真の力なのだと見る者に一瞬で理解を与える程の衝撃を持つ。

 

「バカな、赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)、しかも、これは」

 

「そうだ! これが、俺の、禁手(バランスブレイク)! 部長の、夢を、掴み取る為の、力だ!」

 

この試合が始まって初めて怯むライザーに、区切るように叫ぶイッセー。

全身にみなぎる力を押さえ込みながらの叫び。

抑えずに溢れさせたなら、イッセーは意識を保ちつつも人の言語を発する事すら出来なかっただろう。

制御、という意味では不完全にも程がある、ただ強いだけの禁手、いやさ、禁手のなりそこない。

だがそれを知る由もないライザーからしてみれば余りにも予期せぬ脅威。

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoost』

『BoostBoostBoostBoostBoostBoost』

『BoostBoostBoostBoostBoostBoost』

『BoostBoostBoostBoostBoostBoost』

 

腕部宝玉から響く、間を置かない連続24回もの倍加を知らせる電子音声。

身体が張り裂けるかと思える程に漲る力を、シンプルな突撃の形に整え、

 

「いく、ぜぇ!」

 

『ignition!!』

 

アーシアから身を離し、翼を羽撃かせる。

これまで飾りも同然だった推進器を模した生体器官は神器の装甲に覆われ、宿主の王の髪にも似た赤い光を放ちながら主を空に押し出す。

過剰出力から来るGが装甲を軋ませる。

軋みを、痛みを物ともしない突撃、避けきれずにライザーは半身を抉られた。

爪でも牙でもない、翼の先端に発生したソニックブーム。

高速の当てないぶちかましを受け質量を軽減されたライザーが、しかし自らに背を向けるイッセーを半分に成った顔で不敵に笑う。

 

制御できていない。動きには無駄が多く隙だらけもいいところだ。

そして、勘違いしてはいけない。これはあくまでもルールのあるゲームなのだ。

馬鹿正直に伝説の龍の相手をする必要はない。

尾を振り空中で無理矢理に姿勢を制御したイッセーを見ながら、やはり自分の勝利は揺るがないと確信した。

再生の炎を纏いながら、視線はイッセーからリアスへと向かう。

魔力弾を作り出しているリアスに、その背後に庇われる回復役のビショップの少女。

背後に居るビショップの少女を狙う必要すらない。

スマートではないが、あの二人を纏めて撃破してしまえば、このゲームは終わる。

予定外の出来事も多く在ったが、結局終わりは想定の範囲内。

伝説の龍の力とて、自分を倒しきる事は出来ないのだ。

 

―――――――――――――――――――

 

──とでも、思っているんだろう。

ライザーの余裕の表情は、この距離からでもよく見える。

それもよく分かる。そう考えて当たり前だから、そう考えるのは仕方がない。

 

屋上を遠くに望む、ゲームの範囲ギリギリ、校庭からすら離れた、旧校舎の更に奥の茂みに、そんな事を考えながら潜む少女、塔城小猫が居た。

伝説の再来、神滅具『赤龍帝の籠手』の覚醒を目の当たりにしながら、しかし視線は標的へ。

位置を確認し、気配を覚え捉え、目を閉じる。

精神を集中し、体内の魔力を練り上げ、朗々と詠唱を始めた。

詠唱と共に待機状態に入った一部の魔力が大気に渦を作り出し、ふわり、ふわりと、小猫のスカートと上着の裾を閃かせ、輝く魔力光が逆立つ白い髪と肌を照らす。

 

《黄昏よりも昏きもの、血の流れより紅きもの》

 

目の前に伝説の赤龍帝が居てもそれを倒す必要はなく、部長を倒すのなら何時でも出来た。

自分はスマートにケチの付けられない勝ち方をして、見事に部長を手に入れる予定だったが、こうなっては仕方がない、と。

勝てる事を前提として考えている。

目の前の脅威こそが全てだと、禁手に至った神滅具という、とっておきの切り札を目の前にして、それを回避できるのだから、やはり自分の勝利は揺るがないのだと。

 

《時の流れに埋もれし、偉大なる汝の名において、我ここに闇に誓わん》

 

そうかもしれない。

イッセー先輩がライザーを殺しきる前に部長は撃破されてしまうかもしれない。

ことレーティングゲームのルールにおいて、ライザーは、フェニックスは無敵なのかもしれない。

今、ここで私がこうしている事も無駄なのかもしれない。

 

《我等が前に立ち塞がりし、全ての愚かなるものに》

 

だけど、それは止める理由にならない。

今ではハッキリと理解できる、この呪文の詠唱の様に。

優雅を気取っても何処かぱりっとしない部長が王様で、真っ当な集い方もしていない、碌でもない出生ばかりだろう私達が眷属。

こんなどうしようもない私達の目の前に立ち塞がるというのなら!

 

《我と汝が力もて、等しく滅びを与えん事を!》

 

グレモリー眷属は、立ちはだかる敵を、絶対に叩き潰す!

 

竜破斬(ドラグ・スレイブ)!」

 

―――――――――――――――――――

 

文字通り、血の流れよりも紅い赤光が小猫の両手の間から解き放たれた。

猫魈上がりの悪魔が一度に放つことの出来る、人間とは比べ物にならない最大魔力を込められたその一撃は、以外な程に大人しく、余波すら無く一直線に標的であるライザーへと伸びていく。

意識の外から行われた完全な不意打ち。

迫る魔力の強大さから来る威圧感によって察知した時にはもう遅い。

 

「退避よ!」

 

タイミングを測る事が出来たのは、耳に付けた通信機越しに小猫の詠唱を聞いていたリアスとアーシア。

一目散に脇目もふらずに翼をはためかせてその場から離れる二人。

 

リアスが一騎打ちを受け、見晴らしの良い屋上で戦っていた事。

真正面から戦い、リアスではライザーを倒せないという事実を改めてライザーに確認させる事。

助太刀に来たイッセーがここで初めて神器を明かし度肝を抜き注目を集める事。

そして、そのイッセーの神器が制御しきれておらず、リアスを撃破するには十分過ぎる程の隙があるとわからせる事。

 

それらは全て、ライザーを遠距離から狙い撃ちする為の策だ。

伝説の神滅具すら囮にした、最大級の切り札を打ち込むための策。

理想としては眷属が全員この場に揃えばより強固に足止めできただろうが……十分すぎた。

ライザーは確かに反応しきれなかった。

だが、反応できたとしても回避を試みたかは五分五分だろう。

フェニックスは不死身だ。

そしてその不死性を破るほどの攻撃がある事を、若く、本当の戦場を知らないライザーは知識として理解していても、心から意識することができない。

攻撃に対して、咄嗟に『避ける』という意識を持つことができないのだ。

 

振り返ったライザーに突き刺さる赤光。

それは魔力のガイドラインだ。

タイムラグ無く送り込まれる魔力が生み出すのは、アストラルサイドに潜む赤眼の魔王(ルビーアイ)シャブラニグドゥの力を借りて放たれる大魔術。

ただの一撃で山を吹き飛ばし、小さな都市すら壊滅させる程の威力を誇る。

 

が、それはこの呪文の本質ではない。

この魔術に限らず、混沌の言語を用いて唱えられる黒魔術はすべからくアストラルサイドに潜むものたちの力を借りて発動する。

その為、実際に物質的に現れる効果は全て余波に過ぎない。

都市一つ、山一つを消し飛ばす爆発が余波でしかない攻撃の本質。

それはアストラルサイド──精神に対する絶対的な破壊を意味する。

尋常な精神の持ち主であれば一瞬にして精神が崩壊する程の精神攻撃こそが、この極大呪法の正体。

 

そう、精神を砕く魔法。

肉体的な不死しか持たないフェニックスに対して、余りにも都合のいい魔法だ。

与えられる精神への破壊はどれほどの結果を齎すか。

繰り返し殺されるだけで心を病む程度の精神であれば、結果は見るまでもないだろう。

叫び声すら残すこと無く、ライザーの精神は破壊され、

 

『ライザー・フェニックスさま、リタイア』

 

勝利が確定した。

──故に、ここから先に起こることは全て余分だ。

 

「ぶ、部長さん! 爆発、光がこっちにぃ!」

 

迫る爆発にアーシアが涙目で叫ぶ。

全速力で逃げるリアスとアーシアをあざ笑う様に、そもそも変身によって通信機を失ったイッセーを意にも介さず、精神攻撃魔法の『余波』が広がる。

繰り返し説明しよう。

竜破斬(ドラグ・スレイブ)とは、異世界の魔王の力を借りて発動する魔術である。

その威力たるや戦略兵器に匹敵し、一撃は街も山も消し飛ばす。

この術を使える術師が二、三人居れば周辺諸国に対して大きな顔ができる、国交に影響するレベルの規模の破壊魔法。

──ではこのフィールドは、少し大きめの高校と変わらない敷地面積を持つこのフィールドは、ちょっとした街よりも大きかったりするのだろうか?

 

「ちょっと小猫! これ何処まで逃げれば──」

 

「いやぁーっ! イッセーさ──」

 

勿論、そんな事は有り得ない。

街一つを破壊する規模の爆発に飲み込まれリアスの叫びが、アーシアの悲鳴が途絶える。

被害はそれだけに留まらない、留まるはずもない。

ライザーを、リアスとアーシアを、イッセーを飲み込んだ爆発は当然の様に新校舎を、旧校舎を粉砕し、基礎を破壊し、校庭で放置されて不貞腐れていたレイヴェル・フェニックスを飲み込み────

瓦礫と土砂の山が生まれ、その端で佇むのは、ライザーの女王の爆発によって服を焦がし、しかし回復魔法によって怪我一つ無い白い少女がただ一人。

 

「つまりこの試合……私の勝ち、ですね。ぶい」

 

グレモリー眷属、戦車、塔城小猫。

無人の荒野に立ち一人Vサインを作る彼女の顔は、薄いながらも誰が見てもそれとわかる、たまらぬドヤ顔であった。

 




ライザーさんは一応再利用可能なレベルでの精神崩壊という事で
悪魔のアストラルサイドでの強度がどれくらいか、ってのは明確には記されてないからそこら辺はなぁなぁでお願いします
人間と同じ精神強度しか持たない、ってなると、これ以降ドラスレ無双になっちゃうし……


地撃衝雷(ダグ・ハウト)
種別・魔法
仕様コスト・まぁまぁな量の魔力
原作・スレイヤーズ

手に集めた魔力を地面に叩きつけ、地殻に干渉して巨大な岩の錐を地面から無数に隆起させる魔法
発生時に地震を伴う為、前もって備えていない場合は態勢を崩し、隆起した錐を避けるのを困難にする

今回は見せかけだけの雷で体育館を破壊したと見せかけ、無数に発生した岩の錐で体育館を基礎から破壊して倒壊させた
当然、内部に居たライザーの兵士達は穴だらけ、原作での成功率は低いが、成功したらしたで見せられないよ! な状態になる惨い技である
一応この術で体育館を破壊したのは朱乃の魔力を温存して敵の女王を足止めする策でもあったのだが、フェニックスの涙を使ったデスベホマ戦法であえなく敗退
朱乃さんの扱いが悪いのは別に意識的なものではないので許して欲しい
因みに次の巻も朱乃さんの影は極めて薄い予定


地精道(べフィス・プリング)
種別・魔法
仕様コスト・気持ち程度の魔力
原作・スレイヤーズ

原作でも一、二を争う程の地味便利魔法
地精に干渉して大地に穴をトンネルを作る
鉄や木の板などは抜けないが、大地なら岩だろうが粘土だろうが容赦なく穴を開けられる
逃走、追跡、侵入と、とりあえず覚えておいて損はない万能魔法
地精に干渉する、という辺りが何となく仙人っぽい為、猫魈でもある小猫とは相性が良い
……という設定を盛り込む事で、気が向いた時に小猫に精霊魔法を使ったトリッキーな活躍をさせられるんじゃないか、という姑息な企みが潜んでいる


竜破斬(ドラグ・スレイブ)
種別・魔法
仕様コスト・人間が一度に使用できる限界一杯の魔力→術者が一度に使用できる限界一杯の魔力
原作・スレイヤーズ

一定以上の年齢を越えたサブカル民には馴染み深すぎる大魔法
スレイヤーズを知っていればほぼ間違いなくこの呪文は詠唱できると考えて間違いない

効果の程は本編で語った通り
……なのだが、実は精神攻撃云々に関してはスレイヤーズ世界の魔術師は殆ど知らない
アストラルサイドを正確に観測できる魔族側からのアドバイスにより、主人公であるリナ・インバースに伝えられる
因みに精神破壊効果があるのは紅い光線を浴びた対象のみであり、厳密には対軍規模の魔術ではなく、対軍規模の余波をまき散らす対個人用の魔術となる
着弾点に非生物を選んだ場合は精神破壊効果は現れず、純粋な物理破壊力のある余波だけが発生する
スペシャルやアニメシリーズ冒頭でとりあえず街を破壊するノルマを達成するために放たれた時に公式で死者が一名も出ていないのは、ギャグ補正以外にもそこら辺が理由にあるのかもしれない




次回、あんまり間を置かずにエピローグ

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