文字通り絵に描いたような、あくまでドラゴンメインの高校生活   作:ぐにょり

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五十一話 虚剣、魂すらも打ち砕き

砕け、打ち捨てられた卵の殻の様になっていたイッセーの肉体が、内側から噛み砕かれた。

あらゆる物理法則を無視して現れた、一本一本がイッセーよりも巨大な乱杭歯の間に挟まり、奥へと飲み込まれていく。

兵藤一誠の肉体を裏返すようにして現れた顎門、飲み込まれた元兵藤一誠の肉塊が飲み込まれる軌道をなぞるように喉が、胴が現れる。

赤い、赤い鱗に包まれた巨大な龍。

まるで未開部族のシャーマンが施す化粧の如く斑に白が混じったその姿は、他に例えようもない程に龍でありながら、どうしようもない程の異形であった。

明らかな龍の腕、しかし、まるで人の腕を撚り合わせた様に不自然な筋肉の流れ。

龍翼は無い、いや、背中に張り付き、代わりとでも言うように悪魔の羽根が生え。

自らの肉体を噛み潰した顎門は龍としては短く、人間との間の子のようですらある。

 

『―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!!!!!!!!!!!』

 

咆哮。

どんな言語でも文字化出来ない、空気を引き裂く音の暴力。

人間らしさ、知性、いや、ドラゴンとしての知性すら怪しい。

悲しみ、怒り、そんな感情は欠片すら見えない。

 

「イッセー……」

 

リアスは呆然とその名を呟く。

だが、だが、どうしても目の前の龍がイッセーの転じたものであると思えない。

仮に神器の暴走だとしても。

それほどまでに、イッセーが砕け散る前に発していた感情と結びつかないのだ。

目の前の龍が持つ意味。

それは感情の爆発ではない。

例えるなら、それは自然現象のようなものだ。

ただ、暴力を、暴威を、破滅を振りまくだけの現象。

意味も理由も無い、いや、必要としない。

だが。

 

「―――――――――――――――――――!」

 

ごう、と、赤い龍が飛ぶ。

誰一人としてその動きを目で追えない。

飛び立った後に吹きすさぶ瓦礫を纏めて吹き飛ばすような風でのみ、何が起きたかを理解できた。

そして、龍が何処に飛んだかを最初に理解したのは、ただ一柱。

 

「ほう」

 

標的であるシャブラニグドゥのみ。

短い顎門を開き迫る赤い龍に、杖──錫杖を構え、振りぬく。

勢い良く振りぬかれた錫杖は龍の短い顎門を捕らえ、薄皮のようになった頬を容易く引き裂いた。

しかし、頬を引き裂かれた赤龍はそのまま錫杖を持つ腕を巻き込み腕に喰らいつく。

 

だが、噛みつかれていた筈のシャブラニグドゥの姿が掻き消える。

かと思えばその姿は赤龍の背後に現れていた。

赤いローブには傷一つ無く、手に構えた錫杖の先には魔力光。

滅びの力の様な目に見えるほど特殊な力ではない。

ただ、膨大な魔力に攻撃的な指向性を与えただけのもの。

ぶん、と、錫杖を振るい赤龍の背に叩きつける。

轟音を上げながら赤龍が魔力に打ち据えられ地面に墜落する。

 

「――――――――――――――――――――――――――――――――――――――!!」

 

それでも赤龍にダメージは無い。

地面に叩きつけられながら、振り返りながら異形の腕を振り被る。

明らかに爪が届くような範囲でもない。

しかし、赤龍がその身から赤と白の輝きを放つと同時、シャブラニグドゥは赤龍の間近に移動させられていた。

かつてイッセーが取り込んだ白龍皇アルビオンの半減の力を赤龍帝ドライグの力で倍加し、双方間にある距離を適正な距離まで半減したのだ。

 

振り下ろされる爪がシャブラニグドゥを捕らえ、しかし、当然の様にその姿は健在。

繰り返される焼き直しの様な魔力砲撃による打ち下ろし。

再び赤白の輝き。

魔力撃は赤龍に届く前に幾度とない半減を繰り返され赤龍の鱗の上で弾ける。

 

次いで、絶叫。

赤龍の苦痛を現すような絶叫の理由は切り裂かれた悪魔の羽根にあった。

見ればシャブラニグドゥは錫杖に赤い光を宿し、羽根の根本に立っていた。

魔力撃が半減された時点で攻撃を切り替えていたのだ。

 

「逃げます」

 

その戦闘を遠くから見ていた小猫が断定的に呟く。

額にじっとりと浮かぶ脂汗、表情に余裕は一切ない。

 

「待って小猫、イッセーが」

 

トン、と、リアスの首筋を祐斗が手刀で叩き、その意識を刈り取ると、意識を失ったリアスの身体を肩に担ぐ。

僅かに逡巡していた朱乃もそれを見て黙り、残った全員が一目散にその場を離れる。

発見されないように低空を高速で飛びながら、祐斗が短く小猫に問う。

 

「何処まで?」

 

「出来れば外、無理なら鎧武者さんへ」

 

「無理なら?」

 

しばしの沈黙。

仮に無理なら、対抗策が無いのなら、自分たちは死ぬだろう。

現時点での最高戦力であったイッセーは暴龍へと化け、聖剣も聖魔剣も通じない。

そして負の感情を食らうという性質は、最終的に敵対者に、いや、ありとあらゆる存在に恐るべき最後を約束している。

だが……、

 

「……作戦が、あります」

 

「何をすればいい」

 

ダメージを負いながらも高速で飛翔するゼノヴィアが問う。

どういう作戦なのか、その作戦が本当に通じるのか、そも勝つための作戦なのか逃げるための作戦なのか。

それを問うのはゼノヴィアの管轄ではない。問うてどのような答えが帰ってきたとしても意味が無い。

エクソシストを辞め、悪魔となりながらも生まれて初めて年頃の人間らしい生活を送って多くを学んだ。

それは世界を知ることであり、自らの中に未知を見出す有意義な時間だった。

最近自覚するところでは、もしかしたら恋心というものすら自分の中にあるかもしれない。

だが、それでも変わらないことがある。

ゼノヴィアは戦士だ。

戦うべき場において、そのあり方は一切変わらない。

一握の火薬で、一発の弾丸で、一振りの刃で、聖剣の担い手だった。

考えるべきは信を預ける相手のみ。

それも見定めるのは戦場に入る前、戦場では戦うのみ。

故に、ゼノヴィアはこの戦場における自らの担い手に視線を向ける。

どう振るわれるのか、何をすればいいのか。

 

「手短に話します。部長にも聞いてもらわないと」

 

―――――――――――――――――――

 

意識を取り戻し、説明を受けたリアスは小猫の作戦を一言で断じた。

 

「無茶よ」

 

「私もそう思います。あくまで、外に出る方法が見つからなかった場合の話しです」

 

勿論、小猫とて好き好んで魔王と、いや、魔王すら粉砕する筈の伝説の天龍とプロレスをして無傷ですむような相手と戦いたいとは思わない。

はっきり言って事態は最悪の方向に進みつつあるのだ。

シャルバの言葉が確かならろくに知識を持っていなかった筈の魔王のコピー。

それは今、確実に、しかも急速に、その力に相応しいだけの知性を獲得しつつある。

恐ろしいほどの学習能力を備えているのか、宿主の持っていた知識を奪っているのかは不明だが、全うに考えて戦う程度の知識を手に入れた今、自分たちの様な未熟者が相対するべき相手ではない。

 

「外には?」

 

首を振る。

まともなレーティングゲーム用のフィールドならばいざしらず、この場は禍の団の手によって改竄されたフィールドだ。

しかもあのようなバケモノを解き放つ事を考えていたのであれば、容易な手段では外に脱出することはできまい。

そんな事はリアスの眷属の誰しもが理解できていた。

だからこそ、全員が全員、必死で元来た道を飛んで逃げ戻りつつ、自力での侵入に成功していた鎧武者とオーディンを探していたのだ。

探していたのだが……。

 

「出れそうな手段は、見当たりません」

 

探すだけ探した、などとは口が裂けても言えない。

だが、考えてもみて欲しい。

イッセーが神器を暴走させ龍へと転じ、その暴威を存分に振るっている。

あの大騒ぎに、一切反応せず近づかない、という事があり得るだろうか。

遠く離れたこの場所ですら、リアスも、眷属も、誰もがあの不毛な暴力のぶつかり合いの衝撃を感じているのだ。

遠雷の如く響く地響き、空間はかき回され風が吹きすさび、絶え間なく鳴き声として成立しているかどうか危うい暴龍の出す爆音が耳を叩く。

いっそ単調ですらある、世界の終わりを感じさせる破壊音。

それが一切変わっていないという事は、あの鎧武者やオーディンですら手を出しかねているか、それとも、別の場所で別の問題にとりかかっているか、さもなければ自分たちだけで脱出してしまっているか。

自分たちと同じように隠れている、という可能性もあるが、そうなれば探す意味は殆ど無い。

脱出手段も対抗できるだけの力もないというのなら、追加戦力として見ることも難しいだろう。

勿論、草の根分けても探しだす程の時間的猶予が無いという理由もあるのだが。

 

「……決して、危険の無い作戦だとは言いません。いえ、あれに相対する以上は」

 

死ぬ可能性がある、いや、死ぬ可能性が高い。

そう口に出す事もなく、小猫は口をつぐむ。

小猫が提案した作戦は、安全面を考慮したものではない。

辛うじて繋がっている、いや、繋がっているように見える勝ち筋を、存在するものと信じてたぐり寄せるための決死の作戦だ。

グレモリー眷属は小猫にとって第二の家族。

提案こそしたものの、小猫にはそれ以上はできなかった。

 

「僕はやるよ。イッセー君をあのままにも出来ない」

 

「私もだ。アーシアを、私の友を殺したツケは必ず払わせる」

 

祐斗とゼノヴィアは迷うこと無く頷く。

僅かな交戦でダメージを受け、決して無傷とは言えない二人だが、目には強い闘志が宿り、それに答えるようにその手の中にはそれぞれの獲物が握りしめられている。

 

「ぼ、僕も、どれくらい力になれるかは、わからないけど」

 

次いで手を上げたのはギャスパーだった。

上げた手は震え、声にも僅かに怯えが見える。

ギャスパーが変わるきっかけになった相手は此処には居ない。

勇気を出すには足りず、気合を入れるには届かない。

停止の邪眼は既に試し、まるで意に介されなかったのを確認している。

自分の持つ力はほぼ無意味で、役に立つかはわからない。

だが、それでも、仲間を見捨てて逃げようと思えるほど、救いを得た少年は、臆病では居られなかった。

 

溜息。

困ったような表情で頬に手を当てた朱乃だ。

涙の跡が見て取れるが、努めて普段通りに振る舞おうとしているのが判るだろう。

 

「……イッセー君の事も、アーシアちゃんの事もそうだけど、女王の私が知らんぷりは出来ないわよね」

 

「朱乃」

 

戸惑うリアスに、朱乃は振り向き、その目をまっすぐに見据える。

 

「リアス、貴女は、どうする?」

 

女王としては、王を逃がすように促すべきかもしれない。

だが、朱乃はあえてリアスに対して何の提案もする事無く、選択を迫った。

女王としては失格かもしれない。

だが、こんな時だからこそ、女王としてではなく、友人の朱乃として、ただリアスの意志を尊重したかった。

意地っ張りで世間知らずなお嬢様の、情に深すぎる箱入り娘の意志を、わずかでも捻じ曲げる事をするべきだとは思わなかったのだ。

 

「う……、~~~~~っ! 解ったわよ! そうよ、私だって、戦いたいわ!」

 

「部長……!」

 

そも、リアスこそがあの場に最後まで残ろうとしていたのだ。

一度その場を離れて、僅かに冷静になった頭が残った眷属を守る方向に働いていただけで。

戦意かと言われれば首を横に振るだろう、それは龍と化したイッセーを、あるいは消えたアーシアを諦めきれない未練と言ったほうが近い。

小猫の提示した作戦、いや、作戦とも言えないような筋書きに無茶と言ったのは、一度遠ざかった未練よりも、今間違いなく生きている眷属を優先しようという理性が放たせたものだ。

だが、その残った眷属達までもが、自分と同じく、あの絶望的な存在に立ち向かおうと腹を括っているというのであれば。

 

「小猫」

 

「はい」

 

「勝てるのね」

 

「勝ちます」

 

あえての断言。

それは王であるリアスの言外のオーダーに応えたものか。

いや、或いは今、全員の心が一つに纏まったからか。

言ってしまえば何の根拠もない、テンションに任せた出任せとも言える。

だが、小猫の目には光があった。

やらなければならないという強迫観念ではない。

やってみせるという、強い意志の力だった。

 

「ほう、随分時間が掛かったが、なるほど」

 

「!」

 

声に反応し、全員が空を見上げる。

神殿の瓦礫に隠れるようにしていたリアス達を、赤い闇が数メートル上空からいつの間にか見下ろしていた。

全身を赤いローブに覆った白面、紅玉目の魔王、シャブラニグドゥ。

いつの間にそこに居たのか、誰一人として気付く事が出来ずにいた。

 

「イッセーはどうしたの!?」

 

「イッセー……あれの名か。肩慣らしにはなるが、あそこまで狂っていては味気なくてな。今頃は私の影に戯れている頃だろう。……さて」

 

ぶん、と、手の中に再び錫杖が現れる。

再び姿を表したシャブラニグドゥは、その威容を些かも衰えさせていない。

白磁の仮面には表情こそ浮かばないものの、その雰囲気は楽しげですらある。

 

「生まれたばかり故、どうも動きがしっくり来なくてな。慣らしに付き合ってもらおうか」

 

「豪勢な話しね。魔王のトレーニングに付き合えるなんて」

 

「気にするな、どうせ全員に付き合ってもらう事になる。順序の違いだ」

 

全員、という言葉の意味に、軽口で応えたリアスの背に冷や汗が浮かぶ。

なるほど、此処でこの魔王が自分達を殺して進んだとしたなら、そうなる可能性もあるのだろう。

浮かんだ絶望的な未来に、しかし、浮かびかけた恐怖を飲み込む。

それが敵の力となるなら、敵に喰らわれる餌となるのなら、絶対に恐れてはやらない。

最善手ではない、勝ち目の多い味方に合流すらできていない。

命をチップにした賭けのような戦い。

だからこそ、リアスはにやりと笑みを浮かべてみせた。

 

―――――――――――――――――――

 

「祐斗! ゼノヴィア!」

 

リアスの叫びに、祐斗とゼノヴィアが駆ける。

現れたシャブラニグドゥまでの距離はそう近くなく、速度に優れる祐斗であっても一息では辿りつけない。

シャブラニグドゥもまた、素直に騎士二人を近づけさせるつもりは無いようだ。

僅かに魔力を杖に流すと、廃墟と化した神殿の無数の柱がうねるように起き上がり、鎌首をもたげる。

崩れた石柱の断面であった筈の位置にあるのは禍々しい蛇の頭。

石の硬さを残しながら、砕けること無く身をしならせ騎士二人に迫る。

 

「木場祐斗!」

 

ゼノヴィアが足を止める。

視線は前に、しかし、迫る石蛇ではなく、更にその向こうへ。

石蛇の胴体の隙間から見える視線の先には、迎撃する構えすら取らずにシャブラニグドゥへの最短ルートへ、石蛇の口の中へと駆ける祐斗の姿。

ゼノヴィアの手の中には使い慣れたデュランダルのみ。

逃げることも防ぐ事も考えない。

一歩、力強く踏み込み、振り下ろす。

斬っ、と、まるで巻藁でも斬るかの様な小気味いい切断音と共に、視界が開けた。

デュランダルを振り下ろした軌道上、斬線の先が綺麗に切断され、切り離されている。

当然、視線の先であった祐斗の行く手を阻む石蛇すら。

たった一言での連携。

ゼノヴィアとデュランダルではなく、祐斗と聖魔剣、いや、祐斗とエクスカリバーを前に出す事が事前に決まっていればこそ。

 

「見えているぞ」

 

杖を構え、待ち構えるシャブラニグドゥ。

当然、戦場を俯瞰する側からすれば、石蛇を切り裂いて進む祐斗が見えない訳がない。

そして無策で来るとも考えていない為、素直に受けるという選択肢も無い。

だが、

 

「雷光よ!」

 

一際巨大な雷光が赤い魔王に降り注ぐ。

一本一本が先の石柱の蛇の如く、だが、それは一度では収まらない。

続けざまに、絶え間なく降り注ぐ雷光。

その光景は正しく神の(怒槌)が如し。

しかし、聖なる光を乗せられた雷槌もまた、シャブラニグドゥに痛痒を与えることはない。

そもそもの法則が違うのだ。

悪魔は邪悪であり、聖なる光に焼かれる。

この世界の常識は通じない、魔族は聖なる力で焼ける訳ではない。

それを知らないのか、と、内心で嗤うシャブラニグドゥも、気付く。

感知能力に優れているわけではなくとも、自分の攻撃が通じていないこと位は、数発打ち込んだ時点で気付く。

それでも攻撃を止めないという事は、ダメージを期待しての攻撃ではなく……、

 

「目眩ましか」

 

降り注ぐ雷槌は視界を塗り潰し、大気を引き裂く轟音はそれ以外の音を掻き消す。

これなら本命の攻撃を防ぐ事は難しいだろう。

通常の生物であれば。

精神生命体であるシャブラニグドゥは、物質的な肉体を得た今でも変わりはしない。

彼等にとっての視覚や聴覚は人間や悪魔にとってのそれほどに重要なものではない。

 

「エクス──」

 

しかし、それを見越した上での目眩ましだ。

この場には、この世界に存在しない筈の魔族についてある程度の知識を持つ小猫が居る。

だからこそ、視覚を封じればアストラルサイドからの知覚で距離を測るだろうという推測もできた。

全力で突っ込む祐斗、それを受ける、迎撃するシャブラニグドゥ。

であれば、剣で無く光撃を、全力での突撃(チャージ)からの砲撃であれば。

 

「──カリバー!」

 

極光。

白とも反転した黒とも取れない、光としか言いようのない力の奔流。

異界のエクスカリバーが備える機能を再現し、魔力と共に神器の持つ力、聖剣の因子が齎す力まで込められた万能属性と言っても過言ではない文字通りの必殺技。

聖剣の因子の残滓によって形成される祐斗のエクスカリバーは、この世界で最も的確に魔族にダメージを与える聖剣だろう。

 

「褒めてやろう。この私に、痛み(・・)を与えた事を、だが」

 

マーブルカラーの光を引き裂き、杖を握りしめた腕が祐斗の眼前に出現した。

それと判るほどに焼けただれた腕。

しかし、明らかなダメージを負いながら、杖を握りしめた拳がエクスカリバーを捕らえ、粉砕、そのまま祐斗の顔面を殴り抜ける。

表面上のダメージはあっても、シャブラニグドゥの戦闘力を下げる事すらできない。

 

「そうだね、知っているよ。通じないってさ」

 

エクスカリバーの破片が顔面を切り裂き、拳に鼻を砕かれ、しかし、祐斗は下がらない。

顔面に拳を受けたまま静止する。視線は強く紅玉の魔王を睨みつける。

切り札は、無い。

祐斗の持ち札はここまで。

仮にここでシャブラニグドゥが何か、一つでもまともに魔力を駆使した攻撃を加えたのなら間違いなく助からない。

だが、その視線に込められた意志に、わずかにシャブラニグドゥの動きが止まる。

怯んだわけではない。

精神が折れていない事を、他ならぬ精神生命体であるからこそ察知し、だからこそ、何かあるのかと期待した。

警戒ではない、新しい余興を楽しむ程度の考え。

 

「滅びよ……!」

 

だからこそ、それ以外の行動に注意が向かなかった。

いや、それもまた作戦を考えた小猫の計算の内だ。

確かにシャブラニグドゥの、いや、シャブラニグドゥ・コピーの学習能力は高く、知性の無い状態からあっという間にここまでの知性を獲得した。

だが、シャブラニグドゥ・コピーが魔族と同じ精神生命体である以上、決して逃れられないハンデが存在する。

それは、リアス達がシャブラニグドゥ・コピーから見て明らかな格下だからこそ得られるハンデ。

 

精神生命体である魔族は、格下相手に全力を出す事ができない。

格下相手に全力を出すという事はつまり、格下である相手を自分と同等か、それ以上の力を持っていると認める事になる。

強い屈辱は精神生命体にとって強いダメージであり、また、格下である相手より下であると認めるという事は、自分自身の強度に矛盾を産み、自己崩壊へと繋がってしまう。

人間、もしくはそれに類似する存在と相対する魔族は、すべからく注意力を失い、攻撃手段に遊びが生まれ、詰めが甘くなる、いや、甘くせざるを得ないのだ。

それこそが、リアス達が、いや、物質生命が突くことのできる魔族の弱点。

 

リアス自体はその場から一切移動していない。

放たれた滅びの魔力もまた、命中させるために何かしらの工夫をしている訳ではない。

一見して何の変哲もない魔力攻撃。

避ける理由はない。

いや、知識として理解はしているのだろう。

あらゆるものを消滅させる滅びの力、ある意味では魔族のそれに近い属性とも言える。

狙い場所さえ確かならば致命的なダメージを与える可能性は十分にある。

避けることができない速度でもない、身体を押さえつける騎士はその気になれば直ぐに退かせる事もできる。だが……。

 

《闇よりもなお暗きもの 夜よりもなお深きもの》

 

朗々と唱えられる詠唱に、シャブラニグドゥ・コピーが大きく身を震わせた。

 

―――――――――――――――――――

 

「馬鹿な、その詠唱は、何故」

 

驚愕する魔王を視界の真ん中に捉えながら、意識を集中する。

全神経を、それこそ、猫魈として生まれ持った動物的に優れた感覚を総動員して魔力の流れを抑えこむ。

しかし、それでも抑えきれない魔力が、通常の魔術を行使する時と同じように、周囲に魔力障壁を作り出す。

とてもではないけれど、制御しきれているとは言い難い。

しかし、それは仕方がない事だと思う。

この術は本当に本当の、奥の手中の奥の手で、可能な限り使うのは避けたほうが良いとすら考えていた。

 

《混沌の海にたゆたいし 金色なりし闇の王》

 

これこそは、私の脳に、記憶に刻まれた魔術における最大の禁術。

異界の魔王であるシャブラニグドゥですら及ばない超越存在へのアクセス。

魔王の中の魔王、天空より()とされた『金色(こんじき)の魔王』への祈り。

力を借りている、という言葉すら痴がましい、その影の一端に微かに触れる程度でしかない感触。

 

《我ここに汝に願う 我ここに汝に誓う》

 

判る。

人間では理解出来たか、感知できたかわからない。

今、私は、触れてはいけない領域に触れている。

竜破斬とは比較にならない。

人間、悪魔、猫魈、そんな違いに意味なんて無い。

 

《我が前に立ち塞がりし 全ての愚かなるものに》

 

この術を使わなければ、私たちは今度こそ全滅するだろう、逃げることすら出来ず殺されるだろう。

それを踏まえた上で、呪文を唱えきって良いのかという疑問が浮かぶ。

生物としての本能、動物としての強い生存本能が警鐘を鳴らす。

それを、理性でもって無視し、唱える。

 

《我と汝が力もて 等しく滅びを与えんことを!》

 

私を取り囲むように、闇が産まれた。

闇より暗く、夜より深い闇。

それは深淵、奥の見えない穴、世界に、あらゆる場所に何かが存在し続ける世界を穿つ穴。

満たされる事はない、救われる事もない虚無、無明の闇。

術式は安定している。このまま気を抜かなければ暴走させる事は無いだろう。

だけど、ああ、だけど。

恐ろしい。

わかる、力の流れを操る仙術を学び始めたから? 猫魈のポテンシャルがあるから?

これは、違う、駄目だ。

力を借りているというのは他の術と同じだ。

だけど、借りて、大きな器から力を掬い取って終わりじゃない。

繋がっている、底知れぬ何かに、私の中の魔力が接続されている。

丸裸で宇宙空間に放り込まれてもここまでの不安は感じられないだろう。

滅びでもない、破滅でもない。

無いのだ、そんなものは。

この闇は、そんなものではない。

これに比べたのなら、部長の操る滅びの力のなんと満ち足りて救われている事か!

仮に、仮に私がここでこの術の制御を失敗すれば、手綱を放り投げれば。

死ぬ、などという生易しい最後は迎えられないだろう。

 

「だが、たかが悪魔風情が使ったところで!」

 

無数の魔力弾が迫る。

人間の魔術師が力を借りるそれとは違う、赤眼の魔王シャブラニグドゥそのものが放つ魔力攻撃。

もしかしたら一撃一撃が竜破斬と同等かそれ以上の威力を備えているのかもしれない。

が──その尽くが、私を取り囲む闇の中に消えていく。

 

「なんと!?」

 

これこそ、部長にもナイショにしていた私の本当の切り札、重波斬(ギガ・スレイブ)

竜破斬が使用禁止にされたから、もしもの時にぶっぱする為に取っておいた秘中の秘。

……知識の上でしか知らなかったので、軽く見ていたという点もあるので見逃して欲しい。

もしもこんな事態に陥らず、レーティングゲームとかでピンチになってこれをぶっぱしていたらと思うと流石に気分が高揚──もとい、血の気が引く。

レーティングゲームの安全装置程度でどうにかなるとは絶対に思えない、危うく主殺しで味方殺しで大量殺悪魔で姉様に賭けられた賞金を上回る賞金首になるところだった。

 

さて、この呪文だけでも、シャブラニグドゥに確実にダメージを与える事ができる。

が、これだけではそれだけに留まってしまうだろうという事も解るのだ。

力の出処こそあれだけど、それをこの世界に顕現させている、所謂蛇口は私という小さな器でしかない。

異界のものとはいえ、魔王と一介の下級悪魔ではそれほどに(キャパシティ)に差がある。

だから、そう、だから、私は手首のお守りを、拳に巻き直す。

 

お守り(タリスマン)よ────!」

 

叫ぶ。

仙術でも、力ある言葉(カオス・ワーズ)でもない、ただの呼びかけ。

しかしお守りはそれに応えるように、私の意を汲んでくれる。

 

「……なんだ、なんだそれは!」

 

シャブラニグドゥの悲鳴のようにすら聞こえる叫び。

それも無理からぬ事だと思う。

私が拳に握り直したお守り、その中心に据えられた、小さな飾り石に、重波斬が、闇が収束していく。

いかなるキャパシティなのか、苦もなく、まるでそうあるべくして作られているとでも言うかのように、展開していた魔力の霧と交じり合いながら、禁呪はお守りの中へ。

安定している、当然の如く。

そうしてくれる、と、それだけは確信できていた。

お守りに唇を軽く当て、離す。

 

《汝が欠片の縁に従い、我にさらなる魔力を与えよ》

 

増幅。

込められた重波斬へ、ではない。

これから唱える術(・・・・・・・・)の為。

あの魔王を殺す為だ。

 

―――――――――――――――――――

 

だんっ、と、荒々しい音から始まった。

踏み込み、疲労からか少し余分な力が込められた、最初の一歩。

小猫が走りだす。

重波斬という、ある種最悪と言って良い爆弾をその拳に宿したまま。

小細工はない、羽根すら広げない、そんな加速の仕方は練習していなかった。

ただ、小猫が持つ身体能力だけで、駆ける。

一直線に、シャブラニグドゥ・コピー目指して。

 

「やらせはせん」

 

重みのある声、遊びの色は無い。

魔力が激しく迸り、しがみつくようにおさえていた祐斗が天高く吹き飛ばされる。

もろに食らったからか、ゆっくりと頭から墜落する姿は受け身を取る素振りすらみせない。

吹き飛ばされ、地面に激突した祐斗の脇を通るように滅びの力が迫る。

意識の外にあった攻撃、明らかに遅すぎる弾速。

いや、速度自体はそのままで、途中で減速した訳でもない。

だが、シャブラニグドゥが小猫の詠唱に意識を取られている間に、滅びの力は空中でぴたりと静止していたのだ。

それが、祐斗が吹き飛ばされると同時に運良く解除されたというだけの話。

いや、運良く、というのは語弊があった。

 

「行って、小猫ちゃん……」

 

視界の外、シャブラニグドゥの認識の外に外されていた細い身体が崩れ落ちる。

全力で能力を行使したせいか、その神器を宿した瞳は毛細血管が破れ目尻からは血の涙が溢れていた。

滅びの力は運良くタイミング良く動き出したのではない。

シャブラニグドゥを止められる程に能力を制御できていないギャスパーが、意地で、気合で、仲間と共に生き残るために、タイミングを合わせられるまで止めていたのだ。

 

着弾。

完全に小猫に意識を向けていたシャブラニグドゥは滅びの力を防ぐことも避けることもできない。

いや、しない。

ダメージがあるのか無いのか、自分に降り注いだ力を無視し、詠唱を始める。

混沌の言語なのかどうかは理解できない、

だが、止めなければならないだろう。

魔王であるシャブラニグドゥが、覇竜ですら殺せない超越者が、態々詠唱を行い放つ攻撃。

並大抵のものである筈がない。

 

天空(そら)の戒め解き放たれし 氷れる黒き虚無(うつろ)の刃よ》

 

ほぼ同時、駆ける小猫が詠唱を始めた。

待機状態の重波斬が制御から離れ、お守りの石が熱を持ち輝き始める。

二つの呪文を、まして、金色の魔王の力を借りた禁呪を同時に制御できるだけの力は小猫にはない。

ただお守りだけが封じ続ける重波斬は直ぐにでも解き放たれるだろう。

小猫の顔には焦り。

余裕は一切無い。

この術が完成しなければ万に一つの勝ち目も消える。

が……、小猫に刻まれた知識は、小猫の備える直感は、相対するシャブラニグドゥの詠唱が先に完成するだろうと告げていた。

防ぐ手立ては無い。

避ければ最短ルートを外れ自分は何も残せず無駄死に。

恐怖に、僅かに脚が止まりかけ、

 

「小猫! 走れ!」

 

声が背中を押す。

ゼノヴィアの声、仲間の声だ。

聖剣使いであるゼノヴィアに遠距離攻撃の手段も、防御の手段も無い。

先のデュランダルの一撃もシャブラニグドゥの渾身の攻撃をどうにかできるレベルでは無かった。

それでも足を止めず、走る。

 

「デュランダル! 許せよ!」

 

たった一言の謝罪と共に、ゼノヴィアは躊躇いなくデュランダルを投擲した。

大気を引き裂き、走る小猫を追い抜いて詠唱中のシャブラニグドゥへと迫るデュランダル。

シャブラニグドゥは一瞥もくれない。

その聖剣が自分を傷付ける程の力を保たない事を本能的に察していたのだ。

 

「アスカロン!」

 

叫ぶゼノヴィア。

片足は天を突き、振り上げられた足先には土煙が軌道を描く。

その手にはイッセーより借り受けた聖剣アスカロン。

振り上げられた脚がギロチンの如く振り下ろされ、大地に叩きつけられる。

連動し、大上段から弧を描く腕が、アスカロンを鉞の如く振り下ろし────

 

「行って来い!」

 

投げる。

聖剣使いにあるまじき、元エクソシストにあるまじき、聖剣を扱う上でありえない程の大振りかつ全力のスローイングフォーム。

アスカロンにかかる運動エネルギーは先のデュランダルのそれを遥かに上回り、しかし、全く同じ軌跡をたどる。

音の壁を破り、アスカロンの剣先が過たずデュランダルの柄尻を貫く(・・)

 

「なにぃっ!」

 

閃光。

主の意を汲みアスカロンの助力を受けたデュランダルが爆ぜる。

自らに込められた力の全てを、本来ならどうやっても一撃には込められなかった全ての威力を、自らの破壊と引き換えに絶大な破壊力へと変換したのだ。

 

「小癪な!」

 

詠唱を途切れさせ、赤いローブをボロボロにさせたシャブラニグドゥが無数の光弾をばら撒く。

シャブラニグドゥの詠唱は中断された、直撃を食らっても死にはしないかもしれない。

しかし、新たな禁呪を詠唱中の小猫にはその程度のダメージでも致命的だ。

一撃で殺される事が無かったとしても、詠唱を中断された時点で勝ちの目は無くなる。

 

(速い)

 

走りながら目の前に迫る光弾の速度に驚く。

避けれるか避けれないかで言えば避けれないかもしれない。

加速した思考は走馬灯の前兆か。

 

(部長、副部長、祐斗先輩、ギャー君、ゼノヴィア先輩)

 

この場の全員を思い浮かべ、覚悟を決める。

これを防ぐ手段は誰も持っていない。

 

《我が力 我が身となりて ともに滅びの道を歩まん》

 

(残り一節)

 

シャブラニグドゥを、迫り来る光弾を睨みつける。

 

(避けるのは最小限)

 

(顔と喉と肺は避ける)

 

(唱えきる。後の事はしらない)

 

言ってしまえば文字通りの決死。

死ぬつもりはない、が、死んでも、に変わる。

猫魈として産まれた事に、戦車という耐久力のある駒で生まれ変わった事に感謝を捧げ────

 

「ネェェコ……」

 

視界いっぱいに、黒い背が映った。

それは一匹の美しい毛並みの猫。

いや、猫?

実在する猫と比べ、些かポップな、ぬいぐるみのような、怪物のようなデザイン。

ある種作り物めいたデフォルメされた、尻尾の先に幽鬼めいた鬼火の付いた何か。

 

「ショォォォウッッッ!!!」

 

小猫、黒猫風の何か、光弾。

その黒猫と光弾の間に光の壁が生まれる。

鑑の如き輝きを持った壁が光弾の幾つかを跳ね返し、砕け散る。

そして、光の壁を粉砕し小猫に迫る光弾を、黒猫が身を挺して庇う。

 

「に゙っ゙」

 

くぐもった鳴き声。枯れ木を折る音、水音。

内臓が入っているとは思えない程にひしゃげた胴体、口からは赤黒い何かがこぼれ落ちる。

しかし、目は死んでいない。

烈火を宿した瞳がシャブラニグドゥを睨みつけ(・・・・)、そのまま地面に落ちる。

 

投げられたゴミの様に無残に地面に散らばったマスコット風の姿が砕け散り、見覚えのある姿に変わるのを見て目を見開き、喉が絶叫を上げようとして、止まる。

黒猫の、彼女の視線は死んでいない。

最早死に体、しかし、視線だけは優しく、小猫を見詰めていた。

 

「っ」

 

悲鳴を、絶叫を、疑問を、怒声を、飲み込み、

目の前、一歩先のシャブラニグドゥ目掛け、

 

《神々の魂すらも打ち砕き!》

 

拳を、打ち付けた。

 

神滅斬(ラグナ・ブレード)

 

ずん、と、拳から、拳に巻いたお守りから生えた虚無の刃がシャブラニグドゥを貫く。

アストラルサイドに存在する本体ごと貫かれ、シャブラニグドゥの意識が一瞬だけ断絶した。

 

「これで」

 

虚無の刃の根本、お守りに込められていた重波斬が解放され、一切の漏れ無くシャブラニグドゥの中へと注ぎ込まれ──

シャブラニグドゥから解放されたディオドラの残骸が塵となり、風に流されていった。

 

「……おしまいです」

 

拳を振りぬき、石の砕けたお守りを拳に巻いた小猫がその場で崩れ落ちた。

 

 

 

 

 

 




決戦終了の五十一話でした
二話連続で主人公出ないけど仕方ない
出たら真っ当な決死戦できないし

戦果リザルト
☆イッセーくん
初期に追記された記述の影響で不完全覇竜
この話の裏で延々シャブラニグドゥの分体とプロレスしてます
寿命マッハ

☆部長
カリスマ見せた、作戦を部下任せだけど有能な部下に任せられるのは有能な上司の証
全力の破滅の力をぶち当てれば気持ち程度シャブラニグドゥが怯む
なお気合入ったシャブラニグドゥなら耐えられる

☆朱乃さん
今作ではたぶん初めて真っ当に戦闘シーンが描写された
目潰し要員、つまりスレイヤーズでいうライティング要員なので間違いなく優秀
あと雑魚相手なら戦えます

☆ギャー君
活躍は一度だけだけど全力で放たれた滅びの力を止めて時間差攻撃にしたりと地味に頑張る
でもヒロイン枠ぽいのでこれが本来の力ではないんじゃないかなという疑いはある
ヒロイン補正のかかる戦場に期待

☆祐斗先輩
高耐久高起動接近戦対応砲台とかいうインチキ臭い性能のエクスカリバーとアヴァロンの入れ物
でもイメージ的にINTを犠牲に強さを得てそうなガウリィよりは剣士として劣りそう
でも犠牲にしてないINT分の活躍もするイケメン
顔面砕かれても相手にしがみついて時間をかせぐイケメン中の真のイケメン

☆ゼノヴィアさん
デュランダルは犠牲になったのだ……
なお話の展開を弄るのは面倒なので都合よく直されると思われる

☆デュランダルさん
主の意を酌んで世界を救うために自壊も厭わない真のイケ剣
近うちに都合よく直される

☆アスカロンさん
飲み込んで僕のアスカロン
デュランダルさんをテクノブレイクさせるだけの人生だった
別に砕けてはいないのでまた暫く出番は無い

☆ネコショウニャン
デザインが作りやすいジバニャンのリデコ
実は半ばポケモンと化した元妖怪の悪魔妖怪
メダルは多分単行本に限定で付いてくる
ポケモン化したけどそもそもこいつ元を正せば妖怪じゃんという思いつきがこういう存在を生み出す元凶
サバミソは犠牲になったのだ……
現時点では割りと真っ当に命が犠牲な為復活させなければならない
こいつの好感度上がるイベント結局書けなかったなぁという後悔はある

☆小猫さん
頑丈だけど魔王とかと戦ってどうにかなる耐久ではない
ので、活躍する場面では今回の様にヘイト稼いでくれる壁が必要になる
神滅斬をぶっ刺した上でそこから重波斬を叩き込むとかいう頭おかしい戦法を編み出す異端
理屈的にはリボルケインと言えばどれだけ頭おかしい必殺率かが伺えるだろう
お守り破損、魔力枯渇でダウン

☆主人公
この話の裏でオーフィスでバスケしてる

☆おでん
バスケの観客

次回、六巻エピローグ
できれば早いうちに

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